管理職とは?管理職役割4つと心得7つ|手当てについて

業務改善

管理職とは?

管理職は、会社などに負託された経営資源をマネジメントサイクルにより計画から組織、調整、統制などに至る過程で意思決定し行動する管理機能を担う人々を言います。

ビジネス世界もグローバル化が進み、より複雑で動的な状況の中で、管理職は、自己の管理する職域で部下の能力を最大限引き出して仕事の成果を挙げ、組織の目標を達成することを心得えなければいけません。

そのために管理職が心得るべき役割とは何でしょうか。

管理職の役割4つ

P・ドラッカーは、変化の激しい時代でも不変である基本原則を大切にすることの重要性を指摘し、変化の激しい時代こそ不変不動な基本原則をマスターする必要性を説きます。

今の時代を生きる管理職として心得るべき基本原則を身につけ、自分に与えられた役割を理解して、部下との効果的なコミュニケーションによって、生産的で学習意欲に満ちた職場環境が実現できれば、管理職としてレベル・アップする将来性も見込まれます。

1:部下の管理

管理職として、どのようにして部下のモチベーションを発揮させ、仕事を通じて部下を育てるかは、最も心得るべきテーマです。

このテーマを左右する一つとして、部下に対する適切な業績管理が挙げられます。業績管理は管理職・部下双方の成功に欠かせないツールとなります。この業績管理においては、部下の成功のため、部下と協力して進めるプロセスが大切であり、そのための日頃のコミュニケーションが必要不可欠です。

2:チーム内外の人間関係の管理

業績管理において業績評価に関係する部下の人事データは必須と言えます。組織が高度に複雑化するとそのチームのみでデータ管理が行われるなどチーム間のインターアクションが欠如します。

このため管理職の心得として、業績関連のチーム内外の全記録、業績に対する顧客のコメント、他の管理職が作成した観察記録など顧客、同僚、他の管理職などからのコメントをファイル化して業績管理に活用することが必要です。

3:目標達成のための業務の企画と遂行

業績管理で管理職が心得なければいけないのは、達成目標や期待値の設定と評価期間における面談です。

目標設定では、管理職からのノルマの頭割り・目標通達という形は避け、目標の具体性・期限・達成可能性などについて部下との話し合いにより相互認識を行います。

評価期間中は、最低年4回は評価のための面談を行い、単に仕事の進捗状況を見るだけでなく、部下が求める支援の機会を与えるなど目標管理を部下と共に行います。

4:経営理念・ルールの浸透

旧来型の管理組織では、管理職など一部の人間がその組織の経営理念などを学習し、その他は作業メンバーとして位置づけられ、効率化や経費削減、業務の標準化の取り組みが管理職に求められました。

変化の激しい時代の管理職の心得として、このような業務管理だけでなく、チーム単位で経営理念や未来ビジョンを学習・共有し、チーム全体がそれらを自分事として創造的に取り組むための環境づくりをすることが求められています。

管理職の心得7つ

管理職は部下を介し、その力をまとめて部門や組織のゴールを実現します。その基礎となるのは職場における健全な人間関係であり、管理職としてそのような人間関係を醸し出すためのコミュニケーションスキルを磨くことが大切です。

効果的なコミュニケーションを築くため、言葉づかい、話し方、ボディーランゲージなどにも配意し、相手の理解度をアップするとともに、話の目的を誤解されないよう努めます。

管理職の心得1:部下のことを知る

管理職の心得の一つ目は、部下を知ることです。部下が持つスキル・資格・経験の内容や期待する給与水準、手当、労働条件など部下に関する基礎的データは、部下の職位と仕事の内容の適不適を判断するための有効な材料となります。

このような基礎的データを効果的に活用し、部下の能力に合った仕事の割当てや的確な指示を行うことにより、部下のモチベーションも高くなります。適材適所の人事配置は管理職の心得として大切です。

管理職の心得2:仕事の危機管理を徹底する

管理職が心得るべき仕事の危機管理は、「取引先リスク(不良債権など)」「製品欠陥リスク」など現場の直接損失につながるリスクに対する「リスク・マネジメント」とリスク発生時の危機への対応「クライシス・マネジメント」を意味します。

管理職には、ビジネス活動の中で起こりうるリスクを予測し、リスクを管理・統制・予防する活動を行い、万一リスク発生時は、被害を最小限に食い止めるための対応が求められます。

管理職の心得3:部下が育ちやすい環境を作る

有能な部下を育成することは、管理職としての責務であることを心得なければいけません。

部下が仕事をやり終えたときに充足感をもっているか、仕事を任されたと感じているか、
仕事で技術的知識・技能を高めることができたか、など部下を動機付け、モチベーションを高める事柄に常に留意します。

また、ある程度の権限移譲(活動計画の策定関与、仕事現場での指示権など)により、部下が能動的に仕事ができる環境づくりも大切です。

管理職の心得4:部下をほめる

管理職が部下の仕事の成果を認めて賞揚することは、部下の自尊心と自信を確立する大切な要素です。この場合、達成した数値目標のみを賞揚するのでなく、その過程での努力や創意工夫など成果の内容を分析して評価することが管理職の心得として大切です。

評価された部下は、組織における自分の存在価値に自信を持ち、仕事に対するモチベーションを高め、仕事に対する自主性を発揮します。

管理職の心得5:ときには部下をしかる

部下の仕事上の失敗については、失敗そのものを叱るのでなく、その失敗に潜在化している原因、背景、誤判断、対応ミスなどを抽出して、叱る理由を明確にした形で部下を叱ります。

部下が失敗を学習経験として理解すれば、次から部下は仕事上のリスクがあってもクレバーに行動し創造的に考えようとします。

部下のモチベーションを下げずに、得た教訓と経験を活かした仕事への取り組みを求めるのも、管理職の心得として大切です。

管理職の心得6:忙しさを表に出さない

管理職のポジションは、部下にとって将来望むであろう職位の象徴です。そのような立場の管理職が部下に対し仕事の多忙など不平不満を露吐するのは、部下の仕事に対するモチベーションを低下させます。

管理職として業務の多忙を表に出さないことは、当然求められる心得と言っても過言でありません。

管理職の心得7:自分自身を常に成長させる

変化の激しい時代の管理職には、効率化や経費削減、業務の標準化などの業務管理だけでなく、チーム単位で経営理念や未来ビジョンを学習・共有し、チーム全体がそれらを自分事として創造的に取り組むための環境づくりが求められています。

管理職としての役割を上手にこなし、幅広いマネジメントスキルを発揮するためにどのようなスキルを習得すればよいか、管理者の心得として問題意識を常にもちましょう。

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管理職手当3つ

管理職手当とは、一般的には「課長」や「部長」、「マネージャー」といった地位や、「主任」や「係長」など何らかの役付けがある「管理職」に対し、会社が管理職となることで増す職責への対価として、あるいは支給対象外となる時間外手当の代わりとして、基本給とは別に、特別な手当として付与するものも言います。

付与される管理職手当がどのような性質のものであるか心得ておくことも、管理職の基本と言えます。

1:残業手当

残業手当は、職責の重さに対する対価として管理職手当をもらっている「管理職(管理監督者)」には支給されません。残業の対価として管理職手当をもらっている、いわゆる「名ばかり管理職」の場合も残業手当は支給されません。

いずれにしても、給与項目に残業手当と管理職手当が並立することはないことを心得ておきましょう。

2:住宅手当

住宅手当は、職能的な手当ではなく、生活扶助的手当としての支給となります。近年の株主利益の優先の流れの中で、住宅手当など仕事の対価として支払われないものについては見直す風潮にあることを管理職として心得ておきましょう。

3:家族手当

家族手当も、住宅手当と同じように、職能的な手当ではなく、生活扶助的手当としての支給となります。近年の株主利益の優先の流れの中で、家族手当など仕事の対価として支払われないものについては見直す風潮にあることを管理職として心得ておきましょう。

管理職の基本を知ろう

近年のフラット型組織への移行に伴い、中間管理職のポジションの削減や撤廃などが進む中、管理職に求められるものが、より高度に複雑化しています。

このような時代の潮流の中で、管理職としての役割を上手にこなし、幅広いマネジメントスキルを発揮するためにどのようなスキルを習得すればよいか、管理職の基本を知ること忘れてはいけません。

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