責任転嫁とは
責任転嫁とは、自分に何らかの責任があるにも関わらず、他の人に責任を押し付ける人の事です。このような行為をする人は、周りから白い目で見られ、嫌われやすくなってしまいます。そうならない為にも、どのような行動が責任転嫁をする人だと思われるのか知っておきましょう。
また、責任転嫁をする人の心理的特徴や、責任転嫁をする人への対処方法もご紹介します。
責任転嫁をよくする人と思われてしまう行動
本人にそんなつもりはなくても、責任転嫁だと思われてしまうことがあります。相手に責任転嫁だと思われないよう、以下の行動には気を付けましょう。
①言い訳をする
自分に都合が悪い事を言われると、ひと言目に必ず「でも」や「だって」とつく人は、言い訳癖があります。言い訳とは、「自分ばかりが悪いと思われたくない」、「自分に責任はない」という、責任転嫁の行動の1つです。こういった人は周りから「言い訳して責任転嫁する卑怯な人」と思われやすいので、気を付けましょう。
②自分の正当性ばかり主張する
例えば、取引先からある仕事について依頼を受けました。貴方は取引先に言われた通りに仕事を進めますが、後日取引先より「依頼について伝え漏れがあった」と言われます。その事で迷惑をかぶるのは引き受けた貴方の方です、業務に遅れが出たり等、色んな弊害が起きるでしょう。
しかし「自分は悪くない、悪いのは伝え漏れをした取引先だ」というように、自分の正当性ばかり主張してはいけません。それではどんなに相手が悪くても、周りは貴方に対して「自分は悪くないと責任転嫁したがる人」にしか見えないのです。
③体調不良アピール
「全然寝てないから頭が働いていない」、「風邪気味で体調が悪いから」と、事あるごとに体調不良をアピールする人です。周囲の人に「仕事のミスは体調が悪かったから」と言いたいのでしょうが、これでは「体調不調への責任転嫁」にしか思われません。
④自分に甘く他人に厳しい
自分が失敗した時は特に反省もせずそれを忘れるのに、他人がちょっとでも失敗すると途端に厳しく当たる人です。このような自分に甘く他人には厳しい人は、こうして「自分は失敗しないアピール」をしています。
しかし周りからはこの心を見透かされ、「いざ自分が失敗した時は責任転嫁しそう」と思われやすいのです。
⑤問題が起きたら雲隠れ
仕事上何か問題が起こったら、自分だけでもその問題から逃れようとする人は、責任転嫁しそうだと思われやすのです。それは「自分は関係ない」とばかりに、自分だけが助かろうとする態度からです。貴方自身に関係のない事でも、問題が起こった場から立ち去らないようにしましょう。
⑥指摘されるとヒステリーを起こす
何かを指摘されたら途端にヒステリックになり相手を責める、これは責任転嫁の行動です。
指摘はしっかりと受け止め、その指摘された部分を正しましょう。
⑦責められると泣く
ちょっと注意されるとすぐに泣いてしまうという、精神的に弱い人もいるでしょう。
しかしこの「責められると泣く」という行動は、周りからは「いい大人が泣いて誤魔化している」と思われやすいのです。これも責任転嫁の一種なので、注意されても人前では涙を流さないようにしましょう。
責任転嫁をよくする人の心理
責任転嫁しようと持ってする人はいないと思います。責任転嫁してしまう人はどのような心理で責任転嫁するのでしょうか。
①皆から嫌われたくない
自分に責任があると解れば上司や同僚、部下から嫌われてしまう、という気持ちがあります。過去に何かトラブルを起こした事がきっかけで、周りから嫌煙された経験がある人に多い心理的特徴です。
②プライドが高い
プライドが非常に高く、自分の失敗を決して認めません。
もしもそれを認めれば、「自分は周りよりも劣っている」という事も認めてしまうからです。周りの人を見下している傾向があるので、責任転嫁をして自尊心を守ろうとします。
③完璧主義である
完璧主義者な人は、自分の行う事は全て正しいと思っている節があります。その為に、失敗を認めて自分に責任があるという事を、自覚するのを極端に嫌います。
④自己防衛本能が働いてしまう
注意されたり指摘されると、その事でストレスを感じ、自己防衛本能から責任転嫁の行動を取ります。気が弱い、自分の行動や言動に自信がない人が行いやすいでしょう。
⑤叱られるのが恐い
誰だって叱られたり注意される事は嫌です。
その事を極端に恐れる人は、責任転嫁の心理が働きます。過去に誰かから強く叱られて、同じ思いをしたくないから、という打たれ弱さからです。
⑥甘やかされて育った
失敗をしてもそこまで怒られる事がなかった、誰にも責任を問われた経験がないという人も責任転嫁をしがちです。
それは「今まで責任を負う事がなかったので、自分が悪いとは思っていない」からでしょう。こういったタイプは、いくら説明しても言い訳で逃れようとします
責任転嫁する人に対しての対策
いつもいつも責任転嫁してくるという人とうまく付き合うにはどのようにすればよいのでしょうか。責任転嫁する人に対しての対策を紹介します。
①距離を置く
責任転嫁をする人は、自分が負うべき責任を周りの人へ押し付けようとします。もしも貴方の周りに責任転嫁ばかりする人がいれば、その人とは距離を置きましょう。波風を立てずに距離を置くのであれば、半年~1年かけて徐々に疎遠になるのです。
例えば誘われても用事があると言って会わない、連絡が来てもスルーをします。そうして時間をかけて徐々に距離を離していく事で、責任転嫁をする人との縁を切れます。
②関わらない
もしもトラブルが起こったら、責任転嫁をされる前に関わらないようにしましょう。
例えば責任転嫁をよくする人から「何とかしてほしい」と助けを求められても、手助けしません。「他の人に頼んでみてください」と言って、その人から逃げましょう。
一見冷たいようにも思えますが、しかし責任転嫁をする人は関わればこちらに責任を押し付けます。そうならないように、最初からなるべく関わらない事が一番無難な選択なのです。
③相手の感情に流されない
責任転嫁をよくする人は、怒ったり泣いたり拗ねてみたり、こちらの気を引こうとします。怒れば怖がって責任を問われる事がないと思っていますし、泣けば可哀想だと思ってそれ以上責められる事がないと知っているからです。そして拗ねるのは、今までそうやっていても許されてきたからでしょう。
しかしここで相手の感情に流されて、怖がったり同情したり許したりすると、責任は貴方が追う事になる可能性があります。なるべく貴方は感情的にならないように気を付けましょう。
④理論的に説明する
責任転嫁をする人は、自分の一時的な感情に振り回されやすく、「自分が楽をしたいから」という気持ちで責任転嫁します。だから、ただただ注意しても指摘をしても、「それが何?自分とどう関係あるの?」と何が駄目なのか理解できません。
責任転嫁をしがちな人と話す時は、こちら理論的に説明しましょう。「○○は××だから、○○○しないと×××になってしまう」というように、細かく、原因と理由を説明する事をおすすめします。
⑤逆らえない相手から注意してもらう
責任転嫁をする人は、こちらの事を見下している可能性があります。そういう場合はこちらから何を言っても聞き入れてもらえません。それならば、責任転嫁をする人の「逆らえない相手」に相談しましょう。
例えば上司が責任転嫁をするならば、上司よりも上の立場の人が適役です。責任転嫁をしているのが友人ならば、共通の友人の中で最も口が達者で、問題の友人が強く出れない人に協力してもらいます。
⑥失敗を未然に防ぐ
責任転嫁癖のある人が同僚や部下である場合、責任を追わなければいけない事態を未然に防ぎましょう。
例えば他の同僚と協力し報・連・相を徹底する、部下の失敗しそうな業務内容は一緒に行う等です。かなりこちらに負担がかかってしまいますが、失敗を防げば責任問題に巻き込まれる事もありません。
終わりに
いかがでしたか?
知らぬ間に、自分が責任転嫁する人にならないよう気を付けましょう。また、責任転嫁する人ともうまく距離を保ちうまく付き合えるよう、今回の記事を参考にしてみてください。