パラレルキャリアとは?パラレルキャリアと副業の違い|5つのメリット

スキルアップ

パラレルキャリアとは

パラレルキャリアとは、本業と並行して第二のキャリアを持つことです。

「パラレルキャリア」とは、経営学者のピーター・ドラッカー氏が著書「明日を支配するもの」の中で提唱した、これからの社会における生き方のひとつです。

「第二のキャリア」の定義は広く、非営利活動も含まれます。たとえば、会社勤めをしている人が休日にボランティア活動に参加したり、スキルアップのために読書会を開いたりするのもパラレルキャリアです。

パラレルキャリアが注目されている理由

働き方の多様化と、終身雇用への危機感が主な理由です。

一昔前なら、新卒で入った会社に定年まで勤める、というのが日本人のスタンダードでした。それが今、大きく変わりつつあります。

雇用形態は多様化し、フリーランスの割合も増えてきています。なにより、会社勤めイコール安定、とは言えなくなってきたことが大きな原因の一つでしょう。

働き方の多様化

「働き方改革」推進とインターネットの普及によって、働き方が多様化しています。

長時間労働の問題や、少子高齢化による労働人口の減少がいよいよ深刻になってきた現在の日本では、労働環境の改善を目指す「働き方改革」が推進されています。また、今はインターネットがあればどこでも仕事ができる時代です。

正社員という雇用形態にとらわれず、たとえば在宅勤務、フリーランスなど多様な働き方を選べるようになってきました。

終身雇用制への危機感

少子化と景気悪化により、終身雇用制が維持できなくなっています。

高度経済成長期の日本では、年功賃金・終身雇用がスタンダードでした。これらの制度は経済成長と豊富な労働人口が大前提です。経団連会長やトヨタの社長による相次ぐ「終身雇用は限界」発言なども影響し、国民の間に危機感が高まっています。

「給料も増えないし、いつ解雇されるかわからない」という不安から、本業以外に収入を得る手段を模索する人が増えました。

パラレルキャリアと副業の違い

パラレルキャリアと副業は同じ意味ではありません。

副業とパラレルキャリア、どちらの言葉も耳にするけどその違いはいまいちわからない、という人も多いのではないでしょうか。「同じじゃないの」と言う人もいるでしょう。

最近よく聞く言葉だからこそ、その違いはしっかり押さえておきましょう。違いを確認しつつ、今あなたに必要なのは副業なのかパラレルキャリアなのか、考えてみてください。

考え方の違い

パラレルキャリアは「副業」ではなく「複業」です。

「副業」と「複業」、漢字の違いからもわかるように、「副業」はあくまで補助的なもので、本業にプラスしてもう少し収入が欲しい場合にする仕事です。一方パラレルキャリア(複業)は、本業(第一の仕事)と同じ優先順位で取り組む仕事のことです。

つまり、第一の仕事もパラレルキャリアも、どちらも「本業」ということになります。ここが「副業」とは考え方が違うところです。

目的の違い

副業と違って、パラレルキャリアは必ずしも報酬を目的としません。

「副業」はズバリ、本業以外に副収入を得ることが目的です。パラレルキャリアの場合、その目的はどちらかというと、スキルアップや人生を充実させることに重点があります。

無償のボランティア活動などがパラレルキャリアに含まれるのも、こういった理由によります。もちろん活動の結果報酬を得るパラレルキャリアもありますが、それが本来の目的ではありません。

パラレルキャリアのメリット5つ

パラレルキャリアには報酬以外のメリットがたくさんあります。

副業と違い、パラレルキャリアはそもそもの目的が報酬を得ることではないため、自分が「楽しい」と思えることを選びましょう。その結果、長い目で見て自分の財産になるメリットがついてきます。

パラレルキャリアのメリット1:本業のスキルアップにもつながる

パラレルキャリアを通して、包括的なビジネススキルが身につきます。

たとえば、パラレルキャリアとして自営業を行えば、経理や人材管理、時間管理など、本業で扱うよりも幅広い、総合的なビジネススキルを身につけることができます。それが結果的に本業にも役立ち、スキルアップにつながるでしょう。

パラレルキャリアのメリット2:自分の世界や知識が広がる

パラレルキャリアを通して、新しい世界に出会うことができます。

趣味と違って、パラレルキャリアは本気で従事するものです。たとえばアロマセラピーなら、家で一人楽しむのはただの趣味ですが、ワークショップを開いたり、教室で教えたりすればそれはもう立派なパラレルキャリアでしょう。

活動が大きくなるほどに学ぶことも増えます。一人で楽しんでいた時とは比べものにならないほど、世界や知識が広がるでしょう。

パラレルキャリアのメリット3:転職に有利になる

パラレルキャリアを通して、生き方の選択肢を増やすことができます。

今の時代、いつリストラや減給などの憂き目に合うかわかりません。いつでも転職できる状態にしておくことで、精神的にも安心でいられます。

本業だけに従事していると転職のタイミングをつかむのはなかなか難しいですが、パラレルキャリアとして別のスキルを磨いておけば、いざという時転職に有利になります。

パラレルキャリアのメリット4:柔軟な思考力が身につく

パラレルキャリアを通して、視野が広がります。

一つの職場だけで働いていると、どうしても視野が狭くなります。専門分野があることは素晴らしいですが、偏り過ぎると考え方が凝り固まってしまい、それ以上成長できません。

パラレルキャリアを取り入れることによって、他業界の考え方に触れたり、新しい人々とも出会うでしょう。その結果、違った角度から物事を見られるようになり、柔軟な思考力が身につきます。

パラレルキャリアのメリット5:起業や副業の下準備として役立つ

好きで始めたことが、一生の仕事になることもあります。

パラレルキャリアは、副業と違って必ずしも報酬を得ることが目的ではありませんが、結果的に報酬につながる活動もあります。好きなことは継続しやすいため、趣味の延長として始めたことが事業へと育つ可能性は十分にあるからです。

楽しみとして始めたことがお金になり、それが副業になり、いずれは本格的なビジネスになれば、理想的な働き方と言えるでしょう。

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パラレルキャリアの注意点

メリットがたくさんあるパラレルキャリアですが、デメリットもあります。

副業にしろ、パラレルキャリアにしろ、やみくもに始めると後で問題が出てきます。デメリットに注意しながら、計画的に行いましょう。

本業に悪影響がでる場合がある

パラレルキャリアは本業とのバランスが大切です。

本業以外にキャリアを持つということは、たとえ楽しみから始めたことであっても大変です。特に時間管理を怠ると、本業の最中に居眠りやミスをしたり、体を壊してしまうこともあります。

本業に悪影響が出ないように、効率的に、無理のない範囲で行うようにしましょう。

周囲の理解を得ることが難しい場合も

パラレルキャリアを始める前に、職場や家族の理解を得ておきましょう。

副業との違いが理解されにくいこともあり、「報酬を得ていない」と言っても副業と判断されてしまうことがあります。いずれは起業も考えているならなおさら職場の理解は必要不可欠でしょう。

職場だけでなく、もちろん家族の理解も必要です。本業以外の時間、つまりプライベートな時間を使うことになりますから、家庭生活にも支障がでないよう配慮しましょう。

パラレルキャリアと副業の違いを理解して、さらなるスキルアップを目指そう!

自分の目的に合わせて、計画的にパラレルキャリアを実践しましょう。

副業とパラレルキャリアの違いは、簡単に言ってしまえば報酬を優先するか、やりがいを優先するかです。そういった意味でパラレルキャリアは、長い目で見て自分が満足できるものを選ぶ必要があります。

楽しみながらスキルアップをすることで、これからの時代に備えましょう。

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