「いってらっしゃい」の敬語・使い方・目上の人への使い方|丁寧語

ビジネススキル

「いってらっしゃい」の敬語

お出かけをするときや、会社で営業にでるときなど「いってらっしゃい」と声をかける習慣があります。これは日本独特の言葉の使い方で、実はその他の言語では「いってらっしゃい」に置き換えられる言葉がない言語が多いです。

自宅であれば家を出る際に家族に「いってらっしゃい」と見送られることがありますが、社会にでると会社やその他のシチュエーションで上司や目上の方を見送ることがあります。そんなときに使える「いってらっしゃい」の敬語にあたいする言い方をご紹介しますので、ぜひともご参考にしていください。

丁寧語

「いってらっしゃい」の丁寧語は「いってらっしゃいませ」と語尾に「ませ」をつけることで表現することができます。例えば、上司を見送る際に「お気をつけていってらっしゃいませ」と見送るととても丁寧で雰囲気もよく捉えられます。

しかし、「いってらっしゃい」という言葉も敬語として間違えているわけではないため、そのまま目上の方に使うことも間違いではありません。多くの文章では丁寧な言い方にする場合、語尾に「です」や「ます」をつけますが、「いってらっしゃい」に関しては、「です」や「ます」をつけることはありません。

「いってらっしゃい」の使い方

「いってらっしゃい」は自宅だけでなく、日常生活のなかでさまざまなシチュエーションで使われています。シチュエーション別に「いってらっしゃい」の相応しい使い方をご紹介しますのでぜひともご参考にしてください。「いってらっしゃい」は家族以外の方にも発することもあることがわかります。

誰かを見送るシチュエーションであれば、どんなときにも使うことがあります。見送るときですので帰ってこない前提のときでも使うことができます。「さよなら」とは意味は異なりますがどちらの言葉も同じシチュエーションとしては同じ場面で使うことがあります。

メール

日常生活のなかでメールやテキストやSNSアプリ(ラインなど)が欠かせない時代になりました。例えば恋人とのメールでのコミュニケーションのなかで、「今から仕事に行く」と言われたときに「いってらっしゃい」と返信することがあります。「いってらっしゃい」は対面していなくても使われることがとても多いです。

友達が離れている状況でお出かけをすると連絡してきた場合にも「いってらっしゃい」と言います。また、ビジネスシーンでも他支店の方の出張報告を伺ったときにも、社内メールで「いってらっしゃい」ということがあります。

自宅

自宅で家族がお出かけをするときには「いってらっしゃい」と見送ります。「いってらっしゃい」は「おはようございます」など挨拶と同じように使われることが多いです。

家族に「いってらっしゃい」と声をかけられると、お出かけする側は「いってきます」と返します。「いってきます」と「いってらっしゃい」には特に順番がないためどちらが先に発しても問題ありません。

会社

会社のなかでも「いってらっしゃい」と声をかけるシチュエーションが多いです。例えば営業職の方が社内から出かける際に、内勤の方は「いってらっしゃい」と声をかけます。もし、外出される方が目上の方であれば「いってらっしゃいませ」とさらに丁寧な言い方で見送ります。

上司が部下を見送る際も、「いってらっしゃい」と声をかけます。外出の目的が終日であろうが、出張で何日も会社を留守にするときであっても「いってらっしゃい」ということができます。会社によっては「お疲れ様です」という会社もあります。

友人

関係性が友人であっても見送る際は「いってらっしゃい」と声をかけます。例えば友人の留学の旅立ちの日であれば空港で「いってらっしゃい」と言います。少しコンビに買い物に行くだけであっても「いってらっしゃい」と言います。

「いってらっしゃい」というフレーズは外出の目的や時間によって異なるわけではありません。若者の間では「いってらっしゃい」を略して「いってら」だけで使われるケースもあります。

旅行

友人や家族などが旅行に行くときにも「いってらっしゃい」と言います。旅行の場合はとくに「気をつけていってらっしゃい」と旅行の道中の無事を祈る言い方をすることが多いです。

また、楽しい旅行の場合には「楽しんできてください」などと明るく見送れるエールを送ることも一般的です。見送られる方は「いってきます」と元気に旅立ちます。

「いってらっしゃい」の目上の人への使い方

「いってらっしゃい」と家族や友人には使い慣れていても上司や先輩など目上の方に対してもいつものように声をかけて失礼にならないかとお悩みの方に必見です。目上の方への使い方もとくに普段親しい方に使っている使い方で問題はありません。

しいていうのであれば、さらに丁寧な言い方で声をかけたり、ひとこと言葉を添えるだけで印象はとてもさらによいものになるのでぜひともご参考にしてください。

先輩

先輩に対しては友人や家族と同じように「いってらっしゃい」と活用して問題ありません。とくに親しい先輩であれば、「いってらっしゃい」をさらに丁寧な言い方にすることは反って不自然になることがあります。

ビジネスシーンでなくても大学のサークルや部活など先輩を見送る際には「いってらっしゃい」と声をかけることが自然であり礼儀やマナーであります。挨拶と同じように声をかけることが望ましいです。

上司

上司に対しては「いってらっしゃいませ」ととても丁寧な言い方を使うことが無難です。関係性や相手に対する尊敬など距離感がわからない場合にはより丁寧に接しておくと失礼さを与えないからです。

より丁寧な表現を用いていれば、上司をより気持ちよく送り出すことができます。普段の会話のなかで心遣いや信頼性を深めることができるので、何も声をかけないということは避けましょう。「お気をつけて」だけでも声をかけないことに対したら伝えることの方が印象や関係性は必ずアップします。

「いってらっしゃい」の京都弁

日本語にはとてもたくさんの方言があります。方言は言葉自体が異なる場合もあれば、イントネーションが異なる場合もあります。関西ではダメという否定する言葉は「あかん」のように独自の言葉があります。

「いってらっしゃい」については比較的、方言で言葉が変化することは少なく、東京でも大阪でも「いってらっしゃい」という言葉が使われています。しかし、京都では見送りの際の言葉は「いってらっしゃい」とは別の言葉をかけることがあります。

京都弁についてご紹介しますので、京都に行った際には意味を取り違えないように気をつけましょう。

おはようお帰り

京都では「いってらっしゃい」のかわりに「おはようお帰り」と見送りの言葉をかけることがあります。「おはよう」は「早く」という意味で「お帰り」とは「帰っておいで」という意味になります。この2つを組み合わせることで「早く帰ってきて」という意味になります。

「いってらっしゃい」という言葉のかわりに、あなたの帰りを待ち望んでいるといわんばかりのメッセージがこもった「おはようお帰り」という言葉が主流です。京都の方でも一般的な「いってらっしゃい」の意味は理解しているので会社や社会では「いってらっしゃい」を使い、親しい人の場合と使い分けています。

「いってらっしゃい」の応え方

お出かけするときに「いってらっしゃい」と見送られるときちんと返事をしましょう。シチュエーション別で「いってらっしゃい」の印象のよい応え方をご紹介しますのでご参考にしてください。絶対に声をかけてもらったのにも関わらず、無視をすることはやめましょう。

無反応であることはとても感じが悪く相手に失礼です。一言でよいので必ず返事をしましょう。

家族

家族に「いってらっしゃい」と声をかけられると「いってきます」と返事します。「お留守番をよろしく」などと自宅に残る家族を気遣った言葉を残すこともあります。また、お出かけしていた家族が帰ってきたときには「お帰りなさい」と迎えます。

戻ってきた家族は「ただいま」と応えます。帰宅シーンでも「いってらっしゃい」と同様にどちらが先に声をかけても問題ありません。

会社

会社の中でお出かけするときに「いってらっしゃい」と声をかけてもらったら、元気に「いってきます」と返しましょう。「いってらっしゃい」と言われる前に「いってきます」や「外出してきます」と声をかけて出て行くことが望ましいです。何も言わずに外出することは避けましょう。

友人

友達に「いってらっしゃい」と言われたら「いってきます」と応えることが一般的です。特にメールやラインでやり取りすることが多いため、ラインであれば「いってきます」や「いってらっしゃい」のスタンプも多く配信されています。うまく使いこなしてコミュニケーションをはかりましょう。

「いってらっしゃい」の英語

「いってらっしゃい」を英語にする場合のフレーズをご紹介します。英語には「いってらっしゃい」と同じ言葉がないため、シチュエーションや相手によりフレーズをうまくチョイスする必要があります。

日本語ならではの「お疲れ様です」や「お世話になります」など特にビジネスシーンで使われる言葉は英語では存在しません。外国人が日本語を学ぶときに苦労するポイントの1つであります。では、「いってらっしゃい」にかわる英語をご紹介しますので、ぜひともご参考にしてください。

see you

英語ではお別れや誰かと離れるときには「see you」というフレーズをよく使われます。このフレーズはとくに親しい人と交わす言葉であり、見送る側も見送られる側も「see you」と言います。

日本語に訳すと「またね」というニュアンスが強いです。日本語でいう「いってらっしゃい」や「お疲れ様です」などあらゆる場面で使われています。友達同士や先輩や上司など相手を問わないためとても便利な言葉です。

bye

日本語でも別れるときに「バイバイ」というように英語で見送るときに「bye」や「bye bye」と言います。日本語の「バイバイ」もこの英語からきており、電話や遊びに行った帰りなどで使われます。

日本語の「バイバイ」は上司や目上の方には使いませんが、英語では相手が誰であったとしても失礼にはなりません。会社で外出される上司であっても「bye」と発することはあります。

again

「again」とは「もう一度」という意味があります。「see you again」ということもありますが、短縮して「again」だけ使われることもあります。「see you」や「bye」に比べるととてもカジュアルな英語なので多くは友達や家族に使えれるケースが多いです。会社のなかで使うことは少ないので気をつけましょう。

have a good time

英語で別れる際に最も使われているフレーズが「have a nice day」です。日本語にすると「よい1日を」という意味になります。例えばお買い物に行った先のレジのスタッフでも清算を終えたあとに「have a nice day」と言われることが一般的です。

「have a nice day」と言われた場合は、「you too」と返すことが一般的にです。意味としては「あなたもね」という意味になります。「have a nice day」と返すこともあります。いってらっしゃいのかわりに使うこともできるので覚えておくべき英語のフレーズです。

have a safe trip

会社で出張に行く人を見送る際に相応しい英語のフレーズは「have a safe trip」です。日本語では「気をつけて」という意味に近い英語の表現です。すでに飛行機で行くことがわかっている場合であれば「have a safe flight」ということもあります。その他にも友人や家族が旅行に行くときにも同じように使うことができます。

「have a safe flight」と言われた場合には「thank you(ありがとう)」と応えましょう。

「行ってらっしゃい」と漢字でもよい

「いってらっしゃい」とメールや手紙で伝えるときは「行ってらっしゃい」と漢字で書くこともできます。「いってらっしゃい」は「行く」と丁寧語の「らっしゃる」という言葉が組み合わさった言葉ですので、「言ってらっしゃい」と漢字の変換間違いには十分にご注意ください。

「いってらっしゃい」は挨拶の一環

「いってらっしゃい」という言葉に意味や使い方についてのご紹介はいかがでしたか。「いってらっしゃい」は挨拶と同じように使われていますので、必ず声をかけることを心がけましょう。

元気よく「いってらっしゃい」と声をかけられると見送られる側も気持ちがよくお出かけをすることができます。面倒くさがらずに声をかければ相手との関係性や雰囲気もとてもよくなります。挨拶は社会人にとって業務以上に大切なことなのでできる限り進んで行うように心がけましょう。

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