「いずれにしても」の意味と使い方・敬語・「いづれにしても」の違い

ビジネススキル

「いずれにしても」の意味と使い方は?

「いずれにしても」は「どちらにしても」という意味で「いずれにしても間に合わない」「いずれにしても締め切りは明日だ」のように、複数の状況があっても結果は同じ時に使います。

上記のように一般的には「どの選択肢を選んでも結果は同じ」という意味で使いますが、その他の使い方は以下にご紹介します。

話題を変える時に使う「いずれにしても」

話しが長引いて結論が出ない時、そのことは一旦保留し話題を変えたい時はありませんか。そんな時にも「いずれにしても」を使うことができます。

「いずれにしても納期が迫っている仕事を先に終わらせよう」や「いずれにしてもそのことは日を改めて話し合おう」のように使えます。

このように話題を変えたい時に使う「いずれにしても」の言い換えは、「ところで」「それはともかく」「とにかく」「なにはともあれ」などがあります。

将来に期待しないという「いずれにしても」

「いずれにしても」は、将来に期待することは起きないであろうという予測に使う時もあります。

「いずれにしても地球温暖化は進んでしまうだろう」や「いずれにしてもこの仕事では食べていけない」のように使えます。

この場合の「いずれにしても」の言い換えには「どうせ」「所詮」「結局は」「恐らくは」などがあります。

状況がどうであれ結果は同じの「いずれにしても」

「いずれにしても」は、状況がどう変わろうと結果は同じという時にも使います。

「就職が決まっても決まらなくてもいずれにしても上京します」や「病状が良くても悪くてもいずれにしても検査のため3日間は入院が必要です」のように使えます。

この場合の「いずれにしても」の言い換えには「どっち道」「どうなるにせよ」「どうなるかにかかわらず」「 どうあっても 」などがあります。

複数の物事に対して同じという「いずれにしても」

「いずれにしても」は、複数の物事に対して同じという意味でも使います。

「この店のスタッフはいずれにしてもイケメンばかりだ」「今日のお茶菓子はいずれにしても甘い物ばかりだ」のように使います。

この場合の「いずれにしても」の言い換えには、「どちらにしても 」「どっちも」「両方」「両者とも」「どっちに転んでも」などがあります。

時間がない時に使う「いずれにしても」

電話をしていたら電車が来てしまった時や、長電話で早く切りたい時などに「いずれにしても」は使えます。

「電車が来てしまったので、いずれにしても後ほどかけなおします」「これから用事があるので、いずれにしても時間ができたらまたお会いしましょう」と言って電話を切ることができます。

この場合の言い換えには「なにはともあれ」「とにかく」などがあります。

「いずれにしても」の敬語は?目上に使ってもよい?

「いずれにしても」は、そのままでは敬語として使えません。敬語としては「いずれにしましても」「いずれにいたしましても」として使いましょう。

ちなみに「いずれにしても」は、目上にはあまり使わない方がよいでしょう。後に続く言葉によっては生意気だと思われかねません。特に新入社員は使わない方がよいでしょう。

もし使う時は「いずれにしましても明日必ずご連絡するようにいたします」のように丁寧な言い方で使いましょう。

「いずれにしても」を使わない方が良い場合

「いずれにしても」という言葉は、結論を出す時や話を終わらせたい時に使う場合が多いため、目上の人へは使わない方が無難です。「いずれにしても明日の研修には行けません」などと使うとやる気がないと思われてしまいます。

ただし「いずれにしても」の後に続く言葉によっては使えます。例えば「いずれにしても休んだ分は全力で取り戻します」などと、良い結果を予測させるには良いでしょう。

「いずれにしても・いづれにしても」の違いは?

「いずれにしても・いづれにしても」の違いは、現代仮名遣いと歴史的仮名遣いの違いです。「いずれにしても」は現代仮名遣いですが「いづれにしても」は歴史的仮名遣いなので、現在では使われていません。

結論は「いづれにしても」は間違いで「いずれにしても」の方が正しいです。

「いずれにしても」の類語はある?

「いずれにしても」の類語はあります。それでは「いずれにしても」と同じ意味の言葉を次に挙げてみましょう。

・閑話休題(かんわきゅうだい)
・兎にも角にも(とにもかくにも)
・所詮は
・結局は
・どの道を選んでも
・どう転んでも
・良くも悪くも
・ともかく
・何はともあれ

「閑話休題(かんわきゅうだい) 」は日常で使う人は少ないでしょう。「閑話」はのどかな話という意味で、無駄話のことです。「休題」は話しをやめることです。「閑話休題」と書いて、無駄話をやめて話を元に戻すという意味になります。

「閑話休題、議事録の予算案の所に話を戻します」のように使います。小説や随筆の中で、よく出てくる言葉です。

「いずれにしても」の例文は?

もっと「いずれにしても」を知りたい人のために、もう少し例文を挙げてみましょう。

・いずれにしても、明日は雷雨になる可能性が高い。
・いずれにしても、合格ラインは超えている。
・いずれにしても、診察は受けなければならない。
・いずれにしても、またお会いしましょう。

・いずれにしても、彼を傷つけたことに変わりはない。
・いずれにしても、心機一転がんばろう。
・いずれにしても、勉強は無駄にはならない。
・いずれにしても、資格は取っておくべき。

・いずれにしても、いつかは旅立つ。
・いずれにしても、リーダーの指示を待とう。
・いずれにしても、覚悟はできている。
・いずれにしても、見積もりは出してもらおう。

「いずれにしても」を英語で言うと?

「いずれにしても」の英語表現は次のとおりです。

・at all events(何れにしても)
・in any case(いかなる場合でも)
・either way(どちらにしても)
・anyhow(どうせ)
・anyway(とにかく)

例文には「I am going in any case.(わたしはどのような場合でも行くつもりです)」があります。

「いずれにしても」を漢字で書くと?

「いずれ」の漢字は「何れ」「孰れ」です。「孰れ」には「実る・熟す」という意味がありますが「何れ」と同じように使い、違いはほとんどありません。

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「いずれにしても」が口癖の人の心理

「いずれにしても」が口癖の人は、少々理屈っぽくクールな一面のある人です。さまざまな議論をまとめようとする傾向にあるので、会議の司会役に向いています。

ただ、あまり頻回に使うとネガティブな印象を受けるので、使い過ぎには注意です。まだ議論の余地があるにもかかわらず、早く終わらせたいからといって「いずれにしても」を連発してはいけません。

「いずれにしても」は不快感を与えないように使う!

「いずれにしても」は、使い方によっては相手に不快感を与えてしまいます。目上の人や上司に使う時は「いずれにいたしましても」と丁寧な言い方で、後に続く言葉にも気を使いましょう。いずれにしてもを使わなくても、言い換えの言葉で表現しても良いです。

話が長引いて時間のない時にも「ミーティングに間に合わないのでいずれにしましても後ほどご連絡いたします」と便利に使えます。「ず」と「づ」の使い方は昔とは変わっているので、中高年の方も最近の仮名遣いを再確認してみてはいかがでしょうか。

言葉は人間関係を円滑にするために大切なツールです。失礼のないように注意して「いずれにしても」の使い方を覚えたら、ここぞという時に使ってみましょう。

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