フリーランスの請求書の書き方
この記事では、フリーランスの方に向けた請求書の書き方を手書き、データに分けて説明します。請求書に必要な項目は勿論、手書きで送ろうと思っている人には、手書きでの書き方に加えて「封筒の書き方」を説明します。データで送ろうと思ってる人には、データでの書き方に加えて「メールの本文の書き方」もご紹介します。
請求書の書き方:きほんの「き」
手書きデータともに、用意するものは「請求書用紙」です。記載する内容は5点です。
1.書類作成者の氏名又は名称
2.取引年月日
3.取引内容
4.取引金額(税込み)
5.書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
より分かりやすい請求書にする項目:16項目
先ほどお伝えした基本項目を使った書き方でも、取引的には成立するのですが、書くとより取引先にとってわかりやすくなる書き方の項目16つを確認していきましょう。取引先にとっての分かりやすさは、自分の利益になります。
1.「請求先の宛名」
会社名、屋号(個人名)を書きます。人宛てだと「様」、会社や部署宛てですと「御中」と書きます。名称もしっかり確認します。
2.「請求書の発行日」
いつの取引か分かるよう何年から記入しましょう。
3.「請求書番号/通番」
必須ではありません。あれば後の管理に便利です。
4.「請求者の会社名、住所、電話番号」
抜けがないかしっかりチェックしましょう。
5.「請求側の会社捺印」
必須ではありません。
6.「合計請求金額」
税込みで記入しましょう。
7.「商品名」
指定がない場合は、相手に分かりやすいよう簡潔に記入します。
8.「商品の数量」
商品が同じものが複数ある場合は数量で管理しましょう。
9.「商品の単価 」
10.「商品の金額」
単価に数量をかけて出します。違う商品を一つの請求書で扱う場合、各々の商品の金額を書きます。
11.「小計」
すべての商品の金額を足します。
12. 「消費税、源泉徴収」
取引先や仕事内容により変わりますので、取引先に確認しましょう。消費税は単価に含まれている場合があります。
13.「合計金額」
小計と消費税を足します。
14.「振込先・支払い方法・銀行口座名」
支払方法を確認の記載します。
15.「振込手数料」
事前に取引先と打ち合わせしておきましょう。
16.「支払い期限」
取引先と打ち合わせ時に確認しておきましょう!
書き方で特に気をつけたい5項目
請求書を書くにあたって特に気をつけたい項目は5つあります。「消費税」「源泉徴収税」「宛名」「振込先」「振込手数料」です。それぞれ見ていきましょう。
消費税
取引先によって単価に含まれていたり、いなかったりします。提示された金額が、税込か税抜きか受注する際に聞いておきましょう。額が大きければ大きいほど、収入が変わってきます。含まれていない場合は、合計金額を出す前の小計に8%をかけて消費税は別に出しましょう。消費税の計算の際に端数が出る場合は、小数点以下を切り捨てにするのか、四捨五入にするのか、切り上げにするのかを決めておきましょう。商品ごとに変えて請求することはできませんので、取引先に共通のルールがあるかどうか確認しましょう。
源泉徴収税
取引相手が個人事業主やフリーランスの場合、相手は源泉徴収する義務はありませんので、請求書に源泉徴収額を記入しなくて大丈夫です。
法人が取引先の場合は、源泉徴収されて支払われるので、請求書に記入してもしなくてもかまいません。後の確定申告での処理を考えると、記入した方が分かりやすく管理できます。請求書に記載しなくても帳簿で管理することがお勧めです。
宛名
人宛てだと「様」、会社や部署宛ての場合「御中」と書きます。受取側の経理担当者が届いた請求書がどの部門で発生した請求かを判断しやすいよう、部署名を入れるとより親切です。打ち合わせの際や請求書を送る前に確認しましょう。
振込先
振込先は銀行名・支店名・口座番号を記載します。振込手数料を負担してもらう場合は、自分の持っている口座が利用できるか確認を取ると、より親切だと思います。
振込手数料
振込手数料はどちらが支払うのか打ち合わせ時に確認しておきましょう。振込手数料を先方に負担させたくない場合は、支払い請求書に明記しましょう。特に指定や契約上の取り決めがなければ、振込手数料をどちらが負担するかについては支払う側が手数料を持ちます。その場合は請求書内で、負担してもらうことを依頼しましょう。そのような時は、口座番号の下に「恐れ入りますが振込手数料はご負担下さい」「誠に勝手ながら、振り込み手数料はお客様のご負担でお願いいたします」と明記しましょう。
請求書の書き方:手書きとデータ:それぞれの準備
手書きでお送りする場合とデータでお送りする場合に僅かな差があります。それぞれ確認しましょう!
手書き
お送りする際に先方に宛名の確認しましょう。
封筒が必要になります。封筒の書き方を見ていきましょう。封筒サイズの決まりはありません。120mm × 235mmの長形3号が一般的です。請求書在中のスタンプを押します。手書きでも大丈夫です。色も何色でも構いません。切手普通郵便で送ります。25gまで対応している82円切手を貼り、送りましょう。
データ
打ち合わせの際に「メールで請求書をお送りさせていただいても良いか」を確認しておきます。請求書はWordやExcelで作る人が多いでしょう。そのままデータを送らずにPDFで送りましょう。取引先がWordをもっていなかったり、バージョンが違って開けずに確認できなくなることを防げますし、データの書き換えも防げます。
請求書のスタイル:注意点
項目が確認できたら、書き方に沿って書いていきましょう。
テンプレートをWordかExcelで作っていくか、ダウンロードします。WordかExcelで作った物に、上記の項目を書きます。ダウンロードしたものに必要な項目がない場合は、デザインや配置を真似て、自分で作ってしまいましょう!
もちろん手書きでも構いません。その時は上記の項目を含んだ手書きのテンプレートを作り原紙をコピーして使います。もしくは、市販の請求書を使います。コクヨさんの請求書が書きやすいです。紙の大きさはA4かB6一般的で、タテヨコ両方販売されています。
請求書のテンプレート:簡単に楽に
請求書のテンプレートは一度作ってしまえば、何度も利用できます。請求書のテンプレート自分で作ってもいいでしょうし、ネットでダウンロードもできます。
請求書の疑問:押印
押印は、必須項目ではないのでしなくて構いません。それは手書きも同じです。
メールで請求書を送信する:本文
メールで請求書を送る際は、メールの本文はこのような書き方が便利です。取引先にとっても確認しやすい内容です。
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯課
◯◯様
いつも大変お世話になっております。
(社名・屋号)の(名前)です。
「プロジェクト名」の件について添付にて請求書をご送付させて頂きます。
ご査収の上、請求書記載のお振込先に◯月◯日までにお振込み頂くようお願い申し上げます。
請求番号:0000-00000
請求金額:10,000円
支払期限:2014年12月31日
不明点等については(名前)までお問い合わせください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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(社名・屋号)
名前
TEL:000-000-000
メールアドレス:xxxx@example.com
請求書の書き方:最終チェック表
お送りする前に以下の4点は最終確認しておきましょう。
宛先編:会社、部署、担当者になっているか/様、御中の使い分け
日付編:商品納入日、発行日、提出日が間違っていないか
数字編:単価、個数、小計、消費税、に誤りがないか
振込編:振込先、期限が正しいか
以上が、請求書の書き方でした。「案外楽に作れるな」といった印象ではないでしょうか。入金をしっかりとしてもらうために、相手に配慮した請求書を作成しましょう。項目を確認して、テンプレを作り、提出前には抜けがないか再度確認いたしましょう!チェック項目シートも是非役に立ててくださいね。