組織マネジメントとは?|組織マネジメントに必要な「組織の7S」

マネジメント

組織マネジメントとは?

組織マネジメントとは、部長などの会社の管理職が組織の活動を円滑に行えるよう、会社の資産や資源、リスクなどを管理することです。

組織マネジメントの在り方はさまざまで、自分が管理職としてどのような立場にいるかでマネジメントの内容やレベルは変わっていきます。

しかしどのような立場でも、スタッフ、生産、資金、情報の4つの資源を中心にして理解し、考案することが、組織の管理上必要なこととなっています。

組織マネジメントの目的

組織マネジメントの目的は、資産や資源、リスクを管理しつつ、組織の運営にどうつなげていくかを考案していくことにあります。

この目的はもちろん、組織マネジメントに必要なものは、目標の達成を目指し、組織に必要な要素を分析し、集団活動を機能させる能力となります。

その上で戦略を立てて、それを実行できる仕組みや制度を作りつつ、組織の課題を洗い出して解決していくことが、組織マネジメントの役割の中心となります。

組織マネジメントの推進によるメリット

組織マネジメントは、会社も含めた集団における個人のパフォーマンスを上げ、なおかつ集団として協力して個人の能力を超えたパフォーマンスを出すためにも必要な存在となっています。

そこで、組織マネジメントが推進していくことによって、以下の3つのメリットが会社や企業などの組織にもたらされていきます。

組織マネジメントを目指す方は、これら3つのメリットを注目し、その上で参考として役立てるようにしてください。

マネジメント力の向上

スポーツにおいて、優れた実力と素質を持つ選手が、そのまま優れたマネージャーになってさらに活躍できる訳ではありません。

組織マネジメントとして会社や集団を管理し、より良い方向へ機能させ、動かしていくには、マネジメントの基礎を学ぶなどその力を養っていく必要があります。

研修やセミナーなどに参加して積極的に基礎などの知識を取り入れ、さらに自分のマネジメント力と一緒に管理職の責任感も強化していきましょう。

管理職の負担の軽減

組織マネジメントも含めた管理職の人間が自分の仕事をしながら、組織や部下の管理をしていくことは、決して容易なことではありません。

そして管理にはかなりの労力と時間を要しますが、うまく管理をこなすことができれば、スタッフのモチベーションが上がります。

モチベーションが上がることで、誰もが自主的にパフォーマンスのいい仕事ができるようになり、結果として管理職の負担の軽減にもつながります。

組織の多様化対策

昨今、正社員や業務委託、派遣など労働形態が多様化しており、さらにグローバル化も進むことでスタッフの国籍もさまざまです。

これらの会社などの組織に多様化によって個人の価値観や労働形態を理解し、それぞれに適した業務を割り振るのも、組織マネジメントの役割です。

さらにこの組織の多様化に対応するべく、業務サポートや教育などをそれぞれに合ったものも選んでいくのも、マネジメントとして重要な仕事です。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」

組織マネジメントを考える上で理想的な組織像として、「組織の7S」と呼ばれる7つの要素にしてポイントがあります。

この7つを考えることで、組織の中のひとつの改善点に視点が絞られるのではなく、組織全体における改善点を捉えることができ、本質的なマネジメントが可能になるとされています。

組織マネジメントで芳しい結果が出ないと悩んでいる方は、まずはこれらに目を通し、自分の施策を見直してみるといいでしょう。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」1:戦略(Strategy)

組織の競争優位性を獲得するための事業の方向性、そしてその経営課題に対する解決方法を指しています。

組織としての目標を明確化し、それに向けた中長期的な戦略を立てることが組織マネジメントにおいて重要な要素となり、後項のシステムや価値観と密接に関連しています。

他の組織と競争を行っている場合、その優位性を維持するために優先して取り組むべきテーマで、競争で得られる経営資源の配分を決める基準となります。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」2:組織(Structure)

企業や会社における組織の形態や構造を指しており、組織マネジメントとして企業や会社の効率化はもちろん、責任の所在を明らかにする上でも必要不可欠な要素です。

主に組織の階層や関係性、そして事業部制組織、職能別組織、マトリックス組織など組織の概要についてどうなっているかを確認していくことになります。

その他にも指示系統や部門分けの設計など、人材の配置に大きく関わる部分の確認も含まれています。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」3:システム(System)

組織の業務遂行上必要となる制度や仕組み、ルールなどの組織運営のための各種仕組みを指しています。

人事評価制度、業務管理システム、会計システム、情報共有システムが挙げられ、日常の手続きや業務フローなども含まれています。

価値観や戦略を具体的な実行へ移す際に、組織の活動を下支えする要素だからこそ、組織マネジメントにおいても重要なポイントです。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」4:スキル(Skill)

組織としての業務レベル、業務遂行能力といった、ビジネス上重要で競合優位性のある組織力を指しています。

それらは技術力、販売力、営業力、マーケティング力など、組織内でそのノウハウが蓄積され、企業や会社の強みとなるものとなっています。

そして、戦略などを実行に移すための重要な要素ともなっているので、組織マネジメントとしても欠かすことのできないポイントです。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」5:人材(Staff)

組織にいる個人の数や質、傾向を指しており、どのような人が何人いて、そしてどのような形での採用や育成、そしてリーダーシップが取られているかというものとなっています。

具体的に言うと企業や会社の価値観を共有する従業員とその能力であり、これらも経営資源のひとつで、多くの企業や会社にとって欠かせない要素となっています。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」6:スタイル(Style)

組織の文化や風土、雰囲気や暗黙のルールになっていることを指しており、組織全体の運営はもちろん、従業員のひとりひとりにも大きく関わっています。

具体的な例を紹介すると、企業の雰囲気や仕事の進め方、人間関係やチームワークが挙げられます。

さらに責任の所在やパワーバランス、主体性の有無や変化の柔軟度、挑戦の度合いといったものもあり、組織を動かすシステムや人材を大きく左右するものが主となっています。

組織マネジメントに必要な「組織の7S」7:価値観(Shared Value)

従業員から経営者全員で共通認識を持つべき理念や価値観を指しており、組織の存在意義や出発点であり、ゴールにもなります。

これまでの7Sの全要素にあった経済合理性とは別の重要な判断軸となり、そして一方で7Sの全要素と密接に絡む中心的なものとなります。

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組織マネジメントを学ぶ!おすすめの書籍5選!

ここまで、組織マネジメントについて紹介してきましたが、入門書や解説書、専門書など、組織マネジメントについての書籍も数多く存在します。

その中でもこちらに紹介するのは、組織マネジメントの書籍の中でも最もおすすめできるものから厳選した5冊です。

組織マネジメントについて興味がある、もしくは学びたいという方は、ぜひともこれらの5冊を手に取り、そしてこれらから組織マネジメントの世界に触れてみてください。

【新版】組織行動のマネジメント―入門から実践へ

元サンディエゴ州大学教授のロビンス・スティーブンによって手がけられた。組織行動学についての専門書です。

心理学、社会学、人類学、政治学など、さまざまな行動科学の知見から、組織で働く人々について体系的に研究した記録があります。

さらに組織マネジメントはもちろん、ナレッジマネジメント、バーチャル組織やジェンダーなどの課題についても盛り込まれていますので、組織マネジメントの専門書として役立てられます。

組織構築、運営を細く理論的に書いてありためになる。少々取っつきにくいが、理解し始めると他の情報にも触れたくなる。

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[実況]組織マネジメント教室 (グロービスMBA集中講義)

「やる気」と「自己充実感」の二つをキーワードにした組織マネジメントの解説書で、「subjective well-being(自己充実感)の追求こそが組織の最終目的である」というキャッチコピーで有名な一冊です。

「なぜ、組織マネジメントを学ぶ必要があるのか」から始まり、組織のあり方、マネジャーの仕事の本質、組織の動かし方など、組織に関するさまざまな知識や応用がコンパクトにまとめられています。

「すぐ決まる組織」のつくり方――OODAマネジメント

アメリカのシリコンバレーで採用されている戦略理論「OODAループ」を通して組織マネジメントについて解説した一冊です。

組織マネジメントにおいてはもちろん、日本型組織がぶつかりがちの12の問題を取り上げ、解決策としてOODAループによる成功原則が紹介されています。

こうして、組織マネジメントも含めたビジネスの現場で効果を発揮する戦略や戦術を学ぶことができますので、この一冊もおすすめです。

人事評価制度の見直しから本書に辿り着きました。これまでOODA ループについてはセミナーなどで触りだけ知っていましたが、この本では詳細な理論と実例をもとに解説していて大変分かりやすかったです。

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組織マネジメント入門(第2版)

その題名のどおり、組織マネジメントへの入門に重視した内容で、組織マネジメントの初心者、もしくは興味があるという方におすすめできる一冊です。

経営学の基礎的な理論をベースに現代社会が直面するさまざまな組織やマネジメントの課題を解明しています。

さらに読む対象も初めて学ぶ学生や実務家としていることから、とてもわかりやすく丁寧な解説となっていますので、組織マネジメントの入門者や初心者におすすめできます。

トランジション マネジメント ──組織の転機を活かすために (フェニックスシリーズ)

世界で65万部もの売り上げを記録しているベストセラーの組織マネジメントの専門書で、組織マネジメントによって転機を乗り越え、新しい組織へと生まれ変わらせることを目的としています。

人員整理、予算削減、方針転換、経営陣の交代や合併など、これらの転機や問題をウィリアム・ブリッジズの「トランジション理論」と、それに基づく組織マネジメントの戦略でどう解決していくかを解説しています。

組織を新しいものへと生まれ変わらせるためには、具体的に何をすればいいのか、そして転機を乗り越えるためのコツが書かれていました。

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組織の効率やパフォーマンスを向上させましょう!

いかがでしたでしょうか。今回の記事は、組織マネジメントと、組織マネジメントに必要な「組織の7S」について解説しました。

組織マネジメントは、会社や企業などの組織の資産や資源、機能などを管理、確認し、効率とパフォーマンスを向上させていく職業です。

皆さんもこの記事を参考にして、組織マネジメントとして自分の会社や企業の機能を効率化させて、より良い方向へ動かしていく方法を見つけてみてください。

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