タイムカードとは？
タイムカードとは、出勤するときと退勤するときにタイムレコーダーに通して、勤務時間が計測されるという勤怠時間管理をするためのものです。
このタイムカードは、企業で必ず取り入れなければならないものではなく、労働者の勤務時間などを管理する人がスムーズに労働時間を把握することができるようにするためのツールです。
タイムカードの必要性
なぜ企業がタイムカードを導入するのかというと、勤務時間の記録を残す必要があるからです。一般的に企業での給与体系は勤務時間が基準となっています。そのため個人の出勤時間と退勤時間を正確に把握しておく必要があります。
このように、個人に給与を正確に支払うためにタイムカードは必要とされています。
タイムカードの保管期限
タイムカードの保管期間は労働基準法109条によって3年間保管しなければならないと決められています。また、タイムカードは労働基準法では、賃金その他労働に関する重要な書類に該当していて、賃金に関することであるため重要な情報です。
そのため、タイムカードは適切な保管をする必要があります。この3年間保管するという義務を怠った場合は、罰金が課せられる可能性があるため注意が必要です。
第109条使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。
タイムカードの保管方法2つ
タイムカードを保管する方法は紙で保管する場合とパソコンで保管する場合の2つのパターンがあります。本記事では、それぞれの保管する方法について説明していきます。
タイムカードの保管方法について知りたいという方や、これまでと異なった保管方法を導入する予定があるという方は、ぜひ参考にしてください。
タイムカードの保管方法1：紙の場合
タイムカードを紙で保管する場合、輪ゴムでくくる方法と専用のボックスにまとめるという2種類の保管方法があります。
ここからは、それぞれの詳しい保管方法とその方法を取ることでのメリットなどを説明していきます。それぞれの保管方法の特徴をしっかり把握して、ぜひ参考にしてください。
輪ゴムでくくる
タイムカードを紙で保管する場合は、年月ごとに輪ゴムでくくってまとめて保管するという方法があります。
この時に、従業員ごとにタイムカードをまとめているという企業が多くあります。従業員ごとではなく、年月ごとという形を取ったほうが監査が入ったときの対応がスムーズです。
専用のボックスにまとめる
タイムカードを紙で保管する場合、専用のボックスにまとめるという方法もあります。紙で保管する際に輪ゴムなどを使用している場合は、輪ゴムが劣化・紛失する可能性があります。
しかし、専用のボックスを使用すると、そのような心配がないため、最良の保管方法と言われています。また、最近ではタイムカードを管理する専用のボックスが販売されているため、具体的にどのように保管したらよいかわからない方は利用してみてください。
タイムカードの保管方法2：パソコンの場合
タイムカードをパソコンで保管する場合には、フリーソフトを使う方法と業者に委託するという2種類の方法があります。
ここからは、それぞれの詳しい保管方法やその方法を取ることでのメリットなどを説明していきます。自社でパソコンを使ってタイムカードを保管している方や、今後パソコンを使った保管方法を導入するという方は、ぜひ参考にしてください。
フリーソフトをつかう
タイムカードの保管には、フリーソフトを利用する方法があります。フリーソフトには、さまざまなものがあり、打刻や自動集計、シフトの管理などを行えるタイムレコーダーソフトや出勤や退勤に関することを簡単にまとめられるソフトなどがあります。
また、SuicaなどのICカードを活用して、素早く打刻できるソフトなどもあります。
業者に委託する
タイムカードの保管を業者に委託するという方法もあります。タイムカードを保管するという作業は時間のかかる大変な作業でもあります。そのため、業者に委託することで、面倒な作業を会社の業務から省けるようになり、さらに、正確性が増すことが期待できます。
タイムカードを保管する際の注意点3つ
タイムカードを保管する際に注意しなければならないことが3つあります。3つの注意点とは、保管期限の厳守、正しい情報で残す、労働者の勤務状況を把握するということです。
ここからは、3つの注意点について詳しく説明していきます。タイムカードを保管する際には非常に重要なことであり、この注意を守れていない場合には、罰金などが発生する可能性があるため、しっかり理解しておく必要があります。
タイムカードを保管する際の注意点1：保管期限
タイムカードを保管する際の1つ目の注意点は、保管期限です。タイムカードは3年間保管しなければならないという義務があります。
必要がないからと言って捨てた場合には、労働基準法に違反することになります。また、違反した場合は30万円以下の罰金が課せられる可能性があるため十分に注意する必要があります。
タイムカードは、保管する際に重要度が低く見られてしまう傾向がありますが、しっかり管理しなければなりません。
第120条 次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。第14条、第15条第1項若しくは第3項、第18条第7項、第22条第1項から第3項まで、第23条から第27条まで、第32条の2第2項（第32条の4第4項及び第32条の5第3項において準用する場合を含む。）、第32条の5第2項、第33条第1項ただし書、第38条の2第3項（第38条の3第2項において準用する場合を含む。）、第57条から第59条まで、第64条、第68条、第89条、第90条第1項、第91条、第95条第1項若しくは第2項、第96条の2第1項、第105条（第100条第3項において準用する場合を含む。）又は第106条から第109条までの規定に違反した者
タイムカードを保管する際の注意点2：正しい情報で残す
タイムカードを保管する際の2つ目の注意点は、正しい情報を残すということです。タイムカードを活用して、従業員の出勤時間と退勤時間を把握し、給与を決めている企業はたくさんあります。
このようにタイムカードを保管することは給料に大きく関わるため、正しい情報を残さなければなりません。正しい情報を残せていない場合は、労働時間に相当する給料を支払うことができなくなります。
タイムカードを保管する際の注意点3：労働者の勤務状況を把握する
タイムカードを保管する際の3つ目の注意点は、労働者の勤務状況を把握するということです。
タイムカードを保管することで、労働者がいつ出勤していつ退勤したのかが把握できるため、その情報から勤務状況が把握できます。
また、厚生労働省によって、労働者の労働時間を把握することが義務付けられているため、タイムカードを利用して把握する際は、正確に行う必要があります。
使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。
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タイムカードよりも便利な勤怠管理システム10選
タイムカードを活用することで、労働者の労働時間を正確に把握できますが、デメリットとして、保管が面倒で時間がかかるということがあります。そのため、最近ではタイムカードよりも便利な勤怠管理システムが主流となってきています。
ここからは、勤怠管理システムを10個ご紹介していきます。これからタイムカードから勤怠管理システムに移行するという企業の方は、ぜひ参考にしてください。
勤怠管理システム1：ジョブカン
ジョブカンは、利用実績が30,000社以上という大規模なクラウド勤怠管理システムです。ジョブカンの特徴は、さまざまな場面に対応し、ICカードの打刻やモバイル打刻などが利用できることです。
また、シフト管理やスタッフ管理などの集計が簡単にでき、細かいルールに対応できるという豊富な機能が備わっています。
勤怠管理システム2：jinjer勤怠
jinjer勤怠は、5,000社以上の導入実績があり、簡単に勤怠管理が導入でき、効率的に行えるシステムです。jinjer勤怠の特徴は、PCやスマホなどさまざまなデバイスに対応していて、ビジネスチャットツールを活用して打刻できることです。
また、従業員の労働時間をリアルタイムで管理できるほか、多様な機能が備わっています。
勤怠管理システム3：Money Forward クラウド勤怠
Money Forwardクラウド勤怠は、2019年2月にリリースされた最新のシステムです。
Money Forwardクラウド勤怠の特徴は、労働管理体制をより強固なものにするために労働者の残業や休暇の状況をリアルタイムで把握できることや、さまざまな就業体系に対応できること、これまで利用していたツールからデータを移行できることなどです。
勤怠管理システム4：IEYASU
IEYASUは、ベンチャー企業のためのクラウド勤怠管理システムです。
IEYASUの特徴は、数多くのサポート経験のある人事の方のノウハウが搭載されている勤怠管理システムであること、Excelの分析レポートが豊富であること、シンプルなデザインであるため初めてという方にも使いやすいことです。
勤怠管理システム5：AKASHI
AKASHIは、簡単で心地よく勤怠管理ができる勤怠管理システムです。
AKASHIの特徴は、勤怠についてリアルタイムでサポートしてくれるという充実した機能が備わっており、スマホなどで打刻できること、週に一回アップデートをしているため、利便性や柔軟性に長けていることです。
勤怠管理システム6：就業奉行10
就業奉行10は、柔軟に多様化している勤務体系に対応できる勤怠管理システムです。
就業奉行10の特徴は、働き方に応じて打刻の方法を選べることや、従業員は自分の勤務状況についていつでも確認できるようになっているため、管理者の負担を減らせることです。また、労働時間の集計が自動化されているため、業務の削減ができます。
勤怠管理システム7： follow スマートタッチ
follow スマートタッチは、タブレットを活用したシステムで、月額200円から利用できる勤怠管理システムです。
follow スマートタッチの特徴は、ICカードやスマホなどさまざまな方法で出退勤時間を管理できること、簡単な操作でシフトを管理できるため人員配置を適切にできることです。
勤怠管理システム8：ディーレコ
ディーレコは、タイムカードを使っているような感覚が導入されているクラウド型勤怠管理システムです。
ディーレコの特徴は、月額1人30円からと非常に低価格でありながらも豊富な機能が備わっているということや、従業員の勤務体系に合わせた柔軟な時間集計の設定ができることです。
勤怠管理システム9：シフオプ
シフオプは、業務の最適化・効率化に特化したシフト管理システムです。シフオプの特徴は、シフトの申請状況が一目で確認できることや、日別・週別・月別などシフトの作成が柔軟に行えることです。また、シフト調整を共有することもできます。
勤怠管理システム10：シュキーン
シュキーンは、タイムマネジメント型の勤怠管理システムです。シュキーンの特徴は、スマホを持って通るだけで打刻したり、ICカードをかざして打刻するなどさまざまな打刻方法があることや、従業員のタイムマネジメントに必要となるデータをすぐに把握できることなどです。
タイムカードの保管は正しい方法で行おう
本記事では、タイムカードについての説明から、さまざまな保管方法、保管する際の注意点を説明してきました。また、タイムカードを自社で保管するより利便性のある勤怠管理システムを10個ご紹介しました。
このように労働時間を正確に管理することは従業員の給料に関わる大切なこととなっているため、タイムカードの保管は正しい方法で行う必要があります。
