「お待ちください」の例文・敬語・メールでの書き方・返信方法

ビジネススキル

「お待ちください」の例文

「お待ちください」という言葉は私生活においても、ビジネスの場においても、耳にする機会の多い言葉と言って良いでしょう。スーパーやコンビ二で買い物をしている時に「少々お待ちください」と待たされることは頻繁にありますし、ビジネスにおいて「データを確認しておりますのでしばらくお待ちください」と伝えられることもよくあります。

「お待ちください」という言葉を使うことで、待つ方も待たせる方も心に余裕を持つことができます。しかし、待つ方と待たせる方で「お待ちください」と待たせる時間については感覚の違いがあります。待つ方と待たせる方の時間感覚の違いをはっきりとさせるために「お待ちください」の例文をいくつか挙げてみます。

少々お待ちください

「少々お待ちください」という言葉は、最も一般的な表現だと言って良いでしょう。待たせる時間が短く、すぐに処理できることがわかっている時に使われる言葉です。「少々」という言葉が示す時間の長さは明確ではありませんが、数秒から長くとも1分程度待たせる程度であれば「少々お待ちください」という表現を使っても間違いはないでしょう。

例文

「確認いたしますので少々お待ちください」「賞品をご用意いたしますので少々お待ちください」「担当者に代わりますので少々お待ちください」のように使われます。また待たせることなく用意できる場合においても、相手への配慮として「少々お待ちください」と伝えることが一般的です。

「少々お待ちください」は少ない時間待たせてしまう時に用いる言葉なので、「データをすべて確認いたしまうので少々お待ちください」のようには使われないのが一般的です。「少々お待ちください」と言われた人は少ない時間で解決する認識でいるので、しばらく待たせてしまうと困惑させてしまう可能性もあります。

受け答え

「少々お待ちください」と言われた時には、その場で待つことをおすすめします。「それでは後ほどお伺いします」と返してしまうと、相手と自分との間にタイムラグが生まれてしまう可能性もあるでしょう。待つとしても1分ほどなのでその場で静かに待機しておけば、すぐに行動してくれるでしょう。

しばらくお待ちください

「しばらくお待ちください」と言われた時には、数分待つことを覚悟した方が良いでしょう。要求に対してすぐに解決する場合には「少々お待ちください」という言葉が使われることが多いので、「しばらくお待ちください」という言葉が使われる場面では、すぐには対処できない、または準備に時間がかかると考えて良いでしょう。

例文

「担当部署に確認をいたしますのでしばらくお待ちください」「いただいたデータについて精査いたしますのでしばらくお待ちください」「電話が大変混み合っておりますのでしばらくお待ちください」という言い回しを聞いたことがあるという人も多いでしょう。特にフリーダイヤルなどの電話応対の場面において使われることが多い表現です。

「しばらくお待ちください」という言葉が使われる時は、対面している時においては番号札を渡される時もあります。役所など手続きに時間がかかる場所においては「しばらくお待ちください」という案内が書かれていることも多いです。また自動音声で「しばらくお待ちください」と流れる電話案内もよく耳にします。

受け答え

「しばらくお待ちください」と言われた時には、具体的にどのくらいの時間がかかるかを聞いてみても良いでしょう。具体的な時間を聞けば番号札を渡されることもあるでしょうし、正確とは言えないまでも目安の時間を教えてくれることもあるでしょう。自動音声で「しばらくお待ちください」と言われた時には、電話をハンズフリーにして待つという方法もあります。

もう少しお待ちください

一度「お待ちください」と返答した後に、しばらくして再度「いかがですか」と尋ねられた時には「もう少しお待ちください」という表現を使うこともあります。解決方法がすでに見えていたり、後少しの手順を踏むだけという段階まで進んでいたりする場合には「もう少しお待ちください」という表現は効果的です。

例文

「1ヶ月前のデータですので解析に時間がかかってしまっております。もう少しお待ちください」「担当から折り返しお電話させていただきます。もう少しお待ちください」のように、サイドの問い合わせに対し使われることが多い表現です。しかし何度も「もう少しお待ちください」と対応していると、相手に不信感を抱かせてしまう可能性もあります。

作業完了までの時間が見えていて、その時間があと僅かであれば「もう少しお待ちください」の「もう」の部分に力を込めて伝えると良いでしょう。同様の表現で「もうあと少しお待ちください」「もう少しだけお待ちください」というような表現をすることもあります。

受け答え

「もう少しお待ちください」は、再度の質問に対して言われることが多い言葉なので、我慢して待機することをおすすめします。しかし何度も「もう少しお待ちください」と言われるようであれば、「急いでいるのですが」など急かす言葉をかけても良いでしょう。とはいえ急かしすぎないようにするのが一般的なマナーです。

もうしばらくお待ちください

「もうしばらくお待ちください」という表現は、なんらかの問題が発生し予定よりも時間がかかっている場合に使われることが多い言葉です。電話が混み合っていたり、データの容量が重かったり要因は多岐に渡りますが、時間がかかっている場合には「もうしばらくお待ちください」と伝えることで相手への配慮の気持ちを表すことができます。

例文

「誠に申しわけございません。ただいま電話が大変混み合っております。このままもうしばらくお待ちください」という自動音声を聞いたことがある人も多いでしょう。このメッセージのあとに遠賀区が自動的に流れる電話フォームもよくあります。

「もうしばらくお待ちください」という言葉は、解決への時間がまるで見えていない時に使われる言葉です。解決に数十分から数時間かかると見込まれる時にも良く使われます。ビジネスにおいては「もうしばらくお待ちください」のあとに、「こちらから折り返させていただきます」という言葉が続くこともあります。

受け答え

「もうしばらくお待ちください」と伝えられた時には、自身が置かれている立場を考えて「さらに待つか」それとも「一旦諦めるか」を選択する必要があります。どうしてもその場で解決をしたい場合は、時間がかかってしまうことは承知でさらに待つことを選択しなければなりません。

お願い申し上げます

時間がかかっても相手に待ってもらうことが必要なシチュエーションでは「お待ちくださいますようお願い申しあげます」という表現を使う必要があります。例えば役所などの本人確認などでは長い時間がかかることもあり、さらに本人にはその場にいてもらう必要があるので、「お待ちくださいますようお願い申しあげます」という言葉がよく使われます。

例文

「事故で道路が通行止めとなっておりますので、お待ちくださいますようお願い申しあげます」「天候不良のため出航を遅らせております。お待ちくださいますようお願い申しあげます」のように、人の手ではどうにもならない不意のアクシデントに見舞われた時に使われることが多い言葉です。

また、クレーム処理や事故など現場保存が必要な場面においても「お待ちくださいますようお願い申しあげます」という表現はよく使われます。当事者に待ってもらわないと、正確な情報などを得ることができなくなってしまうこともあります。

受け答え

「お待ちくださいますようお願い申しあげます」と言われた時には、ただ待つことしかできません。メールや手紙などでこのようなメッセージが送られた時には、そのメールに返信をすることはせずに、相手からの新たなメッセージを待つようにしましょう。この場合は急かせても自体は悪化する一方です。

「お待ちください」の敬語

「お待ちください」はそれだけで敬語表現であると言えます。なのでビジネスの場で使用してもなんら問題ではありません。さらに相手に敬意を示すのであれば「お待ちいただければありがたいです」「お待ちいただけますようお願い申しあげます」「お待ちいただければ幸いでございます」のような表現を使うこともできます。

お待ちを

「お待ちください」よりも砕けた表現として、「お待ちを」という言葉を使うこともあります。「お待ちください」同様に「少々お待ちを」「もうしばらくお待ちを」のように使われます。ビジネスにおいてはあまり使用されませんが、古き良き日本の文化が息づいている料理屋さんなどで頻繁に聞くことができます。

料亭などでは「お茶をいただけますか」と尋ねたら「少々お待ちを」と返事をしてくれます。そしてお茶を持ってきてもらう時には「お待ち」という言葉とともに出してくれることもあります。お店とお客の間に深い関係性が出来上がっている場合のみ、成立する言葉と言って良いでしょう。

「お待ちください」のメールでの書き方

メールでのコミュニケーションは特に相手への配慮を忘れないようにしなければなりません。メールで「お待ちください」と書く場合には、その理由を明記する必要があります。分析に時間がかかるのか、先方の確認を待っているのか、メールを打てない状況にいるのか、理由を書かずに「お待ちください」と書くだけでは相手は不審に感じてしまうこともあるでしょう。

例文

「問い合わせいただきました内容に関してですが、現在担当部署で確認をしております。もう少々お待ちください。本日中にはご連絡させていただきます」のように書けば、メールの受け取り手は焦ることなく次のメールを待つことができます。現場も把握できるため心配も最小限にすることができます。

「応募を受け付けました。現在応募をたくさんいただいており抽選をしておりますので少々お待ちください。当選した方には別途メールをお送りさせていただきます」とメールの文面にあれば、その後メールが届かずとも落選したという事実はわかります。メールの受け取り手を待たせるだけでなく、現状を報告するのがポイントです。

「お待ちください」とメールできたときの返信方法

メールで「お待ちください」と来た時の返信方法は大きく分けて3つあります。ひとつめは返事をせずそのまま待つ方法です。ふたつめは「承知しました」と返事だけを返す方法です。そしてみっつめは詳細を求める返信をする方法です。一般には、ひとつめかもしくはふたつめの方法が用いられることが多いです。

返事をせずそのまま待つ

一般に届いたメールに対して返事をしないことは失礼に当たりますが、「お待ちください」というメールが来た時には例外です。「お待ちください」ということはすぐには対処できない状態にあるということなので、さらにメールを送ってしまうとプレッシャーを書けてしまうことにも繋がりかねません。

場合によってはメールを見る余裕がないほど切羽詰まった状態であることも考えられます。「お待ちください」と書かれたメールが届いた時間を覚えておき、事態が進展したメールを待つようにしましょう。

返事だけを返す

返事だけを返すことも一般的です。「承知いたしました。お待ちしております」というメールを送るだけで、相手を少なからず安心させることができます。「お待ちしております」の後に「時間に余裕はありますので」と付け加えておけば、プレッシャーをかけることなく認識の旨だけ伝えることができます。

もし時間の制限があるようであれば、この返信の時に伝えても良いでしょう。「明日の正午までにお返事いただければ幸いです」「本日中に解決できないようでしたらご連絡ください」などとメールしておけば、その後のコミュニケーションを円滑に進めることができるでしょう。

詳細を求める

一般に「お待ちください」と書かれたメールに対して、詳細を求めるのは好まれません。ですが、明らかに問題が起きている時や相手からの詳細がない時に関しては、詳細を訪ねることも必要になります。自身が求めている情報を明確にして、要点をまとめたメールが求められます。

詳細を求める際には自身の要求を押し付けるだけの内容にはしないようにしましょう。「お忙しいところ恐縮ですが」など、相手をフォローする言葉も忘れないようにしましょう。また、詳細を求めるメールは一度だけにとどめておきましょう。

「お待ちください」が示す相手への配慮

「お待ちください」という言葉を使われずに、ただ待たされているという状況は不安とストレスを感じてしまいます。同じ待っているという状態でも「お待ちください」と優しく声を変えられることで、心に余裕が生まれることは間違いないでしょう。

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