ノックの正しい回数|面接時の6つのノックマナー・入室マナー

ビジネスマナー

ノックの回数のマナー

わたしたちは日常生活で、ドアをノックすることがよくあります。

トイレに誰かいないか確認するときや、ドアの向こうにいる人に用事があるときには、いきなりドアを開けたりせず、ドアをノックして相手に自分の訪問を知らせてから入室します。

ドアをノックする回数の意味を知って、きちんとノックしていますか。自分の感覚でノックの回数を調整していませんか。ここでは、場面に応じたノックの回数について説明していきます。

「プロトコール・マナー」の場合

国際標準マナーの、「プロトコールマナー」と呼ばれるものがあります。国際標準なので、どこの国へ行っても、通じるマナーです。

プロトコールマナーのノック回数を知らないと、相手に失礼にあたるノックをしてしまうことがあるため、必ず覚えておいてください。

ただし、国際標準とはいうものの、全世界に周知教育されているわけではありません。海外の人でも、プロトコールマナーと異なるノックの仕方をする人も存在します。

正式な場では4回

プロトコールマナーによれば、礼儀が必要とされる正式な場でのノックの回数は4回とされています。

役員室の扉をノックする場合などです。ノック4回は多いように感じられますが、注意して外国映画やドラマを見ていると、4回ノックしているシーンをよく見かけます。

早いノック2回を重ねて行うイメージです。「コンコン、コンコン」というリズムでノックすると、4回でもあまり違和感はありません。

トイレでは2回

プロトコールマナーによれば、トイレの在室確認のノック回数は2回とされています。

ここで、ふと「自分はいつでも2回だな」と思い当たった人も多いのではないでしょうか。日本人はどこでもノック2回している人が多く、ノック回数に対し、結構いい加減だといえます。

目上の人を訪ねたときに、ノック2回ではトイレノックと同じで、大変失礼なことなので、きちんと覚えておきましょう。

親しい相手には3回

プロトコールマナーによれば、親しい間柄でのノックの回数は3回とされています。

父親の書斎でノックする場合は、本来目上の人物として礼儀を重んじるべきですが、「家族」という親しい間柄なのでノックの回数は3回が適当です。友人の部屋を訪ねた際も3回が適当です。

ビジネスマナーとしては、プロトコールマナーを簡略化しており、本来はノックを4回すべき状況でもノックの回数は3回で良いことになっています。

面接時のノックのマナー

就職の面接試験では、たいていの場合、面接室の前まで案内されて、受験者がノックをしてから入室します。試験官は室内にいてノックの音を聞くところから始まります。

面接試験は、このノックの仕方からすでに始まっています。中から「どうぞお入りください」といった入室を促す言葉がかけられるので、それに従って入室します。

面接官は「ノックの仕方を知っているか」「入室態度はどうか」という観点で、すでに面接を始めています。

1.日本の就活ではノック回数3回がベスト

日本のビジネスマナーとしては、ビジネスのノック回数は3回であると教えられます。正式には4回であっても、面接時は3回のノック回数で構いません。

面接官自体が4回のノックに慣れていないので、逆に「マナーを知らない」と受け取られてしまうリスクもあります。日本企業への就活では、ノック回数は3回にしておくのがベストです。

外資系の場合は4回が望ましい

外国では4回のノック回数というのが、かなり浸透していて、映画やドラマで普通に見かけます。

外資系企業では面接官も外国人だったり、外国の文化に慣れている日本人だったりします。ノック回数は4回にしておいた方が良いでしょう。

自分にはどうしても4回のノックがしっくりこないという人は外国映画やドラマを見て、さりげない4回のノックを練習してみたらいかがでしょうか。

2.4回は日本人には多く感じる

普通のノックスピードで4回行うと、日本人には多く感じられ、なんとも間延びした印象を受けます。

ゆっくりと4回だと、まさに間延びしており、素早く4回だと「トイレ早く出て」という催促のノックに感じられます。

外国映画などで行われている4回のノックには、リズムがあります。「コンコン、コンコン」「コ、コン、コ、コン」といった感じで、4回というよりも、2回のノックに聞こえるようなリズムを用いています。

3.ノックはゆっくり行う

ノックをあまり早く行うと、とても気ぜわしい感じを受けます。

これから面接をお願いするのですから、「早く、早く」と急かせるようなたたき方ではなく、「よろしくお願いします」の気持ちを込めてゆっくりたたきましょう。

ゆっくりといっても、限度があります。目安としては1秒に2回程度たたきましょう。面接時は3回のノックが推奨されているため、ノックに1.5秒かけることになります。

4.ノックの音が大きすぎるのはNG

面接官は、急に就活生の訪問を受けるわけではなく、ドアの向こうに待機していることを知っています。

その面接官に「これから入ります」という合図としてノックを行うため、大きな音を出す必要はありません。

ノックは、指の関節を曲げ、その関節部分でコツコツたたく程度にします。手の甲部分でたたくと音が響きすぎるので、指の関節あたりでたたいた方が上品な音になります。

5.ドアが開いていてもノックする

就職面接の会場のドアが開いている可能性は低いですが、万が一開いていたら、どう入室すべきか、迷うのではないでしょうか。

答えは、ドアが開いていてもノックするというのが正解です。ドアが取り外されている場合は、近くの壁などをノックします。

ノックは「これから入室します」という合図であり、中にいる面接官の注意喚起の目的も合わせ持っています。ノックなしで、いきなり声をかけるのはマナー違反になります。

6.ノック後は相手の反応を待つ

ノックをしたら、間髪入れずに「失礼します」と入室するのではなく、まず、相手の反応を伺いましょう。面接時なら、「お入りください」という声があるはずです。

ノックは、相手に対するお知らせの意味が強いので、流れ作業のように、「ノックした」「あいさつする」「入る」という順を勝手に踏むべきではありません。相手からの指示を待ちましょう。

ノックの回数を始めとする面接評価基準について

面接前に、「面接官が何を見ているか」が分かれば、想定質問への回答も用意でき、落ち着いて面接に臨めます。

・面接官の評価基準
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ノックの回数の面接への影響

面接では、あらゆることが審査の対象になります。ドアのノックの仕方でも、マナーのある人間か審査されているはずです。

面接官は、ノックから就活生の人物像を想像します。回数が少なければ「トイレと一緒にされた」と苦笑いし、乱暴なノックからは「ガサツな人」という第一印象を受けます。

第一印象は大切です。ノックも審査対象であることを自覚し、日ごろからノックの仕方を丁寧にするようにしましょう。

面接時の入室マナー

ここでは、面接の際に、入り口の扉をノックした後の行動をご紹介します。

正しいノック回数のノックをしても、その後の行動がマナー違反をしていたり、面接官を不快にするものでは、せっかくノックによる第一印象が好印象でも水の泡となります。

正しいノック回数とともに、正しい立ち居振る舞いを覚え、確実に面接官に対して好印象を残しましょう。

1.入室前に大きな声であいさつ

ノックの後、室内の面接官から「お入りください」という入室の合図があります。入室の合図があったら、「失礼いたします」と大きな声であいさつをしましょう。

あいさつをした後、一呼吸置いて、面接室のドアを開けます。ドアは勢いよく開けるのではなく、丁寧に開けます。

丁寧すぎて、そろそろと開けるのは、様子伺いをしているようで印象がよくありません。きちんとドアノブを持って、手の力で開けます。

2.身体ごと振り返ってドアを閉める

入室後、ドアを閉めなければなりませんが、このとき後ろ手でしめるのはマナー違反となります。面接官にお尻を向ける姿勢になるのもマナー違反です。

入室するドアと面接官の位置関係にもよりますが、面接官にお尻を向けない程度に振り返ってドアを閉めます。面接官の正面から入室した場合は、半身程度振り返るのがベストです。

3.面接官のほうを向いて一礼と挨拶

ドアを閉めたら、面接官の方に向き直り、あらためて一礼をします。このとき、「本日はお願いいたします」など、一言あいさつをしてからさらに一礼すると、さらに好印象です。

あいさつする際は、面接官の目を見るようにしましょう。複数の面接官がいる場合も、すべての面接官と目を合わせるくらいの気持ちで臨みましょう。

4.入口に近い椅子の横に立って挨拶

集団面接でない場合は、室内に入ると就活生用の椅子は1脚用意されています。しかし、まれに、複数の空席があり、どこに座るべきか迷う場合があります。

面接室に入室し、空いている椅子が複数ある場合は、もっとも入り口に近い椅子の横に立ってあいさつをしましょう。

多くの場合は、ドアを閉めたあとのあいさつ後、面接官と目を合わせたときに、室内をどう進むべきかを面接官が促してくれます。

5.促されてから着席する

着席位置が決まっても、すぐに着席するのはマナー違反です。これは、面接に限ったことではなく、プライベートで誰かの家を訪問したときのマナーでもあります。

必ず、面接官から「お座りください」と促されてから着席しましょう。

皆が座っていて、自分の目の前にも椅子が置かれていると、無意識に座ってしまいます。犬の「おあずけ」と同じ状態ですが、面接官からのゴーサインを待てるよう、心しておきましょう。

6.鞄の置き場所にも注意する

面接時には多くの人が鞄を持参しますが、面接室に入室してから、この鞄の扱い方に迷うことがあります。鞄をどう持つか、着席の際にどう置くか、などです。

面接のときに、特に荷物置き場が用意されていなければ、鞄を持って入室することになります。この場合、鞄は、自分が着席する席の脇に置きます。

着席を促されたら、鞄を席の脇に置き着席します。着席してから置いても構いません。着席しながら置くのは避けた方が無難です。

ノックの回数のマナーをチェックしよう

ここまでご紹介したように、ノックの回数には、マナーとしてきちんと意味付けがされています。世界標準と日本標準では、多少異なる部分もあります。

相手に対して失礼な行為とならないよう、ノックの回数の意味はきちんと覚えておきましょう。

正しいノックで好印象を得よう

就活含め、面接は最初のノックから始まっていると言っても過言ではありません。面接官に好印象を持ってもらえるよう、以下のリンク記事も参考に面接時のマナーを見直してみましょう。

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