お祈りメールとは?テンプレとお祈りメールへの返信の仕方

ビジネスマナー

就職活動の中で一度は受け取るお祈りメール

最近就職活動をしていたり、あるいは就職活動を経験した人が一度は受け取るであろう「お祈りメール」。
このお祈りメールとは一体どのような代物なのでしょうか?そして何をお祈りされているもので、いつごろから見られるようになったのでしょうか?そしてそれに対してどのように対応すればいいのでしょうか?

ここでは、お祈りメールのイロハについてみていきたいと思います。

お祈りメールとはどんな代物か

実はそれは応募した企業からの不採用通知

最初にお祈りメールという代物についてみてみましょう。

お祈りメールというのは、平たく言えば就職活動中に応募した企業から送られてくる不採用通知のことです。
特に、就活用のポータルサイトなどが発達している現在、就職活動をする人間の多くがインターネットを通じて企業の選考に応募し、企業側もその結果についてメールで送ることが多いのでお祈り「メール」ということになるのです。

近年では企業の正社員や役所などの正規職員の枠が昔に比べて狭くなっており、その椅子をめぐって熾烈な競争が繰り広げられています。そのため、就職活動をする人がこのお祈りメールを受け取る回数もそれなりに多くなっているのです。

お祈りメールはどんな顔をしてやってくるか

お祈りメールは応募した企業からの不採用通知のメールです。
そして、メールである以上、応募企業の人事担当者は件名が入力されたメールを送ってきます。

お祈りメールでよくみられる件名は「選考結果について」や「○次選考(○次面接)の結果について」といったものです(なお、○の中には選考の回数の数字が入ります)。

ちなみに、その選考を通過した場合は、件名が「○次選考(面接あるいは試験)のご案内」や「採用内定のご連絡」といったような、より具体的なものになります。

なぜ「お祈り」なのか?

ここで1つ気になることがあります。
それは、なぜ「お祈り」なのか、ということです。

実はお祈りメールはほとんどすべての場合、この一文で締めくくられています。

「末筆ながら、〇〇様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。」

「今後のご活躍」の部分は、「今後のご健闘」や「今後のご発展」など送信する企業やその担当者によりけりですが、この一文がクローズアップされて就職活動をする人たちの中で「お祈りメール」と呼ばれるようになったのです。

お祈りメールはいつごろから見られた?

さて、このお祈りメール、いつごろから見られるようになったのでしょうか。

結論を先に言いますと、2007年ごろには既に一般的に使われていたようです。
といいますのも、アイティメディア株式会社(ソフトバンク傘下)が運営するポータルサイト「IT Media」で2012年9月10日に掲載された記事で筆者がそのように報告しているからです。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1209/10/news025.html

つまり、おおよそ10年前(2017年2月現在)には一般に定着し、その後就職活動を行っている人たちを中心に広く使われてきていることがうかがえます。

お祈りメールを分析してみよう

お祈りメールのテンプレとは

ここではお祈りメールが実際にどのように書かれているかを見ていきます。

件名「選考結果のご連絡」

本文「〇〇様

   株式会社△△ 採用担当の××と申します。

   このたびは、弊社求人にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
   厳正なる選考の結果、誠に残念ではございますが、
   今回は採用を見合わせていただくことになりました。

   ご希望に添えず誠に恐縮ですが、なにとぞご了承くださいますよう
   お願い申し上げます。

   多数の企業の中から当社に応募いただきましたことに感謝するとともに
   〇〇様のより一層のご活躍をお祈り申し上げます。」

お祈りメールの内容は大体こういう感じで記されています。

構成をざっくりまとめますと、
その企業に応募したことや面接に参加したことへの感謝を示す文
       ↓
選考の結果、残念ながら今回は採用を見合わせる旨を示す文
       ↓
不採用という結果になったことに対するお詫びとそれへの理解を求める文
       ↓
不採用になった人の今後の活躍や健康をお祈りする旨の文
というふうになります。

なんとも、当たり障りのない事務的なニュアンスを感じさせる内容ですね。
無理もありません。お祈りメールというのは、あらかじめ企業側でテンプレが用意されているうえ、不採用者(もちろん採用者よりも多いケースが大半)に機械的に送られるものなのですから。

ちなみに、企業によっては後半部分や最後の部分あたりに、選考の際に提出した応募書類を責任もって処理する旨が書かれている場合もあります。

また、ごくまれにですが、不採用の理由について書かれている場合もあります。
が、大概は「応募多数につき」というように、こちらも当たり障りのない内容です。

お祈りメールを受け取ったら

返信はしたほうがいい?しなくてもいい?

さて、このお祈りメールは、ここまで見てきたように、応募先の企業からの正式な不採用通知ということになります。

ここでまた1つ疑問がわきます。
それは、「お祈りメールには返信をしたほうがいいのか?」ということです。

結論から言いますと、基本的に返信はしなくて良いです。
というのは、返信しても選考の結果が変わるわけでもありませんし、加えて企業の人事担当者が返信してくる可能性は極めてゼロに近いからです。

それどころか、企業の人事担当者は就職活動の期間中はただでさえ忙しいため、お祈りメールへの返信をしようものならかえってその担当者の仕事を無駄に増やすことになります。そうなりますと、最悪の場合、その企業の属している業界での心証を悪くしかねません。

そもそも、お祈りメールそのものがあらかじめテンプレが用意されていて、機械的に送られてきていることから考えても、返信すること自体が基本的に無駄な作業といえるのです。

ただし、例外的に返信しても構わないケースがあります。
それは、担当者に個人的にお世話になったケースと、最終選考にまで進んだケースです。
この場合、丁寧に返信しておくと、枠が空いた場合や将来その企業に転職したい場合に優先的に採用させてくれる可能性があるからです。
ただし、可能性があるといっても、そんなに高いわけではないのでそこは注意しておくべきです。

なお、お祈りメールへの返信の仕方は、ネット上でググれば簡単に見つかります。

お祈りメールに対する気持ちの整理

不採用通知であるお祈りメールを受け取った時の気持ちは、やはりそんなに良いものではないですし、志望順位の高い企業からのものであればつらい気持ちにもなります。

しかし、それでいつまでも落ち込んでいては、この先の就職活動に集中することができなくなります。

そのため、受け取ったお祈りメールは読んだ後はすぐに削除するのが一番いいです。
お祈りメールは残しておいても特に何の役にも立ちませんし、いつかまたその企業を応募したい場合はその企業のwebサイトを探すなり、マイナビなどのポータルサイトで検索するなりすれば簡単に連絡先が見つかります。

一番大切なのは、お祈りメールを削除するなどの方法で気持ちを整理して、次に向かうことなのです。

お祈りメールに負けないで

就職活動の中でどうしても受け取るお祈りメールについてみてきましたが、いかがでしたか?お祈りメール自体の内容も実に機械的かつ事務的なものですので、できたらこんなものは受け取りたくないですよね。それでも厳しい就活事情ですので、みなさんの就職活動の中でお祈りメールを受け取るなんてことは避けられないのかもしれません。

ですが、お祈りメールを受け取っても、すぐに削除するなど気持ちに整理をつけて、次に進むことが大切です。最後になりましたが、この記事を読んでくださった方の中で就職活動に励んでいるみなさんも多いことかと思います。大変でしょうけど、陰ながら応援していますので、お体をいたわりつつ頑張ってくださいね!!

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