「会う」の謙譲語・尊敬語と丁寧語の違い・使い方・例文|伺う

ビジネススキル

「会う」の謙譲語

日常生活やビジネスシーンにおいて、敬語を適切に使うことはできていますか。敬語を使いこなすことに不安があるという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「会う」の敬語について謙譲語を中心に、尊敬語や丁寧語についても確認していきます。ビジネスシーンではよく使う言葉である「会う」という言葉についてしっかりと理解していきましょう。

まずは、「会う」の謙譲語について3つ紹介します。早速見ていきましょう。

お目にかかる

1つ目の「会う」の謙譲語は、「お目にかかる」です。「お目にかかることができて光栄です」というような使い方をします。

「お目にかかる」は謙譲語のため、主語は自分になります。目上の人と会うときに、「自分が〇〇さんと会う」ということを伝えたい場合にこの言葉を使います。相手を主語にする場合は尊敬語を用いるため、「お目にかかる」という言葉は使わないことを覚えておきましょう。

お会いする

2つ目の「会う」の謙譲語は、「お会いする」です。「午後に先輩とお会いする予定です」というような使い方をします。

「お会いする」は、先ほど説明した「お目にかかる」に比べて堅苦しい表現ではありません。日常生活での多くはこちらの「お会いする」という言葉を使いましょう。手紙やメールなど場面で、かしこまったときに「お目にかかる」という言葉は使います。

伺う

3つ目の「会う」の謙譲語は、「伺う」です。「14時頃伺いに参ります」というような使い方をします。

「伺う」は、一般的に「行く」「聞く」の謙譲語表現です。しかし、「顔を見せに行く」という意味で「会う」の謙譲語として用いられることもあります。あわせて覚えておきましょう。

謙譲語とは

ここで、謙譲語について理解を深めておきましょう。謙譲語とは、相手を立てて自分をへりくだって表現することで、敬意を表す敬語です。

謙譲語の特徴としては、主語は自分になります。相手が主語になる尊敬語と混同しやすいため、注意が必要です。

目上の人に対して常に敬意を持った気持ちで向き合い、日頃から敬語を使うように心がけましょう。毎日意識することで、敬語も上達することでしょう。

「会う」の謙譲語と尊敬語・丁寧語の違い

続いて、「会う」の謙譲語と尊敬語・丁寧語との違いを確認していきます。尊敬語や丁寧語についても、この機会に一緒に理解を深めていきます。

敬語については学生時代から基本を学んできたことでしょう。しかし、そのときは実践する場面が少なく、知識だけがついて実践レベルまで定着していないという人も多いのではないでしょうか。社会に出て目上の人と多く接する機会が多くなったこの機会に、積極的に実践してみましょう。

「会う」の丁寧語

「会う」の丁寧語は、「会います」です。「会う」に丁寧語の「ます」を付けた表現になります。

丁寧語は単独で使われることもあれば、「お会いになります」「お目にかかります」のように、尊敬語や謙譲語に付け加えて使うこともあります。これは、敬語が2つ組み合わさっていますが、二重敬語ではありません。

二重敬語は「尊敬語+尊敬語」といった同じ敬語を2回使ったときのことをいいます。下記で「お会いになられる」を例に挙げます。

「会う」の尊敬語

「会う」の尊敬語は、「お会いになる」「会われる」です。尊敬語は「部長が取引先とお会いになる」というように、目上の人が主語になります。

「お会いになる」は「お~なる」、「会われる」も「~れる」という尊敬語の形をしています。セットで覚えておきましょう。

先ほど説明したように、「お会いになられる」という言葉は二重敬語となり誤った敬語のため使わないように注意が必要です。相手に失礼な表現となります。

「会う」の謙譲語の使い方

「会う」の謙譲語の使い方を確認していきましょう。状況別に合わせて紹介していきます。

「会う」という言葉を使うときは、会う約束をするときや実際に会ったとき、会ったことの話をするときなどさまざまあります。各状況で適切な使い方をできるようにしましょう。ここでは、謙譲語の使い方を見ていきます。

メール

メールでは、「会う」の謙譲語を会う約束をするときによく使います。アポイントを取るとき、アポイントを取れたときに使うことができます。

アポイントを取るときには「お目にかかりたいのですが、ご都合いかがでしょうか」というように使うことができます。アポイントが取れたときには「お目にかかることを楽しみにしております」といった使い方をします。メールではより丁寧な表現の「お目にかかる」を使いましょう。

電話

電話では、「お会いする」という「会う」の謙譲語を使います。相手に会えることに対して、敬意を持って使いましょう。

電話口ではスムーズな話し言葉で敬意を払うことが大切です。「お会いできることを楽しみにしております」「先日お会いしたときにお話した件なのですが」という使い方をします。電話ではいつもよりワントーン高い声を使って好印象を与えましょう。

年賀状

年賀状では、「お目にかかる」という「会う」の謙譲語を使います。今年1年の挨拶を兼ねて最大限の敬意を持って会いたい気持ちを伝えましょう。

年賀状は1年のはじめの挨拶です。気持ちよく今年一年のスタートを切れるように、不備のない言葉で年賀状を作成しましょう。親戚や友人、上司に今年は会えますようにという気持ちを込めて、「今年はお目にかかれることを楽しみにしております」という一文を添えましょう。

挨拶

「お目にかかる」という言葉を使って初対面の挨拶をしましょう。「はじめまして」の言い換えともなる初対面の挨拶です。

「お初にお目にかかります、〇〇です」という挨拶は初対面のときに使えるフレーズです。ハキハキとこの言葉を使うことで敬意を伝えることだけでなく、好印象を与えることもできます。「お目にかかることができて光栄です」「一度お目にかかりたいと思っておりました」などもよく使われる挨拶です。

「会う」の謙譲語の例文

「会う」の謙譲語の例文を確認していきましょう。ここでは、メールや年賀状の例文を紹介していきます。

「会う」はこれまで紹介してきたように、約束をするときや初めて会ったときによく使われる言葉です。人と会うときの第一印象を良くするためにも、この機会にしっかりと「会う」の謙譲語の意味を理解し使えるようになりましょう。

メール

(例文1)
ご無沙汰しております、〇〇です。
来週の日曜日に上京の予定があって、お目にかかりたいと考えています。
ご都合いかがでしょうか。
お返事をお待ちしております。

(例文2)
本日は素敵なパーティにご招待していただきありがとうございました。
〇〇様のおもてなしのおかげで楽しい時間を過ごすことができました。
またお目にかかれる日を楽しみにしております。

年賀状

(例文1)
明けましておめでとうございます。お変わりなくお過ごしでしょうか。
今年は3月に同窓会の予定があります。
〇〇様とお目にかかれることを楽しみにしております。
今年もよろしくお願いいたします。

(例文2)
明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。
〇〇様からご指導していただいたことを忘れず、
次にお目にかかれるときまでに成長しておけるように頑張ります。

「会う」の謙譲語を使いこなそう

いかがでしたでしょうか。「会う」の謙譲語の使い方や例文、尊敬語・丁寧語との違いなどについて説明してきましたが、理解することはできたでしょうか。

「会う」はビジネスシーンにおいてもよく使う言葉です。初対面のときや会う約束をするときにもしばしば使われる「会う」の謙譲語を使いこなすことは、重要なことです。第一印象を良くするためにもしっかりと使いこなせるようになりましょう。

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