個人情報のかたまりである名刺はトラブルの元でもある
企業に所属していて他社の方と会う機会の多い営業職の場合、名刺を交換する機会が多いですが、注意しないと悪用される危険性があります。十分な対策を練ったり、渡す相手を注意したりすることが必要でしょう。
何気なく交換する名刺ですが、その小さな一枚の紙には自分の個人情報がのっています。自身だけでなく、会社の情報も同時に記載されていることを忘れてはいけません。
名刺を悪用される事例10個
ここでは、名刺が悪用される事例を10こ紹介します。取引先に渡したものだけでなく、自分が頂戴したものも悪用の対象となる場合があるので、十分に注意が必要です。
店舗などに渡した名刺が放置されている場合、情報を閲覧して悪用する詐欺グループも存在すると言われているため、渡した相手の管理態勢も問題になることがあるでしょう。
名刺を悪用される事例1:路上での名刺交換が勧誘のきっかけになる
春に新入社員研修の一環で、路上やイベント会場などで名刺交換を求められることがあり、勧誘などのリストに悪用されてしまうことがあります。会社員にとっては入社時の苦労がわかるため、応援する気持ちで他社の新入社員との名刺交換に応じることもあるでしょう。
その後名刺の情報を悪用して、会社に何度も営業活動の勧誘の電話をかけてきます。せっかくの善意が踏みにじられる形になり、うんざりする方も多いです。
名刺を悪用される事例2:ツケの連絡先に利用される
悲しいことですが、名刺を渡す相手はまともな人ばかりではありません。相手が飲食店などで無銭飲食をして、ツケの代わりに名刺を差し出して金銭を代わりに支払わせるために悪用する人もいます。
ひどい場合は宴会をして10万円単位での支払いをツケにすることもあり、会社に連絡が入ることもあります。その時間確実に仕事をしていたことを証明できればいいのですが、いったん支払いを請求されることもあります。
名刺を悪用される事例3:ストーカー行為に発展してしまう
名刺を渡した相手が、好意を持っていた場合に連絡先を調べて悪用し、ストーカー行為にまで発展することもあります。
飲み会などで悪用されがちです。もらった人が会場にいる好意を持った人に名刺の情報を教えて、悪用することもあります。不特定多数の人が集まる場では、名刺を渡さない方が良さそうです。
名刺を悪用される事例4:出会い系サイトへの登録
大企業勤務の方や社会的に地位の高い職業の方は、名刺の情報を出会い系サイトに登録されることがあります。出会い系サイトでは高収入で安定性のある仕事に就いている人が相手に好まれます。
自分よりも女性受けの良い職業に就いている男性の名前を悪用して、女性と会える確率を高めるために使うと考えられるでしょう。何か被害があった時に、だまされている女性から会社に連絡が入ることにもなりかねません。
名刺を悪用される事例5:合コンやナンパでなりすまし
出会い系サイトと同じく、合コンやナンパで女性とお付き合いしやすくするために、名刺を悪用してなりすましされる恐れもあります。だまされた女性に重大なことがあった場合、会社に連絡があることもあり、事件に巻き込まれる恐れもあるでしょう。
世間的に知られている企業だった場合、喜んで付き合いを承知してしまう人は少なくはありません。
名刺を悪用される事例6:取引先の名刺紛失で情報漏れトラブル
自分が客先やセミナーなどで相手からいただいた名刺が悪用されることもあるので、管理には十分気をつける必要があります。
うっかり名刺入れをどこかに落として紛失したり、盗難にあったりした時に、自分の情報だけでなく相手の情報が盗まれて悪用されることがあります。
すみやかに相手に連絡をして、謝罪する必要があるでしょう。客先から信頼をなくすこともありますし、勤務先に大きな損失を与えることになりかねません。
名刺を悪用される事例7:商品の大量発注
仕入や備品などの購入に関わる部署に勤務している場合名刺の情報を悪用され、商品の大量発注の損害を被ることがあります。
業者や店舗で、商品を仕入れるなどの名目で出向き、後から掛け売上を支払うと名刺を渡して悪用して信用させて商品だけをだまし取る手口もあると言われています。一刻も早く警察に相談して詐欺の被害届を出す必要があるでしょう。
名刺を悪用される事例8:名簿に登録されて迷惑
電話の営業で使用される業者用の名簿があります。名刺の情報を悪用し、業者サイドに渡して名簿に登録される場合もあります。
会社に営業の電話がかかってきて、非常に迷惑します。社長の場合は電話や電気代を安くするための営業電話や、お金儲けの電話が入ることがありとても煩わしく面倒なこともあるでしょう。会社の電話受付の担当者が参ってしまう場合があります。
名刺を悪用される事例9:投資詐欺の電話がある
重役や代表取締役などの役職に就いている場合、名刺の情報が流用され詐欺グループに悪用されることがあります。投資詐欺はお金がある相手でないとうま味がないことから、役職に就いている方に集中してかけられるということです。
会社に電話をするだけでなく、個人の電話番号が記載されている場合は自宅の固定電話や自分の携帯電話にまでよこすこともあるでしょう。
名刺を悪用される事例10:タクシー代踏み倒し
名刺を悪用して、タクシー代などの交通費を踏み倒す事例もあるといわれています。
降車する場所に来てタクシーを支払う時になってから、現金の持ち合わせがない、財布やクレジットカードを忘れてきてしまったなどと理由をつけて、後で支払うから連絡が欲しいともらった名刺を渡して料金を踏み倒す手口があります。
会社宛にタクシー代の請求の連絡が来て非常に困惑するでしょう。
あなたの会社に仕事の生産性をあげる「働き方改革」を起こしませんか?
名刺が多すぎて管理できない…社員が個人で管理していて有効活用ができていない…そんな悩みは「連絡とれるくん」で解決しましょう!まずはこちらからお気軽に資料請求してみてください。
名刺の悪用を防ぐ方法3つ
名刺の悪用の被害にあわないために、自衛できる対策方法を知りたいという方も多いでしょう。後で面倒なことに巻き込まれないように、基本的な気をつけたいポイントを3例紹介しますのでぜひ参考にしてください。
名刺の悪用を防ぐ方法1:素性がわかっている人にのみ渡す
名刺の悪用を防ぐには、しっかりした素性がわかっている人に渡すようにするということです。取引先の会社や信用のおける顧客などにとどめ、名刺を交換する際には十分に注意しましょう。
気に入ったラーメン店などの飲食店に、自分の名刺を貼り付けたり挟んだりして置いておく人もいるということですが、詐欺グループが名刺の情報を狙っているといわれています。無用なトラブルを避けるためにも、目に付く所に置いてはいけません。
名刺の悪用を防ぐ方法2:個人情報を極力抑えた名刺にする
名刺を作る際には個人情報を入れるのは、氏名や役職名などの最小限にし、自宅の住所や連絡先などは入れないように注意する必要があります。
自宅がばれてストーカー被害にあったり、勧誘や詐欺の電話がひっきりなしにかかったり、ダイレクトメールが送られたりするトラブルを避けられます。
自営業者で自宅が連絡先の場合は、バーチャルオフィスなどのサービスを利用して連絡先だけを借りられるようにするのもおすすめです。
名刺の悪用を防ぐ方法3:紛失しないように気を付ける
自分が渡した名刺だけでなく、交換先からいただいた名刺を紛失しないように気をつける必要があるでしょう。名刺入れに入れっぱなしにしないように注意してください。
管理用クリアファイルに綴って保管する方法や、スマートフォンのアプリやパソコンのソフトを利用して、名刺を写真に撮ってデータを取り込んで管理をする方法もおすすめです。無料で使える管理ソフトアプリもあるので、使いやすいものを探すと良いでしょう。
くれぐれも名刺を悪用されないように気を付けましょう
名刺をやり取りするには、悪用されないように細心の注意を払うようにしましょう。気軽に名刺をやり取りしていると悪意のある第三者の手に渡ってしまい、悪用されて自分だけでなく勤務先にも多大な被害を与える可能性も高くなっています。
客先の名刺を紛失してトラブルになることも予測されるため、慎重に扱いましょう。近年では、アプリでやり取りができる電子名刺も人気です。リスク軽減のため、取り入れるのもおすすめです。