弁護士の仕事を辞めたい理由とは
弁護士といえば、周りから先生と呼ばれて裁判を担当した人からは「ありがとう」と感謝されることが多い仕事です。この弁護士を辞めたいと考えてしまう理由は、どのようなものが考えられるでしょう。
ここからは、弁護士の仕事を辞めたい理由について具体的にいくつか紹介します。もし、あなたが弁護士で辞めたいと考えている人であれば共感できる理由が見つかるかもしれません。
弁護士を辞めたい理由その1:高給取りではなくなったから
以前は、高い給料をもらえる職種として知られていた弁護士ですが、最近はある原因によって給料が高いとは言えません。それは、弁護士の人数を増やしてしまい稼げなくなったからです。これは、弁護士にかぎらず税理士・医者・司法書士とよばれる士業の仕事に言えることです。
弁護士の数も小泉元総理大臣時代の司法制度改革推進法によって多くの弁護士が生まれるようになりました。その結果、95年に1万5000人程度だった弁護士は、’09年には約2万7000人と約10年間で1万2000人以上の弁護士が生まれました。
このような競争が激しくなるため、弁護士は稼ぎづらい構造となっています。中には、年収が100万円に満たない人もいます。さらに、弁護士の平均年収も05年の約2097万円から08年には約801万円と年収1000万円を下回っています。これでは、大手メーカーや銀行員の方が稼げます。このようにお金が稼げないことで、仕事を辞める人もいます。
弁護士を辞めたい理由その2:訴訟件数が減少しているから
弁護士の仕事は、依頼者から相談や訴訟への手続きを行う仕事です。その訴訟がなければ、仕事のない状態となるでしょう。弁護士が辞めたい理由に挙げられるのが、総称件数が減少していることです。あるデータによると、04年までの訴訟件数は約574万件だったが、08年には約443万件と約130万件の訴訟がなくなったことを意味しています。
しかし、司法修習生や弁護士の人数は増加しています。当然、仕事のない弁護士が辞めたいと考えるのも無理はありません。訴訟件数を増えなければ、弁護士の仕事は成立しないのです。
弁護士を辞めたい理由その3:依頼者の力が強いから
以前の弁護士は、依頼者から選ばるよりも裁判で弁護するような事が多いです。しかし、インターネットの発達より弁護士のプロフィールや紹介しているサイトも登場しています。すると、弁護士を選んであげていると依頼者が考えてしまいます。
さらに、訴訟件数が減少しているため弁護士には仕事を選んでいるゆとりがありません。そこで、通常であれば引き受けることはない仕事にも協力するようになります。このような依頼者の方が力が強いことで、いいなりになることも弁護士を辞めたい理由の1つです。
弁護士の秘書を辞めたい理由とは
弁護士事務所で働いているのは、弁護士だけではありません。会計や経理を担当している事務職など数多くの人が働いているので、業務がスムーズに進むのです。今回、ピックアップするのが弁護士の秘書です。
弁護士の秘書の仕事は、弁護士のことをサポートする縁の下の力持ちです。主な仕事内容は、ポストの郵便物をチェックやFAXやメールの管理、弁護士のスケジュール・出張の際のチケット発券・電話対応・相談者の対応・書類整理・裁判で必要な書類の作成代行です。
弁護士のように、司法試験を突破する必要はありません。その代わり、秘書としてスキルやビジネスマナーといった基礎力は必須です。主に、法律事務所で働くことが多いです。平均的な年収としては、400万円前後と一般的なサラリーマンと変わりません。スキルアップすると、専門性のある法務事務を担当することもあります。そんな弁護士の秘書が辞めたい理由について紹介します。
弁護士の秘書を辞めたい理由その1:雑務が多すぎるから
弁護士の秘書が辞めたい理由としてあげられるのが雑務が多すぎるからです。弁護士の秘書は、サポートしての役割を求められます。そのため、コピーや資料作成といった雑用を行うことも多いです。法律事務所によっては弁護士のプライベートなことを任されることもあります。
例えば、「ゴルフに行くために日焼け止めを飼ってきてほしい」や「妻が好きなもの」を買い出しに行かされることもあります。このように雑用を丸投げされるので、耐えられなくなり弁護士の秘書を辞めたい人もいます。そして、どうして弁護士の秘書をしているのか分からないので辞めたいと話している人もいるでしょう。
弁護士の秘書を辞めたい理由その2:指示どおりに動く仕事だから
弁護士の秘書業務は、弁護士から頼まれた作業を行うことが多いです。そのため、相手の指示通りに仕事をしていれば問題がありません。それが、ルーチンワークで楽だから良いと考える人もいるでしょう。
ただし、仕事をしていく中で「自分で考えて仕事をしたい」と考える人も出てきます。すると、弁護士の秘書では弁護士がしてほしい仕事をこなすだけの人材と考えます。よって、自分の考えで仕事をしたいと思い、辞めたい気持ちが強まります。
弁護士の秘書を辞めたい理由その3:弁護士との人間関係が合わない
弁護士の秘書が辞めたい理由の1つが、サポートする弁護士との人間関係が合わないことです。基本的には、ボス弁(弁護士事務所の有数)と補佐する弁護士の秘書が2人いるのが一般的な弁護士事務所のスタイルです。そして、ボス弁と相性が良ければ問題がありません。しかし、人間関係が合わないことがあれば仕事をしずらい環境で働くことになります。
もし、この理由によって退職したいと考えていれば労働相談を利用して解決策を探しましょう。そして、自分でもできる対処法としては「相手の良さを理解すること」です。人間関係が合わないと、相手の悪いところを見てしまいます。なので、意識的にボス弁の良いところを紙に書き出したりして良いところを知って接しましょう。
このような対処法をしても改善されない時は、転職も視野に動きましょう。エージェントを利用すれば、平日の夜から対応しているので弁護士事務所にバレないで転職活動ができます。
弁護士を辞めたい人の転職先
弁護士が仕事を辞めたいと考えたときに、どのような転職先があるのでしょうか。弁護士は平均年収が500万~1000万円代が多く、高収入にあたる年収2000万円以上の弁護士も3割と他の業種によりも多いといわれています。それでも、年収の200万円台が当たり前と呼ばれる時代が到来する予定の職種です。弁護士が辞めたいときに考えられる転職先について紹介します。
弁護士を辞めたい人の転職先その1:企業向けの法律事務所
弁護士を辞めたい人の転職先として挙げられるのが企業向けの法律事務所です。弁護士は、民事訴訟といった個人向けの弁護だけではなく、企業の弁護を行う法律事務所もあります。こちらでは、M&Aといった企業間での提携や合併などの対応を行っています。さらに、キャリアップすると専門的な仕事を行うことができます。
この転職先の特徴は、人気のある法律事務所で採用の難易度が高いことです。また、将来はパートナーとしての契約をしたいので、求人広告を出していないケースも多いです。そのため、自力での転職活動は人脈がなければ難しいです。そこで、非公開求人に強い弁護士向けのエージェントを利用して紹介してもらいましょう。
弁護士を辞めたい人の転職先その2:民事系法律事務所
あなたが弁護士として訴訟の件数を多く担当したいと考えているのであれば、民事系の法律事務所を選びましょう。この民事系法律事務所は、訴訟の件数の多さではほかの種類の弁護士事務所よりも多いです。その代わり、専門的な弁護士になりたいと考えている人は企業向けの法律事務所をオススメします。
将来は、訴訟の件数を多くこなしている弁護士を目指している人には、望んでいるキャリアパスを描ける転職先です。
債務整理系の法律事務所
弁護士の転職先として挙げられるのが債務整理を中心に行っている法律事務所です。債務整理とは借金や会社の倒産などの管理を行う弁護士です。最近では、過去にカードローン会社が違法に取りすぎてた過払い金の請求に関する仕事もあり、債務整理系の大手法律事務所ではCMを流している企業もあります。
この債務整理系の法律事務所は、転職を希望する弁護士が少ないので競争率も低く高額な収入も目指せます。求人数も多いので、弁護士向けのエージェントでも取り扱っている可能性が高いです。カウンセラーには、債務整理系の法律事務所を希望していることを伝えましょう。
弁護士の転職に強い求人サイト・エージェント
弁護士が転職をするときに、通常の求人サイトやハローワークから応募する方法もあります。これは、誰も実行しやすいのがメリットですが、弁護士の求人が少ないことや法律事務所の求人が見つかっても、秘書や事務といった資格がなくても応募できる案件が多いです。
そこで、弁護士で転職を考えている人は専用のサイトやエージェントを利用することが転職を成功させるには大切です。ここからは、弁護士の転職に強い求人サイトやエージェントについて紹介します。
弁護士の転職に強い求人サイト:弁護士転職NAVI
弁護士の転職に強い求人サイトの1つなのが、弁護士転職NAVIです。相談に関しては、1年間で1000件と豊富な実績があります。これだけ実績があれば、転職の悩みごとを安心して相談できます。さらに、求人数も350社の企業を掲載しています。
弁護士の求人が少ない通常の転職サイトより多くの求人に出会えることができます。それは、あなたにピッタリの弁護士事務所が見つかるのです。
弁護士の転職に強いエージェント:C&Rリーガル・エージェンシー社
弁護士の転職に強いエージェントがC&Rリーガル・エージェンシー社です。こちらは、弁護士として登録している人材が約8000名と多いです。さらに、転職業界でも多く実績を残しています。また、クリエイティブ系の転職に強いクリークアンドリバー社はグループ会社です。各業界で転職サービスを行っている実績のある会社です。
こちらの会社では、会員になると英語も勉強することができます。特に、企業向けの法律事務所を目指す人には嬉しいサービスです。さらに、求人情報は実際に取材した声が掲載されています。働いている人の声をチェックできるエージェントとなっています。
どのような弁護士になりたいか考えよう
あなたは、どんな弁護士になりたいですか。訴訟だけなら負けない弁護士ですか。それとも、この分野ならどの弁護士にも負けない専門的な知識のある弁護士でしょうか。転職を望んでいる弁護士は、キャリアパスが明確だと転職を目指す法律事務所が見つかります。