成果主義とは
キャリアではなく出来高で判断する
日本には様々な給与形態の会社が存在しますが、中でも成果主義をとっている会社があります。これは、営業系の会社に多く、人材派遣の会社や不動産関連の営業職などにありがちです。成果主義は、年齢にかかわらず仕事の出来高に応じて、給与形態が決まるというものです。年功序列制をとっている会社であれば、一定基準を満たしていれば勤続年数に応じて給与がアップしていきます。
しかし、成果主義はいくらキャリアを積んだとしても、給与がアップすることはありません。それなりの働きをすることによって、給与がアップしていくので、新卒一年目でも十分給与アップのチャンスがあるのです。営業系の会社になってくると、一つのノルマがあり、そのノルマを達成することによって、インセンティブとして給与と別途にもらえることもあります。これも、ある種成果主義の一つであり、自分の出来高に応じて給与が決まっているというものです。
また、成果主義の会社で増えてきているのは、年俸制を採用しているということです。ボーナスを含めた年収を決めて、12か月で分割し給与分配するといったものです。月々の給料が決まっていないので、年単位で昇給することになりますが、昇給した一年は減給されることもありません。成果に応じて分配されるということもあって、一年間の業務内容に応じて給料が決まるので夢があるといえます。
成果に応じて給与分配が変動
成果主義は、完全にキャリアよりもその人のポテンシャルを買っているといっても良いでしょう。新卒であっても転職であっても、キャリアは全く関係なく、成果に応じて給与分配が決まるのです。
しかし、多少キャリアも重要視することがありますが、これは転職のみに限ります。新卒は、社会人としての経験も少ないですし、キャリアで判断することができないからです。成果に応じて、給与分配が決まるということもあって、給与の変動が大きいのが成果主義の特徴でもあります。そして何より、営業所単位で給料が決まる可能性もあるということを念頭に置いておくとよいでしょう。不動産関連であれば、営業所の利益によって給与分配が決まってくるので、いくら個人の成果が上がったとしても給与アップにつながらない可能性もあります。
成果主義のメリット
スキルアップと給与アップが比例する
成果主義のメリットとして挙げるなら、スキルアップと給与アップが比例するということでしょう。年功序列であれば、いくらスキルアップしたとしても、年単位で一定の昇給が決まっているのです。しかし、成果主義はスキルアップによる仕事の効率が上がったり、会社に貢献するだけ給料がアップします。月単位で会社にかなり貢献することができれば、その分給与もアップするというわけです。
昇給ということを、仕事のモチベーション向上の一つにしているのであれば、仕事により打ち込むことが可能です。スキルアップをするには、相応の努力をしなければなりません。しかし、スキルアップした分だけ給与に反映されるというのが、成果主義のメリットといえるでしょう。
年齢に関わらず成長できる
成果主義の最大のメリットとして挙げられるのは、年齢に関わらず成長できるということでしょう。完全に成果のみで給与形態が変わってくるので、キャリアが無かったとしても給与アップの可能性があります。もちろん、人よりも多くの給与をもらいたいと思っている人は、それなりに努力するようになるでしょう。
努力をすれば、その分スキルアップすることもできますし、成長にもつながります。仕事を継続していくうえで、どのような仕事でも優秀なビジネスマンになりたいというのは、誰もが思っていることでしょう。成果主義では、そういった優秀なビジネスマンになる上で、かなり有利な環境にあるといってもよいです。自分の出来高に応じて給与が決まるのであれば、給与を一つの課程として決めることができます。
自分の出来高によって給与がアップしたのであれば、その分の働きができる人材と自負することができ、モチベーション向上にもつながります。しかし、給与がアップしなければ、より給与をアップするために努力するようになるでしょうから、成長につながるというわけです。
成果主義のデメリット
成果に応じた働きが必要
成果主義のデメリットとしてあげるなら、成果に応じた働きをしなければならないということでしょう。仮に、年功序列であれば、どのような業務量でもスキルでも年齢を重ねていけば昇給することが決まっています。
しかし、成果主義は自分の成果に応じて給与が決まってくるので、その分成果に応じた働きをしなければなりません。会社側も、これくらいの働きをして成果を出しているから昇給しているわけです。その気持ちにこたえるという意味でも、成果に応じた働きをしなければならないのです。仮にも、成果に応じた働きができなかったら、減給されてしまう可能性もあるので要注意です。
給与が上がればプレッシャーも大きい
成果主義のデメリットは、他にも存在しますがやはりプレッシャーが大きいということが一番でしょう。成果に応じて給料が決まるのであれば、その給料の額が大きければ大きいほど責任を感じるようになります。仮にも、成果を出すことができなければ給料が下がる心配をすることになるでしょう。
しかし、給料がアップすればそれ以上の成果を出さなければならなという強い責任感に追われることになります。いずれにせよ、それが負担になることもあるということを念頭に置いておかなければなりません。
年功序列と成果主義の違い
年齢に応じて給料がアップするのが年功序列
年功序列の基準として、年齢に応じて給料がアップするというものがあります。20~22歳で入社したとして、インセンティブを採用していない限りは基本的に給料の変動はありません。
しかし、勤続年数が増えていくにつれて徐々に給料がアップするというものになっています。成果主義と比べれば、給料の面では安定しているといっても過言ではないでしょう。年間でアップする分の給料が決まっているので、いくら成果を上げても給料がアップしないというのが年功序列制度です。しかし、裏を返せばどのような業務量であったとしても、必ず昇給するという制度なので生活の面では非常に安定するでしょう。
年齢に関わらず給料がアップするのが成果主義
年功序列制度に変わり、年齢にかかわらず給料がアップするというのが成果主義です。完全に成果を重視しているので、いくらキャリアがあって、過去にどのようなことをやってきたとしても判断材料にはなりません。勤続年数がいくら長いとしても、給料がアップしないというのがデメリットでもあります。
しかし、新卒で入社したとして、会社にかなり貢献するような人材であればその時点で給与アップが見込めるのです。自分の成長に応じて給料が決まるというのが、成果主義の特徴といってもよいでしょう。根本的な違いは、成果を重視するか年齢を重視するかというものになってきます。
また、年功序列が安定だとすれば、成果主義は変動と言ってもよいでしょう。必ず給料がアップする年功序列に比べると、成果主義は自分の成果に応じて給与が決まってくるので、必ずアップするというわけではないのです。
成果主義の世界でも生き抜くコツ
近年では、雇用形態も終身雇用から転職してキャリアを積むのが一般的になってきています。そのため評価方法も、年功序列から成果主義に変わってきています。キャリアを築くには『成果』を出すことが最重要項目です。成果を出すためには、積極的に仕事に取り組む必要があります。自分の仕事はここまで!と範囲を狭めず、どんどん自分で仕事を見つけましょう。同期と差をつけるには、意気込みだけでなくしっかりと行動に移すと良いでしょう。