資料作成で重要なのは目的を理解すること
資料作成の「目的地」を決めて、いざ作成!
そもそも資料作成って何のためにするものなのでしょうか。「資料」ってどんな必要に応じて作成されるものなのでしょう。
無限のパターンが考えられますが、やはり何かの目的のために資料作成がなされていることは間違いないでしょう。
商談や交渉ごと、契約など資料の目的はさまざまです。資料には必ず目的があります。
つまり、「こんな資料が今必要」という需要があり、作成するという流れが前提としてあります。
また、誰が読むのか、で資料作成のポイントは変わってきます。
例えば、「資料のターゲットはこういう人」というのを理解していないと、目的を達成できないものになってしまいます。
ここで、ターゲットは「だいたいこういう人」という想定が間違っていたらどうなるでしょうか?
社内の資料でいうと、「課長向けの資料を作成したけど、取締役向けだったみたいだ!どうしよう…」といった感じです。
簡単な例ですが、ターゲットを意識せずに作成し終えてから動揺してしまう人が少なくないのではないでしょうか?
お分かりのように、どんな人からの需要なのかは慣れてくれば素早く察知できるのかもしれませんが、まだまだ場数を踏んでいない人は「目的地」を設定することなしに資料作成を始めることは、かなりリスキーであるのです。
ステップを踏んで、資料作成を簡単に!
でも資料作成の「目的地」ってどうやって設定すればいいの?そう思う人が大半でしょう。
まず、不慣れな人は、ステップを踏むことを習慣づけましょう。最初は、オフィスデスクのメモ帳に工程を書いておくと分かりやすいかもしれません。ステップは次のような流れです。
①エッセンスを書き出す(手書き)
②紙で構想・構造化する(手書き)
③資料を作る(パソコン)
まず、誰が必要としているのかを書きだしましょう。複数人なのか、一人なのか。自社内なのか他社なのか。多くの条件を書き出して、イメージを膨らましましょう。ここをめんどくさがり、ふんわりと決めてしまうと、筆者の経験上「間違いなく」資料作成し直しになります。3分でできる事なので、しっかり書いて頭に叩き込みましょう。後で作成した資料の説明をする時もこの際行ったイメージが生きてきます。
そして、だいたいの資料の構造を紙に書き出しましょう。起承転結は勿論の事、最初と最後の内容を合わせるなど、自分も読みやすいと思った資料の真似をしてみると動きやすいです。
そして、ようやくパソコンで資料を作ります。カッコ書きで(手書き)と書いたのには理由があります。すぐにパワーポイントやエクセルで資料作成してしまうと、やり直しが多く、パソコンでの作業を非常に面倒に感じてしまうからです。
結果、自分の中で「資料作成は面倒くさいもの」というイメージが出来てしまい、今後の資料作成にも悪影響を及ぼしかねません。
そのため、②の工程の構造化までに8割の時間を割いても良いくらいなのです。スピードアップのコツも追って説明しますが、全てこの「システム化」の一種です。とにかく、システマチックに行いましょう。それが、資料作成を素早くかつ楽しくさせます!
以上、資料作成のステップ例のご紹介でした。
パワーポイント・エクセルのスキル
パワーポイント編
・ワンスライド・ワンメッセージ
パワーポイントで作成された資料は多くはプレゼンテーションに利用されるシーンが多い事でしょう。
プレゼンテーションとは「情報伝達手段の一種で、聴衆に対して情報を提示し、理解・納得を得る行為」と定義されています。簡単に言うなら、資料を使って、ある事柄を聞いている人に分かりやすく伝える行為の事です。
つまり、パワーポイントで作成された資料は「分かりやすさ」がなければ、何の意味もなしていないのと同じことです。
ビジネスだけでなく、学術研究や政治、日常生活までありとあらゆる場面でプレゼンテーションは行われています。世の中で自分の考えていることやプロジェクト内容を伝えると考えるなら、パワーポイントまたはそれに準ずるツールでの資料作成は避けられません。
良く言われているコツですが、ワンスライド・ワンメッセージを基本骨格としましょう。「耳にタコができるほど聞いたよ」って人もいるでしょうが、意外とできていないものです。
ワンスライド・ワンメッセージの原則を忠実に再現すると、「メッセージ数=スライド数」となるのは明白ですよね。プレゼンテーションの話し手にとっても、メッセージを追っていくことによって、論理展開やプレゼンテーション全体の流れが分かりやすくなるので、徹底して一回資料作成してみましょう。何より、最後の「まとめ」で話を追いやすくメリハリのあるプレゼンテーションができます。
・文章を少なく!
正直、パワーポイントの資料作成のコツはワンスライド・ワンメッセージだけで十分と言えるでしょう。読者の皆さんがパワーポイントのコツを知りたくて本を読んでみても、無数のコツが書いてあり、逆に混乱してしまいます。ですから、まだ自分なりの戦略が練り切れていない人は「とりあえず」ワンスライド・ワンメッセージの原則に則って作業に取り掛かるのが無難でしょう。
そして、もう一つだけ気を付けてほしいのが「簡潔性」です。
いくらワンスライド・ワンメッセージの原則を守り抜いていても、一つのスライドに小さなフォントで50行の文章で書いていたら、いくら正しいことが書かれていても絶対読みたいと思わないですよね。
体言止めを意識して、「〇〇とは、こういうもの。故に〜」という言い切りを徹底してください!最初はそのような資料作成に慣れていないと、くどく感じてしまい不安になるかもしれませんが、作り切ってから上長に相談するなどして様子を見ましょう。
エクセル編
パワポはいいけど、エクセルは苦手意識がある。そんな人多いですよね。
しかし難しいからこそ抑える点を明確にしましょう。以下の3点を注意してください。
・フォントの種類を統一
・罫線は使う種類をおさえる
・背景色は使う色数をおさえる
3つの共通する点は「見た目をガチャガチャさせない」ということです。
エクセルを使用する理由ってなんでしょうか?
そう、「データを分かりやすく見せる」ことです。ですから、データを説明する文字の「フォント」や「罫線」、「背景色」が主張するのはマイナスなのです。
「え、それだけ?」と思うかもしれませんが、本当に効果があり、特に年配者だと「どこに注目すべきかわかりやすい資料だ」と言ってくれること請け合いです!
資料作成のテンプレート・レイアウト例
無料テンプレートを入手するのもアリ!
「資料作成 テンプレート」とgoogleなどで検索して頂ければ分かると思いますが、パワーポイントに導入できる無料テンプレもあります。
特に資料作成がうまい先輩がいると、「色々なテンプレート駆使してて、被るの嫌だなぁ」という場面が出てくるはずです。その際に、気分転換に導入して使ってみるとウケが良い事も多々あるので、是非ご利用してみてください!
レイアウトのコツ
・「センタリング」ではなく「左揃え」
これ、出来ていない人ものすごくいます。文章は基本的に「左揃え」にしましょう。
資料の結論を一行で言い切るとき、「センタリング」を使用するくらいにして、後は避けましょう。
・色を使ってグループ化
データ集計した際に、結果を種類別に分ける場合があります。
その際は対照色を利用して色分けすると便利です。「そんなの当たり前だろ」と思われる方もいるでしょうが、時間がなくて色分けの一手間をサボってしまうこともあるのです。
是非、見る人の気持ちになって、分かりやすい色分けを導入してください!
資料作成を加速化するには?
重複になってしまいますが、資料作成をとっとと終わらせたいのならば、システム化してしまうことです。「この時間までは、構成を考える!もし仕上がらなくても次!」という風に、アラがあってもサクサクと進めば良いのです。
何故資料作成に時間がかかりだるく感じるのかというと、無駄が多いからなのです。
その無駄は、「ちゃんと作らなきゃ」という焦りから来る完璧主義が原因であるケースが大半なので、システム化することを注意して資料作成を進めていきましょう!