目標管理とは
自分の仕事にだけ集中していればいい平社員と違い、中間管理職は職場の雰囲気や部下の仕事に対する取り組み方を全体的に把握し、職場一丸となってよりスムーズに仕事ができるように導いていく必要があります。
そのために欠かせないのが、適切な目標管理です。目標管理を行い、実現すべき目標を明確にすることで、各々がそれに向かって意欲的に仕事に取り組めるようになるでしょう。
モチベーションとの関係性
目標管理を行えば目指すべき到着地点を各々がイメージできるようになるため、漫然と仕事をしていた部下でも仕事に対して主体的かつ積極的に取り組めるようになるでしょう。
つまり、適切な目標管理を行えば職場全体のモチベーションをアップさせることが可能です。モチベーションの有無によって業績は大きく変わってくるので、目標管理を行うことが不可欠だと言えるでしょう。
部下のモチベーションをアップさせる目標管理5つのコツ
上でご紹介したように、部下にやる気を出させるためには個人個人が自分なりの目標を設定することも必要ですが、それだけではなく上から目標管理を行ってあげることも欠かせません。
では、具体的にどうすれば部下のやる気を引き出すことができるのでしょうか。ここからは、部下のモチベーションをアップさせる目標管理のコツを5つに分けて解説していきますので、管理職の方はぜひ参考になさってみてください。
コツ1:目標管理設定は現場を参加させる
まず大切なのが、現場を参加させた上で目標管理を設定するということです。現場にしかわからないことも多いため、管理職だけで目標管理を設定すると現実的ではない机上の空論になってしまいがちです。
このような事態を回避し、部下にとって達成可能な現実的な目標を掲げるためにも、必ず現場の人間を参加させ、その声を適宜取り入れながら目標管理を行いましょう。
コツ2:高い目標を立てる
高い目標を立てるということも、目標管理のコツとして挙げられるでしょう。現実的ではない高すぎる目標を掲げるのはもちろんNGですが、職場一丸となって頑張れば達成できそうな高いレベルに目標を設定すれば、その分モチベーションもアップしやすくなります。
裏を返せば、簡単に達成できる目標を設定してしまうと「これくらいなら大丈夫」という甘えや怠け心が出てしまうので、モチベーションは低下してしまうと言えるでしょう。
コツ3:適切な目標設定
部下をやる気にさせるコツとして、適切な目標管理を行うということも必要です。達成不可能な目標を掲げてもついてくる部下はいませんし、適切なレベルの目標を設定したとしても、それを達成するための方策や道のりが見えなければ、部下のモチベーションは上がるどころか低下してしまいます。
管理職が独りよがりの目標を勝手に掲げてしまうのではなく、職場の人間の要望を踏まえながら、適切な目標管理を行いましょう。
コツ4:目標達成方法の明確化
目標達成方法を明確化し、それを部下に周知するということも目標管理のコツのひとつです。大きな高い目標を掲げつつも、それを達成するために必要な短期的・中期的目標を明確に設け、それぞれを実現するためにはどうすればよいのかが分かるように、タスクをひとつずつ分解してみましょう。
大きな目標を課せられると後ずさってしまうものですが、やるべきタスクがひとつずつ見えていれば、意欲的にそれらに取り組めます。
コツ5:定期的なフィードバックを導入
部下のモチベーションを引き出すための目標管理のコツとして、定期的にフィードバックを行うということも重要でしょう。
フィードバックを行い、部下を褒めたりその仕事ぶりに適切な評価を与えてあげることで、部下は「きちんと自分の働きを見てもらえている」と嬉しく感じ、より仕事に対して意欲的に取り組むようになるはずです。
目標管理を導入するメリット
そもそも、目標管理を行うことでどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここからは、目標管理によって期待できるメリットについてご紹介していきます。
職場の人間にとっても企業にとっても利点が多いので、ぜひ以下を参考にしながら、目標管理を積極的に導入してみてください。
ゴールを意識できる
目標管理のメリットとしてまず挙げられるのが、ゴールを意識できるということです。大変で心が折れそうになった時でも、ゴールが明確に設定されていて、あとどれくらい頑張ればそこにたどり着けるかを把握することができれば、そこにたどり着くモチベーションが出てくるでしょう。
部下の納得度が上がりやすい
部下の納得度が上がりやすいということも、目標管理をすることのメリットとして挙げられるでしょう。
目標管理を適切に行って一つひとつのタスクがその目標達成にどのようにつながるのかを部下に周知していれば、意味がないと思えるような仕事を任されたとしても、部下はそれに納得し、怠け心を出すことなく意欲的に取り組むことができるはずです。
企業のビジョンを常に示すことが可能
目標管理の利点のひとつに、企業としてのビジョンを常に明確にできるという点も含まれるでしょう。
企業として実現すべき目標や展望が明確であれば、企業としての信頼度もアップしますし、そのような理念に惹かれて優秀な人材が集まりやすくなると言えます。
進捗管理も可能
進捗管理ができるようになるということも、目標管理を行うことのメリットとして挙げられるでしょう。
適切な目標を設置し、そのための中期的・短期的目標を明確に設けていれば、部下各々がこれらの目標に向かってどれくらい仕事を進められているのかを把握できるようになります。
そうすることで無駄な仕事や作業を省き、職場全体の生産性をより挙げることも可能です。
リスク回避
目標管理のメリットのひとつに、リスクを回避できるということも含まれます。目標を明示し、それを実現するために部下各々の働きぶりを定期的に確認することによって生産性や職場のやる気の低下を防ぎ、組織としての利益が落ち込んでしまうリスクを避けることができるでしょう。
つまり、健全な経営のために適切な目標管理は欠かすことができないものだと言えます。
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目標管理を間違えて運用した場合に起こり得ること
では、もしも目標管理を怠ったり、あるいはそれを間違えてしまった時にはどのような事態が想定されるのでしょうか。
ここからは、目標管理を適切に行わなかった場合に起こりうるリスクについて見ていきましょう。
現場のモチベーション低下
まず想定される事態として挙げられるのが、現場のモチベーション低下です。非現実的な目標管理を行えば当然、「自分たち現場のことを何も分かっていない」と現場から反感を買い、モチベーションを上げるどころか低下を招いてしまうでしょう。
生産性の低下
生産性が低下するということも、目標管理を誤った時に起こりうるリスクのひとつです。設定した目標が高すぎても低すぎても社員のモチベーションが上がらず、またその目標を達成するための具体的な方法を示さなければ現場が混乱するだけです。
結果として仕事がスムーズに回らなくなり、生産性が落ち込んでしまうでしょう。
離職率の向上
目標管理を誤って行ってしまうと、離職率が上がることも予想されます。明らかに達成が無理な目標を現場に一方的に押し付けてしまうと、部下たちは激務のなか心身をすり減らし、また無理な目標管理を行う会社に不満や反感を抱いて、退職をしてしまいかねません。
社員同士の関係性悪化
社員同士の関係が悪化するということも、目標管理を誤った時に起こりうる事態のひとつです。
社員でひとつの目標を共有できず、その達成方法も共有することができていないのならば、職場の人間関係が悪化し、それによって余計に生産性やモチベーションが低下するという悪循環に陥ってしまうでしょう。
目標管理を上手く取り入れ職場環境を向上させよう
今回は目標管理について特集してきましたが、いかがでしたでしょうか。適切な目標管理を行えば社員のモチベーションが上がり、それによって職場全体の仕事効率や生産性も格段にアップすることでしょう。
職場で目標を共有し、社員一人ひとりがやりがいをもって働けるような職場環境を実現するために、適切な形で目標管理を行ってください。