応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は難易度の高い資格です。IT技術者としての総合力が試される試験で、合格率は20%程度しかありません。応用情報技術者試験はエンジニアとして経験を積んだ人が受験する傾向にあり、試験のレベルの高さがうかがえます。
記述式の試験があり、知識を持っていないと合格する事はできません。働きながら合格を目指す人は、計画を立てて取り組むことになるでしょう。応用情報技術者試験試験の構成を紹介します。
試験の構成
応用情報技術者試験は「午前」「と「午後」に分かれています。
午前の試験は、記号選択式で80問出題され、50問以上正解で合格できます。午後の試験は、記述式で11問出題されます。11問のうち1問は必須で、残り10問から4問選択をして解答します。3問分適切な回答になっていれば合格できるでしょう。
どちらの試験も15分間で合格基準は60%です。過去問題をしっかり解いて対策をしましょう。
応用情報技術者試験:午前・午後それぞれの対策
応用情報技術者試験は制限時間に比較的余裕のある試験です。午前と午後に分けて試験が行われますが、ちょっとしたミスによって不合格になる事があります。一通り問題が解けた後には、必ず見直しをすることが重要です。
自宅で過去問題を解く時に、どれ位の時間配分で解けるのかをマスターして本番に役立てましょう。ここでは応用情報技術者試験午前と午後の試験対策をご紹介します。
午前の対策:過去問演習と関連トピックを参考書で読み込む
応用情報技術者試験の午前の部の出題される半分近くは、過去問題の使いまわしです。過去問題を繰り返し解き満点が取れる状態にしておくと同一問題は確実に正解できます。
では、いったい何年分の過去問題を解けばよいのでしょうか。効果的な方法は、直近の過去問題10回のうち最新の2回分を除いた8回分を解き、試験直前になったら最新の2回分を解きます。応用情報技術者試験では直近の2回分はあまり使われない傾向にあります。
午後の対策:圧倒的な得意分野を1つつくる
応用情報技術者試験は得意分野があると有利になります。午後の試験は得意分野をある程度選択できますから、確実に20点取れる分野があると残りの分野で余裕が生まれてきます。得意分野を作ることで全体的に底上げも期待できるでしょう。
アルゴリズムなど、得意な分野では満点を取れるだけの状態にしておきます。すると、他の分野は半分の点数をとれば良いので余裕があります。応用情報試験は得意分野をつくることがポイントです。
アルゴリズムとプログラミング
プログラミングとはコンピューターに対して指示を与えます。コンピューターは作動し指示されたとおりの動作をします。
アルゴリズムとは、コンピューターで計算を行う時の「計算方法」で、何かをする時の「やり方」です。やり方を工夫する事でより良い計算方法が見つかります。
より良いやり方を見つけるのがアルゴリズムの研究です。プログラミング用語やアルゴリズムについて詳しくご紹介していきます。
データ構造
データ構造は、コンピュータの中で効果的に計算できるように一定の形式にして格納する時の意形式のことです。ソフトウェアを開発する時にはデータ構造の設計によってアルゴリズムの効率に大きな影響を与えます。
どのようなプログラムを設計する時も、データ構造の選択はとても重要です。データ構造が決まればアルゴリズムもある程度決定します。時には、与えられた仕事に最適なアルゴリズムを決めてからデータ構造を決定する場合もあります。
アルゴリズム:線形探索
アルゴリズムの線形探索は一番単純なアルゴリズムで初心者にわかりやすいアルゴリズムです。やり方は先頭から順番に値が見つかるまで探すだけです。直線的に探していくことから、リニアサーチと呼ばれています。
アルゴリズムの線形探索では目的の値があるか目的地がある場合はそのデータ入れる配列はどこにあるかが重要です。これらを一つの変数でまとめて扱います。リニアサーチは先頭から最後までひとつずつ探していく方法です。
アルゴリズム:ハッシュ探索(チェイン法)
ハッシュ法はアルゴイズムの検索法のひとつです。対象のデータから一定の手順で算出したハッシュ値を使ってデータ本体の代わりに比較に用いります。長いデータを処理する時、高速化できます。
ハッシュ検索に用いられるハッシュ値は、ハッシュ関数によって算出される固定長のデータです。好みの長さのデータから算出する事ができて、同じデータからは同じハッシュ値が得られる特徴があります。ハッシュ値同士で比較をして探索する事ができます。
プログラミング言語:C言語
C言語はコンピューター機器(ハードウェア)を考えながらプログラムを書いていく言語の事です。パソコンの仕組みが分からないとプログラムを書くことができません。難易度が高いプログラミング言語ですがプログラミング言語の中では最速を誇ります。
現在もOSやシステムの組み込みに広く活用されています。難易度が高いプログラミング言語ですから、扱える人が少ないのが現状です。C言語が扱えれば職の選択肢が増えるでしょう。
プログラミング言語:Java
Java言語は現在最も使われているプログラミング言語です。需要が多くあることで仕事の案件も山ほどあるでしょう。Javaは業務システムやwebアプリケーション、Androidアプリなど幅広く使えます。
文法はオブジェクト指向が必要になる特徴があります。オブジェクト指向は、プログラムでモノを組み立てていく方法です。効率よくプログラムを組み立てられるメリットがあります。処理速度もかなり早いので使い勝手が良いです。
O記法
o記法はオーダー記法と言い、計算にかかる時間とデータ用の関係を表す記法です。o記法とは簡単い言うと、アルゴリズムの計算時間を問われた時、誰が聞いてもわかる世界共通の基準プログラムのことです。
サンプルプログラムとして使えるので、計算量を大ざっぱに示すことができます。計算量を求める事で、アルゴリズムの性能を比較する事ができて性能が優れていると証明できるでしょう。
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応用情報技術者試験:午後の選択分野
応用情報技術者試験午後は11問から1問セキュリティが必須で、残り10問から4問を選択して解答します。記述式なので、内容をしっかり理解しておくことになります。午後の問題は選択式ですから得意分野を選ぶことができます。
午後の分野はどのような種類があるのでしょうか。また、アルゴリズムが得意な人はどの問題を選べば良いのか調べてみましょう。
アルゴリズムが得意な方
アルゴリズムが得意な人は迷わず「アルゴリズム」と「データベース」を選択しましょう。アルゴリズムの知識がある人ならこの2分野を徹底的に学習すれば合格へ近づきます。アルゴリズムとデータベースの分野は理解するのは難しいですが、出題パターンが少ない分野でもあります。
この分野で確実に40点取得すれば残り3問で20点取れば合格できます。「組み込みシステム開発」と「ネットワーク」を押さえれば合格できるでしょう。
ハードウェア寄りのプログラミングが得意な方
ハードウェア寄りのプログラミングが得意な人は「組み込みシステム開発」を選択しましょう。試験対策が比較的容易で、高得点を狙えます。出題傾向が多様ですから、確実に得点を取れる保証はありませんが得点稼ぎにはなります。
「データベース」「ネットワーク」「システムアーキテクチャ」と組み合わせをして、高得点を狙いましょう。
ストラテジ・マネジメント系の問題が得意な方
ストラテジ・マネジメント系の問題は国語の問題とも言われており、文系出身の人に有利な問題が出題されます。応用情報試験の過去問題の中には、国語の問題かと思うような出題もあるでしょう。
国語が得意な人は迷わずストラテジ・マネジメント系の問題を中心に攻めましょう。しかし、問題によっては非常に難しい時があり確実に高得点がとれるかは疑問です。高得点が取れる分野を作ると余裕が出てくるでしょう。
勉強時間はどの程度必要?
応用情報技術者試験を受けるにはどれ位の勉強時間が必要なのか気になります、理系の資格の場合個人差があり、確実な勉強時間を伝えることができません。ある程度知識を持っている人ですと、20時間ほどで合格してしまう人もいれば、1000時間以上勉強をしても不合格になるケースもあります。
1つ言えるのがアルゴリズムや数学の知識が豊富な人は勉強時間が少なくても合格できます。あくまでも、自分の知識と相談して勉強時間を決めていきます。
参考書
応用情報技術者試験は、正しい方法で試験勉強をすることでIT知識が無い人でも合格を狙いやすい検定です。合格するには参考書や過去問題が必要になるので、自分にあった参考書を選ぶのがポイントです。
応用情報技術者試験の参考書は、ネットや本屋で多くの参考書が販売されています。どの参考書を選べば良いのか迷ってしまいます。比較的勉強しやすい評判の良い応用情報技術者試験の参考書を紹介します。
全体的な参考書:平成31年【春期】/01年【秋期】応用情報技術者 合格教本
この教本は午後のテスト対策も含めた内容です。詳しく解説されており、掲載されている用語数も多いのが特徴です。一冊で応用情報試験を幅広くカバーできます。
とても細かく解説されているので、読み解くまで時間がかかります。用語中心に絞った午前用テキストと午後試験体躯のテキストを解いた後、このテキストを解くと効果的でしょう。他にも多くの参考書が販売されていますから、よく比較してから購入しましょう。
午後の対策:2019応用情報技術者午後問題の重点対策 (重点対策シリーズ)
午後の試験に役立つ詳しい解説が評判です。応用情報技術者試験の心構えや各分野の要点に絞った解説がされています。はじめて購入する対策本としておすすめです。
過去問題が各分野に5~6問載っています。本番い近い形で学べる一冊でしょう。重点的に午後の試験対策をしっかりしたい人は、この本からはじめてみましょう。
応用情報技術者試験についての理解を深めて挑戦しよう!
応用情報技術者試験の対策はいかがでしたか、IT業界で働いていない人は専門用語が多く難しい試験です。しかし、応用情報技術者試験は対策本をしっかりやる事で合格を目指せる資格です。アルゴリズムやデータベースなど得意分野をつくって試験を突破しましょう。