ヤフオクの収入にかかる税金はいくらか・申告はするべきか

雑学

ヤフオクの収入に税金はかかるの?

インターネットの普及でここ最近急激にオークションサイトやフリマアプリなどが増え、以前に比べると個人で気軽にものを売り買いできるようになりました。家にある不用品をヤフオクなどで出品して少しでも収入になればと思われる方も少なくないはずです。

そんな便利で楽しいオークションやフリマアプリですが、ヤフオクなどで得た収入に税金がかかる場合がある事をご存知でしたか。今回は「どのような場合に税金がかかるのか」「確定申告は」などヤフオクなどで得た収入の税金についてお話していきます。

ヤフオクなどで多く出品されている服・靴・鞄・食器・家具などの日常生活で使用するものを生活用動産といいます。これらの生活用動産は基本的にはいくら売っても税金はかかりません。ですので家にある不用品を時々ヤフオクに出品する場合には非課税です。

ただし、生活用動産を売却した場合でもそれが営利目的で継続的に行われている場合には、事業所得とみなされ税金を支払うことになります。せどりなど、はじめから転売目的で仕入れた商品を売った場合なども事業所得とみなされます。

次に生活用動産以外の商品を売却して得た収入についてはどうでしょう。30万円以下の貴金属や宝石、本やゲームなどは非課税ですが30万円を超えるものは課税対象になります。

ヤフオクの収入にかかる税金対策は?

生活用動産以外の商品をヤフオクなどで売却した場合、1年間(1月1日~12月31日)の所得金額によっては課税の対象となり税金を納めなければならないこともあります。できれば税金は払いたくないと思われる方が多いことでしょう。ここでは支払う税金を極力減らすためにできることを考えていきます。

所得金額とは、税金計算上のもうけや利益のことです。式にすると次のように表せます。

売上代金-必要経費=所得金額

売上代金とは商品を売って得た金額のことです。必要経費にはヤフオクでの出品時や落札時の手数料、商品発送時の梱包材や送料などの金額があげられます。この必要経費が大きくなれば所得金額が抑えられますので、ヤフオクの手数料を支払った証明になるもの(銀行口座の明細など)や領収書は必ず手元に残しておきましょう。

商品別ヤフオクの収入にかかる税金

ヤフオクなどに出品されている商品は本当に多種多様です。ご自分が出品される商品には税金がかかるのかと気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、ヤフオクでの出品でよく見る商品の一部についてご紹介します。

ウィスキー

年代物のウイスキーに何百万円もの落札価格がつくなど、数年前からジャパニーズウイスキーの注目度が急上昇しヤフオクでの出品も増えています。飲まずに保管していたものや、いただいたウイスキーをヤフオクに出品する場合、それが生活用動産とみなされるかどうかで税金も違います。

生活用動産と認められれば非課税です。ただし、お酒は嗜好品ですので生活に絶対必要なものではありません。課税対象になるかならないかの判断は難しいので、自己判断せず税務署や税理士に相談されることをおすすめします。

また、高頻度に出品している場合は事業とみなされ、酒販免許を取得していない人がお酒を売ることは酒税法違反に問われる可能性もあるので注意が必要です。

チケット

ヤフオクではチケットも多く出品されています。ご自身が行くつもりで購入したけれど行けなくなってしまったなどの理由で出品する場合、購入した金額もしくはそれ以下の金額での落札ならば利益は出ませんので非課税です。

利益目的でチケットを転売する場合には利益に対して税金を払うことになります。また、チケットの転売の頻度が高いと事業とみなされ、ウィスキーと同じく販売資格(古物商免許)が必要になりますので注意が必要です。

フィギュア

ヤフオクではフィギュアの出品も多く見かけます。お子様が着せ替えやままごとで遊んでいたものが不要になり出品した場合は生活用動産としてもよいでしょう。

しかし、コレクターの方などは箱に入れたまま使用せずに保管している場合が多く、生活用動産とは認められない場合もあるでしょう。この場合は30万円以下のフィギュアならば税金はかかりませんが、30万円以上ですと課税の対象となります。

また、フィギュアを高頻度でヤフオクなどに出品していると事業とみなされ課税対象になります。

中古車

車のような大きなものもヤフオクではよく見かけます。個人が所有し通勤や送迎、買い物など日常的に使用されていた車の場合は生活用動産とみなされ税金がかかりません。休日にレジャー用に使用していたなどの車の場合は譲渡所得として課税対象になります。

ですが、税金がかからない場合がほとんどです。理由としては、新車の場合ナンバーを取得した時点で中古車の扱いになり価値が下がります。初年度登録から年数が経過すればするほど価格は下がりますので、購入した金額よりも高く売却し利益が出ることが少ないからです。

仮に利益が出た場合は50万円の控除が受けられ、さらに所有期間が5年以上であれば譲渡所得の半額で税金の計算をしてもよいことになっています。

事業主が事業で使用している車をヤフオクで売却した場合には、税金がかかりますので注意してください。

古本

個人の方が断捨離などでご自身が読むために購入した書籍をヤフオクで売却した場合も、生活に通常必要な資産か、そうでないかで譲渡所得の課税対象になるかどうかが違います。生活用動産ならば非課税となります。仮に生活用動産として認められなくても、1個または1組の価額が30万円を超えなければ課税対象にはなりません。

しかし、営利を目的として継続的(反復継続)に資産を売却している場合には、事業とみなされ課税対象となります。また古物商の免許など他の法律との絡みも発生する可能性もありますので注意が必要です。

服は通常ですと生活用動産に区分されますので、ご自身が使用した服、使用するために購入したが着る機会がないために出品し売却した場合は税金はかかりません。しかしヤフオクで儲けるために仕入れた服を継続的に出品し売却した場合は事業とみなされ、譲渡所得、事業所得となる場合があります。

ハンドメイド

ご自身が手作りしたものを出品している方も多くいます。ハンドメイド品は作って売るために材料を購入している場合が多いので生活用動産とはみなされず、課税の対象になることが多いです。

副業でのヤフオクの収入の確定申告

確定申告に関してはヤフオク出品者が会社員など給与所得者である場合と、学生・専業主婦など給与所得者ではない場合で違ってきます。

給与所得者の場合、年間(1月1日~12月31日)の給与以外の所得金額のトータルが20万円以下の場合は非課税となりますが、20万円以上の場合は雑所得として課税対象になり確定申告が必要になります。トータルですので、ヤフオク以外にも副業をしていればそちらの収入も含めてという事になります。

学生・専業主婦など給与所得者ではない場合は年間の総収入が33万円以下でしたら非課税となりますが33万円を超えると住民税の課税対象になり、お住いの市区町村に住民税の確定申告が必要になります。

また、38万円を超えると所得税の課税対象になり管轄の税務署に所得税の確定申告が必要です。税務署に所得税の確定申告をすると自動的に市区町村に課税の情報が行きますので、住民税の確定申告をする必要はありません。

ヤフオクの収入は申告するべき?

先ほど確定申告が必要になるケースをお話しました。ヤフオクの収入について申告をしていなかった方の所に、ある日突然税務署員がやってきたという話も聞きます。所得を申告しないということは脱税にあたり、追徴課税など本来支払うべき税金以上の税金の支払を求められて結果的に損をすることになります。

申告をしてきちんと税金を支払っていればいつ税務署の調査が入るかという心配もなくなりますので、心当たりのある方は申告することをお勧めします。また、分からないことや不安なことがある方は税務署や税理士に相談されるといいでしょう。

ヤフオクは楽しい!

今日はヤフオクなどの収入に関する税金のお話をさせていただきました。ヤフオクはご自分が使わなくなった商品が新しい持ち主のもとで息を吹き返す、とても素敵なシステムです。そんな素敵なヤフオクに素敵な出品者が増える事を願っています。

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