「ご連絡いたします」の敬語・例文・間違った敬語なのか|ビジネス

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「ご連絡いたします」の敬語

ビジネスシーンで「ご連絡いたします」というフレーズを読んだり耳にしたりすることはとても多いです。日本語には相手と自分の立ち位置により敬語を使う必要があり、「ご連絡いたします」というフレーズは誰に対してどんなときに使うのかあいまいな方に必見です。敬語について基本的なところからご紹介しますのでぜひともご参考にしてください。

敬語の基本的な基礎を把握しておけば敬語に対して苦手意識がなくなります。

敬語とは

まずは敬語の基本的なことですが、敬語には「謙譲語」「丁寧語」「尊敬語」の3種類があります。これらの敬語の種類を「ご連絡いたします」にブレイクダウンすると「ご連絡」は「ご」をつけることで謙譲語、「いたし」は「する」の謙譲語、「ます」は丁寧語ということで、厳密には二重敬語になります。

しかし、「ご連絡いたします」については使っても問題はありません。

ビジネスでの使い方

友達や親しい人には「ご連絡いたします」とは使いません。やはり「ご連絡いたします」はビジネスシーンで多く使われています。では、実際にどのようにビジネスシーンで使われているかをご紹介します。

ビジネスシーンでは、対面してコミュニケーションを取るときと電話やメールで連絡することがあります。最近ではメールでやり取りすることも増えていますのでいずれのシチュエーションも抑えておきましょう。

メール

メールは文章が記録として残ってしまうので誤字脱字や間違った敬語の使い方について特に注意をする必要があります。メールでは文頭にこのメールの内容がどうことであるか記載することが望ましいです。例えば、「アポイントメントについてご連絡いたします」などがあります。

また、メールでは改めて連絡をしたときにも最後に「ご連絡いたしますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。」などと書くことがあります。

電話、対面など

ビジネスシーンで電話や対面で話すときに「ご連絡いたします」と言う場合は、改めて連絡するという意味で使われます。これは主に社外や取引先などと話すときに用いられる表現であり、社内間で連絡するというときには敬語表現を用いない場合があります。相手によって敬語を使うべきかどうかが決まります。

敬語の基本である自分よりも目上の人であれば社内、社外、関係なく敬語で話すことが基本です。

「ご連絡いたします」の例文

「ご連絡いたします」の活用方法を例文を用いてご紹介しますのでぜひともご参考にしてください。

よくあるシチュエーションを用いて例文をご紹介しますので、ビジネスシーンで同じような場面に出くわす可能性があります。また、例文をご参考にしていただけ、あらゆるシーンに応用できるように「ご連絡いたします」をマスターしてください。

ご連絡いたしますので

「ご連絡いたします」というフレーズだけを使うことはビジネスシーンでは珍しいです。最後に「ので」とつけて文と文を組み合わせてより丁寧な言い方をすることが多いです。

対談が終わったときの別れ際や電話やメールの最後に「ご連絡いたしますので、何卒よろしくお願い致します。」ということはとても一般的です。商談の場合、「ご連絡いたしますので、ご検討のほど宜しくお願い申し上げます。」もよく使われるフレーズです。

ご連絡いたしますが

続いてのフレーズは「ご連絡いたしますが」についてです。この場合は相手の様子を伺うときに用いられることが多いです。相手の状況を知りたいときにとても便利なフレーズです。

「お昼すぎにご連絡いたしますが、ご迷惑ではないでしょうか」や「5時にご連絡いたしますが、ご在宅でしょうか」と連絡する時間帯などの相手の都合を聞き出す時に活用しましょう。

ご連絡いたしますね

「ご連絡いたしますね」は基本的にメールやライティングで使うことは避けましょう。「ね」をつけることで少し柔らかい印象を与えることができます。また、男性よりも圧倒的に女性が使うことが多いです。また、相手がお客様のお子様であったり子どもに対して優しく伝えるときにも使われます。

「本日は貴重なお時間を頂戴しまして大変ありがとうございます。では、後日ご連絡いたしますね。」と去り際に使いましょう。

「ご連絡いたします」は間違った敬語なのか

そもそも「ご連絡いたします」は間違った敬語なのか疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。「ご連絡いたします」は誰に使うかを間違えるとおかしい表現になってしまいます。正しいシチュエーションと間違った相手に使わないことを気をつければ簡単に使いこなせるようになります。

「ご連絡いたします」は使い方次第で正しい敬語にも間違った表現にもなります。

「ご連絡いたします」は正しい敬語

「ご連絡いたします」は敬語としては正しい敬語です。目上の人や上司に使うことはごく一般的です。二重敬語なために使うと恥ずかしいおもいをしていないかと心配な方も安心して使ってください。

敬語は日本人にとっても難しく何気なく普段使っている敬語であってもふと間違っているのではないかと不安になるときがあります。日本語も時代とともにかわりつつありますので現代では受け入れられている二重敬語もあります。

誰に対して使うのか

「ご連絡いたします」は誰に対して使うのかがとても重要なポイントです。敬語はあくまで目上の人に対して使う表現です。相手を間違えるとおかしなことになる可能性があります。目上の人や立場が高い人でなくても敬語で話すことは相手にとって気分が悪いものではありません。

しかし、相手を間違えると関係性に疑問を抱くこともありますのでやはりきちんと使い分けることにこしたことはありません。

上司や目上の人

「ご連絡いたします」は上司や目上の人に使うことが正解な使い方です。目上の人に対しては敬いを見せることが欠かせません。そのため「ご連絡いたします」と敬語で表現することはマストです。

上司の場合、普段からコミュニケーションが取れており信頼関係がある場合、「ご連絡いたします」とまでかしこまった言葉遣いを使わない場合があります。「連絡します」や少し崩した言い方をすることも珍しくはありません。

部下や後輩

一般的には敬語という表現は目上の人や相手が立場の上の方に使う表現です。「ご連絡いたします」も敬語の1つですので、部下や後輩に対して使われることがあっても使うことはありません。

絶対に使ってはいけないということではありませんが、ビジネスシーンでは後輩に対して敬語を使っていると第3者からすると後輩の方が立場が上と判断されることもあります。関係性をはっきりさせる意味も込めて使わない方がベターです。

自分に行動に「ご」をつけること

基本的に「ご」をつけるときは相手の行動に対してつけます。自分の行動のときに対しては「ご」をつけることは珍しいです。「ご連絡いたします」については、自分の行動ですが「ご」をつけることは認めれられていますが、「連絡を差し上げます」などと「ご」をつけなくても間違いではありません。

ご連絡いたしますとご連絡させていただきますの違い

「ご連絡いたします」と「ご連絡させていただきます」は微妙にニュアンスが異なります。どちらも二重敬語にはなりますが正しい表現です。どちらの意味も自分が連絡するということですが、シチュエーションによって使い方が少しかわります。

違いを理解してきちんと使い分けをしましょう。違いを理解している人にとっては誤った使い方をしていると違和感を抱きます。

させていただきます

「ご連絡させていただきます」という場合は相手から何かを依頼を受けたときなどに使います。相手にわざわざお時間をお取りしていただく可能性がある場合などにさせていただくというフレーズを使います。

相手に敬意を払い自分をへりくだって言うときに使う表現です。こういう場合でないときに使うと必要以上に丁寧になりすげてニュアンスがおかしくなるので気をつけましょう。

いたします

「いたします」は自分が自らするときに使う敬語表現です。特に何かコンタクトを取っているときではなく、こちらから連絡した場合には「○○の件でご連絡いたします」で十分です。

また、「○○の件でご連絡いたしました」と過去形でいうこともあります。どちらでも間違いではありませんので活用しましょう。文の最後にまた連絡を自分からすると伝えるときには「ご連絡をいたします」で締めくくりましょう。

ご連絡いたしますの類似表現

「ご連絡いたします」や「ご連絡させていただきます」以外にも連絡するという行為を表現する方法があります。少しずつ意味が異なり時と場合に応じて1番適切な表現を使うことが大切です。日本語には微妙なニュアンスが詰められており日本人であっても使い分けが難しいことが多々あります。しっかりと意味の違いを理解をしておきましょう。

「ご連絡いたします」の類似表現をご紹介しますのでぜひともご参考にしてください。普段から使っていることで自分の言葉として使えるようになります。

ご連絡申し上げます

「ご連絡申し上げます」はビジネスシーンでも大変よく使われています。「ご連絡いたします」と同様に「ご連絡申し上げます」も正しい敬語表現です。

「申す」は「言う」の謙譲語で相手に相手を敬った言い方になります。その他にも「ご連絡を差し上げます」もよく使われているので一緒に覚えておきましょう。どちらも同じようなシチュエーションで使われています。

ご連絡します

「ご連絡します」は近しい上司や先輩などに使われることが多い表現です。「ご」がついていることで丁寧な言葉ではありますが、「ご連絡いたします」よりかはカジュアルな表現になります。社外や目上の人に対しては「ご連絡をいたします」を使う方が無難です。

話言葉の中では「ご連絡します」と言われることもとても多いです。

ご連絡いたしますの英語表現

日本も海外取引がとても盛んになり、英語でメールをしたり取引をすることが増えています。英語には日本語のように謙譲語や丁寧語など敬語という表現がありません。では、「ご連絡をいたします」と英語での伝え方はどんな表現があるのかをご紹介しますのでぜひともご参考にしてください。

いくつか言い回しを覚えておくととても便利でいざというときに困りません。英語が苦手な方でも基本的な英語は暗記をすることでクリアできます。日本もグローバル社会にないつつあるので基本的な英語を求められてきています。

I will contact you

英語では基本的に自分を主語にしたり、「Please」をつけることでより丁寧な言い方になります。英語に敬語表現がないといえども丁寧かカジュアルかという違いはあります。ビジネス英語ではカジュアルな表現は使わないように気をつけましょう。

「ご連絡いたします」の英語の表現の1つとして「I will contact you」があります。「contact」は連絡をするという意味があり、英語では誰に連絡をするのか目的語を入れなければいけないため最後に「you」と入れます。そして未来形に置き換えて「will」となります。

I will get back to you

「I will get back to you」とは砕けた訳し方をすると「また連絡するね」というニュアンスが強いです。「get back」というフレーズを使うことで1度連絡を取ったことがある方に使われることが多いです。

例えば取引先に電話をして担当者が不在の場合、改めて自分からご連絡いたしますと伝えたいときなどに用いられます。電話で時間がない場合などにかけなおしたいと伝えるときにも使えるフレーズです。さらに丁寧に言い回しをするときには「Could I get back to you?」と疑問系にすることもあります。

I get in touch with you

「get in touch with」もまた「連絡する」という意味があります。これは熟語なので1フレーズとして覚えておきましょう。応用編として、「I will get in touch with her」と言うと、「彼女にご連絡を取らせていただきます」や「ご連絡をさせていただきます」という訳し方になります。

日本語では誰に連絡するかとまで言うことが少ないので目的語を入れずに前後の文脈で理解することが一般的です。逆に英語に訳すときには目的語を忘れないようにしましょう。

日本語は正しく使いましょう

「ご連絡いたします」のご紹介はいかがでしたか。日本語はきちんとして正しい日本語を使えるように努力しましょう。うっかりと使い間違えたり、言い間違えたりすることもありますがそれは気をつけることで解決できます。しかし、そもそも理解していなかったり無知であることは改めて勉強することが大切です。

ちなみに本来であれば「ご連絡いたします」は「ご連絡をいたします」と「を」をつけることが正式です。最近では「を」をつけない傾向が多くみられるようになっており、将来的には「を」をつけなくてもよい日がくる可能性もあります。言葉は時代と共に変化するのでとても面白いです。

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