事業所登録とは
事業所登録とはフリーランスなどの個人事業主が開業したときに、自身のオフィスの住所や従業員の人数、事業内容を届け出ることです。
個人事業主は開業届とともに事業所登録をすることで、税法上の手続きや求人募集などを行うことができるようになります。
事業所を登録する必要があるのはどんなときか
事業所登録は、個人事業主として開業するときや求人を募集する場合などに必要な手続きです。
独立する際に個人事業主ではなく法人化するときは、厚生年金・共済保険の適用事業所として認定を受けるときにも事業所登録は必要です。
国民は基本的に国民年金基金連合会の一員です。厚生年金・共済の加入者が個人型年金に加入・継続する場合も、適用事業所が国民年金基金連合会へ事業所登録を行います。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント7つ
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント7つをご紹介していきます。
事業所登録は特に個人事業主の方は、今後の自分の事業の在り方を顕著に表わすための手続きです。しっかりとポイントを押さえて不備がないように行いましょう。
後学のためにも、事業所登録は何のために必要なのか・それを行うとどうなるのか・行わないとどんな不具合があるかなどを詳しく知っておくと便利でしょう。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント1:事業所の定義とは
事業所とは定まった目的のために継続的に業務活動を行っている場所であるという労働働基準法上の規定があります。
事業所登録を行う前に事業所の定義を確認して、あらためて自分がどのような事業をはじめるのか自覚を持って臨むことが大切です。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント2:場所が分散している場合
営業所がたくさんある企業の場合は同一とみなして、まとめて事業所登録できる仕組みになっています。
自社の営業所があちこちに分散して建てられているケースでは、ひとつひとつの建物に対して事業所登録をすると手間がかかりたいへんです。そのような場合は事業所登録は1回で済むように工夫がされています。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント3:規模
事業所登録を行う際に事業所の規模について把握しておく必要があります。
資本金や従業員の人数・営業所の数・敷地面積や仕事の範囲など、自分の事業所のことはいつ人に聞かれても説明できるぐらい出来る限り正確に知っておくことが大切です。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント4:事業内容
事業所登録する前に自分の事業の内容を正しく理解しておきましょう。
事業の内容はもちろん、取り扱い予定の商品やブランド名、顧客層や店舗数なども常にわかるようにしておいてください。開業していれば過去も含めて現在にいたるまでの業績や状況、今後の事業展開もしっかりと計画しておきます。
事業所がどの程度の売り上げが見込めてどのぐらいの規模まで広げていく予定なのかなど、ビジョンをはっきりとさせておきましょう。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント5:事業所所在地
事業所の場所を地図に描いて説明できるようにしておく必要があります。
事業所の所在地をしっかりと把握しておくことは大切です。住所はもちろんですが、最寄駅や使用できる交通機関や道路状況などを常に知っておくことで、顧客やクライアントにいつでも説明できる状況を作り上げておきましょう。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント6:屋号
事業所の正しい名称を知っておくことが大切です。
長い名称の事業所の場合などは、普段の呼称と事業所登録の名前が違っている場合があります。開業届にある正しい正式名称を事業所登録に記載できるように、屋号は常に把握しておきましょう。
また、屋号は必ずしも付けなければいけないものではありません。フリーランスの女性はペンネームや旧姓を屋号にしているケースが多く見受けられます。
事業所登録を行う前にチェックしておきたいポイント7:ホームページの開設
ホームページを開設しておきましょう。
ホームページがなくても個人事業主として仕事を始めることはできますが、あった方が顧客も安心しますし、自分が行う事業を皆に理解してもらいやすくなります。事業所登録へホームページのアドレスを書けるように、事業の内容や職場の様子などを詳しく提示しておきましょう。
合わせて事業所用のメールアドレスや電話番号も収得しておきましょう。
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事業所登録など個人事業主になる際気をつけること6つ
初めて個人事業主になる際にはわからないことがたくさんあるので、気をつけること6つをご紹介していきます。
個人事業主になったら事業所登録など、さまざまな届け出や手続きを自分ひとりで行う必要があります。法律関係や税金の手続きや届け出を行う際は、会社のように担当者がいるわけではないのですべて自分で手続きができるようにしておきましょう。
経理などの金銭面も含めてなんでも自分でやりきる覚悟が必要です。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること1:全ての経営責任が自分にある
仕事上における全ての責任が自分に掛かってくることを覚悟して開業しましょう。
特に大企業の会社員だった人は、いままでと責任の所在が大きく変わってきます。仕事上でミスや失敗をすればダイレクトに自分の収入へ影響が出ます。責任問題にも繋がり、最悪のケースでは契約が打ち切られることもあります。
収入が減ると家族の生活も困窮する可能性があります。経営責任が全て自分にあることをよく自覚してから開業してください。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること2:自分でビジネス全般をやっていけるかどうか
個人事業主とはすべての業務をこなす能力があることが前提です。ビジネス全般をやりこなせるスキルや才能が自分にあるかどうかの見極めが大切です。
個人事業主として十年二十年先、そして老後までビジョンを描き出すことができる計画性が必要です。大切な家族を路頭に迷わせることがないように、自分が事業を全うできる体力や持久力・仕事に対する自信や能力が必須です。ひとつでも不安があるなら、準備不足と認識しましょう。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること3:法律について
個人事業主は労働基準法は適用されないなど、法律も会社組織の従業員とは違ってくるので注意が必要です。
ただし個人事業主が委託契約を大手企業と結んでいる場合は労働基準法が適用されることがありますので、そのあたりも気をつけましょう。
労働基準法がないからと、ついつい働き過ぎて過労による病気などに陥る可能性があります。健康診断や保険の加入など、自己管理ができるように日頃から体調に注意をする必要があります。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること4:税金について
個人事業主は基本的に厚生年金から国民年金に変わるなど、税金について熟知しておく必要があります。
厚生年金と国民年金の大きな違いは支払う金額や受給額もそうですが、特に家族にとってリスクとなる遺族年金です。国民年金の遺族基礎年金は子供が18になる年齢までしか支給されません。そのあたりも考慮して保険の見直しを行っておきましょう。
個人事業主はその他さまざまな税金が掛かりますので、注意してください。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること5:プライバシー保護
個人事業主になる人はプライバシー保護に十分注意が必要です。
特にオフィスを自宅にした場合は安易に知らない人に職場を教えることは控えてください。同居する家族や自身のプライバシー・セキュリティに影響が出てくるからです。
名刺を渡して営業をする際などは、個人事業主の方で自宅が仕事場という方は住所や家族共有の固定電話番号の記載は避けたほうが無難です。バーチャルオフィスサービスなどを利用しましょう。
事業所登録など個人事業主になる際気をつけること6:経理について
個人事業主になる前に、最低限の知識として節税や会計・税務などの経理のスキルを身につけておきましょう。
自宅をオフィスにする場合は高熱費や家賃の一部が経費として落とせる・準備費用を開業費に計上できるなどの個人事業主としての節税のポイントがあります。
会計や税務などの知識がどうしてもついていかれない場合は、知り合いや親戚に頼むかプロの税理士に相談して顧問契約などで経理のスキルを賄ってもらう必要があります。
事業所登録は難しくない
事業所登録は決して難しくない必要な手続きなので、個人事業主として開業する方は早めに済ませておきましょう。
個人事業主として開業する際は仕事内容や給与の面で夢や希望がいっぱいですが、それだけではなくさまざまな手続きを自分ひとりで行わなくてはいけないリスクもあります。その際に事業所登録を行い、厚生・共済年金の切り替えをスムーズに実行しておきましょう。