社内報の作成目的・企画の方法とネタ|自己紹介/イベントなど

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社内報とはどんなもの?社内報の目的と活用について

社内報とは、社内広報の略、または社内広報のツールである社内冊子、社内新聞、社内サイトなどの媒体を指しています。広報とは間接的に広く報せることを目的としているので、社内広報は新聞やサイトを利用して共有するものと言えます。あらゆる形で発信されている社内報ですが、紙によるものが今も根強いようです。

社内報は、会社から従業員に向けて発信する社内情報で、会社の方針や社内活動、コミュニケーションをはかる、考え方やニュースの共有などの役割があります。具体的に、従業員が多い会社では、会社の歴史やこれからの経営方針などを、一度に全員に一言で伝えるのは困難です。そういった場合に、社内報を通して歴代の社長や会社員がどのような思いを抱いて今の会社を作り上げたのかを知ることができ、働く意義がこれまでとは変わってくるはずです。

さらに、従業員が多い会社や部署が分かれている場合に、従業員同士の面識が薄いことがあります。各部署がどのような仕事をして、どのような従業員がいるのかを知ることで、安心感を得られ、これからのコミュニケーションにつながるのです。
自分とは違う業務に取り組む従業員を見ることで組織に対する所属意識も高まり、連帯感も生まれます。
これらは仕事をするうえでのモチベーションの向上につながっていきます。

社内報は、会社に起きたことを共有する、これからの会社の方針を発信するということを大勢の従業員に向けて膨大な時間と労力を使わずに報せることができるのです。

社内報の企画を決めましょう

まず、社内報の企画には何が良いのでしょうか?
会社の経営理念や会社の歴史を知ってもらう企画を紹介します。

経営・業務指針について

■社長の経営理念インタビュー
■担当役員インタビュー
■新年度の事業計画・年間計画
■社会活動の報告
■業界内のニュース
■会社で起きている問題についての取り組み

これらは会社が従業員に知ってほしい、統一したいものです。会社は進化していきますので、再確認という意味でも定期的に取り上げたい内容です。

業務連絡・福利厚生

■各部署の動向
■社内・業界での必須知識
■研修やセミナー開催の案内と報告
■人事の発表
■年末調整・健康診断・予防接種などのお知らせや呼びかけ

会社として行っている重要なイベントを報せる企画です。部署がたくさん分かれていて、連絡や意思の疎通が頻繁にできないという悩みの解消が可能です。

社内報に載せたいネタ

では、社内報に載せるネタにはどんなものがあるのでしょうか?初めて作る、毎月作っていてもうネタが思いつかない…などの悩みを抱えたことがあるかと思います。
ここでは、読者を飽きさせない楽しいニュースネタを紹介していきます。

季節のイベントの振り返り

まずは、季節に沿ったイベントについて書くと無難で書きやすくなります。

たとえば、
1月は「忘年会の振り返り」「新年の抱負」。
2月は「バレンタインデーにまつわる思い出」「きたる花粉症への対策」。
3月は「年度の振り返り」「卒業シーズンネタ」。
4月は「新入社員紹介」「人事異動」「新年度の抱負」。
など、毎月ある季節のイベントは毎年変わるため、読者である従業員を飽きさせにくいものです。
自らの思い出も然り、上司や先輩に聞いてみると内容が豊富になります。

従業員の自己紹介を載せる

社内報の最大のネタは「人事異動」と「新入社員の自己紹介」と言えます。特に4月の新入社員の自己紹介は目立ちます。新入社員の趣味や、学生時代の活動、あだ名などを紹介していると、先輩社員から、紹介していたあだ名で呼ばれたりサークルへの勧誘があったり、溶け込みやすくなる環境をつくることができます。

ここで気をつけたいのは、年配の方にもわかりやすい範囲の趣味を書いておくことや、自己紹介文には謙虚さを忘れないことです。さらに、ありふれた内容ではもったいないので、その人の人格がわかるようなことを書くと良いですね。たとえば、最近のエピソードなどがあれば考え方や性格を垣間見ることができます。

読者参加型のネタ

一工夫して、社内報の一角に、読者である従業員も一緒に作っていける内容を盛り込んではどうでしょうか?

従業員のファッションチェックや簡単なアンケートを取るというようなことです。私服の会社だと毎日変わりますから織り込みやすいですね。しかしスーツや作業服でも、「スーツや作業服の中にどんなシャツやセーターを着ているのか?」「作業服を選ぶときのこだわりは?」「小物選びは?」などまるでファッション誌のようで楽しい内容にできます。簡単なアンケートを取るなら、「WBCで侍ジャパンは優勝できるか?」といったような、YESかNOかで答えられる質問ならば回答しやすいですね。

街中である会社なら、会社近くのランチスポットをマップにして紹介するのも女性や新入社員にとっては嬉しいネタになりそうです。

社内報の書き方は?

ストーリー性をもたせる

報告のような平板な文章ではなく、事実の中の面白いと思う部分を切り口にして内面の様子を描いたほうが膨らみのある文章になります。

時間の経過に沿って事実を羅列せず、クローズアップして原稿のメインとするのです。どこを割愛してどこを取り上げるかは書く人の目次第になってしまいますが、伝え方でおもしろいかどうかは変わってきます。

事実と意見を混同しない

大事なことは、事実と意見を混同しないことです。クローズアップした内容に対して、どんな状況だったのかを説明するのが事実です。起こったことと、周りの反応を第三者の目で見たように伝えるとわかりやすいでしょう。そして、それに対し自分はどう感じたのかを伝えるのが意見ということになります。
どこからどこまでが事実、どことどこが意見なのかがはっきりわかる文章を目指してください。記者の感想や喜怒哀楽の感情に対する賛否は読者が決めるものですから、誘導はしないよう気をつけましょう。

起承転結を用いる

読みやすく、誰にもわかりやすい文章でなければ伝わりません。そのためには基本の起承転結をつけることが不可欠です。起承転結を意識し、たまには興味をそそるシーンかや結果から入っていくという手法で起承転結の一部を置き換えると新鮮な文章になります。

また、小見出しで区切ったり、文1つ1つは短くすると読みやすく、会話体を盛り込むと臨場感が出ます。

表記を統一する

「社内報の教科書(※1)」によると、「冊子の完成度を上げるためには表記を揃えておきたい。(※1)」とのことです。
読みやすさに大きく関係してくると言えます。

http://www.shanaihokenkyusho.com/?top_article=社内報で使われる用語、…

社内報のデザインはどうしたらいい?

デザインは、読者の興味を掻き立て、内容をわかりやすく伝えるための重要な役割を担います。より伝わりやすい社内報にするために、ここでは使いやすいテンプレートの紹介や、表紙、タイトルの参考になるものを考えていきます。

社内報の英語版

最近では、社内報の英語版を作成する企業が多くなっています。内容は、すでに日本語で書かれた社内報を英語版にしたものです。

海外にも支社などを持つグローバルな会社は少なくありませんが、内容が「日本のこと」であり、「現地のこと」ではないことから、あまり興味をもたれない傾向にあるようです。
「専門家Pro File(※2)」では、「日本で働く労働者は、自分が製造している物は、ごくありふれた形で売っている姿を目にする。しかし、中国の労働者は、自分たちが製造している物を見ることも無く、なにを作成しているのか知らないで働いている(※2)」という情報格差が生じていることを取り上げています。

http://profile.ne.jp/ask/q-121605/

社内報は人を動かす原動力

いかがでしたか?今回は「社内報」をテーマに目的、企画案やネタなどを紹介しました。社内報が重要であると言えるのは、会社は人を動かす場所であり、その人を動かすには伝えることが重要であるからです。経営者のメッセージが伝わらなくては、全員が足並みをそろえて理念を持ち、業務に取り掛かることはできません。

全員が共有する社内報は、会社に横のつながりを持たせることができ、リアルタイムで会社を知ることができるのです。

これから社内報をつくる人、マンネリを打開したい人のお力になれれば幸いです。

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