「ご連絡いたしました」の敬語での使い方
「ご連絡いたしました」はビジネスでよく使われている言葉です。「ご連絡いたしました」は、自分から相手に何か伝えなければいけない時に使用されています。連絡手段には、メールや電話、文書など、状況に応じてライフラインを変える必要があります。
「ご連絡いたしました」は、普段から使用する機会が多いです。ビジネスでもよく使う言葉だけに、間違った使い方や言い回しにならないようにしましょう。正しい使い方について説明していきます。
「ご連絡いたしました」の例文
「ご連絡いたしました」は目上の方や取引先、お客様などによく使用されています。自分から相手に報告や経過、結果、状況などを伝える言葉として使用します。電話やメール、文書など使用するツールはさまざまです。
「ご連絡いたしました」の例文をまとめました。
ご連絡いたしましたが
「ご連絡いたしました」に「が」をつけた「ご連絡いたしましたが」は、伝えたいことに続きがある場合に使用します。簡単に言い換えると「電話したけど」を丁寧にした言葉です。
・「本日、お電話にてご連絡いたしましたが、不在のため、取り急ぎメールにてご報告いたします」
・「昨日、ご連絡いたしましたが、つながりませんでした」
このように、相手に連絡をしたという事実とその結果を報告、伝える場合などに「ご連絡いたしましたが」を使用します。
ご連絡いたしましたのは
「ご連絡いたしました」に「のは」を加えて「ご連絡いたしましたのは」は、相手に連絡する理由があるときに使用されます。一定期間過ぎた状態で、一方的に何かを伝えたいときに、よく使用されています。
・「今回、ご連絡いたしましたのは、新商品のご意見をお聞かせ願いたいと思い、お電話差し上げた次第です」
・「本日、ご連絡いたしましたのは、先月のプレゼン資料の件で、ご相談したいことがございまして、お電話した次第です」
通信販売などの、営業電話や、よく使用するお店からの勧誘などでよく使用されています。突然連絡する時に使われている傾向があるので、相手が驚いたり、不信になったりしないようにクッションとして使用されています。
ご連絡いたしました次第です
「ご連絡いたしました」のすぐあとの「次第です」は、事情や成り行きを表す言葉になります。簡単な言葉に言い換えると「電話することになった」になります。
「次第」を使用する場合は「先日の件でお伝えすることがありまして、ご連絡した次第です」「案件の修正依頼で、ご連絡した次第です」「結果が分かり次第、ご連絡いたします」などと使用されています。
「ご連絡いたしました次第です」「ご連絡いたしました次第でございます」などとは使いません。「いたしました」や「ございます」を使用しなくても、十分な敬語として成り立ちます。
「次第です」は目上の方にも使用でき、状況を伝える言葉としても使いやすい言葉ですが、二重敬語や違和感のある言葉使いにならないように注意しましょう。
「ご連絡いたしました」の使い方
ビジネスで「ご連絡いたしました」はよく使用されています。「ご連絡いたしました」は伝える相手やシチュエーションによって言い回しを変える必要があります。自分が伝えたい気持ちと、相手に伝えたいことを正確に、失礼のない言葉を使って表現することが大切です。
特に、文章だけで相手に何かを伝える場合は、感情表現が難しいので、言葉の使い方に注意が必要です。
「ご連絡いたしました」をメールで使用するときの使い方や注意点についてまとめました。
メール
メビジネスでメールを使用するときは、宛名のあとに、必ず挨拶の言葉を入れましょう。ビジネスマナーです。突然「ご連絡いたしました」などと書いてはいけません。
また、件名も必ず入れておきましょう。件名はなるべく簡潔にします。携帯で見たときに、件名が短いと見やすく、分かりやすくなります。相手は、必ずパソコンでメールを確認するとは限りません。
例文
「お世話になっております。AA社の蔵人です。昨日のご返事の件でご連絡いたしました」「いつもお世話になっております。本日は、新商品のご案内でご連絡した次第です」
「いつもご利用ありがとうございます。AA社の蔵人と申します。突然のメール失礼いたします。本日、ご連絡いたしましたのは、以前B様がご利用になられた弊社のDDDについて、ご意見をお聞かせ願いたく、メールをお送りいたしました。お時間がございましたら下記アンケートにご協力よろしくお願いいたします。」
このように、状況に応じて使いわけます。また、メールは、一文を長くせず、所々で改行し、相手が読みやすくなるようにしましょう。
相手別「ご連絡いたしました」の使い方
「ご連絡いたしました」は上司や目上の方に使用できる言葉です。また「ご連絡いたしました」のように、ビジネスでよく使用する言葉で「ご連絡いたします」があります。
「ご連絡いたしました」は「ご連絡」に「いたしました」を加えることで、目上の方に使用する言葉が出来上がります。このように加える言葉によって、使用する相手や場面が違ってきます。
例えば「ご連絡いたします」より、更に丁寧な言い方になる言葉に「ご連絡申し上げます」や「ご連絡差し上げます」などがあります。
上司
目上の方や同じ会社の上司などに使用するときに、「ご連絡いたしました」がよく使用されています。
「ご連絡いたしましたが、先方が不在のため明日確認して、再度ご報告いたします」「AA社には、今朝ご連絡いたしました」
「本日、ご連絡いたしましたが、不在でしたので、明日改めてお電話させていただきます」「急な相談がございまして、ご連絡した次第です」
自分が使用する言葉なので、「ご」を使用しなくてもいいのではと思いがちですが、使う相手は目上の方や取引先の方です。「ご」をつけた「ご連絡」が正しい使い方になります。注意しましょう。
「ご連絡いたします」と「ご連絡申し上げます」違い
「ご連絡いたしました」のように、ビジネスでよく使用する言葉に「ご連絡いたします」があります。「ご連絡」のあとに続く言葉によって、使う相手や使用できる場面が変わってきます。
「ご連絡いたします」より、更に丁寧な言い方に「ご連絡申し上げます」があります。「ご連絡いたします」と「ご連絡申し上げます」の使い方の違いをまとめました。
ご連絡いたします
「ご連絡いたしました」は、過去の状態を表す言葉です。「ご連絡いたします」は自分がこれからする行動を、相手に伝えるときによく使用する言葉です。
また、「ご連絡いたします」は「ご連絡いたしました」と同じで、取引先や目上の方に使用できる正しい言葉です。
「明日、午前10時にご連絡いたします」「後ほど、弊社のB氏よりご連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。」「わかり次第、ご連絡いたします。何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます」
ご連絡申し上げます
「ご連絡いたしました」より、更に丁寧で、かしこまった印象を与える言葉が「ご連絡申し上げます」です。
「AAの件につきましては、後ほど、ご連絡申し上げます」「あらためて、明日9時に、お電話にて、ご連絡申し上げます」
「いたします」も「申し上げる」も、目上の方や上司に使用できる言葉です。しかし、かしこまった言い回しは、万人に通用するとは限りません。逆に謙遜してしまうような、謙虚な方もいます。線引きが難しいですが、失礼のない一般的な言い回しをするようにしましょう。
ご連絡差し上げます
「ご連絡いたしました」「ご連絡いたします」「ご連絡申し上げます」以外に「ご連絡差し上げます」という言葉があります。「ご連絡差し上げます」はたまにビジネスで使用されています。
「ご連絡差し上げます」は、相手の都合に配慮した返事として使用します。「ご連絡いたします」と同じ意味を持ちますが、より丁寧な表現になります。目上の方や取引先の方にも使用することができます。
「ご指定のありました6月2日15時に、改めてご連絡差し上げます」「確認がとれ次第、携帯にご連絡差し上げます」
連絡することを、相手に伝えるときに、日時が決まっている、分かっている場合は、確認の意味も含めて、日時の詳細を省略せずに伝えましょう。
正しく「ご連絡いたしました」を使おう
普段からコミュニケーションをとって、まずは相手を知ることが、ビジネスには必要です。しかし、ビジネスシーンではいつも同じ人と仕事をするとは限りません。初対面の方と接する機会も多くあります。
誰に対しても、失礼のないような言葉として使用されているのが敬語です。敬語は、使う状況や相手によって、尊敬語や謙譲語などに変化しますが、言葉を使いわけするということが、ビジネスではマナーとされています。
しかし、ビジネスマナーに囚われすぎて、神経質になりすぎないようにしましょう。余計に変な敬語や、二重敬語などおかしな言葉を使ってしまうことがあります。
謙譲語や尊敬語は知っているに越したことはありませんが、相手に分かりやすい言葉で、きちんと気持ちを伝えるということが大切です。