車両管理を実施している主な業種
長時間労働が問題になっていることから、運輸・運送業・タクシー業界では、長時間運転の可視化をしたい、危険運転を自動検知したい、車がどこを走っているかをリアルタイムで知りたいなどの要望を多く抱えています。
そんな車と深く関わることが多い運輸・運送業・タクシー業界は車両の管理を日常的に実施しています。
運輸・運送業・タクシー業界がどのように車の管理をしているのか、また車両管理の目的について考察、ご紹介していきます。
運輸・運送業
運輸・運送業の車の管理で大事なのが、安全に業務ができるように、また事故が起きないようにするための定期的な車の整備と点検です。ドライバーの管理も大事です。車の定期的な整備と点検は、運輸・運送業としては欠かせません。
しかし、いくら車の状態がよくても、車を運転するドライバーの健康状態が悪ければ、安全に業務を遂行することができなくなります。勤務時間や健康状態を把握することも車の管理以上に大事なことです。
タクシー業界
タクシー業界でも運輸・運送業と同じことが言えます。特に、人を乗せて走るタクシーの場合は、車の点検とドライバーの管理が重要です。そのためには、車の点検や整備と共に、ドライバーの勤務時間を把握することは欠かせません。
また車の定期的な点検と同じように、ドライバーの定期健康診断の実施も必要です。業務の効率化のために、車の位置の把握などもタクシー業界では大事な管理になります。
車両管理の主な項目
車を所有して事業を展開するタクシー業界・運輸・運送業などに限らず、車を所有していて、車の管理をしっかりしている会社も多くあります。その場合どの会社でも、単に車の車名と型式を記録しているだけに留まらず、細かく管理しているものです。
車は、車両本体に関わる項目、購入についての項目、整備についての項目、修理・事故についての項目、使用・管理に関わる項目、車両保険に関わる項目で管理します。
車両本体に関わる項目
車両本体に関わる項目は、車名・車種・登録年度・型式・色などです。各車メーカーが独自に決めて発表しているのが車名です。普通乗用車・小型貨物車・軽乗用車など構造・大きさ・機能で分類したものが、車種になります。
車種はタイプ別でセダン・スポーツ・ステーションワゴンなどに分類できます。車の車検証とエンジンルームなどに記載されている、排出ガス規制の識別記号とメーカーが決めた番号で構成されているのが型式です。
自動車登録番号などの項目
自動車登録番号の項目には、横浜・品川などの地名と自家用と事業用の区別と乗用車・軽乗用車などの文字、そして数字の情報が刻印されているナンバープレートがあります。
ナンバープレートは、白地に緑字は一般的な乗用車、黄色地に黒字は軽乗用車と決まっています。
購入についての項目
購入についての項目は、購入した場所・購入した年月日、新車か中古車の区分などがあります。また中古車で購入した場合は、何年か乗っているうちに古くなりその場合は廃車が考えられます。
そのため、廃車になった年月日などの管理も必要です。さらにリースでの購入は、リース金額を知っておく必要があります。
整備についての項目
整備についての項目は、タイヤの空気圧チェックなど日常点検や3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月ごとの定期点検を実施した工場名と実施した記録、それに、車の車検の有効期限があります。
修理・事故についての項目
車は、修理・事故についての管理も必要です。修理・事故についての項目は、修理箇所・修理内容・事故発生日となり、その修理・事故の履歴を知るためには、道路運送車両法で定められている車検証に入っている24カ月定期点検記録簿でわかります。
使用・管理に関わる項目
使用・管理に関わることは、車の所在を知ることと、どんな風に使用されているのかといったことを知る上で大事なことです。その項目には、車を使用している部署、使用者・運転者・走行距離・使用目的などがあります。
車両保険に関わる項目
車に関する保険には、自賠責保険・任意保険があります。その項目は、自賠責保険と任意保険共に、契約年月日・契約期間・保管会社・証券番号・代理店名・保険内容を管理する必要があります。
車両管理の4つの目的
車両管理は自動車登録番号・車名・メーカー・型式・車台番号などの車両を本体にかかわる項目、購入・車両保険・修理・事故などに関わる項目などがあることがわかりました。次に車両管理の目的について説明します。
車両管理は、安全確保・リスク回避・コスト管理・社員の規律遵守といった目的を持っています。
目的1:安全確保
車両管理の目的「安全確保」で大事なのが、車の定期的な点検や整備と車の車検期限の管理です。会社が所有している車を安全に使用するためには、車にトラブルがあってはいけません。そのため、車の定期的な点検や整備はしっかりするようにしましょう。
また車を運転する運転手に、交通ルールを守らせることも大事な管理になります。
目的2:リスク回避
車両管理の目的「リスク回避」は安全確保と同じことで、会社が所有している車で事故を起こした場合は、事故を起こした運転手だけではなく、会社の責任にもなります。
事故があった場合は、会社の信用にも傷がつくことにもなりかねず、事故というリスクを回避する目的で車を管理します。
そのためには、車の定期的な点検や整備と車の車検期限の管理以外にも、運転手が安全運転を心がけるような教育を実施することが必要になります。
目的3:コスト管理
車両管理の目的「コスト管理」とは、無駄を省くことにあります。会社が車を所有していることは、2年から3年の間隔でくる車検代、毎年の車の税金や日々のガソリン代など何かとコストがかかります。そのため走行状況を管理することで無駄な走行を防ぐことができます。
無駄な走行をなくすと、ガソリン代の節約となり、コストの削減ができるようになります。
目的4:社員の規律遵守
車両管理の目的「社員の規律遵守」は、管理されていないことを知ると車を私用で使ったり、車を使う必要のない業務に使ったりと、車を使用する規律が乱れることになります。その規律の乱れを防ぐ意味からも車の管理は必要になります。
管理されていることを知ることで、いい加減な使い方ができなくなるといった大きな成果があります。
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車両管理を行う2つの方法
車両管理をする目的が理解できたでしょうか。ではこれから、どのような方法で管理すればよいかを紹介します。車両管理を行う方法には、「業務システムとの連携」「アナログでの管理」の2つがあります。次項からこの2つの方法についてみていきます。
方法1:業務システムとの連携
車両管理を行う方法「業務システムとの連携」は、業務で利用しているExcelの抽出機能や関数を使って管理することができます。またカーマネジメントサービス「Cariot」「SmartDrive Fleet」などの業務システムを使った管理方法があります。
Cariotは、使用している頻度を運転手や部署ごとで可視化が可能で、SmartDrive Fleetは、車の位置情報が把握できるおすすめのシステムです。
方法2:アナログでの管理
車両管理を行う方法「アナログでの管理」は主に、車の台数が少ない小さな会社で実施している管理方法です。車を使用した年月日・登録番号・車両番号・型式・購入日・リース日と担当者・自賠責担当者などの項目をExcel等で管理する方法です。
車両管理は会社を運営するために必要なこと
会社が車を管理することは、無駄なガソリン代が節約できるなどコストの削減・定期的な点検・整備ができ事故を未然に防ぐこと、運転手の車の使い方のモラルの向上などに成果があることがわかりました。
車を所有している会社では、「正しい管理」が会社を運営するために必要なことと理解しておきましょう。