- 個人情報をクラウドで管理するとは
- クラウドの個人情報管理のリスク10個
- クラウドの個人情報管理のリスク1:データの消失
- クラウドの個人情報管理のリスク2:データの外部流出
- クラウドの個人情報管理のリスク3:IDやパスワードの流出
- クラウドの個人情報管理のリスク4:第三者による悪用
- クラウドの個人情報管理のリスク5:提供会社のサービスの中止
- クラウドの個人情報管理のリスク6:必要なときに利用できない
- クラウドの個人情報管理のリスク7:データ管理があいまいになる
- クラウドの個人情報管理のリスク8:顧客からの信用失墜
- クラウドの個人情報管理のリスク9:セキュリティ管理の難しさ
- クラウドの個人情報管理のリスク10:個人情報の改ざん
- あなたの会社に仕事の生産性をあげる「働き方改革」を起こしませんか?
- 個人情報をクラウド管理する際の安全対策4つ
- クラウドで個人情報管理するリスクを一通り把握しましょう
個人情報をクラウドで管理するとは
クラウド環境は、インターネットの中に存在しています。個人が保持する個人情報はともかく、企業で管理する個人情報をクラウド環境に保存しても、個人情報保護法の違反にならないのでしょうか。
個人情報保護法では、個人情報を第三者に提供する場合には、原則として本人の同意が必要になります。クラウドサービス事業者は、保管を委託された個人情報を利用するわけではないので、第三者提供にはあたらないと解釈されています。
個人情報のクラウド管理にはリスクが伴う
個人情報保護法の違反にはなりませんが、インターネットの中に存在するクラウド環境に、個人情報を保管することは、ローカル環境への保管に比べると、リスクは高くなります。
ネットワークの通信を傍受される、クラウドからデータが流出するなどのリスクが考えられます。しかし、ITに詳しくない人が独自サーバで個人情報を管理するよりも、IT専門の業者によるサービスの方が安全性が高いとも考えられます。
クラウドの個人情報管理のリスク10個
個人情報をクラウド管理にすることのリスクの多くは、インターネットにつながっていることのリスクともいえます。また、クラウド管理の多くの場合が、クラウドサービス業者に情報を委ねることになるので、クラウドサービスに潜在するリスクそのものともいえます。
クラウドの個人情報管理のリスク1:データの消失
クラウドサービスに障害が発生した場合、データの復旧をクラウドサービスの事業者が責任を持つのか、委託元である自社が持つのか、明確にしておかないとデータが消失する可能性もあります。
サービス事業者のシステム保守の品質まできちんと把握したうえで、個人情報の保管を委託しましょう。
クラウドの個人情報管理のリスク2:データの外部流出
クラウドは当然インターネット環境につながっているので、ウィルスやハッキングなどによって、データが外部流出する可能性はゼロではありません。
個人情報の流出は企業イメージの大幅なダウンにつながってしまうので、クラウドサービスに保管を委託する場合は、業者のセキュリティ対策は要チェックポイントになります。
クラウドの個人情報管理のリスク3:IDやパスワードの流出
IDやパスワードの流出リスクは、システムを使っている以上、必ず考えなければいけないポイントですが、クラウドサービスを利用している場合は、そのリスクがさらに高くなります。
ネットワークにつながっているので、ウイルスに感染すれば簡単にIDやパスワードは流出してしまいます。流出したIDを悪用されると、第三者に不正にアクセスされ、クラウド上に保管している個人情報も簡単に盗まれてしまいます。
クラウドの個人情報管理のリスク4:第三者による悪用
IDやパスワードが流出してしまった場合、第三者による「なりすまし」により、クラウドサービスに保管されている個人情報は簡単に盗み取られてしまいます。
盗まれた個人情報は、当然悪用されることになり、流出した個人情報に関係する顧客などに、多大な迷惑をかけることになります。
クラウドの個人情報管理のリスク5:提供会社のサービスの中止
個人情報の保管に限らず、クラウドサービスの契約では、提供会社の都合でサービスの提供を中止することに同意を求めるケースがあります。きちんと読まずに契約をしたり、「もしもの話だろう」と気軽に受け止めていると、利用しているサービスが突如中止されることもあります。
クラウドの個人情報管理のリスク6:必要なときに利用できない
個人情報をクラウドで管理していると、個人情報を使いたいときに利用できないという可能性もあります。クラウドはインターネット上にあるため、ネットワークに障害が発生していたり、クラウドサービス自体にトラブルが発生していたりすると、利用者側では打つ手がありません。
クラウドの個人情報管理のリスク7:データ管理があいまいになる
クラウドに個人情報を置いてしまうと、クラウドサービスのシステムやツールを利用して管理することになるため、手元のファイル管理をする場合よりも、きめ細やかな管理ができなくなる可能性があります。
個人情報の更新管理や、利用確認など、個人情報が改ざんされたり悪用されたりしていないかの確認を、意識して行っていく必要があります。
クラウドの個人情報管理のリスク8:顧客からの信用失墜
個人情報をクラウドで管理することには、2つの点で顧客から信用を失う危険性を秘めています。1点は情報が流出してしまった場合の、「結果として」の信用失墜です。
もう1点は、「堅牢に守るべき個人情報をネット環境であるクラウドに置く企業の姿勢」を問われる危険性です。利用しているクラウドサービスのセキュリティに関する信頼性のいかんで、顧客に納得してもらえる可能性も、信頼を失墜する可能性もあります。
クラウドの個人情報管理のリスク9:セキュリティ管理の難しさ
ハードウェアやシステムのセキュリティについては、クラウドサービス業者に任せることになります。委託元である自社として手を出す部分はありません。しかし、クラウドサービスへ接続できる担当者の選択と接続権限は、自社で管理する必要があります。
利用するクラウドサービスが、接続制限をどの程度細かくできるのかに依存する部分もあるので、まず、自社内の管理体制を決定しておいてからサービス業者を選定する必要があります。
クラウドの個人情報管理のリスク10:個人情報の改ざん
IDやパスワードの流出、データの漏洩といったリスクがある以上、個人情報が改ざんされるリスクもあります。
管理者のIDが流出すると「正規の利用方法」としてクラウドサービスを使えてしまうため、通常クラウドサービスを通じて行う作業は、すべて「なりすまし」により実行されてしまうリスクが付きまといます。
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個人情報をクラウド管理する際の安全対策4つ
個人情報をクラウドで管理する場合のリスクを複数ご紹介したので、クラウド管理に不信感を抱き始めた人もいることでしょう。
クラウドで個人情報を管理することにリスクが存在するのは事実ですが、リスクを踏まえて安全対策を打っておけば、リスク発生を抑えることができます。ここでは、個人情報をクラウド管理する際に、考えておくべき安全対策についてご紹介します。
クラウド管理する際の安全対策1:バックアップを取っておく
データのバックアップを取っておくことは、クラウド環境に限らず、重要データを扱ううえでは鉄則といえます。コンピューター上のデータは、ハードウェアの不具合でもソフトウェアの不具合でも消失する可能性があります。
完璧なバックアップを取っておくのは、システム化しても難しい課題といえますが、「1日の最後」もしくは、「1日のはじめ、作業開始前」にバックアップを取っておけば、最大でも1日分のデータ消失ですみます。
クラウド管理する際の安全対策2:データの保管場所を増やす
一種のデータバックアップの方法といえますが、データの保管場所をクラウドサービスだけではなく、同時にローカルコンピュータや社内サーバにも用意しておきます。
クラウドサービスに保存するのと一緒に、社内環境にも保存するか、1日の最初か最後に社内環境にコピーを置くようにします。個人情報が複数個所に点在することは、別のリスクにつながる可能性もあるので、コピーの保管は慎重に行う必要があります。
クラウド管理する際の安全対策3:データの保管場所を確認しておく
クラウドサービスの仕組みを使って、個人情報を登録したり、削除したりという作業を行い、データそのものがどう保存されているか知らない、という状態は危険です。海外サーバを使っている場合などは、リスクが高くなります。
データがどのような状態でどこに保管されているのか、クラウドサービスに確認しておきましょう。データの保管方法によっては、直接クラウドサービスから社内にバックアップを作成できる場合もあります。
クラウド管理する際の安全対策4:WAFによりセキュリティを強化する
WAFは、Web Application Firewallの略で、Webアプリケーションに特化したセキュリティシステムの一種です。
クラウドサービス自体のセキュリティは、サービス業者に任せざるをえませんが、クラウドサービス利用によりWebアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃を受ける可能性を、WAFを利用することで排除することができます。
クラウドで個人情報管理するリスクを一通り把握しましょう
クラウドを利用したサービスが一般的になっており、個人情報の保管場所としても検討候補となることが増えています。インターネット上にあるクラウド環境に、個人情報を保管することに躊躇する人も多いでしょう。
漠然とした理由で躊躇しているのではなく、クラウド管理のリスクと安全対策をそれぞれ把握し、両者を天秤にかけて、クラウドサービスを導入するか否かの判断材料にしましょう。