RHPと要件定義の違いとは?要件定義書の書き方4つ

マネジメント

RFPとは

RFPとは日本語で提案依頼書と定義されます。ITシステムの導入を行うにあたり、発注先候補の事業者に具体的な提案を依頼する文書です。システムの目的や概要、要件や制約条件が主な内容となります。

RFP作成の目的は、自社に合った最適なITシステム開発のためにより良い開発者選定を行うことです。RFPは依頼者側のよりよい調達のためにとても重要です。

要件定義との違い

要件定義とは、依頼者側がどんなシステム開発をしたいのか与件や要望を明らかにし、目的を達成するために何をすべきかをはっきりさせることです。

RFPと要件定義の違いは、RFPが依頼者側のシステム開発要望に対して、要件定義は開発者側がやるべきことを明らかにすることです。

良い要件定義にはRFPでのユーザの要望に対する機能での応えが書かれていて、ユーザーに伝わりやすいものになっています。

要求定義との違い

要求定義とは、システム開発の初期段階で、依頼者がシステム開発でどのような問題・課題を解決していくのかを明確にしていく作業のことです。

RFPは依頼者自身もどのようなことを解決したいのかが明確に分かっていない段階でつくられるのに対し、要求定義は、開発者も絡みながらシステムで解決できることを明確にしていく段階で作られるものになります。要求定義の正確性が、良い要件定義には必須です。

要件定義書の書き方

システム開発案件が数多くこなされた現在、要件定義書も書き方のノウハウが洗練されてきました。 要件定義に必要なこととポイントを以下にまとめましたので見ていきましょう。

1:要件定義の中身

要件定義の中身は、ユーザーの要望に応える機能をユーザーに伝わる形で書かれています。要件定義も通常の資料と同様、価値を相手(=ユーザー)に伝わらないと意味をなしません。システム開発をする価値をユーザーに伝わる形で資料を作る必要があります。

ユーザーの要望に応える機能をユーザーにそのことが伝わるような内容にしましょう。

ユーザーの要望に応える機能を書く

要件定義書には、依頼者側(以後ユーザー)の要望の答えが記載されている必要があります。RFPがユーザーにとって開発してほしいシステムの内容となり、要件定義によって開発するシステムがユーザーの要望を解決していく手段がまとめられてゆきます。

「RFPに示されたユーザーの明らかにされた要望○○に対し、我々の開発する機能○○が解決します。」ということが伝わるような内容にしましょう。

必要な情報を記述する

一般的な要件定義書は以下のような構成になっています。

・システム概要や背景
ユーザーのニーズを開発者との認識の相違が生じないように再確認します。

・システム導入による目標
システムを導入により達成できる目標や、メリットの説明をします。

・システムの具体的な機能
ユーザーから求められている機能を説明します。

・システム導入後どのようになるか
システム導入後、ユーザの業務の変化もフォローします。

2:要件定義のポイント

具体的に想像し定義する

システムはプログラムに書かれたとおりに動きます。プログラムはコンピュータに対する指示です。やりたいことが具体的になっていない指示・プログラムは、その動きもまた、曖昧な失敗プログラムになします。

時にはユーザー以上に開発するシステムがやるべきことを明確に定義する必要があります。ユーザー自身すら気づいていないことも気づけるくらい具体的に想像しましょう。

認識の統一と相互理解を深める

プロジェクトの成功には、プロジェクトメンバーの認識の統一が必須ですし、また、要件定義においてはユーザー(お客様)との相互理解が深いことも、同じように重要です。開発してほしいものと開発したいものがずれてしまったとき、システムの開発は失敗に終わります。

そのようなことが無いようにしっかりと要件定義をしてプロジェクトメンバーの認識の統一とお客様との相互理解を深めましょう。

目的に沿った要件を定義する

要件定義において、プロジェクトの目的を具体的に定義し、ユーザー、開発両者の意識を統一することができたならば、要件定義の成功はあと少しです。

ただ、ありがちな失敗で注意が必要な点があります。それは目的のブレやシステム仕様変更や追加といったことで当初の目的からズレてしまうことです。RFPを確認し目的に沿った要件をできるように開発失敗の原因に注意深く対処して行きましょう。

3:RFP(提案依頼書)とは

RFPとは日本語にすると提案依頼書と定義されます。ITシステムの導入を行うにあたり、開発先事業者の選定をするために具体的な提案を依頼する文書です。システムの目的や概要、要件や制約条件が主な内容となります。

RFP作成の目的は、自社に合った最適なITシステム開発のためにより良い開発者選定を行うことです。開発側がどのようなシステムを開発するのか、コストなども含めてRFPを活用して良い調達をしましょう。

4:要求仕様書とは

要求仕様書とは、ユーザーが開発担当側に対して開発を依頼する要件をまとめたものとなります。どのような仕様とするのか、開発にどの程度の費用がかかるか、開発期間はどのくらいか、などを記載する資料となります。

ユーザー側でもある程度の知識をもった担当者がいないと、開発担当側がある程度関与していく必要があります。要求が明確でないとシステムの開発もできないためです。

要件定義の工程

要件定義の工程は、大きく分けて、1.ユーザーから要求を引き出す、2.要求定義に基づいて分析と検討をする、3.複数回の打ち合わせにより要件定義書を作成する、からなります。

要件定義もシステム開発するうえである程度、フォーマット化されてきています。どの工程も重要なのでなぜその工程が必要なのかしっかり理解して、ひとつひとつ工程をこなしていくことでユーザーの求めるシステム開発につなげていきましょう。

1:ユーザーから要求を引き出す

時にユーザーは自分が何をしたいのかわかっていないことがあります。漠然とこんなことがしたい、というレベルで話がスタートすることすらあります。ユーザーの曖昧な要求を、明確でわかりやすいものに落とし込んでいく必要があります。

「誰が」「いつ」「どんなシチュエーションで」システムを使用するのかは、要求の最適解を検討するうえで重要なので、常にチェックすることを意識した方が良いでしょう。

2:要求定義に基づいて分析と検討をする

出された要求をそもそものシステム要件の目的に照らし合わせて、システムのどこでその要求を解決していくか分析と検討を行っていきます。

すべての要求を満たすことが重要なのではなく、ユーザーの目的に最も沿う形で要求を整理します。必要に応じて要求をカットした方が良いこともあります。

このようにユーザーから引き出された多くの要求を分析し、整理・精査を繰り返します。

3:複数回の打ち合わせにより要件定義書を作成する

プロジェクトを成功させる一番最初の肝は要件定義書といえます。

ユーザーの目的・要求を満たせるように開発側との認識のすり合わせを打ち合わせで何回も行い、より良い要件定義書を作成していきましょう。

プロジェクトの目的に沿った要求なのかはRFPと照らし合わせて常に確認しましょう。この工程では、ユーザーサイドと開発サイドが、開発してほしい内容と目的にの開発に必要となる要件について、しっかりと認識祖語がなくなるまで議論しあう必要があります。

要件定義はRFPを元にして作られる

RFP内に含まれる要求定義がユーザーにとって本当に必要なシステム・機能になります。そのため、要件定義はもちろんRFPの内容を元に作られれます。

ユーザーサイドと開発サイドが、求める要求と必要となる要件について、徹底的に議論し話し合われてできた内容の良いRFPであれば、要件定義はユーザーの求める質の高いものになりますし、その進行もスムーズに進みます。

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