文書システムとは
オフィスワークでは様々な書類やデータを扱う機会がありますが、こうした書類やデータを紙面でシェアするのではなく、デジタル化したデータで管理・シェアする手法が文書管理システムです。
紙面で書類のやりとりを行う必要がないことから、ペーパーレス化やコスト削減の効果も期待できます。また、作成した書類をネットワークでシェアして会議で配布するといった作業を行えるようになります。
DMS
文書管理システムは、別名「DMS(Document Management System)」とも呼ばれています。デジタル化して作成した文書を管理できる文書管理システムなので、ペーパーレス化を図り、サーバで文章データのシェアを行ったり、内容の検索を行うことが容易です。
ファイルのコピーや削除、離れた場所への文章転送や閲覧、海外支社間でのデータシェアといった作業も瞬時に行うことができる点も魅力です。
ECM
DMSと似ている文書管理システムに、「ECM(Enterprice contents management)」というシステムがあります。
DMSは活字だけの文書を管理するシステムですが、ECMは文章だけでなく画像や動画といったマルチメディアコンテンツを含んだファイルを管理する文書管理システムです。DMSの機能を含んだシステムであるのが特徴で、文書内容の検索などを行うことも可能です。
文書管理システムのシェア6つ
ここからは、文書管理システムについて、よく知られているシェア製品を6つ紹介します。いずれの製品もクラウドに対応しています。
出張先や移動中にもタブレットやスマートフォンを使用して利用することができるほか、社内会議でのシェアにも便利な製品です。社内でのシェアに役立てやすい製品ばかりですので、それぞれの製品の特徴をよく理解し、それぞれの製品を活用してみてください。
シェア1:Office 365 with KDDI
「Microsoft 365 with KDDI」で活用する事ができる「Office 365」は、おなじみのオフィスソフトをクラウドで活用できる文書管理システムです。
ワードやエクセルといったお馴染みのソフトを活用できるのはもちろん、インストール版もオンライン版も活用することができます。SharePoint Onlineを使って、同じファイルをほかの人と同時編集することができる便利な機能も備えています。
シェア2:Dropbox Business
「Dropbox Business」は、ファイルシェアサービスでお馴染みのDropboxの機能を活用した文書管理システムです。30日間無料トライアルも利用でき、「Standard」「Advanced」「Enterprise」の3種類のプランがあります。
Office 365にも対応しており、大容量のクラウドスペースを活用可能で、高機能な暗号化通信により、セキュリティ面でも安心できる文書管理システムです。
シェア3:Google Drive for Work
Google Driveのファイルストレージを応用した「Google Drive for Work」は、現在「G Suite Business」という名称に変更されており、株式会社USENがサポートを行っています。
最大プランを活用時、容量無制限のクラウドスペースでシェアできる文書管理サービスです。シェアはもちろん、Googleによる高品質なエンジンを活用でき、収集や管理・監査といった機能にも優れています。
シェア4:DOCUMENT MARK
PDF形式のファイルを活用した、ペーパーレス化ソリューションのための文書管理システムが「DOCUMENT MARK」です。一番の利点は、QRコードをまとめて作成し複数の書類をスキャンすると、属性情報として登録したQRコードをまとめて作成することができる点です。
この方法により、大量の文書をペーパーレス化したり、シェアする際にも、煩わしい操作をすることなく簡単に管理することができるのがメリットです。
シェア5:DocuWorks
オフィス機器メーカーで有名なFUJI XEROXからリリースされている文書管理システムが「DocuWorks 9」です。60日間無料体験でき、他の文書管理システムとは異なり無料期間が長くなっています。
他にも、視覚的に操作を行いやすく、親しみやすい画面構成となっている点は評価できるポイントです。デスク有数上での作業に重点を置き、ネットワークでシェアしたい場合に活用したい文書管理システムです。
シェア6:intra-mart
「intra-mart」は、文書作成というより、業務改善プラットフォームの要素が強いクラウドアプリケーションです。作成者と顧客との間にintra-martのアプリケーションを設定し、顧客との商品データのやりとりをシームレス化できるという点が利点です。
データ作成者はクラウドサーバへアップロードすると、チェック後シームレスに顧客へ納入することができ、納品までの業務効率が高まります。
文書管理システムの導入の時のポイント2つ
ここからは、文書管理システムを導入する時、事前に知っておきたいポイントについて紹介します。文書管理システムを選ぶ時には、「目的」と「機能」について考えることと、それぞれの作業現場・作業形態について考慮することが大切です。
他にも、セキュリティ強化や検索のスピードアップ、ワークフロー改善といった部分についても注目し、内部統制を確立できるようなシステムを導入しましょう。
ポイント1:導入目的を明確にしよう
まずは文書管理の観点から、どんな課題があるのかについて整理をし、システムを導入する目的について明確化することが大切です。具体的な目的や目標を考えます。
例えば、「オフィスに紙の書類が増えて雑然としている」「資料の検索をスムーズに行いたい」「情報漏洩に慎重になりたい」という目的を作り、見合ったものを選びます。すべての書類を紙で作成するとコストがかかりますが、デジタル化すればコストダウンも可能です。
ポイント2:必要な機能の確認をしよう
正式な導入の前に、必要となる機能の確認を行います。突然本格稼働をしようとせず、まずはプロトタイプの導入から行い、小規模なオフィスワークで作業性が良くなるかどうかをチェックしていきます。
もし使いにくい部分や活用しにくい部分があれば、提案し考慮に入れていきます。いいシステムを導入しても、作業する内容と合っていなければ意味がありませんので、環境に応じた機能を持つシステムを選びます。
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文書管理システムの導入のメリット
クラウドアプリケーションの製品説明などでも、機能の紹介や製品の利点などについて解説してきましたが、改めて文書作成システムを導入することによるメリットを2つ紹介します。
それぞれのアプリケーションには容易にシェアできることの他にもさまざまなメリットがあるので、必ず導入前に確認し、まずは小規模のグループで無料使用期間を活用して評価してから導入するのが無難です。
紙コストの削減
文書管理システムを導入することで、購入した紙をプリンターへセットし、作成した文書を印刷し、会議で配布するといった従来のオフィスワークにかかる手間や経費を省くことが可能です。
紙代だけでなく、印刷の際のインク代のコストもかけることなく、文書をシェアすることができ、ランニングコストの削減に繋がります。編集する際も、ペンで筆記しないので、綺麗で見やすい文書編集が可能となり、生産効率も改善できます。
業務の効率化
文書管理システムを使うと、作成した文書やデータをクラウドのサーバスペースへ保管するだけで、グループ内のメンバーとシェアすることができ、業務を効率化できます。アプリケーションによっては、クラウド内のデータをグループメンバーとシェアしながら編集する事も可能です。
また、グループに登録されたスタッフが離れた場所にいても、リアルタイムで1つの文書ファイルを作成したり、編集や校正を行うことができます。
ビジネススタイルにあった文書管理方法をみつけよう
文書管理システムと一言で言っても、色々な個性があるアプリケーションが公開されています。まずは無料の試用期間を活用して小規模のメンバーで製品を導入してみましょう。
もし合わない場合は、他の製品を試してみたり、色々な角度からスタッフの意見を集めたりして、製品をテストしながら活用してみます。
また、文書データだけでなく動画などのデータもシェアが必要かを確認し、現場に合ったものを活用するようにしましょう。