内製化とは
内製化とは、専門性の高いものを外部の専門家に委託していたものを外部委託をやめて内部で行う事を言います。
ここでは、内製化についてご説明していきます。内製化について知りたいという方は、参考までに読んでみて下さい。
社外に委託していた業務を社内へ
内製化する事で、専門的なものを外部の専門家に委託していた業務を、社内で行い外部委託にかかっていたコストを削減する企業が増えてきています。
社内で専門家を育成する事でコストの削減や計画と実行がスピーディーに行えるようになります。
内製化で活躍する部門
内製化する事で活躍する部門は、IT部門です。
ITは専門性が高いため外部委託に頼っている企業が多かったのですが、内製化する事によりITの高度な技術を持つ人材を育成してよりスムーズでスピーディーな業務が期待できます。
内製化する5つのメリット・5つのデメリット
内製化する事で企業にとって、メリットになる事とデメリットになる事があります。
ここでは、メリット5つとデメリット5つをご紹介します。内製化をするとどのような事が良くなって悪くなるのか知りたい方は、参考にしてみて下さい。
内製化するメリット1：スピーディーな解決ができる
内製化するメリット1番目は、スピーディーな解決が期待できるという事です。
外部に依頼をすると、納品待ちなどをして時間を無駄にしてしまうなどという事がありますが、内製化をすると社内で全てを行えるため企画から立ち上げまでの工程が早くなり、問題が起きても外部委託をしていた時よりもスピーディーに解決する事が期待できます。
内製化するメリット2：コスト削減の期待
内製化するメリット2番目は、コスト削減の期待ができるという事です。専門性の高い業務であればあるほど外部に委託をすると当然高い委託料がかかります。
内製化する事により、高い委託料を支払う事がなくなり大きくコストを削減する事ができるというメリットが期待できます。
内製化するメリット3：社内技術の向上
内製化するメリット3番目は、社内技術の向上が期待できるという事です。
外部委託に頼っている間は、委託した業務の社内での技術向上は望めませんが、社内で専門家を育成する事で高い専門技術を獲得する事ができるため、必然的に社内での技術の向上に繋がる期待が持てます。
内製化するメリット4：社内情報の流出を防ぐ事ができる
内製化するメリット4番目は、社内情報の流出を防ぐ事が期待できるという事です。専門性の高い外部委託の場合は、どうしても外部の人間を社内の重要な部分に関わらせなければなりません。
そうなると、外部の人間が重要な社内情報を持ち出せてしまうというリスクがあります。内製化する事で、社内の重要な情報に外部の人間がかかわらなくなるので情報漏洩を防ぐメリットが期待できます。
内製化するメリット5：ノウハウを蓄積する事ができる
内製化するメリット5番目は、ノウハウを蓄積する事ができるという事が期待できます。外部委託では、外部のものですので委託業務についてのノウハウを蓄積する事ができません。
内製化して長期間業務をこなす事で、業務についてのノウハウを社内で蓄積していく事ができます。蓄積されたノウハウを使って、新しい事業の立ち上げの際の業務に役立てる事が期待できます。
内製化するデメリット1：技術者の開発が急務に
内製化するデメリット1番目は、技術者の開発が急務になるという事です。いきなり外部委託していた専門家と同レベルの社員を育成するというのには無理があります。
スペシャリストを育成するには時間がかかります。外部委託をやめて内製化しようとするなら内製化を前提に前々から育成しておいて実力が伴って来たら内製化を行うか、急いで内製化するなら高い技術を持っている社員を採用する必要が生じてしまいます。
内製化するデメリット2：はじめからスムーズにいくとは限らない
内製化するデメリット2番目は、はじめからスムーズにいくとは限らないという事です。
社員同士の意思の疎通が上手く行かなかったり、外部委託していた専門家よりも技術力が足りていなかったり、上司の業務内容の無理解などが原因で上手く業務が回らないといった事が起こりかねない状況に陥る可能性があります。
外部委託していた専門分野を自社で回してスムーズに業務を進むようにするには何度も会合を開くなど時間がかかります。
内製化するデメリット3：技術の蓄積が自社でできない
内製化するデメリットの3番目は、技術の蓄積が自社でできないという事です。
外部委託していた分野において内製化して間もない間は、それまでの技術の蓄積が自社にはない状態なのでシステムの不具合などに対応ができないというデメリットがあります。
内製化するデメリット4：人材不足になる
内製化するデメリットの4番目は、人材不足になるデメリットがあるという事です。
外部委託によって技術の足りない部分を補っていた場合、内製化によって外部委託で補っていた業務が怠ってしまう事態になってしまいます。外部委託で補っていた人材を同じように育成するには時間がかかるためコストがかかるデメリットもあります。
内製化するデメリット5：設備投資が必要
内製化するデメリットの5番目は、設備投資が必要という事です。
外部に委託していた時には設備を気にする必要はありませんでしたが、新たに自社内で行うにはそれに伴った設備を整えなければならず場合によっては、設備投資にかなりな資金が必要になってしまうデメリットがあります。
内製する際の課題
ここまで、内製化に伴うメリット、デメリットをご説明してきましたが今回は内製する際の課題についてご説明します。
内製する際の課題とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、内製する際の課題を4つご紹介します。内製化に興味のある方は参考までに読んでみて下さい。
内製化率の調整
内製化をするにあたって、どの業務を自社で行うのかを決める必要があります。外部委託している業務全てを自社で行うというのには、無理があります。
自社で業務を行った方がメリットがある業務だけを内製化するようにしましょう。無理に内製化して人材や技術不足を起こすよりは、外部委託に頼った方が得策です。
内製化率の調整とは企業全体からみての自社で行う業務と外部に委託する業務を調整する事をいいます。
内製化にかかる費用対効果の算出
外部委託から内製化をするにあたって、人材育成にかかる費用や設備投資などをするとコストが意外とかかってしまいます。
かかったコストが原因で一時的に赤字になってしまっても資金を回収できる業務なのかどうか業務の価値を判断するために費用対効果の算出をする必要があります。
内製化したせいで、企業の業績が悪化してしまっては内製化した意味がなくなってしまいます。
内製化に伴う人員配置
内製化に伴い「企画」と「運営」の担当者をわけて人員を配置する必要があります。
「企画」担当者は中長期かけて内製化を定着させるための施策を考え、「運営」担当者は企画担当者が立てた施策を実務として実践していきます。
このように、内製化に伴いより効率の良い施策を立てる「企画担当」と施策を実務として実践する「運営担当」に分ける事で無駄なコストを削減する事ができます。
内製化だけにこだわることはない
内製化だけにこだわって外部委託をやめる必要はありません。企業にとって、コストを削減するために内製化をする事は必要です。内製化がコスト削減になるからといっていきなり内製化する事は無理な話でできません。
それに無理な内製化がかえってコストを増やし業績の悪化に繋がってしまっては内製化の意味がありません。企業の業務内容に合わせて内製化したり外部委託をしたりとバランスよく行っていくようにしましょう。
内製化を検討してみましょう
内製化には、メリットとデメリットがあるという事を理解した上で内製化を検討してみてはいかがでしょうか。
内製化を行う前に優秀な人材を確保して育成する事から始め技術の向上を目指していくようにしましょう。内製化を行うには長期の準備期間が必要です。
時間をかけて企業が目指している理念などを理解している優秀な人材を育て、内製化を成功させましょう。
