ネクタイのアイロンがけのタイミング
男性の身嗜みに欠かせないアイテムの一つであるネクタイは、日々ネクタイを使っていると次第にシワシワになってきてしまいます。お気に入りのネクタイほど、使うシーンが多いので余計にシワシワでヨレヨレになってしまうことが多いでしょう。新しいネクタイを買えば良いのかもしれませんが、日常のお手入れで何とかならないのかって思いませんか。
そこで、ネクタイのヨレヨレ・シワシワ感を簡単にケアできる方法を調べてみました。
頻度
ちょっとした作業でネクタイのシワはかなり取ることができ、美しい状態でネクタイを結ぶことができます。この作業は、ネクタイを使用する度に行う必要はありません。月に1~2回くらいペースで、手持ちのネクタイをまとめてシワを取っていきましょう。
ネクタイを手洗いしたあと
ネクタイを手洗いしたあとは、脱水機にかけてしまうと型崩れを起こします。ネクタイを手洗い後は軽く絞り、ふにゃふにゃになった部分を両手でピンと伸ばしたままドライヤーを当てると伸びるでしょう。ドライヤーは固定するか、どなたかに持ってもらうと楽です。
結び目のシワがとれないとき
1:シワの位置を確認する
ネクタイのシワになっている部分をしっかりと確認します。
2:シワ部分を中心にアイロンのスチームをあてる
シワになっている部分を中心にスチームを当てていきます。ここで、絶対に気をつけなければいけないことが、ネクタイをアイロンで直にプレスしないことです。素材の風合いが失われ、生地や芯地が潰れてしまい、巻いた時の立体感も失われてしまいます。
3:揉みながらシワを伸ばす
スチームを当てたら、シワになっている部分を中心に生地を優しく揉みながら、シワを延ばしていきます。シワの状態を見ながら“2”と“3”の作業を数回繰り返していきましょう。
ネクタイのアイロンのかけ方
ネクタイには素材によってアイロンとの相性の良し悪しがあります。素材表示をよく見てアイロンがけを行ってください。またしわがひどく、深く入り込んでる場合は無理してアイロンをかけず、クリーニング店にもっていくと良いでしょう。
準備するもの
まず準備するものです。アイロン台、当て布、アイロンをかけるネクタイ、スチーム機能付きのアイロン、菜箸(30cm以上あるものが望ましい)生地を傷めないようにするため、当て布は必ず使用してください。
手順
ネクタイのアイロンがけって一見大変そうですが、コツを覚えると簡単にできます。書ける範囲が少ない分短時間で終わるので、月に1~2日ほど時間をとって一気にアイロンがけを行いましょう。ネクタイのアイロンがけの手順を解説していきます。
手順1:手でシワを伸ばす
シワの位置を確認して手で伸ばしていきます。ネクタイをアイロン台の上に平置きし、伸ばしたいシワがどこにあるかしっかり確認した後、シワを手で優しく伸ばします。
手順2:当て布をかける
用意しておいた当て布を、伸ばしたいシワの上の全体的にかかるようにあてて下さい。濃い色の当て布だと、どこをアイロンかけるのかわからなくなるため薄い色がおすすめです。
手順3:アイロンを中温に熱する
アイロンを中温(130℃C~160℃)に設定して、蒸気の力でしわを伸ばす機能であるスチーム機能をオンにします。スチーム機能には防虫や防臭効果があるといわれているため、ネクタイにおすすめの機能です。
手順4:アイロンを浮かせてスチームをあてる
アイロンを浮かした状態で、当て布の上からスチームを気になるシワにあてます。ネクタイがシルク素材な場合、シルクは水分に弱いため、スチームをあてる際は、水滴がネクタイに落ちないよう注意しましょう。
手順5:手でシワを伸ばす
アイロンをいったん置き、当て布を外して生地が伸びる方向を確認しながら、優しくシワを手で伸ばします。ネクタイの織り方によって、伸びやすい方向と伸びにくい方向があります。無理に伸ばすと型崩れの原因になるので注意してください。
手順6:アイロンを浮かしてあて、水分を飛ばす
シワが伸びているのを確認できたら、冷めてしまう前に当て布をします。スチームを切ったアイロンを浮かしながらかけ、熱で水分を蒸発させながら乾かしましょう。熱が伝わるけれどもネクタイには触れない、ギリギリの距離を保つことがポイントです。
注意点
注意点1:アイロンの温度は低温~中温
ネクタイをアイロンがけする時の温度は低温(80℃~130℃)から中温(140℃~160℃)に設定します。ネクタイの素材はシルクを用いていることが多く、160℃を超えるとシルクが痛む原因になります。
注意点2:必ず当て布をする
デリケートな素材のものにアイロンをかけるときにテカリを防止したり、生地をいためないようにするために当て布を使うことが重要です。当て布は綿100パーセントで、生地と色が薄いものを選びましょう。当て布用として販売されているものもあります。
注意点3:アイロンでプレスしない
当て布越しでも、アイロンをネクタイにあててはいけません。アイロンでネクタイが押さえつけられると、熱によりネクタイにテカリがでてしまい、ふっくら感が失われぺっしゃんこになるため、本来の風合いが台無しになってしまいます。
せっかくアイロンがけしたネクタイを丸めてタンスに入れても、仕切りがなくてぐちゃぐちゃになりませんか。仕切りが30個もあり、引き出しにすっぽり収まるサイズなので、たくさんのネクタイを美しく収納できます。
ネクタイをふんわり仕上げる方法
ネクタイはもう一工夫を加えることによって、さらに美しく仕上げることができます。新品のネクタイがふんわりしているように、ふんわりした仕上がりはネクタイ本来の素材感を引き立てます。
菜箸をネクタイの裏から折り目部分に差し込む
ネクタイの裏側から、片方の折り目部分に添うように菜箸を差し込み、そのうえから当て布をします。この時にアイロンをスチーム機能をオンにして、中温に設定し温めておきましょう。
菜箸をもってアイロンを浮かせてスチームをかける
菜箸を片手で持ち、ネクタイを横に立ててください。もう片方の手でアイロンを持ちます。上記と同様に、当て布をした上から、中温設定、スチーム機能をオンにしたアイロンで、菜箸を差し込んだ部分にスチームをあてていきます。
形を確認して乾かす
スチームを当て終わったら、当て布を外し、菜箸の効果で厚みがきちんと形作られているか確認します。確認したら、すぐに再び当て布をし、スチームを切ったアイロンを浮かしながらかけ乾かします。 反対側の折り目部分にも同じ作業をしたら完成です。
ネクタイを長持ちさせる2つの方法
毎日同じネクタイを使わない
ネクタイを長持ちさせるには、1度使ったネクタイは数日休ませるようにして、連続して使わないようにしましょう。毎日同じネクタイを使うと、汗や汚れで生地が痛む原因となります。
収納方法に注意する
アイロンがけをしたネクタイを無造作にかけておいては、せっかくアイロンがけしてお手入れしたものがしわになってしまい台無しです。綺麗にアイロンがけしたネクタイは正しく保管をしましょう。
平置き
ネクタイを2つ折りまたは3つ折りにして、棚や引き出しに並べて置きます。簡単なのにきれいに保管できる方法です。また、色や柄が一目で分かるので、探す手間も省けて一石二鳥です。
丸める
ネクタイをゆるくまるめて、引き出しや収納ボックスで保管します。ネクタイを丸めるとコンパクトに収納でき、取り出しも楽になります。 小さくぎゅっと丸めると、生地が傷んでしまうので、優しく、ゆるく丸めましょう。
吊るすと劣化を招くので避ける
吊るす方法もありますが、この方法は湿ってしまったネクタイを乾かすときなど、一時的に吊るしておくのは問題ありませんが、長期の保管にはおすすめしません。湿気は生地を傷めてしまうので、ネクタイを外した直後はかけておく方が良いでしょう。
ネクタイは正しくお手入れしよう
スチームを使ってアイロンすることは、シワを取ると同時に、脱臭の効果も期待できます。洋服と同じように、ネクタイも手入れをすることで、長く愛用できるでしょう。きれいなネクタイは、洗練されたスーツ姿に見せてくれます。ぜひ、今回紹介した方法を活用して美しくなったネクタイで気持ちよく仕事しましょう。