山本五十六の数ある名言や格言の中では一番有名な名言であり格言ではないでしょうか。教育の参考ともなるこの名言は格言として大切にしている人も多いでしょう。実はこの名言には、続きがあります。
『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。 』
『やってみせ~』の名言だけは有名ですが、上記のような続きがあることをご存じでしたでしょうか。人をさらに効率よく動かすには、『まずは、相手の話を聞いて、良いと承認し、任せてみることで人は育つ』と、山本五十六は言いました。
そして、『やっている姿を感謝の気持ちで見守り、信頼してあげなければ、人は成長することはない』ということも教育者、指導者としての心得だとしています。
続いて、山本五十六の性格、人柄についてせまってみましょう。山本五十六は、数々の格言となる名言を多数残していますが、なぜそんなに有名な格言・名言を残しているのでしょうか。山本五十六は、どんな性格であったのか調べてみました。
山本五十六の生い立ち
山本五十六は、日本の海軍で活躍した軍人で偉人として数々の名言を残している人です。山本五十六は、どのような生涯をおくり、生涯のうちにどんな名言を残していったのか調べてみました。まずは、山本五十六の生い立ちついてご紹介しましょう。
出生・学生時代~海軍次官就任まで
日本を代表する偉人、山本五十六は1884年(明治17年)4月に旧長岡藩士高野定吉の六男として出生しました。その後、成長して長岡中学を卒業後、海軍兵学校へ入学し、海軍兵としての勉強をして学生時代を過ごしました。
学校を卒業後、1905年(明治38年)には巡洋艦の乗組員として日本海海戦に参加しました。1916年には、長岡藩家山本家を継ぎ、山本五十六として姓を名乗ることになります。
1918年に結婚してその翌年の1919年、山本五十六はアメリカに渡米し、駐在武官としてハーバード大学に入学して英語を学んでいます。今で言う海外留学のようなものです。
後に、第一航空戦隊司令官やロンドン海軍軍縮会議予備交渉の日本代表などを務め、山本五十六は、海軍空港本部長として就任することになります。さらに、1936年には海軍次官として就任することになります。
連合艦隊司令長官就任~最期まで
その後は海軍次官を経て、連合艦隊司令長官として指揮を取るようになりました。そして1941年には、日本が真珠湾攻撃を仕掛けて第二次世界大戦が開戦することになります。ミッドウェー海戦にも攻略作戦に尽力を尽くしましたが、アメリカに日本は大敗となります。
ミッドウェー海戦後、日本はますます戦況が悪くなっていきます。山本五十六は、ガダルカナル作戦に参戦した後にラバウルに進出することになりますが、その視察が運命を迎えることとなりました。
1943年5月21日に山本五十六は、ブーゲンビル島にて戦死したことが伝えられました。享年60歳でその生涯を閉じることとなります。数々の武勲を立てた山本五十六は、国から元帥の称号を贈られました。
山本五十六の性格
基本的に無口な人だったが、人柄が良かった
山本五十六の性格は、無口で人に対して機嫌をとったり、馴れ馴れしくするということはなかったといいます。初対面の人に対しては、そのような態度がありましたが、一旦仲良くなってしまえば心置きなく何でも話せる人であったとされています。
基本的に無表情であることが多かった山本五十六ですが、時々茶目っ気のある表情も見せたといいます。男は基本的に無口なのが良いとされていた時代なので、まさに山本五十六は男の中の男としてみられていたのです。
人をよく見ていた
山本五十六の名言や格言として有名な『やってみせ…』の名言にあるように山本五十六は、人の話を良く聞き、そして相手を観察し、その人にあったやり方を模索して指導するようにしていたといわれています。
つまり、山本五十六は人に対しての洞察力、観察力があるため、人の話をきちんと聞き、それを認めてあげるということができていた人でした。他人に威張ることもせずに部下の敬礼にたしても、対等の敬礼で返したといわれています。
山本五十六の名言、格言にはこのような山本五十六の性格にも隠されているということが分かります。
山本五十六の名言・格言まとめ
やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かず
現在では、褒める教育も人気です。自分のやりたいことを相手にやらせて褒めるのは良いことではあります。しかし、相手のやりたいこと(話)を真っ向から否定をするのではなく、相手が何をやりたいのか話を聞き、やりたいことを認めてやらせるのが良いのです。
この名言・格言をまとめてみますと、『危なっかしいと感じて手が出そうになるかもしれませんが、それでは人の成長には繋がりません。感謝の気持ちで、暖かくまずは見守ってみることが大切である』ということを言いたいのです。
この名言は全ての教育者、子育ての格言として語り継がれる山本五十六を代表する名言であり、人を指導する上での格言といっても良いでしょう。
年長者・実年者の態度
『 実年者は、今どきの若い者などということを絶対に言うな。
なぜなら、われわれ実年者が若かった時に同じことを言われたはずだ。』
年長者の態度、または実年者の態度として知られている山本五十六を代表する名言であり、格言にしたい言葉です。この名言は、現在の「今時の若者は」と思っている高齢者、若者にもおすすめの名言といえるでしょう。
若者にしてみれば「今時の若いものは・・・」と言われて不愉快に思ったこともあるでしょう。そのセリフを年長者の皆さんは、若い頃には言われていたはずです。
「今時の若いものは」と呆れるのではなく、今時の若者にできる可能性を見つけてあげることが大切だということが分かります。読んで考えれば考えるほど、深い名言だといえるでしょう。
どの世代の年長者にも通じるような名言をこの時代に残している山本五十六は、まさに人生を悟っていたかのような生き方をしていたというのが分かります。
まとめると、『今も昔も「今時の若者は・・・」と言われても、自分が言われていた時代があっただろうと、だから言わずに暖かく見守ってやりなさい』ということなのです。
その他の山本五十六の名言・格言
【男の修行】『これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である』
苦しいこともあるだろうの名言で有名な山本五十六の代表的な名言の一つです。男性の格言として人気があり、座右の銘としている男性も多いのではないでしょうか。もし、苦しい時、辛い時があったらこの名言を思い出してみると良いでしょう。
【人間味を持つ名言】『人は神ではない。誇りをするというところに人間味がある』
人は神様でも何でもありません。そのため、できないことが多いのがあたりまえです。
人は、完璧超人にはなれません。ですから、自分のやることに誇りを持つことが大切だということを教えてくれる良い名言です。
山本五十六の名言・格言を生き方の参考にしよう!
今回は、山本五十六の名言・格言についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。山本五十六の名言は、人々の格言としてもじゅうぶんに活かせる良い名言、格言を残しているということが分かりました。
また、山本五十六の性格からも人を見て指導できるほどの人柄の良さ、指導の的確さが後の名言となり、格言として人々の心に残る格言が生まれたということです。
人生において、山本五十六の格言を座右の銘としている人は多いです。それだけ、山本五十六の名言は格言としては、人生のバイブル的な存在ともなりえるのです。
この記事で紹介してきた物以外でも、山本五十六の名言・格言は奥が深いものばかりです。人生の格言やモットーについて悩んでいる人は、山本五十六の名言を格言・座右の銘として取り入れてみてはいかがでしょうか。これからの人生の中で役に立つ日がくるはずです。