歓迎会においての司会の役割と進行台本|注意点とマニュアルの作り方

ビジネスマナー

歓迎会・送迎会での司会、幹事の役割

忘年会や歓迎会、社内行事や会議などの先頭に立って進めることを司会進行と言いい、進行する役割を担う人を司会者と言います。司会者はただ終わりまで進めれば良いということではありません。

全体をまとめたり、時間を把握して台本通りに終わらせたりと考えることは思った以上に多く、プレッシャーのかかる仕事です。

歓迎会・送迎会の司会進行のシミュレーションや準備は忘れずに

どれだけ数をこなした司会者でも事前に防ぎようもないトラブルに巻き込まれることもあります。歓迎会用の台本やシナリオの一部に万が一に備えた対策も考慮しスタッフとあらかじめ打ち合わせしておきましょう。そうすることでトラブルが起きた時にも正確に冷静に判断し迅速に対応することができます。

歓迎会・送迎会をする場合の司会の流れ

ここでおおまかな歓迎会・送別会の流れをご紹介します。

① 開会宣言
② 上司の挨拶
③ 乾杯
④ 食事・歓談
⑤ 新任者の挨拶
⑥ 食事・歓談
⑦ 離任者挨拶・記念品贈呈
⑧ 締めの挨拶
⑨ 閉会宣言

歓迎会・送迎会の司会をする時はあらかじめマニュアルを考えておく

上記の司会進行の流れに沿って歓迎会の具体的な内容を作成していきます。

① 歓迎会開会宣言
開会の言葉と新任者や転出者など主役となる人物の紹介をします。

※紹介する人数に応じて調整しましょう。
※新任者と転任者は必ず紹介しましょう。
 
② 上司の挨拶
最初の挨拶です。
職場の代表者また上司が、歓迎や送別の挨拶をします。
最初の挨拶は、その中で一番地位が高い方に依頼するのが一般的です。

③ 乾杯
2)で挨拶した方がそのまま、乾杯の音頭をとることもありますが、他の職場の次席者や年長者などが、音頭をとる場合もあります。
主催者の挨拶する人と乾杯の音頭をとる人を同じ人にしても問題ありません。

④ 食事や会食、歓談
主役が馴染めるように工夫をしましょう。特に新任の方は馴染みが薄いので周りの方は積極的に話しかけるようあらかじめ伝えておくと場が和みます。
また歓談の場では新任者に注意を払い、孤立しないように声かけをしましょう。
 
※場合によっては余興や出し物を入れてみるのもいいですね。
 
⑤ 新任者の挨拶
新任者に挨拶の言葉をもらいましょう。

⑥ 食事や会食、歓談
再び、食事や歓談を楽しんでもらいます。

⑦ 離任者の挨拶と花束、記念品贈呈
一般的には新任者には花束、離任者には記念品を贈ります。
新任者には離任者より先に、謝辞をもらい、その後離任者より謝辞をもらいます。
ここでは声のトーンを少し落として話すようにしましょう。

⑧ 締めの挨拶と手締め
締めの挨拶と手締めの音頭をとる。
締めの挨拶は、二番目に地位が高い方に依頼するのが一般的です。
また、挨拶をする人と手締めをする人を分けても問題ありません。

⑨ 閉会宣言
閉会の言葉を挨拶で結ぶ
その歓迎会の、司会者の感想を述べても良いでしょう。
また、2次会を用意している場合は、その旨をお伝えします。

歓迎会・送迎会で司会をする際の台本作成の準備とポイント

上記の流れを例に司会をする上で事前準備が必要なポイントをいくつか紹介したいと思います。

②③⑧での上司などの挨拶

挨拶をしていただく方が決まったら事前にお願いすることは言うまでもありますが、時間配分をしっかりと考えておきましょう。時間指定を上層に伝えにくい場合もあるかとは思いますが、スムーズに進行するためにも、何分程度でお願いします。と一言添えておくとよいでしょう。
また、時間配分をお伝えすることができなかった場合や当日にしか接することが出来ない来賓者の方などが挨拶する場合もあります。そういった場合は少し余裕を持ったシナリオを作成するようにしましょう。

⑤⑦新任者、転任者の挨拶

こちらも、主役の方々ではありますが、上司の挨拶と同様、事前にお伝えしておきましょう。この事前告知と事前準備をすることが歓迎会・送迎会を無事終了するためには最も必要です。

司会者が歓迎会・送迎会の台本を作成する際の注意点

緊張するとついつい、うっかり間違えてしまうことは良くあることです。
台本には、大丈夫だろうと思うことでも省略せず細かく書いておきましょう。

主役の部署、氏名を間違いなく紹介する

ただし、主役の人数が多い場合は、司会者ではなく、人事担当や主役の所属部署の責任者が紹介する場合があります。また、送られる人の人数が多い場合は個々の部署や氏名を紹介しない場合もあるので、規模に応じて考慮する必要があります。

敬語の使い方に注意する

社外の来賓から祝辞を頂く場合には、敬語を使います。

例:ご来賓のサンプル商事株式会社、山本社長よりお言葉を頂戴いたします
例:ご来賓の見本大学教授、佐藤様よりお言葉を頂戴します

など。

肩書きがつく場合には、
〇「あるある商事株式会社 代表取締役社長社長 山本様」
〇「あるある商事株式会社  山本社長」
×「あるある商事株式会社 山本社長様」

役職や肩書きがない場合には、山本様 となります。
社内でも、自分より上の人を紹介する場合には、敬語を使います。

例:最初に加藤社長より、お言葉を頂戴します。
例:それでは、最後に高橋部長、一言お願いします。

挨拶の順番に気を付ける

挨拶は、挨拶をする人の立場や、歓迎会・送別会が一緒になっているのであれば新任者・離任者のどちらかによって、順番を考えたほうがいいです。

たとえば立場を考えれば、司会者は身分が高い順から挨拶をしていただくのが基本です。また、歓迎会と送別会が一緒の場合は、最初の挨拶を新任者、その次に離任者の挨拶を持ってくる方がバランスがよくなります。このような場では、離任者の方が会場にいる人の中では知人が多く、別れを惜しむ人が多いので当人の挨拶も長くなりがちになるからです。また、盛り上がりも新任者よりも大きくなるので、その後に知人の少ない新任者の挨拶が来るよりも、後味がよくなります。

会場に関する情報の確認

もしも司会者が歓迎会の「司会」そのものの仕事以外に、「幹事」的な役割も担っていた場合、会場の情報にも気を使わなければいけません。例えば、

・形式は和室、テーブル、立食など、どのような形か
・そこの会場は何時まで使えるのか
・プロジェクター、証明、音響などを使うか(使えるか)

会場によっては「何時までに完全撤退していないといけない、、」など時間に縛られてしまうところがありますが、その場合は時間をしっかり逆算して司会を進めなければいけません。なかなか当日はシュミレーション通りに進まないものですが、もしも時間が押してしまった場合は最悪何かをカットするなど、臨機応変な対応も必要になってきます。

料理が全体にいきわたったか確認する

司会者は、参加者全員に料理がいきわたっているか、全員がお酒を持っているか、ということに気を配らなければいけません。また、次の催しに移ろうとしたとき、参加者の料理の食べ具合・話の弾み具合などにも気を付けながら話を始めたほうが、よりよい空気を保つことができるでしょう。

歓迎会・送迎会での司会者の心得とは

機転をきかせる

多くの人の前に立つことは、やはり緊張してしまうことも。そんな時にも司会者は、主役や発言者、来賓者の方などが恥をかくことのないよう、フォローやサポートするなど周りに配慮することが必要です。

台本やシナリオを通りにいかなくても無理をしない

主役の氏名を読み間違えることは、こういった状況の際では特に相手に対して最も失礼にあたります。送歓迎会に台本やシナリオにマニュアルや決まりといったものは特にはありませんが、流れをしかりと把握して、なるべくリラックスして司会ができるように、作成した進行表や台本を見ながら進めていきましょう。

また、進行表や台本には予定時刻を書き入れておくことなども、スムーズに司会を進行する秘策です。

全員が参加しやすい「歓迎会」作りを

いかがでしたでしょうか。
「司会者」というと大勢の人の前に立つ役割なのでプレッシャーも大きいですし、とても緊張すると思います。「私は人前に出るのが苦手なのに、、」と思っている人も大勢いるのではないでしょうか。

あなたが「司会者」になる、ということはあなたは周りの人からそれなりの「信頼」を得ている、ということです。例え自身がなくても、周りの人が司会者であるあなたを応援してくれるはずです。周りの友人や同僚にうまく助けてもらいながら、参加者全員が気持ちよく参加できる歓迎会を目指して頑張ってください!

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