「お手すき」とは
「お手すき」という言葉知っていますか、また聞いたことはありますか。「お手すき」はビジネスシーンで多く使われる言葉です。身近のところでは、ラジオ番組やテレビ番組のアナウンサーやパーソナリティーなどが発する言葉として耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ラジオ・テレビショッピングなどで商品を紹介してその商品を注文するためにかける電話番号などの連絡先を伝えると同時に、車を運転している人や用事をしている人のことを考えて発することばに「お手すき」になりましたらがあります。
上記のような使われた方がされるように「お手すき」とは手が空いた時、用事が済んだ時といったように解釈することができます。
「お手すき」の意味
「お手すき」にはどんな意味があるのでしょうか。「お手すき」の意味とは、手が空いている状態や仕事の合間・時間がある時などまた広義にみれば「都合のいいとき」・「暇があるとき」といった意味があり、日常会話で使うともあり、メールや手紙などの文面で見たり、ラジオ・テレビのショッピング番組などで聞いたりもします。
「お手すき」の本来の意味
「お手すき」は「時間ある時に」、「手が空いた時に」、「都合のいい時に」、「暇をみつけて」、「仕事合間」といった意味があることから本来は、緊急性のない仕事や頼み事をする時に使うフレーズです。しかし、取引先の相手など顧客との電話での対応では、その緊急性などに関係なく使用しているのが現状です。
都合のいい時とは
「お手すき」の意味に含まれる「都合のいい時」とはどんなときのことでしょうか。「都合のいい時」とは予定の調整、金銭を融通などなにかをやりくりすることといった意味があります。「ご都合の良い際にご連絡を」「○○様のご都合の良い日に」といった使い方をします。
「お手すき」の使い方
「お手すき」の使い方には、前項で説明した使い方と取引先の相手に連絡をする時に、今忙しくはありませんかと確認のために使う「今電話しても大丈夫ですか」といった意味と同じように「今お手すきでしょうか」といった文言で聞くなどのビジネスシーンでも多く使います。
「お手すき」と使うのはビジネスのマナー
「お手すき」と使うのはビジネスのマナーなのでしょうか。取引先の相手や上司に電話する時には、相手が今忙しいのか手が空いているのかといった状態を確認する「お手すき」と使うのはビジネス界におけるマナーと言えます。
相手が忙しい状態で本題について語ることはマナー違反でもあり、またよいコミュニケーションは生まれませんのでしっかり頭に入れておきましょう。
「お手すき」の使い方で注意すること
「お手すき」の使い方で注意することはありますか。「お手すき」の使い方で注意することは「お手すき」は取引先の相手や目上の上司などに使うものですので、同僚や部下に「お手すき」という言葉使わないようにしましょう。
何故?同僚や部下に「お手すき」は使わない
ではなぜ同僚や部下に「お手すき」は使わないほうがよいのでしょうか。同僚や部下に「お手すき」と使ってしまうと固いイメージになりよいコミュニケーションをとることができなくなります。
同僚や部下に対しては「お手すき」の代わりに「時間が空いた時」や「時間があったら」もっとストレートに言えば「暇な時」といった文言で十分です。
緊急性がないのに「お手すき」と使うのは?
またビジネスシーンで緊急性がないのに就業時間外に「お手すき」と使うことは相手対して失礼に当たることもありますので注意が必要です。そもそも「お手すき」とは「仕事の合間」といった意味を持っていて、一般的なビジネスマンなら就業時間内に仕事を終わらせるように働きます。
就業時間外に仕事をしているということは、就業時間内に仕事を終わらすことができなくなったためで、まさに忙しい状態です。そんな状態の時に「仕事の合間」といった意味を持つ「お手すき」を使うのはやめるようにしましょう。
こんな使い方はNG
また「お手すき」を自分の立場として使うことはNGです。何か上司や先輩から仕事や用事を頼まれた時に「お手すきになったら確認します」といった文言は、自分が手が空いたら、自分の仕事の合間を見て確認しますといいたいのでしょうが、何か違和感を感じると共に文法的にも間違っています。
この場合は「お手すき」と使わずに「手が空きましたら確認します」、「仕事の合間を見て確認します」とストレートな言い方が正しいです。さらに「お手すきですか」と問う使い方も間違った使い方であり、また相手に失礼にあたります。
相手に問たいのであれば「お手すきですか」ではなく「お手すきの際に」といったフレーズを使うようにしましょう。
相手が手が空いているかを聞く時に
また相手が手が空いていることを知りたいときに「お手すきでしょうか」は少し不自然になり、使うのであれば「お時間はよろしいでしょうか」「お時間をいただきたいのですが」などの文言が自然です。
また社内などで業務に関することを確認するなどで連絡をする際に「お手すきしょうか」「お時間はよろしいでしょうか」は不要です。業務に関することであれば「お手すき」とか「お時間」といった前置きはせずに、用件を伝えた方がお互いにメリットがあります。
相手の状況を考えて使う
「お手すき」を使うときには、使う相手の状況などを考慮して使う必要があります。誰が見ても忙しく働いている人に対して「お手すき」仕事の合間、悪く解釈すると暇と受け止められる言葉を使うのは相手を不快にしてしまう可能性があるので注意が必要です。
また相手から早く連絡がほしい場合には「お手すき」といったあいまいなフレーズは使わずに、いついつまでにと明確な期限を伝える方が相手にも意思が伝わりやすくなるのでなんでもかんでも「お手すき」といったフレーズを使わないで臨機応変に対応するこも必要になります。
「お手すき」への対応
ここまで相手に「お手すき」を使うときの注意することなどを説明してきました。では自分が「お手すきの際に」といったフレーズを受けた場合にはどのよな対応をすれば良いのでしょう。自分が「お手すきの際に」といったフレーズを受けた場合の対応についてお話します。
自分が「お手すきの際に」といったフレーズを受けた場合は、「お手すき」の本来の意味は緊急性がない仕事の依頼や頼み事になり、相手が急いでいないと考えがちで相手の質問や依頼に対しての回答などが遅くなります。
しかし、いくら緊急性のない依頼や頼み事であっても迅速に回答するなどの対応をするようにするのがベストと言えます。
「お手すき」の例文
時間がある時・仕事の合間・手が空いている状態の意味を持つ「お手すき」には、どんな例文があるのでしょうか。「お手すき」の例文をメール・電話別で説明します。
「お手すき」のメール例文
「お手すき」のメールの例文にはどんなものがあるのでしょうか。「お手すき」のメールの例文を下記に示します。
「お手すき」のメールの例文
・弊社から依頼しました試験結果の報告書の件で確認させていただきたいことがございますので、お忙しい中恐縮ですが、お手すきになりましたらご連絡ください。
・そちらからご依頼を受けておりました資料が手に入り、お送りしましたので、お手すきになりましたらご確認とご検討をお願いいたします。
「お手すき」の電話の例文
「お手すき」の電話の例文にはどんなものがあるのでしょうか。「お手すき」の電話の例文を下記に示します。
「お手すき」の電話の例文
・○○様は今、お手すきでいらっしゃいますか?
・○○様がお手すきになりましたらご連絡をお願いします。
・お手すきになりましたらご連絡をいただけるようにお伝えいただけますか?
・○○様は何時頃でしたらお手すきでしょうか?
・お手すきの折をみて、ご覧いただければと存じます。
・報告書を添付しましたので、お手すきの際にご確認をお願いいたします。
・お手すきの際に折り返しご連絡をお願いいたします。
などがあります。
お手すきの際とは
ビジネスシーンなどの電話の対応の中で「お手すきの際に」と使いますがどんな意味があるのでしょうか。「お手すきの際に」の「際」にはある特定の時や場合を指すときの表現と言った意味があり、「手の空いたときに」と伝えることを丁寧に言うのが、「お手すきの際に」という言葉になります。
お手すきの際の使われ方
お手すきの際にとはどんなところで使われているのでしょうか。お手すきの際にといった文言は「お手すきの際にご連絡いただけるようにお伝えいただけますか」「お手すきの際に確認をお願いします」などはメールの文面でも電話の会話の中でもよく使われます。
またメールでお手すきの際を使うときは「お手すきの際」の前に、「ご多忙のところ恐れ入りますが」とか「大変恐縮ではございますが」など前置きの文言がはいります。
お手すきの際にを使った例文
では「お手すきの際に」を使った例文にはどんなものがあるのでしょうか。お手すきの際にを使った例文を下記に示します。
お手すきの際にを使った例文
・お手すきの際にご確認していただければと思います。
・お手すきの際で結構ですので、ご連絡お願いします。
・お手すきの際にご回答をいただければ幸いです。
・お手すきの際にご一報をお待ちしております。
などがあります。
「お手すき」の漢字
ここでは、「お手すき」の漢字について説明します。「お手すき」という言葉は簡単に読めますが「お手すき」を漢字ではどのように書くのでしょうか。「お手すき」を漢字で書くと「お手隙」あるいは「お手透き」と書きますが、一般的には漢字を使用することは少なく「お手すき」と使います。
お手隙とお手透きの意味
「お手すき」を漢字で書くと「お手隙」「お手透き」となりますが、「手隙」は手があいていることを表している漢字になり、「手透き」は物と物との間、間隙を表現している漢字となり、どちらも「お手すき」の手が空いている状態、仕事の合間の意味にぴったりの漢字と言えます。
「お手すき」は敬語?
「お手すき」は敬語なのでしょうか。「お手すき」は「お手すきの際に」「お手すきの折に」と使うことで「手が空いたら」や「仕事の合間をみて」「時間が空いたとき」などを相手に伝えたりすることが出来ます。また、「お手すき」をもっと丁寧に表現するのであれば、「お忙しいとは存じますが」「恐れ入りますが」などの文言と組み合わせることです。
「お手すき」を英単語では
「時間がある時」「仕事の合間」「手が空いている状態」などの意味を持つ「お手すき」を英語で表現するとどんな単語があるのでしょうか。「「お手すき」を表現する英単語には、 you’re free? ・you’re available・get a chance・get some time・have a time・ at leisure?といった単語があります。
「お手すき」の類語
「お手すき」の類語にはどんなものがあるのでしょうか。「お手すき」と使うと少し硬いイメージになり、また「お手すき」の使うことで不快に感じ人もいます。そこで「お手すき」の類語は便利に使えますが、どんな類語がよいでしょうか。
「お手すき」の類語には「手が空いているときに」「仕事の合間に」「 ご都合のよい折」「時間のあるときに」「手がすく合い間に」などがあります。また「お手すき」を連想させる言葉には「暇」「余裕」などあまり連想して欲しくないちょっと失礼に当たる言葉があります。
「お手すき」とは失礼なのか
「お手すき」は使う相手を間違えたりすると失礼になることがあるので注意して使いましょう。「お手すき」は「手が空いている状態」「仕事の合間」「時間がある時」などの意味がありますが、悪く解釈する「仕事が暇なとき」「仕事に余裕があるとき」と受け止められることもあり「お手すき」を使うことで不快に感じる人もいますので使う上で注意が必要です。
目上の人に対して「お手すき」の使い方
特に目上の人に対して「お暇でしたら」と使うのは失礼に当たりますので、その代わりとして「お手すき」を使いますが、「お手すき」の使い方には注意が必要です。「お手すき」は相手に「お手すきの際に」とか「お手すきの折に」と使えば立派な相手を敬う敬語になります。
しかし、「お手すき」を悪くまた広く解釈すれば「仕事が暇ですか」「仕事に余裕がありますか」と相手に問ていることになりますので、使っていい相手をよく見極めることが大事になります。
「お手すき」の使い方を理解しましょう!
「お手すき」の意味と使い方、「お手すき」のメールや電話での例文などを説明してきましたが、いかがだったでしょうか。「お手すき」の意味と使い方は理解できたでしょうか。何気なく使っている「お手すき」ですが、使い方を間違えたり、使う相手によっては不快に感じる人などがいることがわかりました。
今回説明した内容や紹介した使い方の例文などを参考にして、相手に思いやりを示す「お手すき」の言葉を上手に、また的確に使ってスムーズなコミュニケーションがとれるようにしましょう。