「お手数ですが」の意味と使い方・言い換え方法・例文・敬語表現

ビジネススキル

「お手数ですが」の意味と使い方は?

電話やメール、接客時などに「お手数ですが」という言葉を使ったり聞いたことがあるのではないでしょうか。「お手数ですが」という言葉はビジネスシーンでよく使われる言葉です。今回は「お手数ですが」の意味や使い方についてご紹介します。

意味と使い方を知ろう

「お手数ですが」は、手数という動作を丁寧に言い換えた言葉です。「お手数ですが」の手数の意味は、動作や作業の手間、他人にかける手間などを意味します。使い方としては、相手に手間をかけさせてしまう場合によく使います。「お手数ですが」という言葉は、本来の意味の場合とクッション言葉として用いられる場合と主に2パターンあります。

メールの場合

「お手数ですが」をメールで使う場合は、主に文章の締めくくりに使われます。メールで使用される場合は、相手にお願いをする内容のメールや、アポイントメールで日時の調整をお願いする場合などが挙げられます。

<例文>
・お手数ですが、ご調整いただければ幸いです
・お手数ですが、よろしくご査収願います
・お手数ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます

メールの内容に応じてふさわしい言い回しを選びましょう。

メールでの英語表現

ビジネスシーンでよく使われる「お手数ですが」という表現ですが、外資系の会社の参入や国際社会の進出で、英語に言い換えをして使うことがあります。「お手数ですがよろしくお願いします。」を英語表現すると「I am sorry to trouble you, but I appreciate your support.」と表現することができます。

そのほかの英語表現として「Sorry to ask this of you when you are busy but I appreciate your help.」という言い方があり、日本語では「お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いします」という意味になります。外資系の仕事ではなくても、取引先の担当者が外国の人だったという場合にも焦らないように、最低限の英語の言い回しも覚えましょう。

「お手数ですが」を言い換えるとどうなる?

「お手数ですが」の言い換え方法としてよく使用される言葉に「お手数おかけしますが」「お手数おかけします」があります。言い換えとされるので、意味に違いはほとんどありません。実際に会社で使用したり、聞いたりするのは「お手数おかけします」の方が多いという方もいることでしょう。「お手数ですが」よりも「お手数おかけします」の方が丁寧な印象があるため、好んで使う人が多いです。

「お手数ですが」の例文を見てみよう

「お手数ですが」という表現は、ビジネスシーンにおいて必要不可欠です。接客時や取引先はもちろんのこと、手紙やメールを送る際も使用されます。また、国際社会が進む中で英語での表現の仕方も注目されています。英語の表現も含め、いくつかの例文をもとに、説明します。

お手数ですがよろしくお願いします

「お手数ですが」という言葉は相手にお願いをする場合に主に使います。相手によく使う例として「お手数ですがよろしくお願いします」があります。この言い回しは、メールや電話対応、対面による接客時にも使える使用頻度の高い言い方です。英語に直しても重宝される言葉ですので、英語に訳された方も一緒に覚えるようにしましょう。

英語に訳した文章は、メールの項目で紹介しているのでぜひ参考にしてください。

お手数ですがご確認ください

メールで資料の添付をしたときや、書類を送付したときに使う言い回しで「お手数ですがご確認ください」という言い方があります。言葉どおり、確認してほしいことがある場合に使います。確認してください、と一言いうよりもお手数ですがという言葉を入れることで、やわらかい印象になります。

お手数ですがご確認くださいを英語にすると

「お手数ですがご確認ください」を英語に訳すと「I am sorry for the inconvenience, but I appreciate your cooperation in addition to you confimation.」と言うことができます。英語の場合も使用場面は日本語と同じように使うことで問題ありません。

お手数ですがご確認の程

「お手数ですがご確認ください」という言い回しの類似語として「お手数ですがご確認の程よろしくお願いします」という言葉があります。「お手数ですがご確認の程よろしくお願いします」は、相手に確認作業をより丁寧にお願いする際に使います。通常より丁寧にお願いしたい場合はこの言い回しを使用すると良いでしょう。

お手数ですがご確認の程を英語にすると

「お手数ですがご確認の程よろしくお願いします」を英語でいう場合は「お手数ですがご確認ください」の場合と同じ翻訳になります。英語の場合は日本語ほど言い回しの幅は広くないので、英語で文章を作る場合は類似語の文章対応で大丈夫です。

「お手数ですが」の敬語表現とは

「お手数ですが」とはどのような敬語表現にあたるのでしょうか。丁寧語・尊敬語・謙譲語の順で説明します。

丁寧語

丁寧語とは、語尾が~ます、ですという言い方になる敬語表現です。「お手数ですが」は「手数」という動作を敬語表現にした言葉ですが、「お手数です」という丁寧語の言い回しはありません。「お手数ですが」の丁寧語はないので「お手数ですが~ます」という風に、一つの文章として使い方を覚えましょう。

尊敬語

尊敬語は相手を高める敬語表現であり、相手が主体となる場合に使います。「お手数ですが」は相手にお願いをする場合に使う言葉なので、「手数」という動作にかかる敬語は尊敬語にあたります。そのため「お手数ですが」を敬語表現として分析する場合は、尊敬語として認識して良いでしょう。

謙譲語

謙譲語は自分を低める敬語表現であり、自分が動作の主体となります。「お手数ですが」という言葉は相手にお願いをする表現のため、相手が主体です。そのため、自分が主体となる謙譲語での表現はありません。類似語として「恐縮ですが」という言葉があるので場合によって使い分けましょう。

ビジネスで「お手数ですが」を使う際の注意点とは

ビジネスシーンでよく使う「お手数ですが」という言葉ですが、使う場面によって気を付けることが出てくる場合があります。場面ごとに説明します。

社内の場合

会社内で仕事をお願いする場合など「お手数ですが」という言葉を言っている方も多いでしょう。会社内で仕事を依頼する場合は、「お手数ですが」と言った言葉は基本的に必要ありません。自分のが立場が低く、頼む相手が上の立場の人だとつい言ってしまいたくなります。しかし、同じ会社で働く仲間ですので必要以上の気遣いはかえってくどくなる場合があります。

また、急ぎの仕事の場合「お手数ですが」という言葉を使うと、後回しにされてしまいがちなのでお願いするときはシンプルに頼みましょう。

社外の場合

社外の人の多くは、取引先やお客様などが該当することがほとんどでしょう。社外の人にお願いや依頼をする場合に使う「お手数ですが」は、主にクッション言葉として使用されることがほとんどです。

そのため使いすぎるとくどくなってしまうので、メールなら締めくくりに、対面であれば結びの言葉として使いましょう。

英語で対応する場合も使い方は同じで、締めや結びとして使いましょう。

返信する場合

依頼やお願いをメールでしていた場合、報告やレスポンスという形で相手から連絡が来ます。その際も「お手数ですが」のような相手に配慮する言葉を用います。メールの返信で「お手数ですが」を使う場合は、同義語の「お手数をおかけしました」という表現を使うことが無難です。

「お手数ですが」という言い方は、現在や未来においての動作にかかる言葉ですので、過去の出来事に対する場合は「お手数をおかけしました」を使うようにしましょう。

回答の場合

相手に依頼やお願いをした場合、回答がほしい場合が出てきます。ストレートに回答がほしい旨を伝えると、催促をしているようで相手も気分が良くありません。相手からの回答を促したい場合は「お手数ですが、ご回答のほどよろしくお願いします」と伝えるのが良いでしょう。あくまで相手にお願いをしている立場ということを意識しましょう。

英語表現をいくつかみてみよう

「お手数ですが」をはじめ、英語に訳されたビジネス会話があります。いくつか例をご紹介します。

英語のビジネス会話

外資系の会社をはじめ、取引先に外国人が居ることは珍しくありません。ビジネスにおける英語力は年々必要となっています。「お手数ですが」をはじめ、英語を使う上で覚えておきたい文型をご紹介します。

<例文>
・I appreciate your help.
「お手数ですが、よろしくお願いします」という意味の一番シンプルな英語表現です。
・If it’s not too much trouble,~
「もしご迷惑でなければ、~」という意味で、謙虚にお願いしたい場合に使う英語表現です。
・I’m sorry for causing you trouble.
「お手数をおかけしました」という意味ですが、謝罪やお詫びの気持ちが強い時に使う英語表現です。

これらはメールや対面時においても使用頻度の高い英語表現ですので、一般知識として覚えておくと良いでしょう。

「お手数ですが」を使いこなそう

今回は「お手数ですが」という言葉について、例文を踏まえご紹介しました。主にビジネスシーンで使われますが、通常の生活においても使う場合があります。きちんと使い方を覚えて、スマートな社会人になりましょう。

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