「おこがましい」の意味と使い方・類語・漢字・例文・語源・敬語

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「おこがましい」の意味と使い方は?

みんさんは「おこがましい」という言葉を聞いたことがありますか。職場での会話で誰かが使っているのを聞いたり、テレビでタレントさんが使っているのを聞いたという方もいるでしょう。今回は、このように時折でてくる「おこがましい」という言葉について詳しく説明します。ここではまず、「おこがましい」の意味と使い方について説明します。

「おこがましい」の意味は?

まずは、おこがましいの意味について説明します。「おこがましい」には大きく分けると、ふたつの意味があります。それでは、「おこがましい」のふたつの意味について詳しく説明していきます。

ひとつめの意味は?

「おこがましい」のひとつめの意味は、「自分のことを過大に評価していて生意気な様子、またはでしゃばっている様子や他の人への配慮がなく自分勝手な様子」ということです。「おこがましい」のひとつめの意味を簡単にいうと、「生意気または図々しい様子」といえるでしょう。

もうひとつの意味は?

次は「おこがましい」のもうひとつの意味について説明します。「おこがましい」のもうひとつの意味は、「自分の態度が図々しい、生意気だと感じて恥ずかしいと思う様子」ということです。こちらの「おこがましい」の意味を簡単にいうと、「恐れ多いと思う様子」と言えるでしょう。

ふたつの意味の使い分けは?

さて、先ほどは「おこがましい」の意味を大きくふたつに分けて説明しましたが、次はこのふたつの使い分けをどうすればよいかについて説明します。「おこがましい」のふたつの意味を使い分けるときは、「おこがましい」を「申し訳ないという気持ち」を表すときに使うのか、相手や自分の言動に対して「生意気、図々しい」と感じて使うのかを考えましょう。

つまり、「おこがましい」を相手や自分の言動に対して「生意気、図々しい」という意味で使う方法と、「申し訳ない」と感じて「恐れ多い」という意味で使う方法に分けることができます。

「おこがましい」の使い方は?

「おこがましい」の意味についての説明の次は、使い方についての説明をします。「おこがましい」の品詞は「形容詞」です。したがって、文章中での「おこがましい」は「形容詞」として使用します。

具体的な使い方としては、「生意気、図々しい」という意味に関しては「おこがましい人だ」や「おこがましい発言だ」というように使い、「恐れ多い」という意味に関しては「○○でおこがましいのですが」などと使います。

ビジネスでの「おこがましい」の使い方は?

次は、具体的な場面として「ビジネス」での「おこがましい」の使い方について説明します。先ほど、「おこがましい」の意味をふたつ説明しましたが、「ビジネス」では「生意気、図々しい」という意味よりは「恐れ多い」という意味で使うことが多いでしょう。

したがって、ビジネスでは主に「おこがましい」を「恐縮だ」という意味で使い、例として、先ほどの使い方で説明したように「○○するのもおこがましいのですが」といったように使えます。

「おこがましい」は相手に対して使える?

先ほどは「おこがましい」の意味と使い方について説明しました。次は「おこがましい」を他人に使うことができるかということについて説明します。結論から言うと、先ほど説明した意味にもあるように「生意気、図々しい」という意味で相手に対して使えますが、相手の事を悪く言うような意味なので使わない方がいいでしょう。

そもそも、相手に対して「おこがましい」と言うこと自体が「おこがましい」言動ともとれます。「おこがましい」は、相手を悪く言うために使うのではなく、自身の謙遜のようすを表現するために使うのが良いでしょう。

「おこがましい」をどんな場面で使う?

次は、具体的に「おこがましい」という言葉はどんな場面で使われるのかについて説明します。先ほども少し触れたように、「おこがましい」はビジネスの場面でも使用されます。この時の「おこがましい」は「恐れ多い」という謙遜を表す意味で使っています。

従って、「おこがましい」という言葉は、職場の上司との会話や会議、または言動に注意する必要のあるような対話をおこなうような場面で使われるといえるでしょう。

どんな言動が「おこがましい」?

先ほど触れたように、「おこがましい」という言葉を使って謙遜の様子を表現できました。しかし、たとえ「おこがましい」という言葉を使っていても、実際に「おこがましい」と思われるような言動をしていると、本当に謙遜しているということはできないでしょう。場合によっては相手に「おこがましい」と思われてしまう可能性があります。

ここでは、本当に「おこがましい」と思われることにならないようにどんな言動が「おこがましい」ことにあてはまるのかについて見ていきます。

どうやって「おこがましい」ことを考える?

さて、実際に「おこがましい」ことを考えていきますが、まずはじめにどうやって「おこがましい」と思われてしまうようなことを考えるかについて説明します。

おこがましい言動を考えるときは、「おこがましい」の意味について注目するのが有効な方法と言えます。みなさんもぜひ、「おこがましい」の意味に注目することにより、ここで説明する例以外にもいろいろな「おこがましい」ことの具体例を考えてみましょう。

おこがましい言動の例は?

では、おこがましいと思われる言動の例について考えてみましょう。ここでは「おこがましい」の意味から考える、おこがましい言動の例として「図々しい言動」、「生意気な言動」のふたつに分けて説明していきます。

図々しい言動とは?

おこがましい言動の一つとして、「図々しい言動」が挙げられます。「図々しい」というのは、「おこがましい」の意味のところでも触れたように、「相手への配慮がなく、自分勝手な様子」の事でした。したがって、「図々しい言動」とは「相手のことを考えない言動」や「自己中心的な言動」のことを表します。

生意気な言動とは?

もう一つのおこがましい言動として「生意気な言動」が挙げられます。「生意気」というのは、自身の能力や実力を正しく評価することができていないような言動のことを表す言葉です。従って、「生意気な言動」とは「自身の能力、実力と一致しない言動」のことを表します。

「おこがましい」を使うときの注意点は?

ここまでに、「おこがましい」は相手に対して使えるのか、どんな場面で使われるのか、実際に「おこがましい」と思われるような言動にはどんなものがあるのかついて説明してきました。これらの事から、「おこがましい」という言葉を使う時には、どのようなことに注意すれば良いかについてまとめます。

先ほどの説明より、「おこがましい」を使うときの注意点は、「相手に対しては使わないようにする」ということと、「自身がおこがましい言動をしないようにする」ということです。「おこがましい」を使う時は、「自分に対して使うということ」と「自身の言動と謙遜する言動が一致させること」を意識しましょう。

「おこがましい」を使った例文は?

次は、「おこがましい」の使い方で説明したことを参考に、「おこがましい」を使った例文について説明します。今回は特に、「おこがましい」を相手に何かをお願いするときの例文について説明します。

お願いをするとき

相手に対してお願いしたいときに、例えば「私のような若輩者(未熟者)が、おこがましいですが、お願いしたいことがあります」ということができます。あるいは、お願いや依頼の内容を先に伝えたあとに、最後に「私ごときが依頼させていただくこともおこがましいですが、よろしくお願いします。」と一文付け加えることもできます。

「おこがましい」を漢字で書くと?

今までひらがなで扱ってきた「おこがましい」ですが、実は「おこがましい」には漢字が存在します。ここでは、「おこがましい」を漢字で書くとどうなるかについて説明していきます。

「おこがましい」の漢字はいくつある?

先ほどの話にあるように、「おこがましい」には漢字が存在します。実は「おこがましい」の漢字はひとつではなく、2種類あります。したがって、ここではそれぞれの「おこがましい」の漢字ごとに分けて説明していきます。

ひとつめの「おこがましい」の漢字は?

ひとつめの「おこがましい」の漢字は、「痴がましい」となります。ここで使われている「痴」という文字には「愚かしい」や「くだらない」といった意味があり、「おこがましい」の意味と比べたときに、「生意気、図々しい」という意味に近いニュアンスを持っていると言えるでしょう。

もうひとつの「おこがましい」の漢字は?

では次は、もうひとつの「おこがましい」の漢字について説明していきます。もうひとつの「おこがましい」の漢字は「烏滸がましい」となります。

「烏」という字は、「カラス」と読みます。「カラス」というのは、普段見ることが多々ある、あの鳥の「カラス」のことです。「滸」という字については、見たことが無いという方もいるでしょう。「滸」という字は「水辺やほとり」を表しています。したがって、「烏滸」とをそれぞれの字の意味のとおりに考えると、「水辺にいるカラス」ということになります。

「おこがましい」の語源は?

先ほどは「おこがましい」の漢字について説明しました。「おこがましい」を漢字で書くと「痴がましい」や「烏滸がましい」でしたが、ここではこれらの漢字の語源や「おこがましい」の語源について説明していきます。

「痴」や「烏滸」の語源は?

まずは、「痴」や「烏滸」の語源について説明します。「痴」や「烏滸」の語源は「をこ」という古語です。この「をこ」という古語を漢字に直すと、「痴」や「烏滸」、「尾籠」となります。「をこ」は名詞で、先ほども触れたように「愚かしい」や「くだらない」といった意味を持っています。

おこがましいの語源は?

では次は、「おこがましい」の語源について見ていきましょう。「おこがましい」の語源は、先ほど触れた「をこ」を形容詞の形にした「をこがまし」です。「をこがまし」は「をこ」が形容詞の形になっただけなので、基本的な意味も「をこ」と同じです。したがって、すべての元という意味では、「おこがましい」の語源は古語の「をこ」と言えるでしょう。

「おこがましい」の類語は?

意味や使い方、使う場面や例文、漢字や語源など、「おこがましい」について詳しく説明してきました。次は「おこがましい」に似た意味の言葉には、どのようなものがあるのかについて説明します。

「恐縮」という意味を持つ類語は?

「おこがましい」の意味のひとつには、「恐縮だ」というものがありました。この「恐縮だ」という意味を同じように持っている言葉は、「おこがましい」の類語と言えるでしょう。このこともふまえて、「恐縮だ」という意味での「おこがましい」の類語について見ていきましょう。

「恐縮だ」という意味を持つ類語として、「恐れ多い」という言葉があります。したがって、おこがましいの類語には、「恐れ多い」という言葉があります。加えて、「恐縮」という言葉自体も「おこがましい」の類語と言えるでしょう。

「生意気、図々しい」という意味を持つ類語は?

では、「生意気、図々しい」という意味での「おこがましい」の類語についても見ていきましょう。「生意気、図々しい」という意味を持つ類語として、「僭越」や「失礼」、「無礼」や「無分別な」といった言葉があります。先ほど同様にこれに加えて、「生意気」や「図々しい」といった言葉も「おこがましい」の類語と言えるでしょう。

「おこがましい」の敬語は?

次は、「おこがましい」の敬語、または「おこがましい」を使った敬語表現について説明します。はじめに「おこがましい」という言葉自体が「敬語」のような役割を果たしているときがあるということを伝えておきます。このように言える理由は、「おこがましい」という言葉を「恐縮だ」という意味で使う場合、自分のことを謙遜するような表現になっているためです。

「おこがましい」のほかにも、先ほど説明した「僭越」や「失礼」、「無礼」という言葉も敬語表現として使えるでしょう。「僭越」や「失礼」、「無礼」をつかうときは、「僭越ながら」、「失礼ながら」、「無礼を承知で申し上げますと」といった話し出しや書き出しで使うことができます。

「おこがましい」の対義語は?

今度は、「おこがましい」の対義語について説明します。「おこがましい」の意味には、「恐縮だ」というものや「生意気、図々しい」というものがあったので、これらの意味と反対の意味を持つ言葉が「おこがましい」の対義語と言えます。このことをふまえて「おこがましい」の対義語について見ていきましょう。

「生意気」という意味の対義語には「しおらしい」、「図々しい」という意味に対しては「慎ましい」や「しおらしい」という言葉があります。したがって、「おこがましい」の対義語は「慎ましい」や「しおらしい」となります。

「おこがましい」を使いこなそう!

今回は、「おこがましい」の意味や使い方、使う場所や例文、類語や対義語、語源など幅広く説明してきました。「おこがましい」という言葉には、「恐縮だ」という意味で謙遜の気持ちを表すことができ、加えて「生意気、図々しい」といった意味でも使うことができました。

したがって、「おこがましい」という言葉を使いこなすことができれば、相手に対して誠実な気持ちを伝えることができます。「おこがましい」の意味や使い方、注意点について確認し、「おこがましい」をうまく使いこなしていきましょう。

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