第一印象の重要性・第一印象が悪い/怖い人の改善方法

マネジメント

第一印象の重要性

ビジネスシーンにおいても、プライベートの出会いの場でも、第一印象は重要視されています。そのため、「第一印象が悪い」ことに対する悩みを持っている人も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。では、なぜこの「第一印象」は重要とされているのでしょう。第一印象が大事だとされる理由には、きちんとした根拠がありました。

心理学には「初頭効果」と呼ばれる法則があります。相手が後々あなたのことを知っていったとしても、一番初めの印象を人はなかなか変えることができないという法則です。一度決まってしまった第一印象は簡単には覆せないということになります。

このため、第一印象がよくない人は、初対面で悪印象を持たれ、損をしてしまいます。実際にどんな人か知る挽回のチャンスがあればいいですが、悪印象がアダとなりその場限りの付き合いとなってしまうかもしれません。「つかみはOK」という言葉がありますが、初対面の「つかみ」の部分で悪印象を残してしまうと、せっかくのあなた本来の魅力を知ってもらう機会を損失してしまいます。

今回は、第一印象が悪い人の特徴と改善ポイントをご説明していきます。
まずは、第一印象がどのようにして決まるのか、事項で具体的に見ていきましょう。

出会って3秒で決まる!第一印象の法則

心理学的には、第一印象は出会ってから数秒で決まるとされています。ビジネスシーンでは初対面の人と挨拶をする場面で、もうお互いの第一印象は決定しているのですね。ビジネスマナーで初めの挨拶が肝心と言われるのには、第一印象のマネジメントも含まれているといわれています。
なお、以前『人は見た目が9割』(竹内一郎著)という書籍が話題となりましたが、第一印象の9割は「見た目」で決まることとなります。

第一印象の9割は見た目!「メラビアンの法則」

アメリカの心理学者メラビアンによると、人物の第一印象は初対面の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ているといいます。「視覚情報」とは、「見た目」のこととなります。以下に法則を整理しました。

・視覚情報(外見、表情、しぐさ、視線など):55%
・聴覚情報(声のトーンや話の早さ、口調など):38%
・言語情報(話の内容など):7%

上記をみてみると、視覚情報と聴覚情報を合わせて93%となりますが、言語情報(話の内容)はわずか7%となっています。第一印象では、人は話の内容よりも、見た目の印象を重視することがわかります。
例えば初対面で、相手がつぎのように話したとします。「あなたにお会いできてとても嬉しいです」。しかし相手は、悲しそうな声でうつむきがちの視線です。いかがでしょうか。

・言語情報(話の内容):「あなたにお会いできてとても嬉しいです」
・聴覚情報(口調など):悲しそうな声で、しずみがちなトーン
・視覚情報(視線、表情など):うつむきがちで、さえない表情

おわかりでしょうか。このような場面では、相手が本当に「嬉しい」と感じているように見えることはないはずです。やはり第一印象は話の内容ではなく、「見た目」で判断されてしまうこととなります。
では、第一印象が悪い人はどう改善していけばよいのでしょうか。第一印象の特徴ごとに次項で改善ポイントをまとめています。

第一印象が悪い人の改善ポイント

第一印象はあくまで第一印象。第一印象が○○だからといって、本当にそういった人物だとは限りません。しかし、冒頭で説明した「初頭効果」という法則により、人は一度「こういう人だ」と思い込んでしまったら、なかなか思い込みを解くことが出来ません。それは脳の仕組みとして心理学的に解明されています。よって、誤解を解くまでに時間がかかりますし、誤解されること自体がもったいないですよね。
また、第一印象というのは、自分自身のみでは気付くことが出来ず、他人から教えてもらうことでしかなかなかわからないものです。悪印象を持たれることがないように日頃から気を付けておきましょう。
それでは次項に、第一印象が悪い人の特徴別に改善ポイントを整理しました。

第一印象が怖い

第一印象が怖いと感じられることは、ぜひとも避けたいものです。しかし、第一印象の怖い人が、初対面でけして攻撃的な態度をとるわけではないと考えられます。実際の人物像と第一印象が一致しているということであれば、改善する必要はないのですから。
第一印象が怖い人は初対面での見た目の情報において、無表情(視覚情報)、無口(聴覚情報)ということが挙げられます。また、男性の場合、体格が大きく怖い、ということも考えられます。この場合も同様に、初対面の場面では、意識して大きめの笑顔を作ってみたり、明るい声を出して挨拶してみるというのはいかがでしょうか。

第一印象が馴れ馴れしい

早く仲良くなりたいという前向きな気持ちから相手にとって馴れ馴れしいと感じられるほどの第一印象になってしまうのかもしれません。しかし、初対面は誰でもある程度の距離感を保ちたいものです。相手に比べて、話す量が多すぎたり(聴覚情報)、オーバーリアクション(視覚情報)を取りすぎなのではないでしょうか。
初対面以降は、相手の反応を見ながら徐々にそのような傾向を取っていってもよいでしょうが、第一印象で「馴れ馴れしい人」だと思われることは悪印象となります。しかし第一印象が馴れ馴れしい本人は、それが悪印象だという自覚があまりないことが多いので注意しておきましょう。フレンドリーさは初対面ではもう少し控えめにしたほうがよいでしょう。

第一印象が不潔

第一印象は、自分自身で気付くことがなかなかできないものです。特に「第一印象が不潔」というのは、他人も指摘しずらく自覚することは少ないでしょう。だからこそ自分自身でのチェックと他人への気配りが必要となります。
明るく、話しやすい人であっても清潔感がなければ第一印象は台無しに。特に男性は気をつけましょう。ヒゲの剃り残しやボサボサの髪、よれよれの服など、身だしなみのチェックは欠かさないようにしましょう。口臭や体臭も第一印象を下げる原因となります。

第一印象がおとなしい(元気がない)

第一印象がおとなしい(元気がない)人が、普段はよく喋る明るい人だということは多々あります。面接などの場面でこのような誤解を招き、機会を逃してしまうことは非常にもったいないことであるといえます。
第一印象がおとなしい人は、声が小さい(聴覚情報)視線がうつむきがち(視覚情報)などの特徴があります。大きめの声ではきはきと、相手の目をしっかりと見て話をするようにしてみましょう。

メラビアン法則から、このように特徴別に第一印象を改善することが可能となります。
しかし、すでに第一印象を失敗してしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。

最悪だった第一印象を挽回するには

第一印象で相手に悪印象を残してしまったら。

心理学には「親近効果」という法則があります。初頭効果とは反対の法則で、最後に起こったことが記憶に残るという法則です。終末効果とも呼ばれています。
第一印象でひどく失敗してしまったことを挽回するには、別れ際の場面に行いましょう。すると、相手にその記憶が強く残ることとなります。中盤で挽回しようとしても、残念ながら相手の記憶にほとんど印象は残りません。

これで第一印象はOK!

第一印象は3~5秒というわずかな間に見た目の印象で決まってしまいます。第一印象がすべてではありませんが、第一印象によって人間の脳が人物を判断する仕組みになっているのも事実です。人間関係を作っていく上で初めの印象がいかに大切かということをみなさんもしっかりと覚えておきましょう。

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