人付き合いが苦手なあなたは何を変えたいのか
人付き合いが苦手なあなたに質問をさせてください。「人付き合いが苦手な自分を変えて、円滑な人付き合いをしてください」と言われるのと、「苦手なものは仕方がないので、付き合い方を変えてみましょう」と言われた場合、どちらが頑張れますか。
苦手さの解決にはいろいろな方法がある
人付き合いが苦手な人は、苦手な自分を変えようとしてしまいます。しかし生来からある自分を変えるのはなかなかに困難です。代わりに、困難な事があってもそれが解決して、今よりも良くなったら人付き合いが苦手な自分を変える必要はなくなります。
あるいは自分を根本から変えることで解決を望む人もいるでしょう。人それぞれに考え方は異なります。人付き合いの苦手さに関して色々な生活シーンでの対処方法~克服方法をまとめております。人付き合いの苦手さ解決のお役に立てれれば幸いです。
状況別の人付き合いが苦手な方の人との付き合い方
人付き合いが苦手という人は、あらゆるピンチをどのようにクリアしているのでしょうか。
日常生活(プライベート)の場面での人付き合いを苦手とする人は、相手との関係性をどの程度深めればいいのか、という距離感に苦手さを感じるケースが多いようです。人付き合いが苦手な人は、この距離感が極端なケースを多く見受けます。
この人との距離感をある程度「主体的にコントロールすることが出来る」と、自身がその関係性に感じる不和を解消できます。それはあなたの人付き合いが苦手という個性を変えるのでなく、その人や集団との付き合い方を変えるという考え方はいかがでしょうか。
友達の付き合い方
友達付き合いが苦手な人は、何を話せばいいのかわからない、人といても楽しめない、というような意見が多いようでが、原因を明確にすることは出来ませんし、する必要もありません。
原因の明確化が意味をなさないのは、例えば話題についていけないこと=TVを観ないことが原因と仮定した場合に、あなたは普段の生活習慣を変えることが出来るでしょうか。恐らくそれは苦痛でしょう。観たいTV番組でなく、流行っていそうな番組を見るのですから。
つまり、あなたは友達とどのような付き合いがあると、自分が楽に過ごせるかが大切です。例えば気楽に買い物に行ける、呑みに行ける、悩み事を話し合える、とかそういうイメージです。
お互いの共通項が大切
このイメージが出来上がったら、次に行うのは付き合う相手を選ぶこと。一緒にいて苦痛と感じる関係は、今のあなたとは「合っていない」可能性が高いです。例えば、買い物に行こうという場合、自分は服に興味がある、相手は登山グッズに興味がある、のでは成り立たせるのは困難です。
では、相手が何に興味があるのかを聞き出すにはどうすればいいでしょうか。あらゆる会話に言えることですが、知らないことを恥ずかしがる必要は全くありません。この知らないと恥ずかしいは、何を話せば良いかを困らせる要因でもあります。知らないことは「その会話の中で解決すれば良い」のです。
興味があることを知らせる
人付き合いの際の、会話のコツは自分が相手に興味があるよ、と暗に知らせることです。これをノンバーバルコミュニケーション(表情、仕草、態度のこと)と言います。反応のない相手との会話は困難です。それを変えるだけです。方法は、話始めた相手の方に体を向ける、顔を向けるだけでもOKです。
そして、返答を返す際は、それ(話題を)知らないから詳しく知りたいな、と返答の方法を変えてみてください。「それは楽しいのか、つまらないのか(どう感じるか)」、「自分だったらそれをしたらどうか(少し控えめに言うと良いかも)」と返すとだいぶ会話が楽になるので、お互いの共通項を引き出せると思います。まずはそこからです。
恋愛としての人付き合いの方法
人付き合いが苦手な人にとって、恋愛はとても重要なポイントになります。一緒にいて安心できる人は、とても大切な存在になります。その場合に注意すべきは、過度に相手を束縛しないこと。
相手を逃がすまいと束縛することは、逆に相手を遠ざける原因になってしまいます。でも相手がどこかに行ってしまわないかと心配になります。これは、多くの場合自分に自信がないく、自分以上の存在に持っていかれると考えてしまうからです。
この場合は、その人との付き合いをきっかけに、あなたが苦手なことに挑戦をしてみると良いと思います。失敗しても受け止めてくれる相手がいるあなたに怖い物はありません。
一番シンプルな方法は、自分が趣味を増やしたいから(苦手なことを開示出来るならそれを伝えても良いです)色々な事に一緒に挑戦をして欲しいと相手に相談をしてみること。大切な人(この場合はあなたです)に頼られて嫌な顔をする人はいませんし、それが相手との共通言語になれば関係性を深めるきっかけにもなります。
人付き合いにおいてNOと言えるかは重要です
逆にあまり良い関係性とは言えない恋愛関係の場合は、要注意です。特に、自分が本当に嫌なことをNOと言えない関係性は、残念ながらお別れをした方が良いと思います。これは、人が自分の意見を言う場合には、自信または安心感がないと発することが難しいからです。
今現在、NOと言えないということは、あなたにとっての相手が安心材料でない、あるいは恋人として対等な関係性でないということになります。ただ、その場合別れるというのも言えないことが多いので、簡単に分かれるのも困難です。
この場合は、第三者とコンタクトをとるのが良いと思います。勇気がいりますが、ご家族でも、友人でも、職場のちょっと話せる人でも、カウンセラーでもいいので、少なからず安心感を得られる場所で心を休める必要があります。
落ち着ける場所で、冷静に自分がどうしたいのかを考えて、可能なら協力をしてもらいましょう。
結婚をした後の付き合い方
結婚した後の付き合い方も、難しいものです。結婚後の関係性を適切に維持できるかどうかは「お互いが対等であるかどうか」です。
相手に対して、尊敬、協力、信頼、平等がないと対等にはなれません。これらが欠如してしまうと、相手に対して支配的(束縛や暴力等)になる、卑屈(何も言えない等)になる可能性が高いです。
まずは、両者の関係がどうかを冷静な目線で観察をしてみましょう。「自分が」相手に対して何が欠如しているかを客観的に振り返りましょう。人付き合いはGive&Takeなので、自分にない物を相手に求めても得られません。まずは自分から相手に差し出しましょう。
自分のイメージを相手に押し付けないこと
また、結婚という関係性の場合は、お互いに「相手はこういう人だ」というイメージがある程度固まってしまっていることが多いです。そのため、なにかをしようとしても「どうせあの人は~」と、やる前に自分で着地をさせてしまいます。
これは、「自分がしようとしていることを相手に阻害されている」という構図で認識してしまうため、非常にストレスです。なので相手に対してこういうことをしたらポジティブになりそうということを思いついたらまず実行してみましょう。
この時に自分が期待した反応を相手がしないことは気にしません。ポジティブな反応でない場合は、単なる結果として、次に何かをする際の基準にする程度に留めましょう。
子育てやママ友との付き合い方
子どもとの関係性やママ友との関係性は非常にストレスフルな人付き合いになる事が多いです。この関係性に対して、対自分の子ども、対ママ友が相手だとしても、ストレスフルであることをまず素直に認めてあげてください。自分の感情はおかしなものだと否定しないことが重要です。
子育てのシーンでは、お子さんに「自我」が芽生え始めると、思い通りにコントロールすることは困難であり、それを無理にしようとすると余計にストレスになります。また、ママ友との人付き合いも生活が異なれば考え方は大きく異なるので、無理に同調する必要はありません。
ここでも共通点を探しましょう
ママ友との共通項は子育てをしているという点で明確です。無理に相手の話に合わせるのでなく、子育てで悩んでいるということを話題にしてみてはどうでしょうか。
悩みのポイントがかみ合わない場合でも、どこかに共通点があるかもしれません。それをきっかけに良い関係性を作るきっかけになり、子育ての悩みも少し解決に近づくでしょう。
仕事別の人付き合いが苦手な方の人との付き合い方
今や働き方やコミュニケーション方法も多様化して、昔のように一所で働くというスタイルは変わりつつあるようです。しかし、多くの人が上司、部下、先輩、後輩、取引先、というような人付き合いに苦労をするというのは変わりません。
いわゆるビジネスライクとして一線を引くことで、距離感をコントロールすることがしやすくなりますが、逆にどこまで線を引くのが良いのかに悩んでしまうと暗中模索の世界です。取引先や社内で冷たい、と言われた(言われている)とかはイメージしやすいのではないでしょうか。そんな「仕事」での解決方法を確認してみましょう。
営業職で人付き合いが苦手な人がすべきこと
まず、悩まずに解決の状態像を明確にすることが必要です。自分は人付き合いが苦手であるという前提を変える必要はありません。代わりにではどうするか、を明確化しましょう。
人付き合いが苦手で、取引先と良い関係性を築けない場合は、自分が普段どんなパターンで会話をしているかを客観的に振り返る必要があります。多くの場合は、どうやって苦手を克服するかに集中しがちで、行動を振り返ることに気が回りません。
失敗のパターンを明確にする
恐らく、人付き合いが苦手な人の場合は、「失敗するパターン」が確立しており、それを変えない限りは課題解決は困難と思われます。このパターンとは、初めて会う相手に対して、どんな話の切り出しをしているか、どんな風に相手のニーズを引き出しているか、どんな提案をしているか、等のパート毎に区切ってみる良いです。
自分は、ここで失敗する事が多いな、と思ったらそれを解決するための方法を次に行えばいいだけです。解決の方法は、人に聞くのが一番ですが、社内でも人付き合いが苦手だと相談相手がいない場合も考えられます。
ここでは、少し勇気がいるのですが、相手がどうしているかを話題にしてみると良いと思います。あるいは、書籍でも解決策を探ることはできます。どこで躓いているかが明確であれば、的を絞って書籍も探すことが出来ると思うので、自部のテーマで探してみましょう。
どうせ自分なんてと考えることがあれば、その自分を切り離して、未来の自分を鼓舞する為に時間を費やす方が遥かに有意義です。大丈夫ここからがスタート地点です。
教師で人付き合いがに苦手な人の対処法
教師という職業は、生徒、保護者、同僚教師、先輩教師、上司となる人と関わることが非常に多いことが特徴的です。人付き合いが苦手な人な人にとって、ここまで人付き合いを求められたらすぐにでも逃げ出したくなるのではないでしょうか。大丈夫、やれることはあるはずです。
まず、自分が教師になるまでにしっかりと努力をしたことを自信にしましょう。それは誰にも否定できるものでは無く、誰にでも出来ることではありません。これから起こる事は新たな学習であり、自信をくじくものではありません。新しいことには誰でも失敗をします。
観察から見立てを立ててシェアすること
生徒一人一人と向き合うには、観察が大切です。そして、自分なりの「見立て」を立てること。例えば、いつも元気なのに表情が暗い生徒がいるとした場合に、①友達と喧嘩をしたか、②家族とトラブルがあったか、③普段の観察から想定されることから可能性を増やします。そして、その見立てを他の担当教師とシェアをすることが大切です。
保護者との関わりは、抱え込みすぎないように必ず周囲を巻き込んで対応することが大切です。保護者が過剰要求をしてくる場合には、(勇気が必要ですが)NOと言うことが大切です。このNOという場合にも、職場内で事前のシェアをしておくことがあなた自身の身を守る上でも大切です。
困りごとを抱え込まないことが大切
教師間のコミュニケーションでは、困りごとを話題にすることも大切です。その際にも、自分なりの見立てと自分がどうしたらよいと思うかを適度に交えて、自身の意見として持っていると良いでしょう。見立てに偏りがないかどうかを精査する意味でも有効です。それに、常に生徒の事を考えている同僚を無下にする人はいないと思います。
保育士がうまく保護者や同僚と付き合う方法
保育士の主な人付き合いというと、同僚と保護者が対象になるのではないでしょうか。小さなお子さんの面倒を見るということは、横の連携が大切になります。また、女性同士のコミュニケーションは人付き合いが苦手な方にはハードルが高いでしょう。
仕事での人付き合いはある程度の関係性がないといざというときに孤立していまいます。そこで大切になるのは「共同意識」です。人付き合いが苦手だとしても、「挨拶」「お礼」「手伝いますよ」を大切にしましょう。
保護者との接し方では、「挨拶」「お母様も大変ですねと相手に共感する」「良いところを一つでも伝える」という接し方で関係性を構築できるのではないでしょうか。
社長や役職付きの人が周囲とうまく連携をとる方法
役職付きの人付き合いは、責任もかかり非常に気を遣うので、人付き合いが苦手でなくてもストレスフルです。また、部下とのコミュニケーションも役職が先に立ってしまうと難しいようです。
まず近しい役所の場合は、悩みの種は共通点が多いです。相手の話に共感と労いを示しつつ、共通項を探してみてください。自分が話をする番に似たような話になってもいいので、開示をしても支障のない範囲で、悩み事を開示してみてください。
また、部下や役職が自分よりも低い人と話をするのに必要なのは、「尊敬」と「感謝」を示すことが大切なようです。結果でなく、仕事への姿勢や態度に感謝を示すことも重要なです。
人付き合いについて共通していること
ここまで状況別に人付き合いの苦手な人がそのシーンでどのように解決していくべきかをまとめてみました。何かご自身に重なる部分や試せそうな事はあったでしょうか。
人付き合いが苦手な人は、自分から切り込んでいかないといけない、自らセンスある話題を提供しなければいけないと考えがちですが、そんな必要ありません。必要なのは、相手の話に耳を傾けて共感すること、相槌を返して興味があるよと伝えること、共同体であることです。
相手の話に、笑顔で「それ、面白そうだね」と言えるだけで好転する人付き合いもあるでしょう。
人付き合いの苦手意識を克服する方法
人付き合いの苦手さを克服したいと考える方もいらっしゃるかと思います。根本から自分を変えて、オープンで広い人付き合いをしていきたいというのは当然の想いでしょう。そんな人付き合いの苦手さを克服するにはどのような手段が良いのでしょうか。
カウンセリングやセミナー等への参加や書籍を活用するなどの方法が思いつきますが、実際の効果はあるのでしょうか。そのあたりの情報をまとめていますので、ご参考になれば幸いです。
カウンセリングを受けてみる
「カウンセリング」は不安解消や自信回復の効果が期待されている心理療法の一つです。海外では積極的に取り入れられています。では、このカウンセリングに本当に効果があるのでしょうか。
カウンセリングではクライアントの発言や想いに対して、受容と共感の姿勢で話を聞いてくれます。それにより、気持ちが軽くなったり穏やかになれるのです。しかし、現状の課題や困難を解決してくれるわけではないので、気休めと受け止める見方もあるようです。
カウンセリングの相場は、1回約50分あたり1万円前後の費用が掛かります。しかし、カウンセラーを前にしても、自身が「苦手」とすることに向き合わなければなりません。その時に信頼できるカウンセラーであればそっと背中を押してくれるでしょう。
セミナーに参加をしてみる
いわゆる自己啓発セミナーと呼ばれるものですが、ネットワークビジネスや詐欺商法等のネガティブな話題も尽きません。もちろんすべてがそうないでしょうが注意が必要です。
要点は、セミナーに関する情報が適切に公開されているかです。友人に、参加して良かった、とても優秀な講師が来るから、と聞いたらなんとなく信じてしまうでしょう。しかし、冷静に講師名や講演会の情報を探してください。
情報を探しても納得できる情報が一つでも存在しない場合は、参加を控えることをお勧めします。そもそも人それぞれ違う理由で人付き合いが苦手と悩んでいることを集団のセミナーで解決するのは困難です。セミナー参加前の情報取集は欠かさないようにしましょう。
書籍で自分が出来ることを探してみる
書籍を読むだけで効果があるのかと思われるでしょうが、自分のペースで出来ることを切り出して試せるというのはメリットです。肝心なのは何を読むかということです。
今や自己啓発本は星の数ほどあり、多くのキャッチコピーが鮮烈にその書籍の効果を訴えています。その中から自分の欲しい本を探すには、一度手に取って試し読みをしてからの購入をしましょう。コミュニケーション技法に悩んでいる方は実は多くいます。なので、恥ずかしがる必要はありません。
心理学分野に精通している著者が書いているものを分かりやすく解説した本などもあるので、自分が読みやすく、具体的な行動方法が記載されているものがおすすめと言われています。
自分が人にどう見られているかともう一つ加えてみる
昨今では、SNSの発展に伴いコミュニケーションの取り方も非常に多様化しています。それにより色々なマナーや常識が生まれてきます。しかし、それは逆に自分に合った方法を選択しやすくなっているとも言えます。
しかし、根底にあるのは相手の立場に立って、相手と同じ目線になれるか、礼節やマナーを守れるか、ということは変わらないように思います。人付き合いが苦手な人の多くは、相手にとって自分が変でないかと過度に考えてしまうことも要因の一つでしょう。
他者にとっての自分は、TPOの観点では非常に重要な視点です。でもそればかりでなく、「自分はこうでありたい」を加えてみてください。ここに正解などありません。
自分からいけなければ引き寄せてみる
人付き合いが苦手な人ほど傷つくことを過度に恐れてしまい、挑戦する気持ちを持てないものです。でも変化というのは小さなものから始まることが意外とあります。例えば、いつもはシックな靴下をビビットな色に変えてみるだけでも声をかけられるきっかけになるのです。
自分からいけないのであれば引き付けてみるのも有効です。怖がらずに出来ることから始めてみてください。いざ声をかけられたら怖がらずに、笑顔は忘れずに居れば大丈夫です。