「ご回答」の例文・使い方・ご返答との違い|敬語/いたします

ビジネススキル

覚えておきたい!「ご回答」の使い方

ビジネスシーンでは、敬語や丁寧な言葉遣いで話したりやり取りしたりすることが大切です。しかし、敬語や丁寧な言葉遣いは、日常的な会話ではあまり使用しないため、正確な意味や使い方を覚えるのは、難しいと考えられます。

「ご回答」という言葉もまた、ビジネスシーンでよく使われる言葉ながらも、正しい使い方を理解している自信がない方が多い言葉の1つだと考えられます。

そこで今回は、「ご回答」という言葉をテーマにして、使い方や例文、敬語表現や「ご返答」との違いについて、考察・ご紹介していきます。「ご回答」という言葉の使い方に自信がないという方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

「ご回答」の使い方

まずは、「ご回答」という言葉の基本的な使い方について、考えていきます。「ご回答」という言葉は、ビジネスシーンでやり取りをする際に、よく使われる言葉です。そのため、どのような使い方をするのか覚えておくと、何かと役立つと考えられます。

この機会にぜひ、「ご回答」という言葉の使い方について、考えてみて下さい。

「ご回答」は丁寧な表現

そもそも、「ご回答」とはどのような言葉なのか、まずは考察していきます。「ご回答」という言葉の成り立ちについて、「weblio辞書」では、以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「ご回答」とは、「回答」という言葉に、接頭語である「ご」が付け加えられた形だと読み取れます。

接頭語の「ご」には、丁寧さを表現する意味が含まれていると予想できるため、「ご回答」は「回答」よりも丁寧な表現である可能性もあると言えそうです。

名詞「回答」に、接頭辞「ご」がついたもの。

https://www.weblio.jp/content/%E3%81%94%E5%9B%9E%E7%AD%94

「ご回答」の使い方

続いては、会話や文章における「ご回答」の使い方について、考えていきます。「ご回答」という言葉は、質問に対して答える場合などに使われる言葉だと予想できます。その際、回答することを丁寧に表現したり、相手の「回答する」という行為を丁寧に言い表したりしたい場合に、「ご回答」という言葉が使われると考えられます。

しかし、「ご回答」という言葉そのものは、敬語ではないと言われています。そのため、後述で詳しくご紹介していきますが、「ご回答」をビジネスシーンで通用する敬語表現にするには、前後の文章や言葉を工夫して使うことが大切だと言われています。

「ご回答」の例文

続いては、「ご回答」という言葉を使用した、例文をご紹介していきます。上記では、「ご回答」の基本的な使い方についてご紹介しました。しかし、理論上の使い方だけでは、いざ会話や文章で使用する際に、どのような言い回しで使えば良いのか自信がないという方もいらっしゃるでしょう。

ですから、「ご回答」を使用した例文を通して、実際の会話や文章での言い回しや使いどころについて、考えていきましょう。例文を確認してみることで、「ご回答」のより実践的な使い方を学べる可能性があります。

ご回答ありがとうございます

「ご回答」という言葉とともに使われることが多い言葉の1つとして、「ありがとうございます」という言葉が挙げられます。「ご回答ありがとうございます」というフレーズは、他人が質問やアンケートなどに回答した際に使うことが多い言い回しで、回答してくれた相手への感謝の気持ちを表現するフレーズです。

主な使い方や使いどころとしては、以下の例文のような使い方・使いどころで使用できると考えられます。

・アンケートにご回答いただき、ありがとうございます。
・この度はインタービューへのご回答、ありがとうございます。
・質問へのご回答、ありがとうございました。

ご回答いたします

「ご回答いたします」という言い回しもまた、「ご回答」という言葉を使用した言い回しの中では、メジャーだと考えられる言い回しの1つです。

「ご回答いたします」というフレーズは、基本的には自分が相手に対して回答する場合に使用するものです。「回答」を「ご回答」という丁寧な形で表現した上で、「する」という自分の行為を「いたします」と謙った形で表現した、「謙譲語」と呼ばれるタイプの敬語だと予想できます。

・私が責任を持ってご回答いたします。
・只今ご回答いたしますので、今しばらくお待ち下さいませ。
・今回は、私○○がご回答いたします。

ご回答の程

「ご回答の程」というフレーズもまた、「ご回答」という言葉とともによく使われるフレーズの1つだと言えそうです。一般的に、「の程」という表現には、言葉や言い回しの意味をやわらげるニュアンスが含まれていると言われています。ですから、「ご回答の程」という言い回しも、ワンクッションを入れたソフトなニュアンスの表現だと考えられます。

・ご回答の程、よろしくお願いいたします。
・ご回答の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

ご回答させていただきます

自分が質問などに回答する場合は、「ご回答させていただきます」といった言い回しをすることもあります。しかし、会話で使用する場合は、やや回りくどい印象を相手に与えがちなので、前後に使用する文章や言葉に、注意する必要があると言えそうです。

「ご回答させていただきます」のコミュニケーションにおける使い方としては、以下の例文のような使い方ができると考えられます。

・私がご回答させていただきます。
・後日ご回答させていただきます。
・後ほどご回答させていただきますので、今しばらくお待ち下さい。

「ご回答」の敬語での使い方

続いては、「ご回答」という言葉を敬語表現で使用する場合、どのように言い換えたり、どんな言い回しで使ったりすれば良いのか、考察してきます。

そこで続いては、「ご回答」を敬語の文章や表現で使用する場合、どのような言い回しで使えば良いのか、考えていきます。

謙譲語

敬語には、いくつかの種類が存在しています。その中でも、特にメジャーな分類が、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」にわける方法です。

まずは、「ご回答」という言葉を、謙譲語で使いたい場合、どのように使えば良いのか考えていきます。「ご回答」という言葉自体は、敬語ではありませんが、既に丁寧な表現となっています。そのため、「ご回答」という言葉は、言い換える必要はないと考えられます。

しかし、「ご回答」という言葉に、敬意を払うニュアンスは含まれていません。そのため、「ご回答」の前後の文章や言葉を、謙譲語へ言い換える必要があると言えそうです。

「ご回答」を謙譲語と組み合わせた使い方の一例としては、「ご回答いたします」「ご回答申し上げます」といった言い回しが考えられます。

丁寧語

上記でも述べたとおり、一言で「敬語」と言っても、複数の種類やタイプが存在しています。複数ある敬語の中でも、綺麗な言葉や丁寧な言葉を使用することで、相手に失礼がないようにするのが、「丁寧語」と言われるタイプの敬語です。そこで続いては、「ご回答」を丁寧語の文章で表現する場合の方法について、考えていきます。

丁寧語に言い換える場合も、「ご回答」という言葉自体は、特に言い換える必要はないと考えられます。「ご回答」の前後の文章や言葉を丁寧語にすることで、「ご回答」を使用した丁寧語の文章を作ることができると考えられます。

「ご回答」という言葉を丁寧語で使用した場合、「ご回答します」「ご回答しました」といった言い回しになると考えられます。

「ご回答」の類語

続いては、「ご回答」という言葉と似ている意味を持つ、類語や同義語と呼ばれる言葉をご紹介していきます。類語・同義語を学ぶことで、「ご回答」という言葉をより深く理解するための、新たな気付きを得られる可能性も考えられます。

この機会にぜひ、「ご回答」の類語・同義語も覚えておきましょう。

返信

「返信」という言葉は、日常的によく使われる言葉ですが、「ご回答」の類語に該当すると考えられます。

「返信」は、主にメールや手紙などでやり取りをする際に使用される言葉です。ですから、メールや手紙による質問に対して、メールや手紙で返事で回答したり回答されたりした場合も、使用される言葉だと考えられます。

「返信」という言葉は、丁寧に表現したい場合は、「ご返信」などの言葉に言い換えることもできます。

答弁

「答弁」という言葉もまた、「ご回答」の類語の1つだと言えそうです。

「答弁」の意味について、「weblio辞書」では以下の引用のように解説されています。引用の内容から、「答弁」とは質問に対する答えを指す言葉だと、読み取ることが可能です。また、質問に答えることを意味するケースもあります。

質問に対して答えること。また,その答え。

https://www.weblio.jp/content/%E7%AD%94%E5%BC%81

答申

「答申」という言葉も、広い目で見ると「ご回答」の類語であると言えそうです。

「答申」の意味について、「コトバンク」では、以下の引用のように説明されています。引用の内容から、「答申」とは、上役や上司などの目上の人物に対して、目下の人が意見を申し述べることとなっています。上級の官庁などに対して意見する際に使われることが多いと言われています。

上級の官庁や上役の問いに対して意見を申し述べること。

https://kotobank.jp/word/%E7%AD%94%E7%94%B3-580627

「ご回答」と「ご返答」の違い

上記では、「ご回答」の類語をいくつかご紹介しました。しかし、「ご回答」と似ている意味を持っている言葉は、他にもたくさんあります。「ご返答」という言葉もまた、「ご回答」と似た意味を持つ言葉の1つだと言えるでしょう。

また、「ご返答」という言葉は、「ご回答」と音の響きや使い方も似ているため、意味などを混同してしまいがちだと考えられます。

そこで続いては、「ご回答」と「ご返答」の違いについて、考えていきます。

「ご回答」の意味

まずは、「ご回答」という言葉の意味について確認していきましょう。

「ご回答」の原型と考えられる、「回答」の意味について、「weblio辞書」では、以下の引用のように解説しています。

引用した解説からは、「回答」とは質問などに答えることを意味する言葉だと、読み取ることができます。

質問・要求などに答えること。返答。

https://www.weblio.jp/content/%E5%9B%9E%E7%AD%94

「ご返答」の意味

続いて、「ご返答」の意味について、確認していきます。「ご返答」の原型と考えられる、「返答」の意味について確認するにあたり、今回は「weblio辞書」を引用して、確認していきます。

以下に引用した解説から、「返答」とは、呼びかけなどに対して答えることだと読み取れます。特に、「返答」は口頭で答えることやその様子を文章で表現する際に、使用される言葉だとされています。

問いや呼びかけなどに対して答えること。また、その言葉。返事。 〔類義の語に「返事」があるが、「返事」は口頭や文字で答える意で、日常的に用いられる語。それに対して「返答」は相手の問いに対して主として口頭で答える意で、文章語的に用いられる語〕

https://www.weblio.jp/content/%E8%BF%94%E7%AD%94

「ご回答」と「ご返答」の違い

上記で考察した、「ご回答」と「ご返答」の意味をもとにして、2つの言葉の意味の違いについて考えていきます。

結論から言うと、「ご回答」「ご返答」はどちらも、質問などに対して答えることを意味する言葉です。そのため、2つの言葉は類語だと言えるでしょう。

しかし、上記でもご紹介したように、「ご返答」という言葉は、口頭で答えることを、文章などで表現する際に使用される言葉だとされています。一方、「ご回答」については、上記のような制限や細かいニュアンスは、特にないと考えられます。上記のような点が、「ご回答」と「ご返答」の違いの1つであると言えそうです。

「ご回答」は幅広く使える言葉

いかがでしたでしょうか?今回は、「ご回答」という言葉をテーマにして、基本的な使い方や例文、敬語への言い換え方法や類語、「ご返答」との違いなどについて、考察・ご紹介しました。

「ご回答」という言葉は、ビジネスシーンを中心に、さまざまな場面で使うことができる、大変便利な言葉です。前後の言葉や文章の選び方次第では、公の場でも通用する言葉となります。

ですから、この機会にぜひ、「ご回答」の意味や使い方、敬語表現などを覚えて、正しく使えるようにしておきましょう。

タイトルとURLをコピーしました