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2019年09月27日

PM理論におけるリーダーシップの分類4つ|SL理論における分類4つ

集団をまとめながら目的に向かって導いていくリーダーシップをいかに有効に機能させていくかは、今日の高度に組織化された企業組織では死活的課題となっています。そのリーダシップを論じる「PM理論」「SL理論」にターゲットを絞り、あるべきリーダーシップ像を探ります。

PM理論におけるリーダーシップの分類4つ|SL理論における分類4つ

PM理論(PM Theory of Leadership)

「PM理論(PM Theory of Leadership)」はリーダーシップを考える理論として提唱され、リーダーが備えるべき機能として、「目標達成能力」と「集団維持能力」を挙げています。

会社など複数のメンバーから構成される集団において、リーダーがポジティブにその役割を果たすべき機能(能力要素)は、リーダーが属する集団の環境により影響され、求められるリーダーの資質も異なるとされています。

目標達成行動:P行動(performance)

「PM理論」では、実際の企業や教育現場などの組織集団の観察と分析から、集団の機能をP機能(パフォーマンス)とM機能(メンテナンス)に類別し、リーダーシップは、この「P」と「M」の2つの能力要素で構成されるとしています。

「PM理論」におけるP機能(パフォーマンス)は、「目標達成能力」を意味し、目標設定や計画立案、メンバーへの指示など組織目標を達成するために必要なリーダーの能力を示します。

集団維持行動:M行動(maintenance)

「PM理論」におけるM機能(メンテナンス)は、「集団維持能力」を意味し、メンバー間の人間関係を良好に保ち、メンバー間のコンフリクトを解消して集団のまとまりを維持するなど組織機能を保持・持続するために必要なリーダーの能力を示します。

「PM理論」で望まれるリーダーシップは、リーダーの目標達成を指向する「P行動」と集団を維持するための「M行動」がともに高い機能の状態であることを理想としています。

PM理論におけるリーダーシップの分類4つ

「PM理論」においては、リーダーシップを「P行動」と「M行動」の2軸に分け、その機能が高いものを大文字の「P」「M」とし、その機能が低いものを小文字の「p」「m」としてその2軸の組み合わせで4パターンに類型化します。

この4パターンにおいてリーダーシップは「PM型(目標達成機能・集団維持機能ともに高い)」から「pm型(目標達成機能・集団維持機能ともに低い)」までの4タイプに区分けされます。

PM理論におけるリーダーシップの分類1:pm型

「PM理論」における「pm型」のリーダーシップは、「目標達成機能・集団維持機能ともに低い」タイプとして評価されます。

このタイプでは、組織目標の達成で重視される計画性や実行力などが不十分であるほか、集団を維持・凝集するために必要な統率力や人間的魅力なども低いとみなされます。

PM理論におけるリーダーシップの分類2:pM型

「PM理論」における「pM型」のリーダーシップは、「目標達成機能は低いが、集団維持機能は高い」タイプとして評価され、凝集性(結束力、団結力、一体感など)を求める組織でそのリーダーシップを発揮します。

このタイプでは、組織目標の達成で重視される計画性や実行力などが不十分であるものの、集団を維持・凝集するために必要な統率力や共感性、包容力など備わっているとみなされます。

PM理論におけるリーダーシップの分類3:Pm型

「PM理論」における「Pm型」のリーダーシップは、」「目標達成機能は高いが、集団維持機能は低い」タイプとして評価され、組織目標の達成(生産性)を求める組織でそのリーダシップを発揮します。

このタイプでは、組織目標の達成で重視される計画性や実行力、判断力などが備わっているが、集団を維持・凝集するために必要な統率力や人間的魅力が不十分とみなされます。

PM理論におけるリーダーシップの分類4:PM型

「PM理論」における「PM型」のリーダーシップは、「目標達成機能、集団維持機能ともに高い」タイプとして評価され、組織の種類を問わず、その生産性やモラルについて組織貢献度が高いリーダーシップを発揮します。

このタイプは、目標を達成を指向する機能と集団を維持・凝集する機能の2つを備えていて、組織が望むリーダーシップとして最高評価を受けます。

PM機能を伸ばすために必要な要素

「PM理論」では、リーダーシップを最高評価の「PM型」や「pM型」など4パターンに分類し、それぞれのパターンが組織内で果たす役割を背景にリーダーとなるために必要な要素を抽出し、人材育成・能力開発面でその得手な機能をさらに強化したり、不得手な機能の弱点の克服を図ります。

「Pm型」では「M機能」、「pM型」では「P機能」が不得手な機能として上げられ、それぞれの弱点の克服が必要になります。

P機能を伸ばすために必要な要素

「PM理論」における「P機能(パフォーマンス)」は、「目標達成能力」を意味し、目標設定、計画立案、判断力、知識、メンバーへの指示などが組織目標を達成するために必要な要素となります。

「pM型」では「P機能」を構成するこれらの必要要素について、人材育成・能力開発のプロセスにおいて弱点の克服を図る必要があります。

M機能を伸ばすために必要な要素

「PM理論」における「M機能(メンテナンス)」は、「集団維持能力」を意味し、メンバー間の人間関係を良好に保ち、メンバー間のコンフリクトを解消して集団のまとまりを維持するなど組織機能を保持・持続するために必要なリーダーの能力を示します。

「Pm型」では「M機能」を構成する統率力・人間的魅力・共感性・包容力など必要要素について、人材育成・能力開発のプロセスにおいて弱点の克服を図る必要があります。

SL理論(Situational Leadership Theory)

1960年代に理論化された「状況対応理論」を受け、ハーシーが「PM理論」の発展形とも言える「SL理論:部下の成熟度により有効なリーダーシップのスタイルが異なる」を提唱しました。

「SL理論」では、「PM理論」と異なり、縦軸「人間関係志向」・横軸「仕事志向」の2軸により、そのリーダーシップを4類型に分け、部下の成熟度のレベルにより有効に機能するリーダーシップとしてS1型からS4型までを規定しています。

SL理論における部下の成熟度による分類4つ

「PM理論」は、リーダーの所属する集団の置かれた環境によりリーダーの求められる資質が異なるとしていますが、「SL理論」では部下の成熟度に応じて望まれるリーダーシップは異なると説明しています。

「SL理論」では、部下の成熟度のレベルに対応して「教示的リーダーシップ」「説得型リーダーシップ」「参加型リーダーシップ」「委任型リーダーシップ」の4タイプが有効なリーダーシップのスタイルであると規定しています。

SL理論における部下の成熟度による分類1:教示的リーダーシップ(S1型)

「教示的リーダーシップ(S1型)」は、部下の成熟度が低い場合のリーダーシップ(仕事志向が高く、人間関係志向が低い)で、部下に対する具体的な仕事指示や仕事における事細かな監督などリーダーの指示的行動のパフォーマンスが高くなります。

「PM理論」における「Pm型」のリーダーシップと相似する部分があります。

SL理論における部下の成熟度による分類2:説得型リーダーシップ(S2型)

「説得型リーダーシップ(S2型)」は、部下にある程度の成熟度が認められる場合のリーダーシップ(仕事志向、人間関係志向ともに高い)で、部下の意見や疑問に答えるなど相互理解を進めるとともにリーダーとしての方針を説明するなど、リーダーのある程度の指示的行動が求められます。

SL理論における部下の成熟度による分類3:参加型リーダーシップ(S3型)

「参加型リーダーシップ(S3)」は、部下の成熟度が高い場合のリーダーシップ(仕事志向が最小限、人間関係志向が高い)で、仕事の進め方について部下と考えを合わせ、仕事遂行にあたってある程度の決定権をもたせるなどリーダーシップにおける指示的行動のパフォーマンスがより低くなります。

SL理論における部下の成熟度による分類4:委任型リーダーシップ(S4型)

「委任型リーダーシップ(S4型)」は、部下の成熟度が極めてハイレベルで自立性が高い場合のリーダーシップ(仕事志向、人間関係志向とも最小限)で、仕事の決定権や業務遂行の責任を委ねるなど、リーダーとしての指示的行動や共労的行動のパフォーマンスが最小限になります。

PM理論とSL理論をリーダーシップの向上に役立てよう!

「PM理論」「SL理論」はその理論的構成が若干異なりますが、いずれも部下に正しい戦略を示し、納得を得て、そのパワーを目標達成に向けて組織化するリーダーシップを追究しています。

「PM理論」「SL理論」とも、ある組織で有効なリーダーシップを発揮したとしても、別の組織で同じように行えるかは別の事実であることをよく理解し、リーダーが置かれている「立ち位置(環境)」を踏まえた理論的実践が必要になります。

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