ソクラテスの名言と格言集|ソクラテスの生い立ちと性格とは

雑学

ソクラテスの生い立ち

ソクラテスの父は彫刻家の石工のソプロニスコスだと言われています。ソクラテスの生い立ちについてソクラテス自身が自分で書き残しているものはないため伝聞として伝えられていることしか明らかになっていません。

母は助産婦のパイナレテといわれています。アテナイというところに生まれて、生涯のほとんどをアテナイに暮らしました。アテナイとは、ギリシャ共和国の首都アテネの古名のことを指しています。

ソクラテスは重装歩兵だったとも言われています。スパルタという軍と戦ったペロポネソス戦争の、最初の大会戦で従軍したともいわれています。

倫理や徳を追求する哲学者で、名言や格言が沢山残っている人物の一人として、今や有名になっています。

アポロン信託所

当時、ソクラテスは弟子とともにアポロン信託所に来ていました。そこで巫女に会った時に、「ソクラテス以上の賢者はあるか」と尋ねたら、「ソクラテス以上の賢者は一人もいない」と答えたと言われています。

もともとソクラテスは、自分自身が賢明ではあると自覚していたのにもかかわらず、このようなことを巫女から言われて非常に悩んだと言われています。

悩んだ挙句に彼が導き出した考えは「神託の反証を試みる」ということでした。彼は世間で評判の賢者に会いに行って、その人々が自分より賢明であることを明らかにして、神託を反証してみようと考えていたようです。

しかし、実際に話しをしてみると、その多くの賢明だと言われている人々は、自分よりも劣っていて、自分が話していることをよく理解していないということが分かってしまいました。人々と話をしているうちに沢山の名言や格言が生まれました。

ソクラテスが、賢明な人と話すことの矛盾点について解き明かす、という羽目になってしまったのです。その解き明かしもまた、名言や格言となって今もなお語りつがれています。

ソクラテスの矛盾の解き明かしが名言・格言へ

一つの分野に長けていても、他の分野では全く物事を知らないという人が、天狗になって知ったかぶりをしたりすることもあったりして、ソクラテスはそのたびにその矛盾点について解き明かしたそうです。

彼はそうした人々との関わりがあったことによって、神託の意味を理解します。それは、「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢いということ。また、知恵の上で少しばかり優っている」ことを指しているのだということです。

つまり、彼はここで「無知の知」を理解したのです。この無知の知という言葉は名言の中でも非常に有名な名言・格言になっています。

ソクラテスの性格

人の傾向を見て、自分の言動を振り返って分析したソクラテスは、非常に真面目な性格であったといえます。また、自分の中にある信仰心の気づきもあったことから、信仰心を持った人であったということが分かるでしょう。

しかし、自分自身がおごり高くなっているということについての気が付かないこともあり、時には人から傲慢だと言われることもあったようです。

それでも彼は自分の持っている考えや、信念を貫こうと言いう気持ちが非常に強かったので、軸をしっかりと持った人であったということもわかります。

生きること・死ぬことに向き合ったソクラテス

また、名言や格言からも分かるようにソクラテスは非常に生きるということや死ということを真剣に考えていたということがわかります。名言や格言の中には私達の心にも刺さるような内容も多く、非常に共感できるものがたくさんあります。

一つの物事について、真剣に考える人であり、ほんとうの意味での謙虚さを持った人であったということも名言や格言から分かることでしょう。

また、物事を分析する力もあり、賢い人であったということも名言や格言から分かります。人を説得したり、諭すということは容易なことではありません。そのことによって、逆に、自分が生きていくことにおいて不都合になることもあります。実際ソクラテスは悪法も法なりという名言・格言とともに、毒の入った盃を飲んで死んだと言われています。

ソクラテスに対して反感を抱いた人々がソクラテスを死に追いやったといわれています。ソクラテスに対して、嫌悪感を抱いている人に対してもソクラテスは名言や格言といえる言葉をたくさん残しています。

ソクラテスの名言まとめ

多くの名言・格言を残したソクラテスですが、その殆どが彼が多くの人々との会話の中で話したことです。名言や格言として今もなお語り継がれているものはかなりの量があります。全ての名言・格言を紹介することは出来ませんが生活の糧になることがたくさんかかれています。是非ここには書かれていない名言や格言についても調べてみて下さい。

名言や格言を、生きるモットーにしたり、座右の銘にする人もいます。参考にしてみると良いでしょう。

ソクラテスの名言・格言

ソクラテスの名言・格言を紹介します。有名な言葉もたくさん出てきます。生活にも生きる名言が沢山あります。参考にしてみると良いかもしれません。

(1)よりよく生きる道を探し続けることが、最高の人生を生きることだ。
(2)本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。
(3)本は著者がとても苦労して身に付けたことをたやすく手に入れさせてくれるのだ
(4)良い本を読まない人は、字の読めない人と等しい。
(5)人間の美徳はすべてその実践と経験によっておのずと増え、強まるのである
(6)幸福になろうとするならば節制と正義とが自己に備わるように行動しなければならない。
(7)ねたみは魂の腐敗である。
(8)何人も本意から悪人たるものなし。
(9)我々が皆自分の不幸を持ち寄って並べ、それを平等に分けようとしたら、ほとんどの人が今自分が受けている不幸の方がいいと言って立ち去るであろう。
(10)自分自身が無知であることを知っている人間は、自分自身が無知であることを
知らない人間より賢い。
(11)財産や名誉を得る事のみ執心し、己の魂を善くする事に努めないのを恥とは思わないのか。
(12)魂の探求の無い生活は、人間にとって生きがいの無いものである。
(13)汝自らを知れ。
(14)生きるために食べよ、食べるために生きるな。
(15)世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ。

(13)の名言・格言は非常に有名なものです。自分を知ることが相手を知ることでもあるというソクラテスの考えが垣間見える名言・格言です。

(16)いかなる財宝とくらべようとも、良友にまさるものはないではないか。
(17)他人からされたら怒るようなことを人にしてはいけない。
(18)指導者とは、自己を売って、正義を買った人間だ。
(19)一番大切なことは、単に生きることではなく、善く生きることである。
(20)嘘はいつまでも続かない。
(21)少量をうまくやる方が、大量にまずくやるよりもよい。
(22)金持ちがどんなにその富を自慢しているとしても、彼がその富をどんなふうに使うかが判るまで、彼をほめてはいけない。
(23)富は良心をもたらさない。しかし良心は、富ばかりでなく、望まれるもの全てを、
個人にも国家にももたらすのである。
(24)人間の最大の幸福は、日ごとに徳について語りえることなり。
(25)魂なき生活は人間に値する生活にあらず。
(26)不正を受ける者は、不正を働く者よりも幸福である。
(27)勉学は光であり、無学は闇である。
(28)真の賢者は己の愚を知る者なり。
(29)賢者は複雑なことをシンプルに考える。
(30)友と敵とがなければならぬ。
(31)友は忠言を、敵は警告を与う。

(32)父母に恩を感じないなら、汝の友となる者はいないだろう。
(33)とにかく結婚したまえ、良妻を持てば幸福になれるし、悪妻を持てば哲学者になれる。
(34)子供は、生まれたその日から、厳しくしつけなければならないものだ。
(35)幼にして謙遜なれ。弱にして温和なれ、壮にして公正なれ。
(36)老いては慎重なれ
(37)満足は自然の与える富である。
(38)贅沢は人為的貧困である。
(39)法は、善人のために作られるものではない。
(40)悪法もまた法なり。
(41)何人たりとも、不正に報いてはならない。
(42)善人においては、現世にても死後にても悪は発生せず。
(43)唯一の真の英知とは、自分が無知であることを知ることにある。
(44)名声は英雄的行為の芳香なり。
(45)われはアテネ人にあらず、ギリシア人にあらずして世界市民なり。
(46)死はいうまでもなく、肉体よりの解放にほかならず。

ソクラテスの名言・格言を生活に活かそう

他にも沢山の名言・格言を残したソクラテス。その教えを生活に活かすことが出来たら私達の生活も豊かになるのかもしれません。それは目に見えるものではなく、精神的な成長や糧という目に見えない財産になるものが多いことでしょう。

名言や格言は私達の日常において非常に大切な栄養になるでしょう。ソクラテスの生き方は最後こそ悲しい死だともいえるかもしれませんが、信仰心に基づいた考えは今も人々の胸に刻まれています。

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