発注管理とは
物品の販売でも、プロジェクトに必要な資材の購入でも、必ず必要なのが発注業務であり、これを管理する目的で行われる重要な担当業務が発注管理です。資材や品物、商品などを発注しなければ企業活動自体が成立しないため、発注管理は非常に重要な業務として位置付けられます。
また、発注量のコントロールができないと、在庫管理ができなくなり、在庫オーバーや在庫過少などのトラブルが発生することになります。
複雑で人的ミスが起こりやすい
発注業務は、会社全体の仕入れをコントロールする業務なので、全ての決裁権は受注担当者にあり、担当者次第で、正確な管理と発注数が維持されるかどうかが決まってしまいます。
複雑な発注管理に要するプロセスや実際の適正な発注量について、担当者個人に一任することになるため、人的なミスが発生しやすくなる業務ともいえます。
発注管理の手順4ステップ
発注管理には複雑な手順があり、それらを順序良くこなしていかないと、円滑に発注業務を遂行することは難しくなります。さらに、一度の発注管理作業のミスが、後々まで痛手をこうむる大きな損害に発展することも少なくありません。
ここからは、大まかな発注管理の手順について、4つのステップに分けて見ていきましょう
ステップ1:購買依頼書の作成
まず担当者は、現在の在庫状況を確認したうえで、補充が必要な商品、材料、部品などを購買依頼するための書類の作成を行います。この書類を購買依頼書という名称で呼びます。
在庫管理担当者が作成する項目に関しては、作成日、依頼番号、目的、商品、納品場所、納期となっており、これらを記入した上で購買依頼書として購買担当者へまわします。
ステップ2:仕入先の検討
購買担当者には、在庫管理担当者から回ってきた購買依頼書を確認して仕入先の条件を選定し、条件の良い商品の仕入先を決定する義務があります。見積もりが必要な場合は、複数の会社から見積もりを取り、その見積書を参考にして、仕入れの条件に見合うかどうかを選定します。
仕入れの条件とは、原価が適正か、納期が守られるか、支払い方法と期日はいつかなどの項目のことで、一番条件の良いところをピックアップします。
ステップ3:仕入先の決定
購買担当者は、最適な仕入先を確認したら、仕入先を決定し、正式な見積書の作成を仕入先に依頼して、正確な数量、納期、原価を確認し、購買契約を結びます。
仕入先を決定する際には、少しでも有利な条件で契約を結びたいのは山々ですが、相手先のお話の内容も良く吟味して、持ちつ持たれつといった関係を作れるようにすることが寛容です。
ステップ4:注文書の作成
仕入先を決定したら、注文書の作成をします。選定した取引先ごとに注文書を送付し、納期確認を行ったうえで、詳細を確認することが必要です。注文書の記入内容は、発注日、発注番号、納入場所、商品明細、納期、金額明細です。
正確に記入し、速やかに取引先に届くように送付しましょう。
発注管理ミスを防ぐ便利なツール
発注管理業務は、企業活動のプロセスの中で非常に重要なものですが、どうしても人的ミスが起こりやすく、業務の中でどう防いでいくかは大きなテーマです。まずは、在庫回転率をどれだけ正確に把握できるかというのが大事になってきます。
ここからは、発注管理ミスを防ぐために便利なツールについて紹介します。発注管理でのミスを防ぐために、参考にしてみてください。
外部システムの利用
発注管理に外部からシステムを導入することによって、発注や在庫管理などの一連のフローをシステム化することで、人的ミスを減らしていくことができます。
外部システムを利用することで、受注漏れや発注ミスなどの削減に加えて、人員配置の最適化などをスムーズに行い、システムの操作を簡略化することも可能です。また、担当者が操作しやすいようにカスタマイズすることもできます。
クラウドサービス
クラウドサービスを導入することで、発注管理業務を効率化でき、作業時間を大幅に節約することができます。発注管理業務の効率化と標準化が行えるので、データを柔軟かつ効率的に処理すると同時にルーチンワークを自動化することによって、作業のミスとロスをなくします。
また、表示部分もカスタマイズが可能なので、誰にでも見やすい管理が可能です。フォーマットも色々な書式を用意できるので、簡単に帳票が作成できます。
専用のアプリケーション
発注管理は、専用のアプリケーションでも管理が可能です。インターネットツールとの連携が進んでいるので、スマートフォンとの連携や、現場と管理の連携をリアルタイムで行うこともできます。
さらに、アプリにルーチンワークを共有させることで大量の商品データをバーコード管理することもできます。日々の在庫データから発注点を自動的に算出してアラートでお知らせし、在庫切れを未然に防ぎます。
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ツール選定のポイント5つ
ツールを導入することで、業務の効率化や作業の自動化が行え、人的ミスのない正確で漏れのない発注管理ができるようになります。さらに、担当者の負担の軽減だけでなく、適切なタイミングでの発注や在庫管理によって、商機を逃さないスピーディーな商品の導入を可能にします。
ここからは、ツールを導入の選定の際にチェックするべきポイントについて解説していきます。
1:操作が可能であるか
ツールを積極的に導入しても、導入したツールが、担当する人間に操作可能なものでないと、まったく意味がありません。さらに、操作が仮にできたとしても、煩雑で複雑な操作が必要であったら、それは作業効率の大幅な損失を意味します。
ツールを導入する際には、誰でも操作が可能なシステムとして稼動するようなものを導入することが大切です。
2:導入事例を参考にする
ツールを導入する際、特に、外部システムやクラウドサービスについては、実際に現場で使用したときのイメージは浮かびにくいでしょう。そのため、結果として使いづらいツールを導入してしまうことにもなりかねないので、他社が実際に導入した事例を参考にすることはお勧めです。
これによって、自社の業種にはどのツールが使いやすく、絶大な効果を上げることができるかの大きな参考になります。
3:サポート体制の確認
外部システムやクラウドサービスを利用する場合は、導入する会社との信頼関係とともに、いざというときのサポート体制がどうなっているかを確認する必要があります。
例えば、クラウドサービスの場合、サポートデスクが常駐で対応しているか、メールなどの管理体制がシステムで整っているか、消費税変更などの突発案件に対応ができているかなどをしっかり確認して、サポート力の強い会社を選びましょう。
4:予算の確認
一番重要なポイントとして、導入の総予算について把握し、予算の投入にプランが見合っているかを十分に確認して、本導入を決定する必要があります。
外部、クラウドに依頼をする場合、格安で月額980円程度からありますが、セキュリティやサポート面に不安が残ります。高額だと、月額15,000円~35,000円程度までありますが、発注管理に特化したものであれば、月額15,000円程度の価格帯のもので十分でしょう。
5:自社に合っているツールか確認
ツールを導入する際、最も考えなくてはならないこととして、導入するツールが本当に自社に合っているツールかを熟考してから導入に踏み切るということがあります。
各ツールにはたくさんの機能があり、自社に必要な機能とそうでない機能がありますから、自社でどういった発注管理を行いたいのかによって、使用するツールは異なります。
発注管理をきちんと行いミスをなくそう!
手作業による発注管理を行い続けていたのでは、これからのグローバル社会の動きには対応しきれず、大切な商機を逃してしまうことになりかねません。
今こそ、発注管理ツールを積極的に導入することで、スピーディーでミスのない発注管理を行い、企業活動を活発に進めていきましょう。