覚えておきたい!「感謝いたします」の意味・使い方
人は助け合って生きています。お互いに協力しあったり、力を貸し合ったりすることで、人の社会が成り立っています。
しかし、助け合うことは当然のことというわけではありません。相手の好意や親切によって助けてもらえたり、力を貸してもらえたりするのです。そのため、人に親切にしてもらったり、優しくしてもらったりしたら、相手に感謝の気持ちをしっかり伝えることが大切です。
上記のような背景は、ビジネスシーンであっても変わりません。むしろ、ビジネスシーンで目上の人や上司などに何かしてもらった場合こそ、しっかり感謝の気持ちを伝えることが大切だと言えるでしょう。
今回は、ビジネスシーンでよく使われる感謝の言葉の1つである、「感謝いたします」という言葉をテーマにして、意味や使い方、敬語や例文、類語などを考察・ご紹介していきます。
「感謝いたします」の意味・使い方
早速、「感謝いたします」という言葉の意味や使い方について、考えていきます。
「感謝いたします」という言い回しは、ビジネスシーンを中心に、さまざまな場面で使用される、比較的馴染み深い言い回しだと考えられます。ですから、「何となく知っている」「周りの人が使っているから、自分も使っている」といった、曖昧な理解のまま、納得してしまっている方も、少なくないと考えられます。
この機会にぜひ、「感謝いたします」の意味や使い方について、見直してみて下さい。
「感謝いたします」の意味
まずは、「感謝いたします」の意味について、考えていきます。
「感謝いたします」の意味について、「weblio辞書」では、以下の引用のように解説しています。引用の内容では、「感謝いたします」とは、相手に対して感謝していることを伝える言葉だとされています。「いたします」という言葉が謙譲語か丁寧語であることから、丁寧に感謝の気持ちを伝える言葉の1つであることが読み取れます。
相手に対してありがたいと感じていること、感謝していることを表明する際の言い方。「致します」は「する」の謙譲もしくは丁寧表現。
「感謝いたします」の使い方
上記で考察した、「感謝いたします」という言葉の意味をもとにして、「感謝いたします」の文章や会話での使い方について、考察していきます。
上記でもご紹介したとおり「感謝いたします」は、感謝の気持ちを表明する言葉だとされています。「いたします」という表現は、謙譲語とされており、謙った表現をすることで、相手へ敬意を払う言葉となっています。ですから、「感謝いたします」という表現は、相手に敬意を払った感謝の言葉や、大変丁寧な感謝の言葉であると言えるでしょう。
上記のような見解から、「感謝いたします」は、目上の相手や敬意を払うべき相手にお礼を言ったり、感謝の気持ちを伝えたりしたい場合に、使用される言い回しだと考えられます。
ビジネスにおける使い方
上記では、基本的な「感謝いたします」の使い方について考察しました。続いては、ビジネスに特化した使い方について、考えていきます。
「感謝いたします」という表現は、大変丁寧な感謝の気持ちを伝える言葉の1つです。ですから、ビジネスでは目上の人に対して、感謝の気持ちを伝えたりお礼を言ったりしたい場合に、使用されることが多い言葉だと考えられます。
「感謝いたします」の例文
続いては、「感謝いたします」というフレーズを使用した例文をご紹介していきます。
例文を通して、「感謝いたします」がどのように使用されているのか確認してみることで、「感謝いたします」の実践的な使い方や言い回しのバリエーションについて、新たな気付きを得られる可能性もあります。ぜひ、例文を確認してみて下さい。
お心遣い
「感謝いたします」という言葉は、丁寧なお礼の言葉ですが、より丁寧かつ詳細に表現したい場合は、「お心遣い」などの言葉とともに使用するケースもあります。
「お心遣い」という言葉とともに使用した場合の「感謝いたします」の使い方や言い回しとしては、以下の例文のような使い方ができると考えられます。
・大変あたたかなお心遣いに感謝いたします。
・お心遣い感謝いたします。
・細やかなお心遣い、感謝いたします。
とともに
「感謝いたします」という言葉は、何らかの言葉と繋げて、「~とともに」といった言葉と一緒に使用するケースもあります。そこで続いては、「~とともに」という言葉と一緒に「感謝いたします」という言葉を使用した例文を確認していきましょう。
・母子ともに感謝いたしております。
・感謝いたしますとともに、今後ともよろしくお願い申し上げます。
ありがとう
感謝の気持ちを表現する言葉と聞いて、「ありがとう」という言葉を連想する方は、大変多いと考えられます。そこで続いては、「ありがとう」という言葉とともに、「感謝いたします」という言葉を使用する方法について、例文を通して考えていきます。
・先日はありがとうございました。あたたかいご対応に感謝いたします。
・本日はありがとうございました。ご一緒させて頂きましたこと、感謝いたします。
・お気遣いありがとうございます。感謝いたしております。
「感謝いたします」の敬語
続いては、「感謝いたします」という言葉を、ビジネスシーンなどで目上の人にも使用できる、敬語へ言い換えるには、どうすれば良いのか考察していきます。
敬語でのやり取りは、社会人のマナーとも言われています。ですから、この機会にぜひ、「感謝いたします」の敬語表現への言い換え方法や使い方についても、確認しておきましょう。
「感謝いたします」も敬語
先述で、「感謝いたします」の意味について考察する際にも触れましたが、「いたします」という言葉は謙譲語、もしくは丁寧語に当てはまると言われています。
謙譲語は、自分の行為を謙って表現することで、相手への敬意を表現するタイプの敬語です。「いたします」は「する」などの敬語となっているため、「感謝いたします」という言い回しは、敬語であると考えられます。
より丁寧な言い方への言い換え方法
上記では、「感謝いたします」は敬語の1種である可能性が高いと考察しました。しかし、会話や文章においては、「感謝いたします」という言い回しは、文章の流れや内容によっては、不躾な印象や唐突なイメージを相手に与える危険性もあります。そのため、より丁寧な表現へ言い換えた方が良いケースもあると予想できます。
「感謝いたします」をより丁寧に言い換えたい場合は、「感謝申し上げます」「厚く御礼申し上げます」といった言い回しが考えられます。しかし、状況や文章の内容によっては、あまりにも丁寧な表現にしすぎると、今度は回りくどい印象になってしまうケースもあります。
ですから、「感謝いたします」やより丁寧な言葉は、状況や文章の流れなどに合わせて、使い分けられるようにしておくと、何かと便利です。
「感謝いたします」の類語
続いて、「感謝いたします」と似ている意味を持つ、類語をご紹介していきます。類語を覚えることで、文章の内容によって、「感謝いたします」からより適切な表現へと言い換えて使用できるケースもあります。ですから、この機会に「感謝いたします」の類語もチェックしておきましょう。
御礼申し上げます
上記でも触れましたが、「感謝いたします」と同じように感謝の気持ちを表現する言葉の1つとして、「御礼申し上げます」が挙げられます。「御礼申し上げます」は、「感謝いたします」よりもさらに丁寧な表現とする見解も存在するため、より丁寧なお礼の言葉を使いたい場合に、言い換えて使用することができるでしょう。
「申し上げます」という言葉は、「話す」などの謙譲語とされているため、「御礼申し上げます」という言い回しも、敬語の1種であると言えそうです。
お礼を申し上げます
感謝の気持ちというよりも、お礼の言葉の1種になりますが、「お礼を申し上げます」もまた、「感謝いたします」の類語・同義語の1つと言えそうです。
上記でご紹介したように、「申し上げます」という言葉は、謙譲語の1種だと考えられます。ですから、「お礼を申し上げます」という表現も、目上の人などにも使うことができる、丁寧な言い回しの1つだと言えるでしょう。
「感謝いたします」はビジネスでも使えるお礼の言葉
いかがでしたでしょうか。今回は、「感謝いたします」という言葉をテーマにして、意味や使い方、例文や敬語への言い換え方法、類語などについて、考察・ご紹介しました。
「感謝いたします」という言い回しは、敬語の1種と考えられ、上司や目上の人に対しても使用できる、感謝の気持ちやお礼を伝える言葉の1つです。そのため、ビジネスシーンや公の場でも使うことができる言葉だと考えられます。
この機会にぜひ、「感謝いたします」という言葉の意味や使い方をマスターして、自由に使えるようにしておきましょう。