「協議」の意味と使い方・類語・審議との違い|広辞苑/敬語

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「協議」の意味と使い方

ニュースなどで耳にする協議とは、どのような意味があるのでしょうか。協議とは、数人の人が集まっていろいろと相談する事を意味します。何かの議題に対して、十人以上の人が集まって相談する事も協議です。第三者的な言い方になりますが、動物園で猿や馬が集まっているのを見て「お猿さん達、なに協議してるんだろね」という使い方もあります。

また、二人だけでも、相談しているなら協議をしていることになり、「二人で協議の末決まりまして」などの場合「二人で相談して決めました」という意味になります。

広辞苑

広辞苑とは、日本語の国語辞典で岩波書房が発行している中型の辞典です。現代用語についても掲載され、地図や百科事典も兼ねています。「協議」という言葉は「きょうぎ」ですので、「き」の欄でしらべ、小さい「よ」はや行になりますので、「き」の中ではら行の後に掲載されています。

現在はインターネット版の広辞苑もあり、「協議」を調べる場合には「協議」と入力すれば、読みかたと意味を簡単に知ることができます。

法律

法律上で協議が使われる場合は、「土地の境界線問題でお互いに協議する」や「協議離婚について話し合った」と言うように、法律に基づいて話し合うことの意味で使われます。しかし、法律上は協議できても個人の感情などで協議が進まない事もあります。そのため法律上の協議をする場合には、弁護士や裁判所を通じ法律を遵守する立場の人の力が必要になります。

法律自体、民法や刑法などたくさんの種類があり、どの案件がどの場合に協議されるのかは、実際の状況にならないと分からない事もありますので、法律に関わる協議は長期化する事も多いです。

契約書

契約書は、お互いに同意の上記載して控えを互いに持っていることが多いです。契約書があると言う事は、お互いに意義はなく、その内容どおりのことを実行しますという意味になります。逆に契約書をやぶってしまったり、契約期間が終わってしまった場合は、その契約は無効になりましたと言う意味になります。

契約書を書く前や契約を更新する際には、契約をするかどうかなどの協議をすることもありますが、一人に対して契約する場合は、協議を行わない場合もあります。

公文書

公文書とは、国で決められた正式な文書のことを意味しています。公文書は法律に基づいて、国民の生活に必要な書類から法律そのものに関わるものまでさまざまですが、個人や会社が勝手に作っていいものではなく、国の許可が必要になります。そのため、公文書の内容が変わる場合などには国民の信を問わなければいけませんし、国で勝手にかえることもできません。

また、勝手に公文書を作成した場合は、公文書偽造という罪になります。特に権利がかかわるものは公文書であることも多く、協議もせずに勝手な公文書を作ると犯罪になります。

「協議」の意味の類語

協議という言葉には、どのような類語があるのでしょうか。二人以上の人が集まって話し合うのが協議の意味になりますが、似たような言葉はあるのでしょうか。類語について順番に解説していきます。

話し合い

協議の類語として「話し合い」があります。話し合いは、協議の意味も含まれていますが、そこまで堅苦しくない「話し合い」もあります。例えば、家族間のルールを決めたり、学校でちょっとした決まりについて実行しようかどうしようかと考えるのも話し合いです。

ネゴシエイション

ネゴシエイションとは、英語で言う交渉のことを意味しています。数年前から日本の警察にも導入されていますが、立てこもり事件の犯人と交渉する人という意味でをネゴシエーターと呼びます。協議と言うよりは、命を懸けた交渉と言う意味になりますが、力で制圧するわけではありませんし、言葉で犯人と話し合いますので、協議の類語になります。

最終的に犯人が納得してくれれば、協議の末の投降になりますが、納得されずに突入されて逮捕された場合などは、協議の意味にはなりません。

会談

会談は集まって話し合うことの意味です。会談の中に協議の意味も含まれていますが、より広い話し合いが会談になります。例えば国と国との首相が集まることを意味するのが会談で、その席で国と国との問題について細かく話し合うのが協議です。

商議

商議は商売に関わることを会議するという意味になります。集まるのは商売をする人で、商店街などでの集まりが商議になります。その中で、どこの商店がどのようなことをするかやこれからの商店街についての話し合いをするのが協議です。商議することで、商店街が良くなるか悪くなるかはわかりません。

また、一つの企業でも、ある商品を販売するための研究をする際に話し合う事も商議という意味になります。

「協議」と「審議」の意味の違い

協議と似た意味で審議という言葉があります。協議とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは協議と審議の意味について解説しますが、協議は既に解説していますので、審議について解説します。

審議とは

審議とは、裁判所の判決を出す際に、陪審員が今までの流れを考えて有罪か無罪かについて最終的な話し合いをする際に使われる言葉です。また、就職の面接などで、採用するかどうかを検討する事も審議と言います。協議が複数人で話し合うのに対して、審議は最低一人でも結果を決めることができます。もちろん、数人で最終的な結果を出す事もできます。

審議と協議の一番大きな違いは、審議のほうがより細かい部分まで判断材料になると言う事です。

「協議」の意味の敬語の使い方

「協議」の意味の敬語を使う場合には、どのように使用すれば良いのでしょうか。ここでは、協議の敬語表現について解説します。

協議いただく

「協議いただく」は、敬語で使用する場合には「ご協議いただく」や「ご協議くださる」のように使用します。協議の前後に敬語表現をつけることで、敬語として使用することができあmす。

「ご協議いただく」は「協議してもらう」と言う意味で、「ご協議くださる」は「協議してくれる」という意味になります。

ご協議いただくの例

「協議」の敬語表現である「ご協議いただく」は、実際にどのように使用すればいいのでしょうか。「ご協議いただく」には、いくつかの場合ごとで意味合いや使用方法が変わってきます。ここでは例文をとおして「ご協議いただく」をそれぞれ解説します。

お礼の場合

「ご協議をいただく」で」ありがとうの意味を込める場合には「ご協議いただきまして、誠にありがとうございます」や「ご協議くださいまして、本当にありがとうございます」のように使用します。「いただく」を「いただき」や「くださいまして」のように変化させます。

依頼やお願いなどの場合

「ご協議いただく」を依頼やお願いなどの意味で使う場合は「ご協議いただきたく存じ上げます」や「ご協議くだされば、本当に幸いです」などのようになります。「いただく」を「いただきたく」や「くだされば」のように変化させて使用します。

いろいろと協議してみましょう

仕事をしていると、いろいろな問題が発生することがあります。一人では対応できないことも二人三人と集まれば、解決に導く事ができます。しかし、それぞれがバラバラの考え方ではうまくいくものもうまくいかなくなってしまう場合もあります。そのような時に行うのが「協議」です。

また、会社でなくても、家族や友人同士でトラブルになった際、これからどうするかについて話し合うのも協議です。後ろ向きな結果に終わってしまう事もありますが、誰かとしっかりと話し合って結果を出すのは決して悪い事ではありません。なにか問題にぶつかった時には、一人で考え込まずに誰かと協議してみましょう。

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