業務の改善に結び付く見える化の目的7つ|見える化のデメリット5つ

業務改善

見える化とは

ビジネスシーンや日常生活において、物事を効率的に進めるために「見える化」が重視されています。この記事では、具体的な見える化の目的と見える化のデメリットについて紹介していきます。

「見える化」とは、情報や物事の全体が、誰にでもわかるようにすることです。特に企業活動において使われることが多く、映像やグラフ、図表や数値などを使って表されます。「可視化」と呼ばれることもあります。

なぜ見える化が効率アップにつながるのか

見える化は業務や物事を効率的に進めるために行われますが、なぜ見える化が効率アップにつながるのか考えてみましょう。

データを見える化する、つまり数値化したりグラフ化したりすることでデータが表していることが読み取りやすくなります。よって見える化することで、自分たちが次に何をするべきかが明確になり、スムーズに行動に移せるため効率アップにつながるということになります。

見える化の目的7つ

続いて、見える化の目的を7つ確認していきましょう。データや情報を可視化できる見える化を企業が積極的に取り入れている理由を紹介していきます。

きちんと目的を持って見える化に取り組むことで、より効果的な見える化ができるようになることでしょう。自分や周りの仲間、関係者がより次の行動にスムーズに移れるように、よりわかりやすい見える化を目指すことが重要です。早速見ていきましょう。

見える化の目的1:業務プロセスの把握

1つ目の見える化の目的は「業務プロセスの把握」です。業務プロセスとは業務の方法や過程のことをいいます。

つまり業務プロセスを見える化することで、業務の方法を統一したり過程を確認したりすることができます。間違いがあったときに早期発見できたり、社員同士で教え合ったりすることが業務の効率化やビジネスの成功につながることでしょう。

業務プロセスは社員の誰もが見える場所に置いておくことをおすすめします。

見える化の目的2:暗黙知の共有

2つ目の見える化の目的は「暗黙知の共有」です。暗黙知とは経験や勘に基づく知識のことで、個人はこれを言葉にされていない状態でもっていると言われています。

暗黙知の部分をあえて見える化することで、社員同士で意思の疎通や認識の共有をすることができます。業務を行う上で発生しがちなズレを防ぎ、先輩や経験者の教えを受けることができるため、会社全体としてもプラス効果の期待できる事項です。

見える化の目的3:組織の効率化

3つ目の見える化の目的は「組織の効率化」です。業務を見える化することで、組織全体が効率的に動くようにコントロールをすることができます。

見える化できているということは、各部署がどのような業務をしてどのような問題を抱えているのか、組織として把握できている状態です。そのため、組織全体を動かす人にとっても今後の方針を決めやすくなり、組織としても効率化が望まれます。

見える化の目的4:改善効果の確認

4つ目の見える化の目的は「改善効果の確認」です。見える化することで、組織の方針やルールを変えたときに効果が確認しやすくなっています。

組織ではより効率化するように、また利益が上がるように改革しようと試みることがしばしばあります。そのときどれくらい良い方向に効果が出ているのか、一方で予想していたよりも効果が出ていないかなどが見える化をしておくことでわかりやすいです。

見える化の目的5:行動の自己認識

5つ目の見える化の目的は「行動の自己認識」です。組織の方針が見える化によって定められていることで、自分の取る行動を理解することができます。

なんとなく業務を行うことがなくなり、ある効果を生み出すために行動しているという自覚を持つことができます。一人ひとりが行動の自己認識を行うことで組織としてのモチベーションや士気も高まる効果も期待できるでしょう。

見える化の目的6:無駄の洗い出し

6つ目の見える化の目的は「無駄の洗い出し」です。業務の見える化をすることで、今まで行っていた無駄な作業の見直しが期待できます。

一人ひとりの行動や組織の動きを見える化することで、客観的に自分や組織の行動を見つめることができます。無駄な作業や自動化できる作業、ルーチン化できる作業など改善できる点の洗い出しを行い、より効率的に業務が遂行できるようにしましょう。

見える化の目的7:改善項目の発見

7つ目の見える化の目的は「改善項目の発見」です。業務や組織の行動を見える化することで、改善点や問題点を見つけることができます。

客観的に行動を見つめることのできる見える化によって、問題点や改善点が浮き彫りになります。日頃の業務はルーチン化してしまうと、問題をそのままにして見逃してしまうこともしばしばあるのが現状です。

見える化して立ち止まることでさらに業務を良い方向に進める工夫をしましょう。

見える化のデメリット5つ

続いて、見える化のデメリットを5つ確認していきましょう。メリットばかり目につく見える化ですが、業務に与えるデメリットもあることを知っておくことが重要です。

見える化のメリットもデメリットも知って、適切なバランスで見える化することが求められます。見える化といっても社員のストレスや業務の非効率化にならないところを見極めましょう。早速見ていきます。

見える化のデメリット1:現場の硬直化

1つ目の見える化のデメリットは「現場の硬直化」です。見える化することで組織の中に決まり事が増えるため、社員が自由に動きにくくなってしまいます。

見える化の体制を取りすぎてしまうと社員の柔軟性が失われ、自由な発想やアイデアも生まれないということも起こってしまうでしょう。企業として考えを統率したい点に重点を置いて見える化を進めることをおすすめします。

見える化のデメリット2:真因以外を取り上げる

2つ目の見える化のデメリットは「真因以外を取り上げる」です。真因とは「本当の原因」という意味を持ちます。見える化に固執しすぎると、真因以外の部分も問題としてしまうということが起きてしまいます。

企業として問題点を改善することは重要なことです。しかし、問題と思われる点にすべて見える化しようとすると、本当に一番重要な原因を見失ってしまう傾向があります。

見える化のデメリット3:効果の数値化が難しい

3つ目の見える化のデメリットは「効果の数値化が難しい」です。見える化によって得られた効果の良し悪しを数値化することが困難であると言われています。

感覚的に良くなった、業務がスムーズになったということは言えても、数値的に効率アップの度合いを表すことができません。どれだけ効果がアップしても数値化できなければアピールができないという現状です。

見える化のデメリット4:見えている部分だけを改善

4つ目の見える化のデメリットは「見えている部分だけを改善」です。本当にわからない見えない部分を見える化しにくいため、改善ができにくいというデメリットがあります。

見える化するものといえば、可視化やデータ化しやすいものが多くを占めます。そのためデータとして見せにくいけど改善の余地のあるものについては、他の方法を使って改善策を考える必要があるのが現状です。

見える化のデメリット5:深掘りをしなくなる

5つ目の見える化のデメリットは「深堀りをしなくなる」です。見える化したことにより、すべてを把握した気になって深堀りをしなくなってしまう傾向にあります。

今以上に改善の余地があったとしても、一度見える化してしまうと、さらに深く見てみようという追求心が薄まってしまいます。一度定めた見える化に惑わされず、定期的な深堀りが必要です。

見える化を上手に取り入れて業務の改善を進めよう

見える化の目的やデメリットについて紹介してきました。

見える化は業務において重要な取り組みです。見える化を上手に取り入れて、業務の改善に結びつけていきましょう。見える化をバランス良く業務に取り入れることで、業務の効率化や企業の売上げアップにもつながることでしょう。

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