『威圧感』について考えたことがありますか?
「威圧感」という言葉にどのような印象を受けるでしょうか。また、どのような人を思い浮かべますか。一般的にはあまり良くない表現で使われることが多いこの言葉ですが、決して悪い意味ばかりではありません。人付き合いにおいて、威圧感というのはお互いの印象を大きく決定づける効果を持っています。威圧感についていろんな視点で見ていきましょう。
威圧感がある人の長所と短所
威圧感がある人の短所
まず、わかりやすい、威圧感がある人の短所についてです。
「あの人は威圧感があって、なんか恐い」などのように使われることが多いですが、この場合の「威圧感」とは相手にとって支配感があったり、高圧的な雰囲気を持っていることを示します。ですので、短所としては「近寄り難い」ことが挙げられます。
学校の新学期や新しい職場など、新たな環境がスタートするようなシチュエーションでは、この近寄り難い雰囲気のために、話しかけてもらえなかったりします。威圧感があるために、新たな人間関係にうまく馴染めず、いわゆる「浮いている」状態からのスタートを余儀なくされることはありがちなパターンです。また、その後の集団内の生活において何とか馴染めたとしても、コミュニケーションが思うように上手く運べない傾向にあります。
本当は仲良く対等に付き合いたいという本人の意思に関わらず、その雰囲気や発言に重みが付きまとってしまいます。そのため、遊びに行く計画を立てたり、仕事の提案をする場合に「○○に行こう」「○○をしよう」と発言をしても、どこか命令や指示のように受け取られてしまい、ほかの人が意見を言い出しづらく感じることさえあります。相手が先輩や上司の場面においては、生意気だというイメージを持たれてしまう可能性が高いです。
威圧感がある人の長所
その反面、威圧感があることが上手く作用することもあります。
威圧感がありなおかつ、それを受け入れられるような実績や能力があった場合、その人は「説得力がある人」というプラスのイメージを伴います。それが、威圧感がある人の長所であり、活かすべき面です。
威圧感とは、冒頭でも述べたように支配感や高圧的というイメージと相関します。そのため、一度受け入れられると自然とリーダーのように扱われることが多いです。そもそも、本人がそこまで得意としないことであっても、その説得力から、ある程度以上の発言権や決定権を持つことができます。
意見を求められたり、物事の先頭に立つことを勧められたりすることが増え、行動や発言にも注目が及びます。これも本人の意思に関わらず、周囲が自然とそのような状況になるため、威圧感があるけれども実は内向的という人にとっては、なかなか辛いことかもしれません。ですが、持って生まれた長所として、その説得力はあらゆる場面で自身の助けとなるでしょう。
上手に威圧感を活用する人付き合いの方法
では、人付き合いにおいて、威圧感を活用するにはどうすればよいでしょうか。
ただ威圧感を持っているだけではマイナスにはたらくことの方が多いのですが、そこにその人の魅力が加われば、一変して大きくプラスに作用させることが出来ます。
①能力や実績を伴わせる
例えば、勉強やスポーツが得意、発想力や想像力が豊かなど、周囲が認めやすい能力を持っていれば最適です。人より優れている面を持っていれば、その威圧感は周りからすれば、自信に満ち溢れた姿に映ることでしょう。能力の伴った自信ある人は憧れの対象となり、その人を認めている人を見て、さらに認める人が増えていきます。人から認められたいと望んでいる人にとっては願うままでしょうし、そうでない人にとっても、好印象を持たれていることは人付き合いにおいて、悪い影響を与えることはありません。
②人から好かれるような性格を持つ
また、能力面で優れていなくとも、優しさがある、活発で積極的であるなど、人が好意を寄せるような性質を持っていることも威圧感をプラスに作用させるのに効果的です。威圧感が恐さを連想させる以上、そのギャップが意識されると、実際の何倍もの好評価につながりやすいです。
特に会話や何かの実践をいっしょに行うような場面など、直接的なコミュニケーションにおいて、そのような性格であることを知ってもらうと、その意外性から強く印象に残ります。そして、その場面だけではなく、他のシチュエーションにおいてもそのような印象が思い返され、その繰り返しにより、どんどん好意的に思われていきます。
③実際の行動や発言には威圧感を感じさせない
本人が望まずにその容姿や雰囲気から威圧感を持ってしまっている場合、実際の行動や発言に威圧感を与えないように努めることで、その人のイメージに威圧感以外のものを加えることができます。
威圧感のある人が見た目そのままに、粗暴な行動や乱暴な言葉遣いでは悪いイメージの増長にしかなりませんし、人付き合いにおいて敬遠されてしまうでしょう。何も、完璧なかしこまった礼儀作法や異様に丁寧な言葉を使う必要はありません。普通に皆と同じように、ですが丁寧にするべき時はしっかりと丁寧に、協調すべき時には誰よりも協調的に努めるようにしましょう。
自分を印象的にするためのスペックとして威圧感を捉え、実際に残す印象を好意的なものにすることを意識してみましょう。
④威圧感をコントロールするテクニック
ひと口に威圧感といってもその強さにはいろいろあります。普段からあまり強すぎる威圧感を持っていては、上記のような方法も効果が薄れる可能性があります。元々、威圧感の強い人もそうでない人も、適度な威圧感にコントロールすることで自分の武器となるようにしましょう。
身なりでコントロールする
威圧感はひとつには、その人の容姿から生まれます。髪型や眉の形、女性であればメイクなど顔に関するもの、ファッションやアクセサリーやアイテムに関するものが威圧感に関わってきます。元々の顔のつくりや体型にもよりますので一概には言い切れませんが、派手すぎず、それでいて清潔感のある状態を心がけましょう。どうしても威圧感が出てしまう人は場合によっては、自分のイメージと大きく異なるアイテムなどを取り入れると、見る人の印象をコントロールすることができます。
所作や会話でコントロールする
動きひとつで人のイメージは大きく変化します。先にも述べましたが、元々、威圧感のある人はなるべく普通に丁寧に、そうでない人は時にはダイナミックな行動をとってもいいかもしれません。ダイナミックといっても粗暴な振る舞いをするのではなく、例えば、思いがけないような大胆な発想をしたり、物事がうまく運ばないような状況で率先して指揮をとるなどです。そうすることで、その結果が良いものであればあるほど、その後の印象が変わります。
何事にも意思を持つ
人が集まった際に、意思の無い人は印象も薄く、あまり良くない評価にもつながりがちです。遊びでも学校や仕事の関わりであっても、その空間に存在している以上、何らかの意思を持つべきです。その際に威圧感がどう作用するかは、そこでの意思の表し方次第です。
誰が何と言おうと頑として人の意見を聞かない、絶対に同調しないような態度をとれば、威圧感は生まれるかもしれませんが、それはマイナスの威圧感です。自分と同じように参加している人にそれぞれ意思があることを踏まえ、その上で自身の意思を対等な立場として表すことで適度な威圧感となります。
自分の「威圧感」について考えてみましょう
威圧感とは人のイメージのひとつです。そして、威圧感があることもないことも、それが持つ効果は人間関係において非常に強く、重要なものです。
一度、自分の威圧感がどのくらいのもので、それを適度な威圧感とするためにはどうすればよいかを考えてみてはいかがでしょうか。家族や友人とお互いの威圧感について、話し合ってみるのもおもしろいかもしれません。
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