RPAとは
RPAとは、業務の自動化を行う技術です。例えば、データを収集し、Excelなどへ入出力するといった単純作業の業務を自動化することができます。
RPAはコンピュータを用いるのでヒューマンエラーが起こりやすい業務や一定のルールに従って繰り返し処理を行うような業務に適しています。
金融機関では大いに活用された事例がある
RPAは特に金融機関で大いに活用されています。金融機関では膨大な数の紙帳票を取り扱っており、事務作業がとても多いです。
人間の手では処理に時間がかかり人件費も多く発生しますが、事務作業をRPAに任せてしまうと時間短縮され業務の効率化、人件費削減といった事例があります。
金融機関以外でも活用された事例がある
金融機関以外での事例も多数存在しています。膨大な数の書類を扱っているのは金融機関だけではないはずです。書類などを作成する際、データベースから検索して情報を入力するといった作業を自動化するといった事例があります。
RPAの事例12個
RPAは定型的な事務作業に大いに活用されています。また事務作業には多種多様なものがあり、作業量が多いものもあります。その中からRPAが活用されている事例を12個紹介していきます。
1:金融機関の事務作業の自動化
RPAの事例1つ目は、金融機関の事務作業の自動化です。金融機関では、定型的な作業を含めて膨大な数の事務作業をこなさなければなりません。
そこで、RPAがチェックしたデータをエクセルにコピペするような定型的な作業を自動化することで、重要な事務だけに集中することができ、8000時間分の事務処理を削減できた事例があります。
2:税務調査の提出書類の自動作成
RPAの事例2つ目は、税務調査の提出書類作成の自動化です。書類作成をするのに市役所などから届く、市民の税務調査に関する依頼に対して預金残高や取引明細などを銀行側が調査し回答しなければなりません。
そこで、RPAが口座番号などの顧客の情報をデータベース化し書類作成に必要な情報を自動で転記して回答書を作成する事例があります。
3:融資の稟議資料の作成
RPAの事例3つ目は、融資の稟議資料作成の自動化です。稟議資料の作成では、会社、決算書、取引情報などのいくつものデータベースから情報を探して作成する必要があります。この作業に時間を費やしてしまい、融資判断に関する分析に時間がかけられませんでした。
そこで、RPAが自動で情報を取得し、分析以外の項目を自動入力することで年間4000時間の短縮となり、分析に時間をかけられるようになりました。
4:案件管理情報の自動入力
RPAの事例4つ目は、案件管理情報の自動入力です。案件管理の入力情報にはステップや入力項目が多く、時に月末に入力時期が集中しているため、社員の負担にもなっていました。
そこでRPAが案件管理情報の入力を8割行い、残りを社員が入力といった形を取ることで、負担が減り、月末でも案件獲得活動など売上向上につながる業務に時間を利用できるようになりました。
5:契約情報の転記作業効率化
RPAの事例5つ目は、契約情報の転記作業効率化です。契約情報管理のために、契約書からエクセルのシートへ案件ごとの情報を入力する必要がありました。
そこで、RPAが自動的に契約書のファイルから情報を読み取り、自動でエクセルのシートへ転記する仕組みを導入することで、ほとんどの入力作業がなくなりました。社員はRPAが作成したシートの確認だけで済むようになりました。
6:経理部門での転記作業効率化
RPAの事例6つ目は、経理部門での転記作業効率化です。経費精算や取引先への支払いの依頼は申請システムを経由しており、基幹システムに申請した内容を入力しなければなりませんでした。内容の確認と申請システムと基幹システムでのデータ受け渡しが容易ではなかったので、社員が手作業で行なっていました。
そこで、RPAが申請内容の確認とデータの受け渡しの問題を解消することで、手作業を自動化することができました。
7:メールからの転記作業自動化
RPAの事例7つ目は、メールからの転記作業自動化です。今まで、外部の法人からのサービス利用申請などはメール受付で行なっており、メールに記載された申請内容を転記してCSVに変換後にシステムに登録していました。
そこで、RPAがメールを開封してエクセルに自動で転記し、CSVに自動変換させることでシステムに自動登録できるようになりました。
8:販売情報の転記作業効率化
RPAの事例8つ目は、 販売情報の転記作業効率化です。多数の卸業者からエクセルで送付される販売報告書の情報をエクセルに転記していました。転記作業の負担軽減のため、フォーマットやルールの統一化に努めていきましたが、統一化が難しく、データ形式を確認する必要もありました。
そこで、RPAがたとえ卸業者の入力項目にズレが生じても、入力項目と入力内容を自動で特定するので、手入力の負担軽減が見込まれています。
9:基幹システムへの入力作業効率化
RPAの事例9つ目は、基幹システムへの入力作業効率化です。今までは担当する製品ごとに購買情報、物流情報、在庫情報などを分けて入力しており、大きな負担となっていました。
そこでRPAが一括登録用のエクセルに製品の購買情報、物流情報、在庫情報を自動転記し、基幹システムに登録することで大きな効率化や負担軽減が見込まれています。
10:経費精算システムへの入力作業効率化
RPAの事例10つ目は、経費精算システムへの入力作業効率化です。今まで、経費などを精算する場合、紙媒体の申請書を経理担当者が受け取り、データ化して手作業で申請書の内容を基幹システムへ入力したり、ファイルの保管を行なっていました。
そこで、RPAがデータ化した申請書から基幹システムへの転記、ファイルの保管を自動化することで、効率化が実現できるようになりました。
11:プロジェクト情報の転記作業効率化
RPAの事例11つ目は、プロジェクト情報の転記作業効率化です。今まで、エクセル表を基に、プロジェクトの案件、契約情報などをシステムごとに入力していました。情報を登録するのはマネージャーが行なっていたので貴重な時間が奪われていました。
そこで、RPAがエクセル表からシステムに自動転記することで、入力作業の時間を大きく削減でき、貴重な時間が奪われることもなくなりました。
12:問い合わせの自動化
RPAの事例12つ目は、問い合わせの自動化です。今までは、各部門から管理部への問い合わせが来ていました。その内容の多くは社内ネットワークに公開されている規定書をみればわかるような内容でした。
そこでRPAが問い合わせを受け付けて、規定書の該当箇所を検索し、回答が記載されているURLを案内することで、簡単な問い合わせの手間を削減することができました。
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RPAの特長
RPAの事例を紹介していきましたが、RPAは人間にはない特長があります。例えば、プログラミングなどを行わずに直感的にフローチャートで自動化プログラムを作成できたり、既存システムを変更せずに導入可能なことや、プログラミングが不要なので現場主導での導入が可能といった特長があります。
RPAの強み
RPAの強みは、人件費よりも導入費と維持費の方が安く、コストカットが実現可能なところです。なおかつ、コンピュータであるため、人間よりも作業精度が非常に高く、大量の作業を短時間で行うことができます。さらに、集中力の低下によるヒューマンエラーも発生しません。
また、今問題視されているパワハラなどの人間特有のトラブルもなく、導入する企業が増えています。
得意とする業務
RPAが得意とする業務の一例を紹介していきます。会計システムの売上伝票や請求書などの処理を行う経理業務、アンケートや過去データを元にした予測による発注業務、従業員の勤怠管理や雇用管理を行う人事業務、問い合わせの自動応答、顧客情報の管理やライバル社のWebサイト巡回による情報収集を行う営業活動などが得意な業務です。
RPA導入のメリットは多い
RPAの強みや得意とする業務、導入事例を紹介しましたが、RPAを導入することによるメリットはとても多いです。人間では、人件費が高く、ヒューマンエラーや人間関係などのトラブルも発生し、雇用も不安定になりがちです。
今、企業の人手不足が社会問題となっており、一人一人の作業負担も増えています。ですので、RPAを導入することで企業の生産性向上や経営安定化にもつながるでしょう。