感情労働が必要とされる職種10種|感情労働における問題点3つ

マネジメント

感情労働とは

みなさんは「感情労働」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

感情労働とは、たとえ理不尽なことを言われたとしても、仕事のために怒りなど自然な感情をこらえることが常に求められる労働を意味する言葉です。

たとえば接客業など、仕事を通じてお客様と適切なコミュニケーションを取ることに心を砕かなければならない職業が感情労働の最たる例として挙げられるでしょう。

肉体労働との違い

では、肉体労働と感情労働とはどのように違うのでしょうか。

肉体労働はその言葉の通り、工事作業など体を使って働くことが求められるのに対し、感情労働は感情を使って働くことが求められるという点において明確な違いがあります。

工場作業員は仕事中に誰かに対して特別心を砕く必要はありませんが、感情労働に従事している人は仕事中は常に自分の感情を抑制していなければなりません。

頭脳労働との違い

では、頭脳労働と感情労働とはどのように違うのでしょうか。従来は、感情労働は頭脳労働の中に包含されていましたが、近年では両者を区別して考えるのが一般的です。

頭脳労働は頭を使って働く仕事であり、機械などを相手にする場合には感情コントロールが必要ありませんが、感情労働の場合は人を相手にする仕事ですので、相手から何か理不尽なことをされても自分で感情を抑制しなければなりません。

感情労働の重要性

そもそも、なぜ感情労働は必要なのでしょうか。

科学技術が進歩し、さまざまなものがAIに置き換えられるようになった現代社会だからこそ、人を相手にする仕事においては感情的なつながりがより一層必要となるため、感情労働は依然として不可欠だと言えます。

たとえば、機械に接客をされても多くの人は物足りなさや味気無さ・そっけなさを感じ、温かみのあるプロの接客業とのコミュニケーションを求めることでしょう。

感情労働が必要とされる職種10種

以上では、感情労働の意味やその基本情報などの概略についてご紹介してきました。

では、たとえ理不尽なことを言われたとしても怒りなどをこらえて仕事をしなければならない感情労働とは、具体的にどのような職業にあてはまるのでしょうか。

ここからは、感情労働が必要とされる職種について詳しくチェックしていきましょう。

感情労働が必要とされる職種1:医師・看護師

感情労働が必要とされる職種としてまずご紹介したいのが、医師や看護師などの医療従事者です。

医師にせよ看護師にせよ、患者さんという肉体的にも精神的にも特別なケアと心遣いが必要な人を常に相手にする仕事ですので、辛い思いや悲しい思いをしたとしても、その気持ちをぐっとこらえなければなりません。

特に命を左右するような場面においては感情を乱すことなく、常に冷静に対応をすることが求められます。

感情労働が必要とされる職種2:介護士

介護士も、感情労働が必要とされる職種のひとつとして挙げられるでしょう。

介護職は肉体的にも精神的にも非常にしんどい仕事だと言われていますが、介護を必要とする高齢者や病人に対しては常ににこやかかつ親切に接しなければなりません。

時には介護を行う相手から心無い言葉を浴びせられたり八つ当たりをされることもありますが、それでも怒り返したり感情的に反応するのは厳禁です。

感情労働が必要とされる職種3:客室乗務員

感情労働が必要とされる職種のひとつとして、客室乗務員(キャビンアテンダント)も挙げられます。

客室乗務員は乗客の安全を守るために常に冷静でいなければなりませんし、同時に接客業としての側面も持つため、ムッとすることがあっても乗客に対しては常に笑顔でにこやかに接しなければなりません。

常に笑顔を心がけ、ビジネスマナーを徹底しなければならない客室乗務員は、感情労働の最たる例です。

感情労働が必要とされる職種4:保育士

保育士や幼稚園の先生も、感情労働が必要とされる職種のひとつに数えられるでしょう。

保育士や幼稚園の先生は子供を相手にする仕事ですので、子供が悪いことをしたり言うことを聞かなかったとしても、感情的に怒鳴るのはもってのほかです。

感情的に叱ってしまいそうな自分をぐっとおさえて、子供がよりよい成長を遂げられるようにきちんとした対応をしなければなりません。

感情労働が必要とされる職種5:教員

感情労働が必要とされる職種のひとつとして、教員も含まれるでしょう。

小中高の教員はただ単に生徒に勉強を教えるだけでなく、生徒の人格形成のための生活指導や道徳教育も行わなければならないため、感情を抑えつつ常に冷静に行動をすることが求められます。

また、反抗的な生徒だけでなくモンスターペアレンツに対しても怒鳴り返したい気持ちを抑えながら、冷静に対応しなければならないでしょう。

感情労働が必要とされる職種6:コールセンターのオペレーター

コールセンターのオペレーターも、感情労働が必要になる職種のひとつです。

コールセンターのオペレーターは、時には顧客からの理不尽極まりない悪質なクレームを受けることになりますが、そんな時でも感情をぐっとおさえて、冷静かつ丁寧に対応しなければなりません。

「理不尽だ」と反論したくとも、仕事だと割り切って「申し訳ございません」と謝らなければならない場面も多いでしょう。

感情労働が必要とされる職種7:カウンセラー

感情労働が必要とされる職種として忘れてはならないのが、カウンセラーの仕事です。

カウンセラーは人を相手にする仕事であるだけでなく、相手のメンタル面に深く影響を与える仕事でもありますので、相手の精神衛生のために感情労働をすることが求められます。

感情労働が必要とされる職種8:アパレル店員

アパレル店員も、感情労働が必要とされる職種のひとつとして挙げられるでしょう。

アパレル店員はたとえ嫌なお客さんが相手であろうと、商品を手に取ってもらい購入してもらうために、ネガティブな感情を隠しながら常ににこやかに接客をすることが求められるからです。

感情労働が必要とされる職種9:エステ店員

エステの店員も、感情労働が必要とされる職種のひとつに数えられるでしょう。

エステの店員の接客の善し悪しによって客がつくか離れるかが大きく左右されるため、エステ店員は売り上げを伸ばすために自分の感情を時には殺しながら、笑顔で明るく接客をしなければなりません。

時には悪質なお客様に出くわすものですが、その時でも常に礼儀正しく愛想よく接しなければならないでしょう。

感情労働が必要とされる職種10:ホテルなどのフロント対応

ホテルなどのフロントマンや企業の受付嬢なども、感情労働が必要とされる職種のひとつに挙げられます。

フロントマンや受付嬢はそのホテルや企業のいわば「顔」とも言える存在であり、どんな時でもどんな相手に対しても、好感を持ってもらえるような礼儀正しい接客を心がけなければならないからです。

感情労働における問題点3つ

以上では、感情労働が必要となる職種について10個ピックアップしてご紹介してきました。

ここからは、感情労働を行うことで生じるさまざまな問題点についてご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。

感情労働における問題点1:ストレス・疲労が回復しにくい

感情労働における問題点としてまず知っておきたいのが、ストレスや疲労が回復しにくいということです。

肉体的な疲れならば寝たりマッサージをするなどして回復が可能ですが、感情労働によって疲れ果てた心を回復させるのはそう簡単なことではありません。

感情労働のせいで慢性的に強いストレスを蓄積している人も多いはずです。

感情労働における問題点2:「あるべき理想像」にこだわりすぎる

「あるべき理想像」にこだわりすぎて自分を追い込んでしまうというのも、感情労働における問題点のひとつとして挙げられます。

「接客業はこうあるべきだ」と高い理想像を掲げてしまうと、仕事で理不尽なことがあって怒りたい時や泣きたい時でも自分の気持ちを完全に押し殺してしまうため、どんどん精神的に疲弊してしまうことでしょう。

感情労働における問題点3:バーンアウトを招く可能性がある

バーンアウトを招く可能性があるというのも、感情労働が抱える問題点のひとつです。

感情労働によって理不尽なことに耐え続けた結果、精神的に強いストレスを蓄積し、その結果完全に燃え尽きて仕事に対する意欲も情熱も失ってしまうこともあり得ます。

感情労働について正しい知識を学ぼう

今回は感情労働について特集してきましたが、いかがでしたでしょうか。

人を相手にする職種では感情労働が求められるものの、適切なストレスマネジメントなどを心得ていないと、仕事のせいで心が押しつぶされてしまいかねません。

感情労働に関する正しい知識を得ると同時に、ストレスに対する適切な対処法を知ることが大切だと言えるでしょう。

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