オンラインストレージとは?
オンラインストレージとは、インターネット上にあるハードディスクなどにファイルを保存できるサービスのことをいいます。
通信速度に左右されることがありますが、デバイスや場所を問わず簡単に利用できるので、大きな支持を集めています。現在では多くのベンダーからこのサービスが提供されていますが、「Dropbox」と「Google Drive」はとりわけ多くのユーザーに利用されています。
Dropboxについて
Dropboxは、Dropbox.Incにより運営されていて、オンラインストレージサービスとしては世界的なシェアを誇っています。
専用フォルダにドラッグ&ドロップするだけでファイルを共有できる手軽さや、30日間データを自動的に保存してくれるバックアップ機能など、初心者にもやさしいサービスとなっています。
Google Driveについて
Google Driveは、検索エンジンにおいて世界的シェアを誇るGoogle社が提供しているオンラインストレージサービスです。
Googleアプリとの親和性や検索能力は他のサービスに抜きん出て高く、大きな特徴となっています。また、Android OS搭載のスマホであれば、標準でアプリが搭載されているため、サインインするだけですぐに利用することができる手軽さも特徴です。
DropboxとGoogle Driveの比較10
オンラインストレージサービスとしては高いシェアをもっている、DropboxとGoogle Driveですが、これらのサービスは具体的にどのようなもので、どのような違いがあるのでしょうか。ここからは、Dropbox、Google Driveの特徴10個を比較してみましょう。
1:利用開始方法
Dropbox、Google Driveともに、利用を開始する前にアカウント作成しておくことが必要です。Dropboxの場合には、Dropbox公式サイトにアクセスし、「氏名」「メールアドレス」「パスワード」を登録します。
Google Driveの場合、Googleアカウントを作成しておきます。GmailやYouTubeなどで既にアカウントを作成している場合はそれを利用できます。
2:無料ストレージ容量
Dropboxの無料容量は基本2GBで、一方のGoogle Driveは15GBまで無料となっています。ただし、Google Driveの15GBは、GmailとGoogleフォト(写真や動画を保存するオンラインストレージサービス)が使う領域を合わせてです。
利用の際にはそれぞれのデータがどれだけ容量をとっているか常に認識しておきましょう。
無料容量を増やせる?
Google Driveの場合には基本15GB以上は有料サービスになりますが、Dropboxでは無料で容量を拡張することができる「イベント」が用意されています。
初ログイン後に「スタートアップガイド」をクリックして各項目をクリアする、友達や家族、同僚をDropboxに招待する、FacebookやTwitterのアカウントとリンクさせるといったイベントが常時用意されています。
3:有料プラン
Dropbox、Google Driveともに、個人・ビジネス向けの有料プランがあります。
Dropboxは「Plus」「Professional」が月額1200円から最大2TBまで拡張でき、「Business」は3TB~無制限、月額1500円からです。Google Driveは「Google One」が容量に制限があり月額250円から、「G Suite」が容量無制限で1ユーザー月額1360円からです。
4:転送速度
「同期にかかる時間」「ダウンロードにかかる時間」からどれぐらいの転送速度が出ているかを測りますが、双方とも公式な速度については公表していません。
具体的な数値は公表されていませんが、どちらもおおむね「インターネットの使用を中断させない程度」の速度であるとしています。ちなみに、Dropboxの場合はログイン後に手動で速度変更を行ったり、同期やアップロードのステータスを確認する機能があります。
5:共有方法
Dropboxは所定のアカウントで保存すれば、ファイルもフォルダーも自分のPCからすぐに同期・共有できますが、Google Driveでは共有するための設定が必要です。
Web版のGoogle Driveにアクセスして、同期・共有の設定をするか、もしくはビジネス用有料プランである「G Suite」のチームドライブを利用します。
6:セキュリティ
データの暗号化や2段階認証といった機能はもちろんのこと、それぞれが独自の機能を利用したセキュリティ対策を行っています。
Dropboxでは、ファイルの履歴管理機能を通してランサムウェアへの対応ができるようになっています。Google Driveでは、Gmailなどで培った高度な暗号化技術や、物理的攻撃を含めた高度なセキュリティ対策を行っています。
7:オフィスアプリケーション
オフィスアプリケーションとの親和性は、Dropbox、Google Driveともに非常に高く、ストレージ上で問題なく利用できます。
Dropboxにおいては、officeオンラインと連携しているので、ブラウザ経由でWordやExcelなどのデータを閲覧・編集することができます。Google Driveではofficeと同機能をもつアプリケーションが標準装備されており、無料で利用することができます。
8:検索
世界有数シェアの検索エンジンを開発したGoogleが提供しているだけあり、Google Driveの検索機能は非常に高いもので、他のサービスを圧倒しています。
基本的にファイル名検索をメインとするDropboxに対して、Google Driveではファイル形式や文中のキーワード、さらには画像内に表示されている文字を使った検索が可能となっています。
9:オフラインでの使用
Dropbox、Google Drive双方ともネットワークが繋がらないオフラインでも、事前に設定しておけば使用することができます。
モバイル端末やパソコンからアクセスしますが、Google DriveではWebブラウザ(Google chrome)を利用することもあります。ドキュメントなどのGoogleアプリはブラウザを利用してアクセスします。
10:オンデマンド機能
Dropbox、Google Driveともに、オンデマンド機能は一部有料プランのみ利用できます。
Dropboxの場合「スマートシンク」と呼ばれ、「Professional」と「Business」において利用できます。Google Driveでは「ドライブファイルストリーム」と呼ばれ、「G Suite」でのみ利用できます。
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他にもある!オンラインストレージ3選
ここからは、DropboxやGoogle Drive以外のオンラインストレージサービスを3種類ご紹介します。どのサービスも多くのユーザーから支持されている優れたサービスです。
1:OneDrive
OneDriveは、Microsoft社から提供されているオンラインストレージサービスです。利用にはMicrosoftアカウントへの登録が必要です。基本は5GBとなっていますが、office365ユーザーは1TBまで無料で利用できます。
Microsoft社提供であるためofficeとの親和性は最も高く、他のストレージでは有料版からとなるオンデマンド機能がデフォルトで利用できるという利点もあります。
2:Box
Boxは、Box社が提供しているオンラインストレージサービスで、大企業が主なユーザーとなっています。1ユーザーあたり1800円で容量無制限、アクセス制限やログ監視機能といった高セキュリティ体制などが評価され、世界の多くの企業で利用されています。
利用方法に合わせて設定をカスタマイズできますが、運用にはITに関する専門知識を必要とするなど、他のサービスに比べるとハードルが高いのも特徴です。
3:iCloud Drive
iCloud Driveは、Apple社が提供しているオンラインストレージサービスです。利用にはAppleIDの登録が必要で、iPhoneやMacintoshなどのAppleユーザーだけでなく、Windowsのユーザーも利用できます。
基本容量は5GBで、容量が足りなくなった場合は50GB(130円)、200GB(400円)、2TB(1300円)からプランを選択してアップグレードします。
DropboxとGoogle Driveを比べてみよう
Dropboxは操作がしやすく、初心者でも簡単にデータを共有できるようになっています。一方Google Driveは容量が大きく、検索機能が高いことが大きな特徴です。
どのようなデータを保存するか、どのような場面で使うかによりどちらを選ぶかは変わってきます。DropboxとGoogle Driveの特徴を比較して、最良の選択をしましょう。