データリテラシーとは
情報処理を行っている会社では、当然のようにデータリテラシーの充実が求められています。Data Literacyは日本語に直訳するとデータの読み書き能力という意味になります。これだけでは具体的に何が求められているのかよくわかりません。
ここではデータリテラシーの本当の意味と、何のために何をすればよいのかについて説明していきます。
リテラシーの意味
リテラシーの意味は、読み書き能力や教養、素養などと訳されます。
本来の意味は基礎教養のことですが、現在は基礎教養を活用する能力までを含んだ意味で使われます。
データリテラシーといった場合は、得られるデータや情報の意味を理解しているのはもちろん、それを活用できる形に落とし込むことまでが求められます。
ビジネスにおける重要性
現代のようにビジネス上のさまざまなデータが集められ、使われている時代では、データを有効活用するデータリテラシーは必須の能力です。
データは個々には大きな意味をもちませんが、データリテラシーを持って関連付けることで、隠されたビジネスチャンスを引き出すことができます。
データリテラシなしでは、現代のビジネスを回していくことはできません。
データリテラシーの基本的な取り組み方3つ
データリテラシーを活かす基本的な取り組み方は、データを集めてそのデータを分析することです。
データを分析するためには、まず関連しそうなデータをできるだけたくさん集め、それを分析できる形に整えてあげる必要があります。
ここではデータリテラシーの取り組み方3つについて説明していきます。
データリテラシーの基本的な取り組み方1:データを収集する
データリテラシーの取り組みの一番目はデータを収集することです。
データを収集する場合は、わかりきった情報だけを集めるのではなく、関連がなさそうに見える周辺情報もすべて集めなければなりません。データは多ければ多いほど、後の分析で活かしていくことができます。
これまでは扱えなかったような大量のデータを扱うビッグデータという考え方が出てきて、情報を深掘りできるデータリテラシーの能力が必要とされてきています。
データリテラシーの基本的な取り組み方2:データベースを作る
1で集めた大量の情報を分析するためには、データを比較検討できるような形に整える必要があります。
すべてのデータを重み付けすることなく、同じレベルで扱えるようにするために、データベース化する必要があります。
データを偏りなく扱えるようにするために、データの意味と関連を考えて配置するデータリテラシー能力が必要です。
データリテラシーの基本的な取り組み方3:分析をもとに予想をする
データが揃い、活用できる形に整えたら、それぞれのデータを関連付けて分析していきます。
分析の進め方は、大雑把にデータを見て推論を作り、それを検証、証明することで行っていきます。推論の基本的な作り方は、時系列の変化を見る、複数のデータを比較する、グループ分けを考えるなどの形で行います。
分析はゼロから価値を見つけ出していかなければならないので、非常に高度なデータリテラシーが要求されます。
データリテラシーを高めるメリット5つ
現代の情報化社会でアドバンテージを得るために、データリテラシーは必須の能力です。
しかし現在行われているすべての仕事でデータが必要なのでしょうか。仕事によっては、データリテラシーは不要な能力のようにも思われます。実はデータリテラシーを高めることは、すべての仕事でプラスになります。
データリテラシーの向上で得られるメリットにはどのようなものがあるかをご紹介します。
データリテラシーを高めるメリット1:言葉で表現しにくいものを伝えやすくなる
データを並べただけでは、直観的に理解するのは難しいです。
データの変化を見るのであれば時系列でグラフ化したり、比較であれば重用点の対照表を作成したり、関連するものをグループ化することでどのグループにもっとも影響があるかなどを見つけたりすることができます。
データリテラシーを高めることで、データの表す因果関係を図や表にして、説得力のあるわかりやすい情報として展開することができます。
データリテラシーを高めるメリット2:取得したデータを有効に使えるようになる
レジのPOS情報など、せっかく集めた情報もそれ単体では業務の大きな改善には結び付きません。
集めたデータは分析などに使える形に整えることで、初めて業務の改革につながる発想を得る基盤になります。集めたデータは関連付けや比較がしやすいデータベースにしていきましょう。
データリテラシーを高めると、データベースを眺めてさまざまな推論を作りだすことができ、業務改革の意識を高めることができます。
データリテラシーを高めるメリット3:経営戦略に活かせる
企業を運営していく上で、正しいデータと的確な分析は必須です。
データ分析により、多くの戦略情報が経営者に集まってきます。注意しなければいけないのは、分析のすべてが正しいわけではないということです。情報の正邪を見極めるためには、経営者のデータリテラシーも要求されます。
経営者がデータリテラシーを高めることで、勘や経験に頼らない、しっかりとした裏付けのある経営戦略をとることができるようになります。
データリテラシーを高めるメリット4:社員一人一人の付加価値を上げる
データ分析などいらないという部署・部門でも、データリテラシにより新たな視点が得られ、これまでに考えられなかった業務改善や業務改革を導くこともできます。
個人のデータリテラシーを上げることで、当たり前だと考えていたことに対して「何か変だ」と感じることができるようになります。
言われた仕事をするだけだった社員も、データリテラシー能力を身につけることで、業務改善を提案できる考え方ができるようになります。
データリテラシーを高めるメリット5:改革の視点を持てる
情報化社会の現代においては、一般社員から経営層に至るまで情報に対する感度を上げるデータリテラシーは必須の能力です。
データリテラシーを上げることによりそれぞれの立場での観察力、提案力を養うことができます。
データリテラシーは企業全体に問題意識と改革の視点をを持つことの重要性を浸透させます。
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データリテラシーを高めることでできる具体的なこと
データリテラシーを高めるメリットにはどのようなものがあり、どのように取り組めばいいかもわかってきました。
データリテラシーを高めることで得られるメリットはたくさんありますが、実際にはどのような形でそのメリットが実現できるのでしょうか。
データリテラシーを高めることで実現できることについて、人事部の事例を見てみましょう。
新卒にどのくらいの育成時間をかけるか
新卒で入ってきた社員が実際に会社の業務についた時に、混乱しないで業務を進めることができるようにするためには企業に合った育成時間をとることが必要です。
通常は慣例に基づいて教育内容や時間を決めますが、それぞれの教育内容と時間に対して、職場配置後の職場の評価などのデータを合わせて分析すると、内容と時間の妥当性を検証することができます。
データ分析により、人事教育の妥当性、有効性を検証できます。
費用回収できるか
採用した人材にかけた費用が回収できるかについても、人事がデータリテラシーを持った場合はこれまでより実際の数字によって評価できるようになります。
採用にかかる費用や人件費、社会保険などのデータと、実際にその人材が貢献したタスクの評価を合わせて、どのくらいで費用回収できたかを明確にすることができます。
採用後の教育も費用回収の目途を持つことができるので、社内教育の進め方も改善することができます。
データリテラシーを高めよう
データリテラシーは教育をしてすぐに見につくものではありませんが、有用なデータが揃えられていて、データの扱いについて常に考えるような環境があれば、自然に身についていきます。
データリテラシーが向上すると、社員のモチベーションが上がり、会社の業績も上げていくことができます。
情報化社会をプラスに受け取り、データリテラシーを向上させて働きやすい会社にしていきましょう。