大掃除をスムーズに始めるポイント
年末や連休前に、オフィスの大掃除をするという会社も多いのではないでしょうか。ただでさえ忙しい長期休暇前、大掃除は早く終わらせ、通常業務に当てる時間を確保したいところです。
大変そうなイメージの大掃除ですが、コツを掴めばスムーズに始めることができます。ここではオフィスの大掃除をスムーズに始めるポイントをご紹介します。
ポイント1:仕事のある社員に配慮する
仕事のある社員に配慮することが、大掃除をスムーズに始めるポイントです。年末や連休前は長期の休みに向けて、いつも以上に業務が増え、仕事が忙しくなる時期です。大掃除は大切ですが、必ずしも他の業務より優先すべき仕事ではありません。
仕事が忙しくて余裕の無い社員に大掃除を押し付けると、人間関係が悪化してしまいます。仕事が溜まっている社員には配慮して、余裕のある社員を中心に大掃除を始めていきましょう。
ポイント2:役割分担を決めておく
役割分担を決めておくことが、大掃除をスムーズに始めるポイントです。いざ大掃除を始めようと思っても、役割分担が曖昧で、自分が何をするべきか分かっていないと、効率良く大掃除を進めることができません。
ポイント1で紹介した各自の仕事量にも配慮しながら、大掃除を始める前に各自の役割分担を決めておきましょう。
オフィスの大掃除のコツ10選
オフィスの大掃除を始めてみたけれど、普段掃除をしないので何をしていいかわからない、上手く汚れが落ちない、という方もいるのではないでしょうか。
掃除にはコツがあり、廃棄物置き場を決める、場所や汚れに合った道具を使う、などの簡単なコツを覚えれば、掃除初心者でも効率良く掃除することができます。ここではオフィスの大掃除のコツ10選をご紹介します。
コツ1:廃棄物置き場を決める
まず最初に廃棄物置き場を決めることが、オフィスの大掃除のコツです。大掃除を始めると、オフィスの至る所から大量のゴミが出てきます。
最初に廃棄物置き場を決めておかないと、社員はそれぞれ自分の置きやすい場所にゴミを置くため、オフィスのあちこちにゴミが散乱し、回収するのに手間が掛かってしまいます。
オフィスの大掃除を始める際は最初に廃棄物置き場を決め、社員全員に広く通知しておきましょう。
ゴミは分別してまとめる
家庭でもしているゴミの分別ですが、会社でゴミを分別することは、資源回収に協力するだけでなく、企業として環境に配慮していることをアピールする手段となります。
ゴミを分別することで企業は社会に対して良いイメージを与えることができ、またISOの認証を取得できるため、多くの企業で積極的にゴミを分別しようとする動きが高まっています。社内で分別方法を共有しながら、ゴミは分別してまとめるようにしましょう。
部門別に置き場を設置する
広いオフィスでは、廃棄物置き場を一か所に設定してしまうと、廃棄物置き場から遠い席の社員が長い距離を往復することになり、大掃除の効率が悪くなってしまいます。
部門別・部署別に廃棄物置き場を設置しておけば、最後にその場所を回ってゴミを回収すれば良いので、スムーズにゴミを集めることができます。広いオフィスでは部門別・部署別に廃棄物置き場を設置し、効率的にゴミを集めましょう。
コツ2:ブラインド掃除にはストッキングと軍手を活用
オフィスによく設置されているブラインドは、ほこりが溜まりやすく掃除しにくい上に、掃除の仕方を間違えると手を怪我したり、ブラインドを破損したりしてしまう危険性があります。
ブラインド掃除には、ストッキングと軍手を活用すると便利です。下でご紹介する方法を参考に、まずストッキングでおおまかなほこりを除去し、その後で軍手でしっかりと汚れを拭き取りましょう。
ストッキングでほこりを除去
伝線して使えなくなったストッキングは、掃除に活用すると便利なアイテムです。ストッキングは静電気が発生しやすい素材のため、静電気でほこりを吸い寄せて簡単に除去することができます。
まずストッキングの左右の足の部分をハサミで切り分けます。ストッキングを手にはめ、ブラインドの羽根を一枚一枚なでてほこりを吸着させていきます。終わったらストッキングを捨てるだけなので、後片付けも簡単です。
洗剤を使うときは軍手が便利
洗剤を使うときは、軍手を利用すると便利です。ここでは重曹を使った方法をご紹介します。バケツに500mlのぬるま湯を入れ、大さじ一杯の重曹を混ぜます。手が荒れないよう、ゴム手袋をはめその上から軍手をはめます。軍手は滑り止めがなく、厚手のものが良いでしょう。
軍手に重曹水を染み込ませ、ブラインドの羽根の上下を掴むようにして、一枚一枚拭いて汚れを取ります。仕上げに乾いた布でブラインドの水分を拭き取ります。
コツ3:汚れに合った洗剤を使う
洗剤にはさまざまな種類があり、汚れの程度や種類によって最適な洗剤が違います。汚れに合った洗剤を使うことが、オフィスの大掃除のコツです。汚れに適さない洗剤を使用すると、汚れが落ちないばかりか、塗装を剥がしたり、手肌を痛めたりしてしまう恐れがあります。
日常的によく使う合成洗剤には、酸性・弱酸性・中性・弱アルカリ性・アルカリ性があります。軽い汚れには中性、油汚れにはアルカリ性と使い分けましょう。
皮脂汚れにはエタノール
洗剤のほかに、消毒用エタノールを洗剤として使うこともできます。消毒用エタノールはドラッグストアなどで購入でき、皮脂汚れに効果的です。オフィスのドアノブや照明のスイッチなど、多くの人の手が触れる場所はエタノールで掃除・除菌しましょう。
使い方は、スプレータイプのエタノールを皮脂汚れに拭き掛け、雑巾で拭き取るだけです。エタノールは揮発性が高いので使う際は換気を行い、手荒れ防止にゴム手袋をしましょう。
ヤニや油汚れには重曹
タバコのヤニによる壁汚れや、油汚れは通常の洗剤で取りにくい、やっかいな存在です。ヤニや油汚れは合成洗剤ではなく、重曹を使う事で簡単に落とすことができます。
使い方は、ぬるま湯2カップ(400ml)に重曹1カップ(200ml)を入れ混ぜたものを、霧吹きに入れて汚れに拭き掛けるか、スポンジに染み込ませ汚れをこすり落とした後で、水拭きします。重曹は消臭効果があり、手肌が荒れることもなくオススメです。
シンクには次亜塩素酸ナトリウム
オフィスの給湯室にあるシンクは、水垢が溜まりやすく、もやもやとした汚れが出やすい場所です。シンクには次亜塩素酸ナトリウム入りの塩素系漂白剤が有効です。
次亜塩素酸ナトリウムは殺菌効果が高く、食中毒の原因となる菌に非常に有効です。使い方は次亜塩素酸ナトリウム入り塩素系漂白剤をシンクに吹き付け、ゴム手袋をはめスポンジでこすります。水でよくすすぎ、仕上げに雑巾で乾拭きして水滴を取りましょう。
コツ4:パソコン周りは電源を落としてから
感電・故障の恐れがあるため、必ずパソコン周りは電源を落としてから掃除しましょう。プリンターや周辺機器を掃除する際も同様です。皆で使う機械は、電源を落とすことを周囲の人に伝えてから落としましょう。
モニターはクリーニングブラシでホコリを取るか、マイクロファイバー素材のクロスで拭き掃除します。キーボードはブラシかエアダスターでほこりを吹き飛ばします。マウスは薄めた中性洗剤を付けた布で外側を拭きます。
コツ5:オフィスチェアはブラシとタオルで掃除
オフィスチェアは素材によって掃除の方法が変わります。オフィスチェアが布張りの場合は、ブラシでほこりを浮き上がらせた後、ぬらして固く絞ったタオルで拭きます。しっかり乾燥させてから座るようにしましょう。
オフィスチェアが革張りの場合は、水拭きすると変色の危険性があるため、乾拭きするか、汚れが気になる場合は革専用のクリーナーを使いましょう。合皮(ビニールレザー)の場合は水拭きが可能です。
コツ6:電話機は無水エタノールが便利
エタノールには水を含んだものと含んでいないものがあり、消毒用エタノールは水分を20%含んでいるため、電話機やパソコンなど、水に弱い精密機械には使えません。
無水エタノールは水を含まないため、電話機など電化製品の掃除に便利です。容器からスプレーのボトルに移し、汚れに直接拭き掛けるか、タオルに拭き掛け気になるところを拭き取りましょう。エタノールは消毒もできるため、唾液が飛ぶ電話口の消毒に最適です。
コツ7:エントランスのマットはぬるま湯に漬ける
エントランスに敷いてあるマットは掃除機をかけた後、ぬるま湯に漬けて、中性洗剤を付けたブラシで汚れを落とします。よく陰干しして乾かしましょう。
エントランスのドアや窓ガラスは、薄めた中性洗剤を付けた雑巾で拭いた後、洗剤が乾く前に水拭きします。洗剤が残ると跡になってしまうため注意しましょう。仕上げは乾いた雑巾ではなく、スクイジーや丸めた新聞紙で水滴を取ると、キレイに仕上がります。
コツ8:トイレは壁や床もキレイにする
トイレは普段掃除する便器や便座だけでなく、大掃除の際は壁や床もキレイにしましょう。トイレの床は専用のブラシと洗剤を使って汚れを落としていきます。壁もトイレ用洗剤か中性洗剤を使い、雑巾で拭いていきましょう。
便器にこびりついた汚れは、トイレ用洗剤をトイレットペーパーに含ませたもので汚れをパックし、数分間放置してから流します。どうしても取れない汚れがある場合は、業者に依頼することも検討しましょう。
コツ9:粗大ごみは民間の回収業者へ依頼する
家庭で出た粗大ごみは自治体のゴミ回収に出しますが、企業から出た粗大ごみは出すことができません。オフィスから出た粗大ごみは、民間の粗大ごみ回収業者へ依頼します。年末年始や長期連休前は業者も忙しいので、早めに連絡をしておきましょう。
また、オフィス用品の買取店やリサイクルショップに依頼して売却するのも良いでしょう。ただし、買い取りに出す場合は取扱説明書や付属品が必要となるため、事前に確認しましょう。
コツ10:冷蔵庫の持ち主不明の食品は処分する
オフィスに置かれている冷蔵庫でよくあるのが、持ち主不明の食品が長期間置かれたままになっていることです。冷蔵庫がいつまでも空かないと思ったら、転勤や退職した社員の持ち物が出てくることもあります。
長期の休みを前に、冷蔵庫の中身を各自持ち帰ることを呼びかけつつ、持ち主不明の食品は思い切って処分しましょう。冷蔵庫の扉に、期限までに持ち帰らないと処分する旨を掲示して、期限になったら処分すると良いでしょう。
大掃除後のオフィスのキレイをキープする方法
大掃除でオフィスがキレイになっても、すぐにまた散らかってしまうなら大掃除の意味がありません。せっかく貴重な時間を割いて大掃除したのですから、できるだけ長くキレイなオフィスをキープしたいところです。
キレイなオフィスをキープするにはコツがあり、コツを掴めばオフィスのキレイは長続きし、仕事のモチベーションも上がります。ここでは大掃除後のオフィスのキレイをキープする4つの方法をご紹介します。
方法1:整理整頓アイテムを活用
整理整頓アイテムを活用することが、オフィスのキレイをキープするコツです。多くの書類が行き交うオフィスでは、書類をそのまま出しておくとすぐに散らかり、どこに何の書類があるか分からなくなってしまいます。また、机に散乱しがちな文房具も、すぐに使えるよう一箇所にまとめておきたい存在です。
書類整理用のトレーや文房具入れなどの整理整頓アイテムを活用すれば、デスク周りが整頓され、キレイが長続きします。
方法2:一目でものの配置がわかるよう収納
一目でものの配置がわかるよう収納することが、オフィスのキレイをキープするコツです。書類が入っている棚や、備品の棚は普段使う人しか中身を把握していないことが多く、普段使わない人には配置がわからず、元の場所に戻せないことがあります。
書類のファイルに背表紙を付ける、備品の棚に中身の名称を書いたシールを貼る、といった工夫をすることで、全員にものの配置がわかるようになり、ものが散乱するのを防げます。
方法3:シンプルを心がける
シンプルを心がけることが、オフィスのキレイをキープするコツです。いくら大掃除をしても、ものの置き方が複雑だったり、不要なものが大量に置かれていたりすると、すぐにオフィスが散らかる原因となります。
オフィスのものの配置は誰にでもわかるようにシンプルに、不要なものは置かないように整理整頓を心掛けましょう。大掃除の時だけでなく、定期的に不要品をチェックする習慣を付けるのも良いでしょう。
方法4:ルールや置き場所を周知する
ルールや置き場所を周知することが、オフィスのキレイをキープするコツです。オフィスがキレイに保てるように、自分一人や親しい仲間内だけでオフィスのルールや置き場所を決めても、オフィスを使う全ての社員が把握していなければ意味がありません。
オフィスの使用ルールや置き場所を決めたら、口頭で伝えるかメールなどの社内文書で通知し、広く周知しておくようにしましょう。
コツを押さえて効率よくオフィスの大掃除をしよう
オフィスの大掃除は大仕事ですが、普段長い時間を過ごすオフィスを隅々までキレイにすることができれば、そこで仕事する全員が快適さを共有できます。
さらに大掃除後もキレイなオフィスをキープできれば、社員のモチベーションも高まり、仕事の効率が上がります。記事で紹介したコツを押さえて、効率よくオフィスの大掃除をしましょう。