労務の具体的な仕事内容5つ|求められるスキルと素質3つの紹介

スキルアップ

労務とは

労務の仕事内容をご存知でしょうか。

企業の経営において、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」は重要な4つの経営資源とされています。この中で労務は「ヒト」に関わる部分を担当しています。

労務の役割は労働者が安心して働く事のできる環境づくりであり、企業が採用した人に対する業務が主となっています。

労務と人事の違い

労務と人事の意味の違いをご存知でしょうか。

労務と人事は混同されがちですが、労務は現在働いている社員に関する業務、人事はこれから採用する人材、採用直後の人材に関する業務を主に担当します。

具体的には、「人事」は採用、教育、評価など社員と直接かかわる仕事、「労務」は採用した人の給与計算、社会保険手続き、交通費計算、入社、退職手続きなど、法律、会社規定に基づいた事務的な裏方の仕事を行います。

労務の仕事内容5つ

労務の仕事内容は5つに分けることができます。

労務の主な仕事は「労働者が安心して働くための組織づくり」です。労働環境の整備や、給料計算、福利厚生業務など、労働者にとって重要な内容を担当します。

ここでは労務の仕事内容5つについて具体的に説明していきます。

労務の仕事内容1:保険手続き

労務の仕事内容として社会保険の手続きがあります。

社会保険にはさまざまな種類があり、その手続きは煩雑です。労務は健康保険、厚生年金、雇用保険など従業員の保険に関する手続きを行います。

これらの保険手続きを行わずにいると、労働災害や病気といった万が一の事態や年金受給において従業員は不利益を被ります。従業員が働きやすい環境づくりという目的において、保険への加入とその手続きは労務にとって大切な業務です。

労務の仕事内容2:福利厚生業務

法定外福利と呼ばれる福利厚生業務も、労務が担っています。

保険への加入など法律で義務つけられたものは「法定福利」と呼ばれますが、企業が任意で供与する福利厚生を「法定外福利」と呼びます。

法定外福利は従業員の家庭生活、安定性の向上や、労働生産性の向上などを目的としており、従業員のモチベーション向上に繋がっています。法定外福利に関する手続きや提供に関する業務も、労務の重要な業務のひとつです。

労務の仕事内容3:安全衛生管理

安全衛生管理とは、職場における労働者の安全と健康を確保することです。

労務は快適な職場環境を形成するため、職場の安全と衛生を確保するために労働安全衛生管理を行う必要があります。

具体的には、「健康診断の結果の記録」、「結果についての医師からの意見聴取」、「実施後の措置」、「結果の従業員への通知」、「健康保持のための保健指導」、「所轄の労働基準監督署長への報告」を管理することが求められています。

労務の仕事内容4:勤怠管理

勤怠情報を管理し、従業員の給与支給額を計算するのも労務の仕事です。

従業員を雇用してる場合、企業は勤務時間を把握しなければいけません。労務が行う仕事内容としては、一般的に「出退勤時間」、「時間外労働時間」、「休憩時間」、「出欠勤日数」、「休日出勤回数」、「有休休暇取得状況」を把握することを求めらています。

これら勤怠情報は、就労規則に準じていることの確認や、人事評価に利用されることになります。

労務の仕事内容5:給与計算

従業員が働いた分の賃金を計算することも労務の仕事です。

給与計算とは働いた分の賃金を計算する仕事になります。給与額は毎月変動し、また、給与からも所得税、住民税を天引きする必要がありますので、非常に複雑な仕事内容になります。

給与は従業員と会社を結ぶ雇用契約の中でも根幹に位置付けられています。さらに税金などについても計算することが求められるため、ミスの許されない重要な業務と言えます。

労務の仕事で求められるスキルと素質3つ

労務の仕事内容に求められる資質とはなんでしょうか。

労務は企業における重要な経営資源である「ヒト」に関わる業務を担い、安全で働きやすい環境づくりや企業の生産性向上に貢献しなければいけません。

そのため、労務はその業務の重要さからさまざまな能力を必要とされます。ここでは労務の仕事内容について、必要なスキルや素質について解説します。

労務の仕事で求められるスキルと素質1:秘密保持の姿勢がある

労務の仕事内容には、秘密保持を徹底する素質が必要です。

労務の業務は従業員のプライバシーに触れ合う機会も多いため、従業員から信頼を得るために秘密を保持する姿勢を持つことが必要です。

給与計算など煩雑な業務を社会保険労務士や代行サービス会社にアウトソーシングする場合もありますが、その場合は従業員のプライバシーを守るため、委託先を精査することも労務の大切な仕事になります。

労務の仕事で求められるスキルと素質2:専門的な管理能力がある

労務の仕事内容は、給与計算や各種手続きなどの業務において専門的な管理能力を求められます。

給与計算や保険加入手続きなどの業務は、多くの法令・制度の遵守が求められます。また、勤怠管理などの業務は専門的な管理能力が必要とされるため、労務はそれらの能力を所持している必要があります。

さまざまな実務と知識において高いレベルで業務にあたり、企業の生産性向上に貢献することは、労務の重要な仕事内容となっています。

労務の仕事で求められるスキルと素質3:コミュニケーション能力がある

労務の仕事内容には、従業員との適切なコミュニケーションが必要不可欠です。

労務は従業員の労働を管理することが主な業務ですが、従業員に対して尊大な態度を取ることはモチベーションの低下に繋がります。労務はあくまで会社のルールを伝える立場として、誠意をもって応対する必要があります。

また、労働トラブルが発生した際も労務は従業員や労働組合への対応を行うため、丁寧なコミュニケーションを取る能力が求められます。

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労務の仕事内容で気を付けるべき点2つ

労務の業務で気をつけなければいけないことはなんでしょうか。

労務は従業員が健康で、安全に働きやすい環境を整えることが使命であると言えます。そのために労務が普段から気を付けるべきことについて解説します。

労務の仕事内容で気を付けるべき点1:労務トラブルを防ぐ

労務トラブルを起こさないようにしましょう。

労務トラブルとは、ハラスメントなど職場秩序の乱れ、残業や労働時間、メンタルヘルス、労働災害などに関するトラブルのことを指します。

それらの労務トラブルを起こさないように抑止することも、労務の重要な仕事内容です。

労務の仕事内容で気を付けるべき点2:業務効率化を怠らない

労務の業務効率化を進めましょう。

労務の仕事内容は事務的な業務が多く、その内容は社会保険手続き、交通費計算、入社、退職手続きなど多岐におよびます。

作業を効率化して労働時間の短縮に繋げることは、労働のクオリティを上げ、他の従業員の職場環境の改善にもつながります。

労務の仕事内容を理解しよう

働きやすい会社づくりに貢献する労務の仕事内容を理解しましょう。

労務は企業において重要な経営資源である人材に関わる業務の基盤を担っています。従業員が働きやすい環境をつくり、ひいては企業全体の生誕性の向上に大きく貢献する役割を担うには、高いスキルと素質を求められます。

労務が果たしている役割について、この機会に今一度考えてみてはいかがでしょうか。

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